2012年11月11日日曜日

ガールズ&パンツァー

 『ガールズ&パンツァー』、面白いです。これ、漫画原作のアニメだと思ってたんですが、違うんですね。アニメ発、そこから漫画やノベルに展開していっているのですね。はじめ、このアニメを知った時、このところ女の子+ミリタリーものってはやってるものなあ、なんて思って、特に期待するところもなく見ることにしたのですが、第1話冒頭を見て、なんかすごいな、ええ、戦車に関しては本気というのがよくわかる。ただ、女の子が戦車に乗ってチーム戦、砲弾を撃ち合うという状況を作り出すために、乙女のたしなみ戦車道なるものがあるという世界設定を押し出してきて、これどうだろう? と思う人もいるかも知れないけど、今さら私はなんとも思わない。おっけー、おっけー、ウェルカムだよ! ええ、気にせず普通に受け入れて、楽しんでいます。

戦車はひとりでは動かせない。戦車長がいて、操縦手がいて、砲手がいる。ええと、これ最小編成。あと装填手と通信手がいたりして、だいたい1輛につき5人くらい乗ってます。で、主人公の通う大洗女子学園、この学校が領する戦車は5輛あり、つまりはチームメイトは25人!? いやいや、大丈夫、そんなにはいません。せいぜい22名ってとこです。22名!? もう駄目、死ぬ。まさか全員分のキャラソンとか出さんよね? って、怖れていたら、ああ、とりあえずは主人公の乗車する車輌、あんこうチームの5人分だけですか。ちょっと安心しました。

メインとなるのは主人公西住みほと、その友人たち。5人ほどを重点的に描いていく模様です。アニメでは、戦車道の名門の家に生まれ育ったものの、戦車から逃げるようにして大洗女子に転校してきた西住みほ、彼女を中心に戦車道、またその心情が描かれていきます。なぜ彼女が戦車道を避けようとしていたのか、その理由、彼女の過去の問題。それはまだ明確には語られてはいないのですが、彼女の姉、まほのチームが優勝を逃がしたこと、それと関係していそうですね。優秀な母、優秀な姉に比べ、駄目な自分。けれど、その駄目な自分を克服する。チームメイトの皆に支えられ、そして一緒に壁を超えていこう、そうしたテイストが感じられて、面白い。急造の戦車隊、決して優れているとはいえないありあわせの車輌に、経験の浅いメンバーたち。けれど、強豪チームを前に、多彩な戦車、そして戦略戦術でもって全国大会を勝ち進んでいくのだろう。まあ、まだ1回戦がはじまって、1輛撃破したところなんですけどね。でも、ここまで、やるしかない、という状況見せつけておいて、途中敗退しましたー! やっぱり無理だったみたい! とかはないでしょう。ええ、きっとやってくれるものと信じています。

漫画も買いましたよ。漫画は、やっぱりみほが戦車長をつとめるあんこうチームがメインであるのですが、主役が、といいますか、語り手が違うんですね。秋山優花里、戦車マニアの女の子。いや、この子がやたら可愛いんですが、どうもこの子、みほの過去、戦車を降りようと決意させた失敗、それを知ってるみたいなんですね。あの判断は間違ってなかった、そういってました。で、みほを崇拝してる。その崇拝ぶりは、アニメでもわかるのですが、漫画だとより一層明確にされていて、西住殿についていけば大丈夫、西住殿に任せていれば問題ない、もう心酔しきってる。でも、それじゃ駄目だ。いくら崇拝する西住みほが優れていても、自分たちメンバーが足を引っぱるようじゃいけない、自分のできることはなにか、自分のすべきことはなにか、それを考えないといけないんだ。ええ、優花里、この子の視点で物語を眺めるというだけでなく、優花里自身が主体性を持ったプレイヤーとして、物語に参加していく、そうした具合なんですね。

11月22日にはライトノベル版も出ますよ。こちらは武部沙織がメインとなるんだそうで、この子は華道の家元の、じゃないよ、そりゃ五十鈴華さんだ。てっきり、名家の出というふたり、同じ思いを抱えるふたりという見せ方をしていくのかな? そう思っていたけど、違った! ごめんよ! 武部沙織は、モテたいって思ってる女の子だ。男性にモテたい、そんなこといってるのに、普段はコンタクトつけ眼鏡を外すなどして、モテ度を下げている。謎の女の子です。モテたい、恋愛重視、そんな感じの言動が目立つ子ですが、実際にはモテモテというわけでもないようで、気持ちばかりがからまわり、って風です。この子はおしゃべりで、なので通信手をつとめることになったというんですが、それだけに文字だけで表現される媒体の主役には向いてるかも知れませんね。しかしこの人がどういう物語を見せてくれるか。彼女らの物語に、どのように参加するのか。それはちょっと興味深いです。モテたいから戦車道、そういう意識が変わっていく、みたいな話になるのかな? いや、予想するのはやめときましょう。予断なしに読んでみたい。ええ、ちょっと楽しみにしていますよ。

BDの音声がどうやら凝っているらしいです。サブウーファー成分を特別に用意して、つまりは2.1chなんだそう。ああ、戦車の重低音、そいつを表現するためか。名付けてセンシャラウンド方式なのだそうですよ。とまあ、こういうのやりますっていわれると、なんだかすごく興味がそそられて、実際耳にしたいものだ。テレビ放送からBDにするだけで、普通に音質がよくなって、定位がはっきりしたり、存在感臨場感が増したりするものでしょう? そこに加えて低音成分追加。これは大期待だわ。逆にいえば、そういうのに興味を持つ層、自分は音の存在感とかいってるくらいですが、戦車の走行音や砲撃の音、それらに一家言ある、そうした人たちにも、ぜひ聞いてくれよ! そういう意識のあらわれでしょう。見る戦車、聞く戦車、戦車好きに直撃くらわせる気満々でしょう。

BD/DVDにはミリタリーコメンタリーもつくのだそうです。いやもう、危険ですよね。買えっていってるようですよね。ほんとどうしたものか。バンダイビジュアルクラブで買うと戦車もついてくる! って、ほんとどうしたものですかね。とりあえず、もうちょっと様子見て、途中から総崩れ! みたいにならなかったら、どーんといってしまいそうな予感がひしひしとしますよ。

BD

DVD

書籍

  • 才谷屋龍一『ガールズ&パンツァー』第1巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (フラッパーコミックス) 東京:メディアファクトリー,2012年。
  • 以下続刊
  • ひびき遊『ガールズ&パンツァー』ガールズ&パンツァー製作委員会原作 島田フミカネ,京極しんイラスト (MF文庫J) 東京:メディアファクトリー,2012年。

CD

戦車

2012年11月10日土曜日

『まんがタイムきらら』2012年12月号

『まんがタイムきらら』2012年12月号、昨日の続きです。

スマイル・スタイル』は紅葉の過去話であります。帰省するゆめ。対し紅葉はというと、実家にはあまり帰らない。家を出たくて寮に入った、気になることをいうんですね。それで紅葉が気になる百合。そんな百合の様子が気になる寮長。今回はギャグは控え目で、このへんの寮長くらいが笑いどころ。紅葉、いいとこのお嬢さんだったんですね。自由に過ごしてきた少女時代。反面、自分自身ではなにもできない、そういう気持ちがおさえられなくなって、家を出たっていうんですね。なるほど、歩との関係、紅葉にとって特別というのがよくわかる。そして、油断したところでじいや。えらい落ちでした。ほんと、こんなのって!

『JOB&JOY』、クラスの友達が舞花たちの働くバーガーショップに遊びにくるっていうんですね。って、優也が面白いな。どこまでフザけられるか、チャレンジしとるんか。で、コンビニのクーポンとか、暗にくるなっていってるの? 素直な舞花に、いつも変化球の優也、いいペアであります。しかし、この友達がくるという展開で、綾奈が疎外感を感じてしまうというの、で、友達がちゃんと話しかけてくれるっていうの、よかったですよ。うさぎ大明神なんだ。意気投合して、わかりあえるところあって、仲良くなって、今後も友達出てくるかな? いい感じでしたよ。

『プレフレ』、いよいよ冬がやってきますね。ということで、屋上でお昼食べるのはさすがにそろそろつらい、という話ですよ。寒くて口数が少ない。続かない話、空白の多いと感じられる三人の頭上。なんともいわれん味がありますよね。で、椿寒がり。外で食べようといいだした張本人なのに、身が薄いために寒さに弱い。教室戻ろうとなったら、もう席がないという。しかしいいですよね。寒がってもじもじする椿、教室に居場所がなくてやってきた猫俣から借りたカーディガンを着る椿、かわいいわあ。でもって兄弟話。椿は姉、樹は兄、楓と猫俣はひとりっ子。楓は兄弟が羨ましいタイプで、猫俣はめんどくさそうだからいらないというタイプ。このタイプの違うところがいい感じに効いています。恋人云々の話もよかったんですが、最後ですよ、最後。皆に温めてもらう椿。皆が離れるのが嫌だっていう椿。ああ、もう、たまらんですね。椿、可愛いなあ。

My Private D☆V、CUTEGですよ。大人気ですよね、今。ほんと、知らず、可愛いなあ、そう思っていたキャラクターの元デザインがこの人とか、立て続けにあって、すごいな、売れっ子だ、感心しておったところなんです。さてさて、そんなCUTEGの萌えポイント、なにかというと、女の子の体のライン、ニクニクした部分なんだそうです。わき、お腹、お尻、が好きということで、そのポイント重点の3カット。ああ、その萌えというポイントがわかります。実際、そのポイント、魅力的に描かれますよね。自分のポイントとは違うはずなんですが、それでも感じいるところありますもの。威力ありますよ。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第12号(2012年12月号)

2012年11月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2012年12月号

『まんがタイムきらら』2012年12月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』、薔薇の庭園に座っているクロでありますね。この庭園、いや本当は庭園ではないんですが、詳しくは本編で。しかし、こうした廃墟、古城に薔薇が咲き誇っているという情景見れば、英国風庭園思いだされますね。石の質感、そこに咲く薔薇。なかなかにぐっとくる風景であります。少し暗めの周囲に露出をあわせ、中央部背景を白くとばしている、その写真的表現、それもまた素敵だと思います。中央の人物がしっかりフォーカスされている、その構図がナイスです。

チェリーブロッサム!』、いきなりのだばぁ、前回のあらすじですけど、それで笑ってしまうのはなんとしたものでしょうか。つばきの恋の相談、そいつを受けて見事に動揺する大倉山先輩。動揺するのはいいんだけど、あそこまで行動が不審になるとは。さすがは大倉山先輩ですよ。でも、動揺してる先輩はとてつもなく可愛いと思います。つばき曰く、まだ見ぬ大倉山先輩、彼女も大咲のこと好きなのではないか? そうした心配に色めきたつ先輩がおそろしくキュート。あまりの動揺に、大岡山、転じて大岡麻夜、アドホックな偽名まで使って、ほんと、これからどうするんだろう。先を思うと、楽しみでなりませんよ。つばきと別れて、落ち着きを取り戻した先輩の自省。結局最後には台無しなんだけど、でも、本当は真面目な人なんだというのが伝わって、この人のシリアス、それはとても沁みいる、そんな説得力がありました。しかし今回は、丸ごと大倉山先輩といった感。多彩な表情、シリアス、そしてエキセントリック。最高でした。

『女子大生生活様式』、これ、実にいいですね。ゲームセンターに討ち入るねね。ブタマフラー、ぬいぐるみ目当てなんですが、その本気度合いがすごい。いざって! しかし今回は面白かった。いつも友達に頼ってるように見えることねだけど、誰かに頼れないとなると普通に頑張れるんだ。いいなあ。要領いいのとはちょっと違う。基本まじめなのかな? 意外で、けどこの人のらしさ、それがよくわかるエピソードだったと思います。そして、ねねですよ。大量のブタを前に、どの子が一番かわいいか吟味。取れるものが欲しいんじゃない。欲しいものを取るのだ、その執念は素晴しい。これも、ねねのらしさですよね。妥協がない、どれでも一緒なんかじゃ全然ないっていう、ほんと、この子、素晴しい。ブタマフラーが取れてからの展開も、可愛いわ、ゆるぎないわ、実によく、そしてこよもぬいぐるみにちょっと心うばわれかけてる? 世話するのよ? うん、ぬいぐるみ好きは世話しますよね。しかし、今回、面白かったし可愛かったし、大落ちのインパクトも実によくって、ほんと、よかったですよ。

『うちのざしきわらしが』、夕美は素晴しいです。今回は秋なので文学なので紙芝居を作ってきたっていうんですね。え? 文学? 内容は昔話パロディで、交換してもらえないわらの話に始まって、現代風『さるかに合戦』。いや、これ、ちょっと、面白い。どいつもこいつも残念な落ちがついてくるんですが、いや、これいいですよ、気が利いてる。単発に近い、ぽんぽんぽんとネタが出て、落ちていく、そのテンポが気持ちいいですよ。しかし、夕美の淡々と語る、あの態度が素敵です。わらの紙芝居、これもいいなあ。わんわん!

『すいまさんといっしょ』、よいなあ。衣装あわせて、どえらい可愛いすいまさん。いろんな洋服着てみたいというふみんも実にいい。で、本題のデパート。すいまさんの言動に振り回されるご主人もいいですが、いろんなもの、布団の柄に興味しめして、かわいいのどうのと喜ぶすいまさんの様子が、見ていてとても楽しい。喜びのあまりテンション高くなってる、そのテンションが伝染するんですかね。ほら、星柄の布団みつけたすいまさんの表情とか、最高じゃないですか。ほんと、最後まで嬉しそうなすいまさん。ほのぼの、ハッピー、読んでる私もなんだかしあわせ気分ですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第12号(2012年12月号)

2012年11月8日木曜日

『まんがタイム』2012年12月号

『まんがタイム』2012年12月号、昨日の続きです。

『ノコひけ!工業娘。』、文化祭でありますよ。工業高校の文化祭とか、すごそうですよね。展示にせよ販売にせよ、いわば職人職工を志望し学んでいる、その技術がふるわれるわけでしょう? で、まさにその製作の現場ですよ。インテリア科は雑貨を販売する。で、キャンドルづくりの様子は、なるほどまだまだ職人になりきれていない模様。それが2年生3年生となると、って、部屋! 部屋はおおげさとしても、実際こういう製品があったりするのかな。面白そう、わくわくしますよ。で、それはいいんだけど、スライムとか自作できるものなの? 作る喜び、それが誰かの手に渡ること、その嬉しさとちょっとの寂しさみたいなのがね、描かれてすごくよいと思ったんですよ。

『もいんの高校野球日誌』、羽田さんのシマって! 街の人、皆が監視してる。すごいな、もいん。電器店のもいん、あれは面白い。シンプルで実にいいですよ。実際、電器店のテレビ、自分の好きな番組にして見てる人とか、いたものなあ。やっぱり野球が多かった気がします。そしてもいんのことが好きという少年が登場。ああ、君はよくわかってるよ。いや、彼女の趣味についてはそれほどではないのか。頑張ってアタックするも、もいんが全然その気なく、というか好かれていることに気付かず、しまいには野球部に入部させられる。彼、今後も出てくるのかなあ。面白いポジションに立ちましたよね。

『綾のかるた』、気にいっています。練習試合。綾は1年生同士での対戦なんですが、試合前の暗記。ほう、離席する余裕とかもあるのかあ。そして対戦。これ、面白いですね。いける、そう思った序盤。けれど、だんだんと様子が違ってくる。綾、勝てるのかどうか。まあ、練習試合だから負けてもいいんだろうけどさ、みたいな態度は駄目なんだろうなあ。綾、負けると眉毛全剃りが待っている? 酷い罰ゲーム! けど、これがあろうとなかろうと、負けたくないという気持ちが感じられるところ、それが好印象でした。

『田園の教授』、面白いですよ。教授の細かい、いや、完璧主義と、島津さんの緩やかさ。いや、島津さんが普通なだけか。いいコンビだと思います。そして、基本教練と称して、目につくもののサイズをどんどん言い当てていく教授。すげえ。島津さん曰く超能力、実際尋常じゃない能力です。でも、島津さんのサイズはわかってないような気がします。仮にわかっても、それが標準なのか以上なのか以下なのか、そういうことはどうでもいいと思ってそう。たぞにゃんマグのくだり、真面目一辺倒で萌えを語る。面白い。そして片付け中にふと気になった史料、そこから読みとく歴史、教授の言葉にスイッチが入ったように調べはじめる島津さん。この描写が、ああ研究者だねと、気持ちいい、嬉しくなったりするんですね。しかし、ちょっとわからないという表現の解釈、ああ、日本語難しいね!

  • 『まんがタイム』第32巻第12号(2012年12月号)

2012年11月7日水曜日

『まんがタイム』2012年12月号

『まんがタイム』2012年12月号、発売されました。表紙のテーマは、乾杯なのかな? 皆、ワイングラスを手に、って、『おとぼけ課長』以下、みなジュースで乾杯なんでしょうか? 『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代、『らいか・デイズ』らいか、それと『ロコ・モーション』ロコ、みんな未成年ですよね。ロコ、ダブってるけど、未成年よね? けどロコの持っているの、カクテルみたい。なんだか可愛いドレス。ちょっとゴージャスな雰囲気ある表紙でありますよ。

『ゆとりノベライズ』、ゲストです。ライトノベルもの、っていったらいいのかな? ラノベ作家ふたりヒロイン。方や売れっ子、片や駆け出し。ふたりのやりとり、ちょっといい感じ。冒頭の1本、売れてるライトノベル、その作家こそがこの人かと思ったら、柱のかげにいるのが本人とな。これだけで、人となりをうかがわせる、いいですよ。絵柄はちょっと個性的、でも好きな感じです。売れてない方の作家、都ゆとり、この人のちょっとゆるい感じの笑顔、好きですよ。売れてる方は里美嵐、自信家なんだけど、ちょっと不安もあるっていうのがいい感じ。売れない方の、Bカップ云々というの、こういうちょっとはずしてくるネタもいい感じ。コンビニバイトで仕事中、悶々といろいろ考えてる、そういうところもいいと思います。でこぼこのふたりなんでしょうね。ちょっと気にいった感じですよ。

『かーちゃんのぞみかなえたい!』、ゲストです。仕事してるお母さん、保育園がどうしても見付からなくて、妹に泣き付くんですね。娘の茜を預って! 妹、小泉叶、かなえおばちゃんと呼んでねっていうんだけど、長くて難しい、短くしてかーちゃんと呼ぼう、なるほど、これでタイトルのようになるのか。かなえ、新婚早々、夫単身赴任、あかねを預ることに関しては願ったりだっていうんですね。姉ちゃん、あかねの母は離婚して単身らしい。大変だけど頑張ってる。いろいろきっちりしてる実の母に、いろいろ大雑把っぽいかーちゃん、ふたりの雰囲気の違い、そこで育つ、あかね。ちょっと面白くなりそうです。

はこいり良品』は面白いですね。こだわり通り商店街に子狸が住みついた。ケガをして動けないみたい。母狸はちゃんと見守っているらしい。そんな狸の母子を商店街みなで見守る、その様子、それがよかったんですよ。初っ端からやってくれる魚政のおやじさん。伝説をこれから作るとか、ひどいな! で、子狸コダちゃんを見守る会、入会したいという人もあらわれて、若く見えるけど息子がいるらしい。なんだかいつもどおりのほのぼのだなあ、よいなあ、そう思っていたら、わあ、もうひとネタのるのか! やられましたよ。なんという素敵なラスト、これはよかった。こういうおとぎ話っぽいのもありなんですね。ほんと、実によかったです。

『大家さんは思春期!』、よいではないですか。いつもチエちゃんに世話になっている? そんな感じの前田さんでしたが、いやいや、ここでチエちゃんに恩返しですよ。部活動に興味を持ってもらおう。麗子さんと一緒に、テニスやら吹奏楽やらプッシュして、まあ様子がおかしいとか、引かれて終わりなんですが。しかし、麗子さん、テニスは未経験。バレー部だったのか。前田さんも吹奏楽は未経験、通販でサックス買ったはいいが吹けない。悲しいなあ! パソコン部でアマチュア無線部だったんだそうです。部活なりなんなりで、チエちゃんに学生生活を楽しんで欲しい。友達もたくさん作って欲しい。親心っていっていいのかなあ? いろいろ考えてる、それがよい感じでした。で、チエちゃん、学校でも心配されてるのか。ひとりでいることが多い、そんなつもりじゃなかったけど、確かにいつもひとりだ! それで、つとめてクラスメイトに接触してみて、自分のお弁当、華やかさに欠ける、可愛くない! 可愛いお弁当を作ろうって話になるんですね。この流れ、自然でよかった、なるほどと思わせる、そんな展開。で、麗子さん、安請け合い。どうなるのか? これからも楽しそう。次回、心待ちですよ。

  • 『まんがタイム』第32巻第12号(2012年12月号)

2012年11月6日火曜日

FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE

 FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』、完結です。ゲーム『フロントミッション』をベースに戦争を描きあげた、そうした実感を与えてくれる漫画。第1巻を読んで圧倒された、その感触はいまだに忘れていません。ロボット兵器による派手な戦闘描写。しかしそれよりも以上に、戦争状態におかれた人間の心理心情を描いて、ああ、なんだろう、悲しいねえ。戦争なんてクソの山だ。死にたくない、けれど殺さなければならない。誇りを胸に死んでいく兵士があれば、巻き込まれるままに死んでいく市民もあり、そして弱者に対する暴虐。それら殺戮の描写たるや凄惨極まりなく、けれどそれを見たがるのがお前らだろう? ええ、ここに仕掛けがあるのです。

描かれる戦闘、殺戮、それらはひとりのジャーナリストによって撮影され、ネットに拡散された映像であるというのですね。遠いところで繰り広げられる残虐ショーを、安全な国、場所から、興味本位に覗いている。そうしたギミックがところどころに差し挟まれることで、迫力あるバンツァー戦に引き込まれるようにして読んでいる私は、冷や水あびせられたように自分の位置を意識させられ、ああ、戦争を、人の生き死にを、娯楽、エンタテイメントとして享受するグロテスクを突き付けられる。当事者となりえないことを知っている人間の傲慢さをあげつらう。戦争や兵器というものに対する興味をあからさまにする態度は、この漫画に嫌というほど描かれた、より残虐、より凄惨な絵を求め暗躍する自称ジャーナリスト、犬塚研一、この醜悪そのものといった男のそれに変わらない。犬塚こそは、お前の一面なのだよと告げる。そうした意思が強く感じられます。

戦場の透明人間、犬塚による戦争のつまみ食い。エピローグにおいて描かれた状況 — 、熱心にデモに参加する民衆や、国民を無知蒙昧の愚民と嘲る公安、それにジャーナリスト気取りたち。誰しもが傲慢で、どこにも正義などありはしないという感触にあふれて、見事でした。そして捕えられた犬塚が再び透明人間に戻ろうというその時の言葉、美しくて汚ない人間の鈍い輝き、それは詭弁に過ぎないのか、あるいは一面の真実であるというのか。簡単には答えることのできない、そんな問い掛けでありました。現実味を持たない人たちのお祭りとしての戦争、社会をコントロールしているという奢りを持ったものたち。怪物じみた犬塚は、そうした戦争を弄ぶ連中の思い上がりや醜悪の交差するところに生じる、私たちの本性そのもの、写しであるのだといわんがばかりのラスト。この漫画は、やはり、戦争というものをとりあげて、戦争というものを抱える私たち人間や社会にこそ焦点をあてている。そして、クソまみれの世界と、そこに確かにあるかも知れない真実。そいつを、結局はクソなのか、やつのいうように鈍く輝くなにかであるのか、自らの実感をたよりに探ってみろといわんがようでありました。

  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第1巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2007年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第2巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2008年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第3巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2008年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第4巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2009年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第5巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2010年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第6巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2010年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第7巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2011年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第8巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2011年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第9巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2012年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第10巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2012年。

引用

2012年11月5日月曜日

『まんがタウン』2012年12月号

『まんがタウン』2012年12月号、発売されました。表紙は『偽装男子』、最終回を迎えたこともあって、表紙を飾った、ということなんでしょうね。あやかとみずき、ふたりが手を繋いでいる。ちょっと赤面しているあやかが、まだ慣れない感じでよいですよ。しかし、こうして見ると、みずき、ちゃんと男の子の体形なんだなあ。ちょっとした服装の描きわけで、その雰囲気、色気のようなものを違えて見せるのはさすがだと思います。そして他には、『新クレヨンしんちゃん』、『あつあつふーふー』、『かりあげクン』のカットもございます。

そして『偽装男子』、女子校行きを命じられたあやかの明日はどっちだ? やっぱり前回の父、彼の活躍がメインになりましたね。母の男性不信の元凶。詫びからなにから、裏目に出てる父。って、まともに謝るつもりがあるかどうかわからないくらい駄目な人! で、この人の最後にとった方法。ああ、やっぱりきましたね、きっとこうなるだろう、そう思ってましたが、やっぱりきました。で、通勤風景、まいったな、割と似合ってる……。ほんと、変な人たちの出てくる漫画。けど、その変な人たちの巻き起こす騒動、楽しくて好きでしたよ。

『涙の数だけ輝いて!』、ゲストです。アイドルものですね。5人組アイドルグループのセンターを務める日比野直子、この子が主人公なんですが、なんというか苦労人。他のメンバー、川村唯、水無涼子、森麗奈、そして風間晴香、みんな困った人たち! 自由というか、どこかたがが外れてるというか、出る番組を間違えたり、気付いたらいなくなってたりと、もう大変。で、直子が詫びをいれてまわったりする。あの、お菓子づくりのエピソード、あれはほんといきなりで、それが実に面白かった。唯、ドMだそうですが、いいですね。涼子、いい感じにろくでなしですね。誰か思い出す。麗奈はお金持ちキャラ、で、晴香は酷い子で期待大です。あと2回あるゲスト掲載。楽しみです。

『思春機13号』、面白いですね。あのロボ子、機械田ひとみ、騒ぎおこしすぎて、人が離れて、学校も休みがちになったんだ。で、北杜さん、プリントを届けにいく。あいかわらずポンコツなひとみですが、この子、見た目は可愛いな。というか、お母さんが可愛いな。これ偽装してるんだ。しかし、バリアが出る、洗脳装置も出る。けど、そうした危ない手段に頼らなくとも、ちゃんと友達ができていく。あの、友達にかこまれて涙目になってるひとみ、実によかったですよ。この先、さらに面白くなりそうな予感させる回でした。

『花いちよう』、こちらもゲストです。光晴ねねですね。ええと、四コマじゃなくてコマ割り漫画。長い間、離れて暮らしてた父葉と、その娘一花が一緒に暮らす話。一花は、なんでも自分でやりたい、そんな年頃。ちんまくて可愛くて、しっかりしてそうで、やっぱり子供でっていう、そのらしさ、これはいいですよ。あのスーパーでの大泣きとか、実にらしいです。包丁使いたがるところ、はらはらさせるあの描写、いかします。子供の感触がリアルといいますか、ちょっと父、大変そう? けど大丈夫そう? いい雰囲気、面白そうです。

  • 『まんがタウン』第13巻第12号(2012年12月号)

2012年11月4日日曜日

うぽって!!

  私はいまだに『うぽって!!』に夢中であるわけですが、まだBDリリース途中ですしね、なかなか熱が冷めそうで冷めないのでありますよ。さて、BD買いますと、特典で『小銃月報』なる小冊子がついてきます。これが面白いんですよ。キャラクターのモデルとなった実銃の説明や、アニメに描かれたミリタリーネタ、その解説があったりするんですが、これが結構な充実。バトル/アサルトライフルに興味を持って自分でも調べてるんですけど、やっぱりにわかですからね、全然知らないことが書かれてたりして、ああ、面白いなあ、なおさらに好きになる。ええ、『小銃月報』、素晴しいです。

さて、BDは3巻が発売されて、チーム対抗戦の完結ですね。アニメのオリジナル要素まじえながらの進行、原作の方がいいなというのと、アニメの改変もいいな、そう思うところがどちらにもあるから、どっちがいいとか悪いとか、そういう風にはならないのがいいところだと思います。で、対抗戦終わって後の日常編、完全にオリジナルなわけですが、ここに出てくる人気エピソード、ガリルの栓抜きですけど、ほんと、栓抜きのついてるライフルがあるとか、現実ってすごいなって驚かされるわけですけれど、この漫画のガリルはARだから栓抜きがついてない。って、こんなの解説がなかったら、面白さがわからないよ! 自分はいろいろネットで読んでたらその解説を見付けて、なるほどそういうことなのかと感心、いちはちのいってることも理解したわけですけど、ちゃんとこのエピソード、月報でも解説されていて、ええやっぱり解説があるとよいなと思いますよ。

で、いちはちがガリルに貸した栓抜き、マルチツールですけど、これはガーバーじゃないか、そういわれてたりしてたんですが、月報によるとどうもレザーマンらしい。実際の話、完全にこれとマッチするモデルはないようで、プライヤー付きマルチツールを総称してレザーマンと表現したのかも知れませんが、こうやって手掛かりができると、ちょっと欲しくなったりしてしまうのは悪い癖であります。うん、実際ちょっと欲しくなってます。欲しくても銃は持てない、その反動が小物に向かうのかも知れません。

さて、ここで一緒に書いてしまいますが、冒頭に掲げたジャケットアート、これ、サントラのですが、これがなかなかによかったのですよ。サントラとはいいますが謎の仕様で、2枚別々のリリース。サントラありキャラソンあり、そしてドラマあり、なんで混ぜちゃったの? みたいなアルバムであります。なんですが、このドラマが面白くて、実銃の発砲音を聞いて当てるクイズ、とはいっても、ただのクイズにはならないんですが、そういう企画が面白く、すっかり気にいっています。結局これも、テーマであるアサルトライフル、銃のネタをしっかり生かしているからこそなんだろうなって思います。実際、『うぽって!!』で評価されているところ、ここがいいという意見が散見されるところって、そういう銃をはじめとする実際のネタが生かされてるところという感触ありますが、自分自身を振り返ってもそうだと実感するところであります。

  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第1巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2010年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第2巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2011年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第3巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2012年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第4巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,オリジナルアニメBD付き限定版,2012年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第4巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2012年。
  • 以下続刊

BD/DVD

CD

2012年11月3日土曜日

『まんがホーム』2012年12月号

『まんがホーム』2012年12月号、昨日の続きです。

つくしまっすぐライフ!』は、五行さんが頑張る話。なずなに指輪をあげたい、なんていうんですが、サイズがわからない。どうしたものか、悩んだ末にお嬢に相談するんですが、いやはや、勉強になりますよ。一緒にいって一緒に選べばいい。デザインにも好みがあるし、指輪以外の方がいいんじゃないかという具体的なアドバイスなど、いやほんと、男の自己満足かあ。これはほんと、手厳しいけど、いいお嬢さんじゃありませんか。悪いこといわんから、お嬢のいうとおりにしとけ、熊。なのに結局、五行迷走して、なずなとの間に誤解を生むわけですね。ほんと、どうしようもない五行さんですよ。

『炊飯器少女コメコ』は、コメコ、マフィンを預かるの巻。しかし、あの小声の店長といい、わんこのマフィンといい、タケルよりもずっとちゃんと交流できてるコメコ、さすがです。今回は、マフィンの内心が文字になって、これが面白いこと。コメコの稲をビシーっとやってしまう。暑さにまいる。いろいろ大変ながらも、マフィン、馴染んで楽しそうなのが面白いです。最後には、ちゃんと店長のところに帰っていく。あたりまえなんですけど、その時のふたりの心の交流、これがなんだかよかったですよ。しかし、コメコ、マフィンのことものすごく気にいって、ああ、こういう気持ちはなんだかわかります。

『うちの秘書さま』、ゲストです。父が経営する会社から秘書が派遣されてきた。主人公は東條はじめ、高校生だっていうんですが、成績が極めて悪い、なので次期社長にふさわしい男になるよう秘書、七瀬さくらがスパルタで特訓するっていうんですね。美人のさくら嬢、新人ながら頑張り屋。どうやらかつてはかなりやんちゃだった頃もある模様。脅してすかして、はじめを鍛えあげようというんですね。しかし、この坊主の様子見とる限り、今どき世襲の同族経営も流行らねえんだから、優秀な人間を社長につけた方がいいんじゃないの? みたいに思ったりしたりなんかしましてね、ええ、フィクションならではだなあとか思ったりしましたよ。

『呪え!みやすたん』、タイトルに「呪え!」とかあるっての、なかなかにしびれます。さて、生霊のみやすたん、紫の上とその飼い猫からは見えるのか。見えないことをいいことに、これまでいろいろやってきたみやすたんだけど、紫につかまり、人形だらけの怖い部屋に閉じ込められて、おそろしいおしおき具合。紫の名前を聞き出し、呪おうとするも呪詛返しされて、もう、ほんとうに好き放題に扱われている。まるで実験対象。この、やられてやられてぐったりしてるみやすたん、そして興味津々でいろいろ試す紫の上、ふたりの表情の素晴しいこと。ところで、生霊と切り離されっぱなしの六条御息所、大丈夫なんでしょうか。しかし、なかなかにいい展開でしたよ。

  • 『まんがホーム』第26巻第12号(2012年12月号)

2012年11月2日金曜日

『まんがホーム』2012年12月号

『まんがホーム』2012年12月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、温泉につかっているらいか、タオルを手にあがろうとしているところ? であります。散る葉はもみじ、秋でありますね。テーマが温泉なんでしょうね。『孔明のヨメ。』のふたりは湯上り帰り道? 温泉饅頭を食べようとしているところ。『東京!』は3人が浴衣で卓球。これも温泉の風情かも知れませんね。

『ようこそ!オーロラ百貨店』、師走冬子の新作です。主人公は男の子なのね。女の子っぽい雰囲気の青年、オーロラデパートに勤めてる。そんな片岡水菜が通勤途中出会ったのが、なんだか変わったお嬢さん。美人なんだけど、女らしさを求めて修行中らしい。山奥で武道家の父に育てられたために、常識やらもろもろがすっとんでる。六道縁。彼女もオーロラデパートに勤めることになっていて、水菜に縁が女らしさを学ぼう、そういった話になりそうです。とりあえずの第1話、作者らしいのりは大変によくて、これは楽しんで読めそう、そうした感想。スムーズに導入、読み進めていけそうな雰囲気でした。

エッセイ企画は「私のズボラレシピ」であります。参加者はカワハラ恋、松田円、楯山ヒロコ、あさのゆきこ、小石川ふにであります。さて、ズボラレシピ、手をかけず食べられる、そんなご飯の数々ですが、丼ものが多いのですね。納豆を、豆腐を、お刺身を、サバ水煮をのっけて食べる。って、これいいな。どれもおいしそうに見えるのは、絵のせい? それとも説明のせい? 手をかけたご飯がおいしい、それは当たり前にも感じるけれど、手をかけず簡単に、けどこれらもきっとおいしいと思う。ちょっと試してみたくなる、そんなご飯の数々でした。小石川ふにサバ水煮の丼は結構手がかかってるな。ちょっと今度作ってみようと思います。あと、豆腐のバリエーションも。

『シネマちっくキネ子さん』、あれれ? まだゲストだっけ? 勝手に連載になったと思ってた。宮川大八をカメラマンとして雇いいれたキネ子さん。しかしキネ子さん、映画つくったこと、まだないのか。アパートを爆破されて、住むところを探さないといけなくなった大八。それで、キネ子のお爺さんの撮影所に住むことになるわけですか。って、越前ハリウッ太も撮影所住まいで、しかもただのセットなのか。シュールだな。しかし、可愛いキネ子さん。謎のカチンコ一体型カメラを手に入れて、これから活躍? 超期待でありますね。

天国のススメ!』は、太一、先生につかまって、聞きたくもない怖い話を聞かされるっていうんですね。夜の学校に響く声、もーいーかい、声はすれども姿は見えず、見えるのは革靴の足だけというんですね、ってこえーな。で、その幽霊の正体を確かめにいく。その出会った霊の話を家族にもしてみる。そうしたら、ああ、父の恩師だったというんですね。生物の教師、蝶が好きで、その飛んでいる姿が好きで、だから標本の蝶たちも飛ばしてやりたい、そんなことを思う人。その話を聞いて、思うところあって、再び会いにいった太一、彼が気付いた先生の言葉「もういいかい」、その意味するところ。ああ、そういうことだったんですね。自由を求める気持ち、その標本の蝶に向けられた先生の愛の深さ。蝶と先生の心の繋り、その思いが太一にも届く。そうした様、しんとして、しずかに伝わるものありました。切なくも美しい話だった、そう思います。

  • 『まんがホーム』第26巻第12号(2012年12月号)

2012年11月1日木曜日

Free!

 『Free!』はいいですよ。『まんがタイムきららMAX』に連載されている漫画。タイトルのとおりフリー、自由な女の子たちがわいわいと楽しそうにしている漫画、といいたいが、フリー! なのはアトリだけなんじゃないのかい? 主人公、五十嵐アトリ、元気で明るい女の子。まさに主役! といった感じの子なんですが、キスカ・姫子、ミサキ、トモエ、皆の中心になって、楽しみを提供したり、迷惑かけたり、騒動にしたりと大活躍。けどそれがなんだか楽しそうなのがいいところです。

しかし、騒動にするっていうの、決してアトリだけが原因じゃないの、それもいいところだと思います。アンラッキー女子トモエが、誰のせいでもなく、自ら困った状況に落ち込んでいったり、優等生キスカ・姫子が引き起こすトラブルもあったり、けれど圧倒的にアトリですよね。で、そのアトリのやること、大きいのから小さいのまでいろいろあるんですけど、これら全部、友達との関係、それを信じているからこそできる、やっている。そんな風に感じられるのですね。

ふざけてみたり、からかってみたり、ちょっとズルもしてみたり、けれどそれらは、ばれて怒られるところまでをちゃんと視野にいれてやってるんだろうな。つまりは、友達に甘えてるんだろうなあ。いろいろ相手してもらいたいの。怒られても、ちゃんと許してもらえるってわかってて、その許してもらえる範囲でいろいろやってる。もちろん自分が楽しいからやってるんだけど、その楽しさにはやっぱり友達みんなが必要で、いっそ巻き込んで、一緒に楽しもうよ、ねえ、そんな気安さ、みんなへの好きという気持ちがにじんでいます。

だから読んでいて楽しい。アトリに悪気がなくって、やっちゃうことも、困ったなあ、苦笑して、そして楽しめる、そういう感じだからなおさらです。しかしこういう見方してみると、トモエやキスカ、それぞれが引き起こすこと、その発端にまつわる気持ちや意識、それらがちょっとずつ違ってる、それがイベントの展開にも関係して、ええ、個性になってるんですね。悪気もなにも、まったくそんなつもりなんてないのにトラブルになるトモエ。素直になれない、プライドの高さや決めたらもう退けない、そうした気持ちが発端になるキスカ。ミサキ、ミサキは、甘えられる側だなあ。で、彼女らの気持ち色々がからまり、混ぜ合わされて、より騒動、イベントは豊かになる。動いてる、いきいきとしてる、そうした感触が魅力になっているんですね。

ええ、作者は漫画を描くのははじめてだっただなんておっしゃってます。ゆえにか、尻上がりによくなっていく、その萌芽し伸びていく様がめざましいです。もう、あの文化祭などは最高でしたよ。可愛い、楽しい、いきいきとして鮮やかで、なによりフレッシュ。まさにそうした印象が、漫画から、表現されるその総体から、立ち上ってくるがごとし。これはよいですよ。

  • GAN『Free!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2012年。
  • 以下続刊

2012年10月31日水曜日

DARK SOULS with ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION

 出ましたね、『DARK SOULS with ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION』。2011年9月に発売されたゲーム『DARK SOULS』に新シナリオが追加されて、再びのお目見え。新規ユーザーには、安価になった追加シナリオ同梱版が用意されて、すでにプレイしているユーザー向けには、追加シナリオのみをダウンロード購入できるようになっている。ええ、私は買いましたね、追加シナリオ同梱版。DLC、ダウンロードコンテンツでいいじゃないか、そう思ったりもしたんですけれど、数量限定版に同梱される特典のサントラ、曲が追加されているというじゃありませんか。ああ、じゃあ買ってやろうかい。ええ、かくもちょろいのが私であります。

ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION、マップが増えました。他に新たな敵も増え、新規ボス、新しい武器、防具、魔法に呪術、アイテムと、実にわくわくさせてくれるわけですが、あれー、奇跡は増えないんだ!? まあ、いろいろ不満が出てくるのはしかたない。私だって、古い魔術の都ウーラシールが舞台と聞いて、これはもしや、魔術師向けの誓約とか用意されたりする!? 期待したわけですが、ああー、ないのか。がっかりとまではいいませんけど、まあちょっとそういう要素も欲しかったなあとは思ったりしたんですね。

追加されたマップは、エリアにして5つかな? いきなりのボス戦には驚かされましたけど、しかもいかにも尻尾を切れそうで、はたしてこいつは盾受けすべきか、それとも全弾回避すべきか? いろいろ工夫して、結局軽装で回避することにしたのですが、ええ、数時間かけて尻尾ばかり狙ったことで、攻撃のパターンもわかった、安定して戦えるようになりました。もちろん尻尾もばっちり切断できてますよ。

今回の追加分は、新しく探索できるマップが増えたというだけでなく、もとの時代よりも数百年過去の世界を舞台にしたということで、ええ、すでにプレイして馴染みのあるマップ、そいつと関連ある地形が出てきたりするのが面白かったのですよ。最初のボスを突破して、篝火で休んで、よし新マップいくか! そう思ったら、うわお、ここだったのか! 覚えのあるマップ、で、どこかで見たことのある敵が、また違った姿であらわれて、なんとまあ、感心するやら。で、似ているけれどちょっとずつ違う。その違いが面白く、また攻略のしやすさに繋っていましたね。

この前半部は、序盤、まだ本番ではないのだと思います。というのは、次からのマップ、後半戦はまるっきりの新マップで、しかも敵が結構手強いんですね。いかにも『Dark Solus』らしい重層マップ。ただ水平に広がるばかりじゃなくて、縦に重なるフロアを下りて下りて、そんな感触は、やっぱりわくわくさせられますよ。敵、新魔法、くらったら非常に痛い。どこに敵がいて、どうやったら回避できるか、ノウハウがないから、盾を構えて、曲がり角、建物に入る、部屋から出る際には、敵の待ち伏せを警戒、入り口から視点動かして状況確認しつつ進む。この緊張感が最高です。で、初回攻略だと警戒レベルが高いから突破できたのが、再度の攻略となるとちょっと慣れちゃって、しょうもないことで命を落とす。これもまた『Dark Souls』であるなあ、そう思わされるのでありますよ。

追加されたボス、ほとんどはパターンもわかって、対応策もわかってきたわけですが、まだ最後のボスが慣れてなくて、なかなか勝てません。けど、いつか慣れるんだろうな。慣れるのはちょっと寂しいことかも知れないけれど、たくさん作ったキャラクター。それぞれ違う個性を持たせている、それらでしっかり攻略してやりたいと思います。ええ、『Dark Souls』、まだまだまだまだ遊べそうですよ。

2012年10月30日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年12月号

『まんがタイムオリジナル』2012年12月号、先日の続きです。

『女子高生かんさつ日誌』、面白いですね。あっという間に寒くなってきた。ええ、このところ実感することしきりでありますが、そうなると女子高生たちの装いも変わってくるというお話。短めツインテールの娘はコートの下に大量のカイロを装備し、いつもクールなあの子は、マフラー、コート、タイツにイヤーマフ、まるまるもふもふで登校。冬はもっとらしい。雪だるま状態、うん、ちょっと見てみたいですね。しかし、あの短めツインテール娘のアグレッシブさ。倫理観から背を向ける先生がいいですよね。自由そのものといった娘たち。先生をおちょくりながらもしたってる? そんな感じがなんだかくすぐったくてよいのですよ。

『オモテもウラも才俄センセイ!』、ゲストです。見た目に可愛く、ふわふわな才俄先生。実はそれが仮面だっていうんですね。強面と怖れられる秋山先生、この人が実は才俄先生のパシリ。むしろ弱気であかんたれな性格を隠すために強面、悪キャラを演じてるっていうんですね。で、生徒からは怖れられたり、あるいは男っぽいと人気だったり。そんな秋山先生を楽勝でビビらせる才俄先生が素敵です。しかし高校時代の才俄先生、伝説になってたりするんですが、事実は伝承を上回ってるとか、故人にされてるとか。なのにこの実はおそろしい才俄先生。おそろしい中に可愛さもあるのがずるくてナイスですよ。

『より道!ダーツバー』、おお、輪郭線が痩せた。ダーツものの漫画。実は結構気にいっています。ダーツにはまって、授業中にもシャーペン使って投げかたいろいろ工夫する。それで後頭部にペン投げ付けられるのは困りものですが、こうして新しいことに興味持って一生懸命というの、見ててすごくいいですよ。夢中になって取り組む、四六時中思っている。ああ、わかります。自分もそういうところがある。で、人見知りながらも、知らない人の中でダーツにチャレンジしていく、そんなヒロインがいい。彼女のわくわくやどきどき、その新鮮さがよいのですよ。

『ものづくれ!アプリ開発部』、これもいい感じ。いえね、前回これを読んだ直後に、スマートフォンアプリのコンクールなんてのを学生対象でやったりしてるというのニュースで見ましてね、ああ、彼女らの取り組み、これももう普通にあることなんだなあって思ったわけですよ。まあ、確かに、iOSにしてもAndroidにしても、開発環境は公開されてフリーで入手できますものね。で、この作者、商品開発のプロセスとか、しれっと描いちゃうわけですが、こうしたアプリ開発をなんとなく雰囲気で考えてるんじゃなくて、具体的に知ってたり関わったりしてる人なんでしょうか。この雰囲気、悪くないなあって思ったんですよ。単純にそうした知識を披露し、状況を描くだけでなく、着手金を要求するとかね、うまく生かされてるところがいいなあ、そう思うんですね。実際のところ、まだ漫画としてはかたい、そんな感じもするんです。なので、今のよさを保ったまま、いい漫画を描く人になってくれればいいなあ、そんなこと思って期待しているんですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第12号(2012年12月号)

2012年10月29日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年12月号、昨日の続きです。

『ぱわーおぶすまいる。』は、宗馬の妹宮乃のターンですね。放課後の校門で兄を待ち伏せ。ひとりハイになってる妹。ああ、お兄ちゃん大好きなんですね。環いわく全体に似てない、で、アホ毛が似てる。その妹、景佑を受け、みるくを女狐と呼称する。宗馬の部屋に乱入した件、あのせいですね。宮乃、環を姫、あるいはおねえちゃんと呼んで懐いている。みるくにしても、お好み焼きと聞かされておねえちゃんに昇格させる。でも、まゆさんに対しては、篠華まゆ、フルネームで敵対的。この態度、最後の最後まで変わらず、ああ、妹は、まゆが兄に一番接近している女子であると認識して、それゆえのこの態度なんですな。なんのかんのいって可愛い妹、まゆに対しても心底嫌いってわけでもなさそう。その、じゃれるようなやりとり、見ていて楽しかったです。

『ぷらいまりィずむ!』は、さゆらのたっての希望でサッカーですよ。って、困ったお嬢ちゃんだな。これから登校だってのに、サッカーやろうだなんていってる。で、あんまりしつこいからちょっとだけ、となるんですが、公園に移動するのはえらいですね。で、ニコなんですけど、イタリア料理といわれて、生ハムそれもプロシュートだとか、チーズにしてもモッツァレラだとか、最近の小学生ってこんななの? 贅沢だなあ。私らの子供の頃って、ハムといったらパック入り、チーズっていったら、もれなくプロセスチーズでしたよ。運動があれなことを笑われて、怒るめいふがいいですね。苦手なんだね。壊れたしずのもいい感じ。ちっとも落ち着かない登下校風景。困った子らだなあ、そんな風に思いながらも、なんだかほのぼのと見守る、そんな気持ちで眺めてしまうんですね。

『さくらティーブレイク』、お茶席に出てきたケーキ、食べるのをしぶる理子でありますよ。なぜか? 太ったという。1キロ増えたという。気にしてるという。なるほど、理子のダイエット話なのかあ、そう思ってたら違いました。やばいのは菊華なんですね。何キロか増えた。つまめるレベル。で、菊華のダイエット話? そう思ったら、違いました。背を伸ばしたい人がいる、体重を落としたい人がいる、胸の大きさを気にしてる人もいる。着物の似合う似合わないという話など、茶道部らしい話も出て、最後に和菓子に落ち着くのがおかしかったです。いやあ、和菓子、食べたいですね。こしあん、食べたいですね。部長のいう気にしすぎもよくない。それは確かにそうだけど、さすがに気にしないといけない人もいるという落ち。ああ、この人はいい感じに落ちを拾ってくれますね。

『このはなさくや』、都ががんばるっていうんですが、最初の目玉焼きの話から年齢のボケにはいるくだりとか、面白かったですよ。振り回される妹、杏花。姉さん、いたれりつくせりって感じでいろいろ世話やいてくれるんですが、それがすごく不安。しかしなぜ姉はあんなにはりきってるのだろう? その理由を探る過程で、小牧のテストの残念なこと、杏花の過剰な姉への愛などいろいろ露呈するのが面白かったです。いや、カチューシャは武器にはならんよね? しかし、目玉焼きの件、あの発言の真意が判明した瞬間の杏花、おかしかった。そして都の好きな人、ああ、なるほど。そうだったんですね。今後、また語られたりするのでしょうか。楽しみにしますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第12号(2012年12月号)

2012年10月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年12月号、発売されました。ええと、昨日のことです。表紙は『ひだまりスケッチ』。今、アニメやってますよね。見てますよ。これまで見てなかったので、漫画と雰囲気違ったりしたらどうしよう、そう思ってたんですが、大丈夫、面白いです。さて、表紙はゆのさん、制服姿であります。背景にピンク、文字は黄色と淡い青、青はちょっと見にくいのだけど、黄色との対比がポップで、リズムの感じられて楽しいものになってます。

GA — 芸術科アートデザインクラス』は、ついにきましたよ体育祭。って、練習はそこそこなんだ。こういう力抜けた感じ、いいですよ。なんかリアル。で、体育祭当日は雨。ああ、順延かあ、そう思ったら、へー、やるんだ。体育館でやるっていうんだ。しかし、今回、うまかったですよ。汚れてしまったオブジョ。鶴のコスプレ。ノダミキがポンポンでトモカネ兄に変装。いろいろおかしな小ネタが出てきて、いやしかし、これが後にばっちり効いてくるとは、ほんと、してやられましたよ、想像外でした。オブジェ送りで白くなっちゃう、野田の輝き鶴に負ける、うん、この時点で予測していてもおかしくなかったのかも知れない。けど、全然そんなこと思いませんでした。美術部の部対抗リレー。如月がスカウトされて、どうせ最下位だからと、アンカーはトモカネ兄だからというんですね。で、やる気なんてないのかと思いきや、最初の意外性。やたら速い芦原。で、如月で予定どおりベベになって、そう思ったら、うわあ、トモカネ兄ってこんなに速いのか! 後で大変なことになったりするんじゃないの? まさかの逆転、2位ゴール! と思ったら、あああーっ、そういうこと! ノダミキの変装。それが鍵。トモカネ妹が化けていた! これはやられました。見事でした。あの種明かし。すかっとする、気持ちのよさありましたよ。

『うぃーしぇあ!』、ゲストです。大学進学を機に下宿生活をおくることになった卯花あさひ。最近は少なくなったそうですが、昔は下宿屋とかあったそうですね。ええ、その下宿屋もの、みたいですよ。泥だらけになってお出迎えするのが下宿長である咲乃美子。園芸を趣味にしているんですね。他に舞、ええと、寮に入れずゆくさきなかったあさひを、この子が拾ってくれたっていうんですね。この下宿への紹介者、それが舞ちゃん。そして千里音、ロックをやってるっていうんですが、持ってるギターはフラットトップ? アメリカンロックか? イーグルスみたいな。あさひ、里音に懐いて、いろいろ教えてもらう。里音は里音で、先輩といわれて悪い気はしない。実際、今回は、あさひ同様、読者に対してもオリエンテーションといったエピソードでした。登場人物の紹介、舞台となる下宿の紹介、そして謎の人。次回、この面々でどういう話が展開されるのか、それが楽しみですね。

『さいけん。』、ゲストです。漫研に入部したい、そう思っていたのに、案内されたのはさいけんぶ。開けてみれば、水泳部やらソフト部やら、そしてもちろん漫研も一緒くたにまとめられていて、ええ、廃部になってしまった部をまとめて、いずれは再建する、そうした部活動らしいんですね。現在の再建待ちは、さっきのみっつに加えオカルト研。部費を受けるかわりに、学校の行事や雑務を手伝う。ギブ・アンド・テイクですね。部員は、ソフト部の夏木みなぎ、水泳部の佐川ほなみ、そして黒野くるみ。部活を意図せず潰してまわっているという、要注意人物だそう。花城ゆきのが入ろうと思っていた漫研も、くるみが潰してしまってたんですね。くるみとゆきのは幼なじみ。今やどこの部も受け入れてくれないくるみと、漫研としての活動を頑張ると決めたゆきの。ちょっと変則的な部活動もの。設定もそうですが、ちょっと面白くなりそうです。

『あまゆる。』、ゲストです。こちらは寮生活もののようですよ。主人公のハルは、ちょっとのんびりしてるお嬢さん。しっかりもののアヤと同室で、アヤは実家が農家ということもあって、早起きが習慣になってる。対してハルは寝坊ぎみなんですね。田舎の女子校、アヤにちょっと甘えながら、仲良く寮&学園生活、その様子をほのぼのと描こうといった風に感じますよ。ハルは転校が多かったから、寮に入ったことで安心できたっていう。転校の不安とかなくなったんでしょうね。アヤはアヤで、ハルとのちょっと慌しい登校風景に友達と一緒ってこういうことだろうか、なんて思ったりして、ええ、このお互いが一緒にいて楽しい、嬉しい、そうした感触が好みです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第12号(2012年12月号)