2010年8月14日土曜日

『まんがタイムラブリー』2010年9月号

『まんがタイムラブリー』2010年9月号、昨日の続きです。

『この町のハテ』、期待の増ページ、ってことは人気があるのでしょうか。実際の話、私もこの漫画、気にいっているわけでして、だからこうして人気があると思えるところ、嬉しいなあって思うのですね。さて、人間関係に着目される傾向の強いこの漫画、今回はお姉ちゃんと弟とのエピソードであります。元気一杯のお姉さんに、普通っぽい弟。お姉さんのなんでも取り込んでしまう、でも悪気はない、だから弟は強くいわないのかな。ちょっと腰のひけている弟の、言葉にしないが思っていること。なんとなく敬遠していて、けれど嫌いじゃない。なにかあれば心配して助けてという、そうした関係は実に姉弟というものをよく表現していて、実感をともに共感を覚える、そうした気がしたのでした。

『少女カフェ』、だんだんと話やキャラクターがアクティブさを増してきて、面白いです。妙におとなびてやり手のつくし、この子と葉月さんのやりとり、めちゃくちゃ面白いです。休みで旅行でハイテンションな葉月さんは可愛いし、それでうまいことつくしに丸め込まれてるっていうの、気付きながらも乗らずにはおられないっていう、いやほんと、のりのいい、可愛いお姉さんだなあって思います。まあ、一番可愛いのは、あの眼鏡の奥さんなんですけどね。いや、ほんと、可愛いわあ。

そして海でのエピソード。お父さんを逆ナンしたお姉さんたちの、みお、つくしの可愛がりよう、とても面白かったんです。また夕焼けを前にしての三人、お母さんの思い出とともにあって、懐かしさや愛おしさに溢れている、素敵なシーンだなあと思いましたよ。そして、最後の絵日記? 夏をうまくまとめて、これもとてもいい。心地いい読後感に繋がる、そんな話でありました。

『放課後のピアニスト』、お父さん、すごくいいキャラクター。娘大好きなんだなっていうのが、ひしひしと感じられて、けど愛情の示しかたというか、下手なのね。娘に大抗議されて、おろおろして、ああ、いい父娘ですよ。見ていてすごく面白い。そしてほのぼのとします。しかし面白いのは、すすきをとりにいって、ふくろう大量に作っちゃうとか、パン屋でのピアノ客引きとかも、実にこの漫画らしいですね。で、笑っちゃったのが巨峰ですよ。いや、もう、レミ同様私も期待しちゃって、あれー、期待がはずれて、笑いが自然と出てしまいました。この、お父さんのらしさ、ちょっと外してしまうっていう、それがこの父娘の日常のらしさを感じさせてくれて、そして誉めるとそればっかりっていう、それもまた面白い。ええ、いい話でした。楽しく、そしてほのぼの。いい話でした。

『姉妹!』、大乃本初奈のゲスト作です。社会人の姉と大学生の妹。この人らしい雰囲気、しっかり感じさせながら、面白かったです。あの、妹を飾ってしまう姉、妹大好きというか、世話したくてしかたないというか、そういう気持ちの高揚。ともない冷める妹の気持ちのようなのは面白く、そして妹の服は借りられないっていう姉の一コマ。たいへんよかったです。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第9号(2010年9月号)

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