2010年8月18日水曜日

『まんがタイムファミリー』2010年10月号

『まんがタイムファミリー』2010年10月号、昨日の続きです。

『よめヨメかなたさん』、平成のかなたさんが学校に通うことになりまして、校長先生、名前が菜園。謎の!? 覆面かぶっているのに、そこがあっさりスルーされる。出落ちを潰してはじまる高校生活、なかなかに期待できそうで、覆面校長、背が足りない担任、そして女装男子岡まお。これら、いや覆面は除くけど、今では定番といってもいいようなキャラ付けですが、どう見ても最近見るような典型からははずれていて、それはつまりとってもあろひろし的ってこと。いい感じに暴れて欲しいなあ、そんな風に思える今回、次回からの展開がすごく楽しみであります。

『美大道』、学科が出てきましたね。推薦なんかでは実技と面接、あと小論文? それくらいだったりもするみたいですけど、普通に受けるなら、そりゃ学科も出てくるわけで、意外にこれが苦手という人が多いみたいです。え? 全然意外じゃない? そうですね、私も(美大じゃないけど)もちろん学科苦手でした。さて、今回の勉強風景見てますと、この人たち、もう一浪くらいしても不思議じゃないなあ、そんな気がしますよね。実技がどえらくよければ別なのかも知れないけれど、普通程度なら学科で落とされるなんて当然。だからこそこのふたり、心配にもなろうというもので、それゆえに面白い、そんな風に感じるのでしょうね。それと吉野さん、小さな失敗で一気に小さくなってしまう、その気持ちがすごく可愛いです。実際、そういうことってありますよね。私なんてしょっちゅうでした。

エッセー企画、家族じまん、これ、面白かったです。矢直ちなみ、みこいちご、曙はる、あろひろしと続いて、どれもよかったのですが、一番気にいったのはみこいちごでした。母の話。天然でした話さなければバカは3年バレない。その言い切り方が凛々しくて、なかなかに素敵。けど、自覚はあったみたいだとか、娘ならではの単刀直入的発言、実に見事。で、エピソードの紹介においても、お母さんこそ何言ってんの!? やっぱり見事。けど、これらの紹介、嫌な感じがしないのは、母に対する侮蔑みたいな感情、まったくないから、むしろ愛こそが感じられるくらいだから、と思うのですね。そして最後のコマを見て思うこと。ああ、しんみりと切なくなって、これはお母様を偲んで語られたものなのかも知れないと思い、読んでいる自分も自然と気持ちがひきしまるようでした。世の中にはわからないことがいっぱい、それは本当で、だけど知らなくとも、それを必要以上に卑下することなんてない、そうした真摯な生き方をされた方なのかも知れないな、そんな感想を持ったのでした。わからないこといっぱいの私も、大丈夫と思っていいのかも、そう思えるお話でした。

『100点満点店長さん』、ゲストです。100円ショップの店長さん。ちょっとニブく、非常に素直。けれど、その穏やかな性格、丁寧な仕事ぶりは好感持てる、そんな感じで、実際作中でも好かれている。ほのぼのとした、そんな雰囲気は読んでいて悪くないな、そう思えるものでした。面白かったのは、肩幅の調節ができるハンガー。発明して特許とって、一発当てよう。そう思っていろいろ考えてみても、たいていのものはもう作られているっていう、しかも100円で売られているっていう、そういう展開。こういうこと私にもあるものだから、なるほど、にやりとしてしまう一本でありました。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第10号(2010年10月号)

引用

  • みこいちご「知らなくても大丈夫」,『まんがタイムファミリー』第28巻第10号(2010年10月号),144頁。

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