2017年9月30日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年11月号、一昨日の続きです。

『アニマエール』。ついに牛久さん加入ですよ。二本立て前半では、負傷した宇希の代わりに牛久さんが急遽参加することになって、ああ、やっぱり経験者だけあって安定した演技が頼もしい。そしてこの子の見る今のひづめ。以前とは違っている。それは演技中の表情もそうだし、またその視野の狭かったことを反省するひづめの言動からもわかる。このひづめの変化が、牛久にまた違ったチアとの関わり方を教えるんだ。ほんと、皆、それぞれに課題を持って、その課題をクリアしていく。成長していく。そうした姿がとてもいいと思います。そして二本立て後半。入部した牛久のお披露目といった感じでしたね。名前を教えるのを躊躇する牛久の様子見て、仲間ではないかと期待してる虎徹が最高でした。牛久花和。可愛い名前に落胆を隠せないあの様子。ほんと、虎徹の名前に対するコンプレックス、大きいのだなあ。部員が5人になりました。部に昇格できますよ! 部長は誰にするかというところ、皆がこはねを推す、その理由がぐっときたなあ。実際犬養先生に顧問をお願いする時も、こはねが大きな役割果たして、ええ、ほんと、こはね、この子のまっすぐさ、魅力的だと思いました。

『ふじょ子とユリ子』。二本立てですよ。前半は岡本さんに誘われて皆でカフェにいく話。後半はユリ子がふじょ子の家にお邪魔する話。いやあ、前半は岡本さんが飛ばしてましたね。ユリ子、ふじょ子のカップリングに悶えていたこと思えば、ユリ子のこと好きになりますよって、面白がって冗談でいってるのかと思えば、実は本気になりつつあるっぽいっていうのね、いやもうユリ子さん、罪作りです。で、あの店長、ガチ勢かよ! っていうのもおかしかったなあ。でもって後半。ユリ子の思い、一向に通じないところもいかすのですが、ふじょ子がユリ子に本格的に亀ピエの布教をするつもりでいるっていうのがまたいかします。買った本が届くのを心待ちにしてたふじょ子が受け取った荷物が、野菜だー!!! っていうの、これ素直におかしかった。大量のBL本を持ち帰ることになってしまったユリ子が、はたしてこれをどう隠そうか、悩んじゃって、家族にもなんだか不審な弁解しちゃってね、いやもう、やっぱりバレたらまずいですか。こういうの、普通にそのへんに放っておくくらいがいいんだと思いますよ。

『疾風ういんどみる!』、ああ、レースの結果が出たんですね。蘭、つむじ組は6位! ふうこ、はやて組は? ああー、5位だったのかあ。勝てなかった、全国にはいけなかった。でも、その健闘はふうこに悔しさだけでなく、レースの気持ちよさを残してくれていて、そしていさなもまたはげましにきてくれて、最終レースで見せた走り。これ、本当にもったいないって思ってくれてるんだろうなあ。一緒に予選を戦って、競いあって、そしてわかりあって、その仲を深める。青春じゃないか。ふうこ発案で集合写真を撮ることになってからがとてもいい。どんどん一緒に写っていいかって集まってきて、ナナもミミもふうこに呼び込まれてね、ああ、このさわやかでまたさいわいなる様子。じんときますね。

『トモダチヅクリ』。麻乃の誤解を解きたいという話。進んでいきますよ。チャンスは文化祭。けれど、文化祭の出し物をなににするかの決定権なんてないしなあ。そんな相談に先輩たちがアドバイスくれるんですが、ほんと、頼りになる! 流れを作りプレッシャーをかけるといい。さらにクラスにいる後輩にそれとなく働きかけてくれるという。その上、秋に依頼して脚本用意してもらうわ、体育館の使用許可得るために生徒会にまで話を通してくれるわって! メイ先輩、ほんとにすごい。こうして自分のことをちゃんと知ってくれてる人が、親身になって助けてくれることに感謝している。そんな麻乃の姿、表情を見ると、本当に胸が一杯になる思いするんですね。そして演劇の練習中、ああ、相変わらず怖れられている麻乃だけど、ああ、誤解の解ける、そのきっかけを掴みましたね! でも同時に足を痛めちゃった? このピンチがまたチャンスになればいいのだけど、ええ、麻乃、この子のトモダチヅクリ、成功すること心から望みますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第11号(2017年11月号)

2017年9月29日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年11月号

『まんがタイムオリジナル』2017年11月号、一昨日の続きです。

『ゆとりの町長』。前回ちょっとシリアスでしたでしょう。だから今回、どうなるんだろう。男性ふたりを連れてきたかなめ、これからなにをしようというのだろう。そう思ってたら麻雀か! いったいどうして!? と思ったら、なんとー、こういう選挙活動もあるのかあ。いや、でもこれ、本当に!? しかしゆとりの成長著しい。白板のことオールマイティ牌とか思ってたこの子が2週間したらこんなにも立派に! いや、ただ麻雀にはまったけだこれ。ゆとりに麻雀を仕込んだの、健康麻雀に興じるお年寄りに覚えてもらうための策だったんですね。しかしこれ、勝った方がいいのか負けた方がいいのか。わからんながらも、愚直に打つ、その姿、評価してもらえたんですね。しかし今回、ゆとりにかなめ、ふたりのパートナーシップ、それが評価された回だったわけすね。でもって落ち! ほんと、これ、ちゃんと記憶に定着する日、くるのかなあ。

『部屋にマッチョの霊がいます』。木葉、ついに動き出しましたね。というか、神奈子が優秀ですよ。成仏したリサの情報を探すにあたり、痛サーフボードのキャラクターから時期を特定し、また痛ボード情報をSNSで探していく。ここで木葉の出番がきたのがいいですよね。アニメキャラの見分けがつかないからと、アニメに詳しい木葉の出番。でも、これ、うまいわ。木葉の活躍の場を用意しつつ、木葉の問題点も描き出す。ここでの失敗がちゃんと後で振り返られるんですね。さてですよ、木葉、この人本当に大丈夫なのか。痛ボードが当たりをつけた店に木葉が赴くんだけど、その対話できなさ! 大丈夫? 本当にちゃんと社会生活送れてる? でも、木葉、勇気を振り絞って、そうしたらしっかり結果に繋がって、苦手を小克服しつつ、ミッションもクリアに近付いてという、ええ、ひとつの出来事でいくつも語る。うまいと思います。今回よかったの、ボードのお店の人がね、ほいほいお客さんの情報を渡さなかったところ。おお、ちゃんとしてるわ。こういうところも好感度高いですよ。

『歌詠みもみじ』。皆で水族館にいくのですが、アメリア・ベネット、この子の魅力がこれでもかと描かれましたね。いろいろ物知り。小学生は半額ですよ。背丈が皇帝ペンギンとおんなじくらい。というか、のっけからペンギンづくしなのか。さすがだな、もみじさん。アメリアの解説、これ面白かったです。水族館の暗さの理由、これはじめて知りましたよ。でもって擬態する魚の発見勝負とか、いいですね、こういう楽しみも。イルカショーのくだりも面白い。不人気の最前列とか、そしてSNSでの拡散を期待する水族館のお姉さん。ほんと、細かいところでの意図、人情が光ります。ラストの寿司屋のくだりも、先にそうと匂わされたとおりに、なんら意に介さぬ寿司大好き組と、水族館からの流れに戸惑う組の対比が面白かったです。そうかあ、もみじは気にしちゃう方なんですね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第11号(2017年11月号)

2017年9月28日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年11月号、発売されました。表紙は『ブレンド・S』であります。苺香とひでりが可愛く着ぐるみパジャマ。苺香はピンクのうさぎで、髪をまとめるニンジンの髪留めも可愛いですね。そしてどーんと手前にかえるのひでりですよ。うおお、可愛いって、待って、待って、この子、男の子やん。ともあれ、手にしてるそれはホットコーヒー? 夜に寒さも感じる秋。夜中のアニメ目当てにしっかり待機中、そんな具合の表紙でしょうか。周囲に飛び交うマカロンも可愛い表紙です。

すわっぷ⇔すわっぷ』。春子の誕生日を祝いますよ。それでプレゼント買いにきたっていうんですが、夏子、当たり前みたいに入れ替わり済み! そうか、なるほどなあ、服のサイズとかばっちり完璧にあわせられるわけだ。これ、いいアイデアだな、とは思ったけど、夏子、入れ替わり当たり前になってますよね。もうキスとかなんとか、抵抗なくなっちゃってますよね。ちょっと戸惑ってる五月がよかったですよ。夏子の着たかった服。五月が見立てた服。この買い物風景、悪くないわあ。でもって夏子、春子宅に帰宅して、誕生日プレゼントだよ。あのキスが誤解されるところ、おかしいですよね。というか、あのタイミング、そらそう思われるよ。今日は春子のバースデーイブ。泊まりで誕生日を祝おうという、この特別感。春子も喜んでますよね。ええ、春子のこうした表情、とてもキュートでいいですね。

『恋する小惑星』。今回は化石か! しかも話題の発端はみら。河原で拾った石、それを割っちゃったって。そうした中から不思議な模様が。もしかして化石? というので、図書館で本借りてきて、ちょっといろいろ調べてみてという、その広がりが実にいい。天文班のみらとあおが、だんだんと地質寄りの興味も持つようになって、そうなったら桜も出てきて、いやあ、こいつはいい展開ですよ。わくわくする。そして今回、さらなるわくわくですよ。夏休み、合宿にいきますよ。いろいろ条件出しあうんですが、そこで先生の提案してくれた場所。先生の祖母の家というのですが、うおお、これはすごい。いろんなところ回ろうというその行き先が、JAXAの宇宙センター! 地質標本館! そうか先生の田舎は茨城県か! 筑波なんだね! もう、ほんと、これは見事にわくわくもの。たとえ描かれるのが施設案内だけになったとしても面白そう。もう夏合宿、楽しみでなりませんね。

まちカドまぞく』。おお、日常話だ。夏休みの宿題だ。シャミ子が数学の教科書前に苦しんでて、対照的に涼しい顔してるのが桃。ああー、桃は宿題とか余裕で終わらせてるんだね。そう思ったら、待って、1ミリも進めてないって!? というか、宿題のプリントもろもろ、持ち帰ってさえいないのかい!? すごいな、この子。ほんと、真面目できっちりしてそうなのに、全然そうじゃない。しかも屁理屈で宿題回避しようとするし、って、シャミ子、屁理屈に誤魔化されかけとるぞ! ちょっと重い話なんかもあって、そうか、桃と桜って血の繋がりとかはなかったんだ。ともあれ、お姉さんぶろうというのか、桃に宿題させようといろいろ頑張るシャミ子が健気でよかったですよ。夜食とか作ってくれるってさ。ほんと、このふたり、いいペアになっていますよね。いい友達になってる、そう思いましたよ。ところで、動物園のVIPチケットをちらつかされてやる気になった桃。中途半端変身とか面白いな。で、シャミ子! ずっと数学のドリルに取り組んでたんだ! しかも終わってないんだ! ほんと、これ、悲しい現実だ。ここでフル変身、本気を出す桃がよかったですね。手伝ってくれるんですよ。いい友達じゃありませんか。

『ぷにむにコンプレクス』、ゲストです。おお、これはダイエットものですね。やせたいという遊子と絵理栖。朝からなにも食べてない、ってことは、朝昼抜きか! 体に悪いよ! って思ったら、ちゃんとハルカがそのあたり指摘してくれるんですね。間違ったダイエットに突き進んじゃう残念少女ふたりと、常識寄りのハルカ。そこに登場してきたしほ、この子は見た感じ知識担当かなと思ったら、いや、違った、まさかの駄洒落担当だ! 知識担当は、遅れてやってきた麻沙美ですね。今回はりんごダイエットを提案してくれて、というのですが、この子たち、結局やっぱり駄目なんじゃん! ラストで見事にリバウンド。これ、つまりは毎回新たな気持ちでもって新たなダイエット方法に臨めるってことですね! これ、ちょっと教育的になってもいいから、結構真面目なダイエット漫画になってもいいかなって思いましたよ。ちょっときらら系では異色になるかも知れませんけどね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第11号(2017年11月号)

2017年9月27日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年11月号

『まんがタイムオリジナル』2017年11月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下さんが、これは車掌、いや運転士かな? 出発進行、指差し確認する姿が本当にかっこよくて、これはほんと素晴しいなあ。今回のテーマは鉄道みたいですね。師長がなんかどこかで見たような格好してますよ……!? 『らいか・デイズ』らいかは段ボールで作った電車を装備して、なんだろう、妙に楽しそう。『小森さんは断れない!』小森さんは鉄道旅ですね。駅弁、釜飯、これまた旅の楽しみでありますね。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。意外といっちゃいけないのかも知れないけど、なんと、八重ちゃん、勉強できるのか! というか、ものすごい努力家。自分でまとめたノートの量がものすごく、しかも中身もきっちりまとめられてるのか。有能だなあ。でも、そのノート、授業ノートじゃないのね。東京観光スポットまとめ! 八重が妄想日記みたいなもんだって自虐するところ、ちょっと好きです。もちろん大阪編もありますよ、っていうんだけど、大河さんに突然ふりかかるプレッシャー! ほんとおかしい。勉強会を開くとなって、大河さんの家にいく? でも、八重、駄目なんか。ほんと、この子にとって大河さんってどんな存在なんだろう。弟はきてるよっていうの聞いてさ、なにするかと思ったら、弟日向にお姉ちゃん自慢するよう要請するんだ。ほんと、八重さん、素晴しいわ。わけわからんけど、素晴しいわ。でも弟は大変やな。

『北斎のむすめ。』、あ、これこないだNHKでやってたドラマにかぶる展開だ! オランダ人商人が江戸一の画工を求めて北斎家にやってきた。それで北斎が仕事を受けることになるんですが、ああ、ここで栄がはずされちゃうんだ。これはドラマと違うところで、もしかしたら史実とも違うところなのでしょうが、逆にこの漫画で表現しようというお栄像が明確にされたように感じます。父親にあるいは師匠なのか、未熟さを指摘されて家を出ちゃう栄。けれどそこに栄の父に対する思慕や憧れが見える、それがこの漫画のタイトルである、北斎のむすめであるというところを浮き立たせたと思ったのですね。しかし、栄、物持ちいいなあ。子供時分に父から買い与えられた筆。それ、宝物だったのかもなあ。いつもほったらかしにされてる、それだからこそ父に対する気持ちは屈折し、なお強くあったのかも知れないですね。

『きっと愛され女子になる!』、手料理デーって定期的にやってるんだ。しかし志摩ちゃんは料理が得意でない。そんな彼女に、伊勢崎がアドバイスくれましたね。カレーを作れ! これ、親身のアドバイスかと思ったら、個人的な好物だからなんだ。けど、変にアレンジしようとせず、レシピどおりに作れというの、これ、ほんと、重要な指摘ですよ。さゆりの店でもね、カレーならひととおりの調理方法に慣れることができる。市販のルーを使えばまず失敗はない。ええ、志摩ちゃん、これステップアップのチャンスだ! さゆりの母による、料理と恋愛の類似点とかおかしくて、でも志摩ちゃんもさゆりも、どうもピンときていないのがらしいです。うまくできたカレーをカレーパンにアレンジしてみたり、大好評だったカレーパン、これにさゆりの惣菜店の案内つけてくれてたり、このふたりの一緒に歩いているという感触、とてもよかった。ふたり、ほんと、いい相棒になったと思います。

『スズちゃんでしょ!』。スズちゃんが浮かれてますね。ピンチを脱したこともそうなら、完成させた留袖も褒められてと、これ本当に快挙なのだろうなあ。でも、恋愛話振られて即冷めた。いや、冷めた方がいいですよ。浮かれてるとろくなことになりません。今回は祭との会話が主ですね。祭おすすめのツアーとかね。どこかと思えばまさかの南極。スズちゃんが温泉希望すれば温泉あるよって、いや、あるけどさ。水温2℃はつらいな……。他にもグルメあり、出会いあり、最初は乗り気でなかったスズちゃん、現状に焦りを感じていってみようかと決心したものの、現実を前にその決心がくじけるくだり。面白かったです。南極は高いって聞いてましたけど、そこまで! スズちゃんの行き先は国内になりそうですが、ということは旅行の情景など見られるのかな?

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第11号(2017年11月号)

2017年9月26日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年11月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年11月号、先日の続きです。

『江波くんは生きるのがつらい』。いい展開だ。江波くんがヒロインですよ。自分の小説のためのヒロインを探し求めている江波だけど、今回は逆に取材対象になってしまうっていうんですが、その取材ってのがまあすごい。パンツは何色にはじまり、お尻に毛は生えてますかに終わる、とんでもない聞き取り。その聞き取りした相手、文芸部で小説を書いてるって女の子で、江波からしたらヒロイン候補だったというのに、あっという間にイニシアチブとられて、しかも書き上がった小説っていうのが耽美系。というか有り体にいってBL。その文章のはしばしに、唐突に江波からの聞き取りが反映されてるのがおかしくっておかしくって、江波くん、いつもは勝手にダメージ受けて退いていく感じなのに、今回は明確に振り回されてるぞ。いい感じだ! しかも今回は江波逃げきれてないんですね。これ次回も振り回されるんでしょうか。うん、いい感じだ!

夢喰いメリー』は白儀と夢路の因縁、そしてメリーが迷子になった経緯が明確になりました。夢路とメリー、そして白儀の手に残った傷、この認識がまず間違いで、傷はメリーと夢路の腕に残っていて、そしてその夢路の腕は、幻界でのトラブルがもとで、白儀の腕と入れ替わってしまっている。ややこしい! これ、描かれ方を再読してみたら、なるほど! ってなるのかも知れませんね。ともあれ、夢路と白儀の手の呼応、痛みを共有していると見えた描写も、傷がではなく腕そのものが問題であったというわけなんですね。しかし、夢路と混ざり完全性を失った幻界そのものが白儀というのなら、幻界をもとに戻すというのは可能なのか? その道筋はいかなるものになるのか。そのための布石はもう打たれていたりするんだろうなあ。

『巴マミの平凡な日常』。日常に現れる選択肢。選択ひとつひとつが運命に影響するのです。なんて大仰な話からスタートするんですが、これがおかしくて、会社に遅刻しそうなのに今日は燃えるゴミの日。ゴミ出しするか諦めるか、そんな些細な選択を強いられるんですね。その選択の結果が、上下に分割された画面でもってそれぞれ描かれるのがいいですね。こういうの好きですよ。ゴミ捨て選択は下ルートが正解か。でもって次のルートはと……、イケメンとのコミュニケーションをゲットするチャンス! で、ここからが微妙になってくる。あれれ、上でも下でもたいした違いがないな……。しかも最後の選択に至っては本当に選択肢の意味ないし! なんかエロゲの共通ルートみたいやな……。これね、元ネタといっていいのか、スピンオフ元の『まどか☆マギカ』が、まさにこの運命を変えるための選択肢総当たりをやってみたみたいな話だったでしょう。残酷な運命に抗おうと何度となく時間を遡行し、まどかの運命に介入し続ける暁美ほむらの物語。しかしその試みも虚しく、どうしてもまどかを助けることができなかった。そうか、マミさんも同じだ! って、ほんまか、一緒にしていいんか! いやほんと、このスピンオフコメディの構造が、時間こそ遡りはしないけれど、本編にちょっと重なるものであったのも面白かったと思います。

『こじらせ BOY meets GIRL! 』。タコのすべり台に願い事を書くと叶う。そんな都市伝説にわくわくしたりドキドキしたりしてる子供時分の亨と柚貴ですね。そうかあ、男の子だと思われてた頃の柚貴だ。実際、さわやか美少年にしか見えなくて、むしろ亨の方が女の子みたいだよ。しかしこの都市伝説、このふたりに関してはまったくもって悪い方向にしか働いてない。亨と一緒に花火大会にいきたいという柚貴の願いは雨に阻まれてしまってるし、柚宇といい関係になりたいと亨については、もうこれまで描かれてきたとおり! これ、亨と柚貴、ふたりの子供次代の思い出を振り返り、その時の心残り、できなかったことを今改めてやりましょう、いわばあの時に一旦分かたれてしまったふたりの関係の道筋をここにもう一度つなごうという試みと思えたのですね。これ、とりわけ亨に関しては、転換点かも知れませんね。

2017年9月25日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年11月号

『まんがタイムスペシャル』2017年11月号、先日の続きです。

『君のパンツに一目惚れ』、絹森の刺繍ができないという秘密、あっさりとバレちゃってますね。いや、そりゃそうなんですけど、まったくといっていいほど知識がない、経験もない、そんなのバレないわけないですよね。今回は刺繍糸の話。五十嵐先輩に、せっかくだから刺繍をしようと誘われてはみたものの、図案見てもわからん。刺繍糸見せられてもわからん。そして極めつけは2本どり。ああ、そうだ、懐かしい。刺繍糸って、1本、というかあれ6本が組になってるのか、それをバラして、1本どり、2本どりっていって糸ぬいて使うんでしたね。何年ぶりに聞いたろう。しかし絹森、刺繍ができないこと小桜に知られたくないの、本心からなんだなあ。焦ってはいるけれど、とりあえず針を前にして大変なことになってる小桜の耳には入らなかった模様。これ、絹森、五十嵐先輩から特訓受けたりする流れになるのかな? いや、そうでなくパンツの刺繍は母の手によるものだって、小桜に教えてやる方が絹森のためだと思うよ? でもそうならない方が面白くなりそうなので、先輩、どうかうまいこと面白くお願いします!

『まちがいだらけの恋愛道場』、今回は芝のやらかしか。いや、本当に面白い。芝ちゃん、夢女子と腐女子の二足のわらじはいてるんだ。でもって、夢女子やってる時はその見た目振る舞いまで変貌させちゃうんだ。というか、素の芝と違いすぎてびっくりするんだけど。夢女子芝が見初められた。印刷屋の兄さんからさりげなく食事に誘われたというのだけど、圭介の危機管理能力がすごい。いや、これすごく大事だと思いますよ! 野性味ある行動の迅速さ。見習うべきか。芝の打算とかね、この人の夢女子的側面から伺えないドロドロさがあっていかしますね。で、それが見事にバレる。そうか、腐女子タイムだと見た目もろもろいろいろが荒れちゃうんだ! というか、これこそがいつもの芝ちゃんって感じがする。ほんと、ここからの流れ、転げまわりそうなくらいおかしかったです。というか、予想してたことが予想以上にけたたましく展開して、ほんと、素晴しく楽しませていただきましたよ。

『お役所忍務のススメ』。面白いですよ。秋だ忍者だっていってますけど、メインはそうじゃない。忍者の隠れ方。木の葉隠れから展開して、夜に暗い色ってだけでも目立たなくなりますよ。そこからまさかの交通安全! 夜道をしのばない運動。これ、面白いわ、いい展開だわ。これまでずっと忍者中心でやってきたわけですが、忍者をからめながら、交通安全アピールに広げていく。中学校での講習ですね。楽しく、面白く、わかりやすく、しのぶの経験からの実感ともなう説明とかね、すごく親しみもてる近しさあって、これほんとよかったなあ。忍者なのにしのばない運動というのも、ひねりがきいていて、とてもよかったです。

メェ〜探偵フワロ』。ミスレモンが太りました。その太ってしまった理由っていうのを友達と話してる様子がおかしくて、そうかメイドって太るんだ。残り物は捨てにくい心理と既婚者の工夫とか、太りやすい人は実際結構食べてることもあるってのにレモンさん当てはまってるとかね、ほんと、この妙にリアルさ感じさせるやり取りが実に面白かったです。空気イスやってるレモンさん。ドレスを着て涙を流すレモンさん。フワロ邸に帰ってからもおかしくて、あの鬼気迫る仕事ぶり! というか、極端すぎるよレモンさん! トレーニングにニコニコ付き合ってくれてるアーサーが素敵でした。そしてドレスの件聞かされて、おお、フワロ氏、アホらしいって、オーダーメイドすりゃいいだけって、なるほどなあ、フワロ氏はやせろとかいわないんだ。ほんと、こういうところ、フワロ氏もアーサーもよいよね。そしてアーサーの言葉にスイッチのはいるミスレモン! ほんと、極端すぎるよレモンさん!

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第11号(2017年11月号)

2017年9月24日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年11月号

『まんがタイムきららMAX』2017年11月号、先日の続きです。

『すくりぞ!』。着々とホテル運営についての経験を積んでいきますね、と思ったら、違うのか、冬休みの宿題を片付けるための缶詰合宿なんだ。ビジネスホテルに一泊。けれど寝子、宿題よりも先にやることがあるというんですが、ほうほう部活やる気だねえと思ったら、違った! まずは開放感を楽しむって、いやいや、そんな開放感はいらん! その後もコンビニいっておやつを買い出し。すっかりパーティになっちゃって、いやもう低きに流れるったらないですね。まだ時間があるからといって、思い思いに遊んじゃって、それでもって寝ちゃって、いやもう、ただ楽しくビジネスホテルで遊んだだけって感じです。でもそんな中、ツバキヤマとにゅうの語らい、部のブログ見てね、ああ、このふたりの雰囲気とてもよかった。部を通して経験したきたこと、過ごした時間をふたり懐かしむようで、ほんとこれだけでもこのビジホ会、意義があったんじゃないかって思えるくらいでしたよ。

『ななかさんの印税生活』。生徒会長いやさkanadeさんとななかが小説で対決することに、っていうんですが、これ、見るべきところは対決だなんだというよりも、ななかの言葉に、もしかしたらななか自身も気づいていない上昇志向を感じとったり、突然巻き込まれて慌てたり頭抱えたりする永山先生の様子とかね、皆の心の機微がうかがえるところだったと思ったのですね。表立って語られること、描かれること、出来事の表層にではなく、向こう側に大切なことはある。そんな感じで、実際生徒会長自身がそうだったでしょう。ずっと孤独に戦ってきた、そんな気持ちでいたところに、同じく戦う同志を見出した、そんな思いが溢れるっていうのがぐっときますよね。これ、会長自身もそれと意識してなかったのかもなあ。泣いているとみゆきに指摘されて、はじめてそうと理解した。そんな感触が、ほんと、人は自分のそうと気づかないうちに、自分の気持ちを露にしてしまう。そんな機微がよかったですね。

『夢見るプリマ・ガール!』。部室の床が抜けました。練習場所が他にはないかと探した結果、あかね先生に頼ることになるんですが、いや、これね、あかね先生、れいか先生の学生時代の回想を見られて、これがまた実にいい感じだったんですね。今のふたりとはちょっと違う、そんな様子が見えた。バレエが好きすぎるあまりに、ひとり突っ走ってしまい、他の部員を振り落としてしまっていたあかね先生。厳しさを通り越して、喧嘩までいっちゃってたりしたの? そんなひとりよがりだったあかねをいさめる、当時生徒会長だったれいか。今以上に寡黙で、けれどいうべきことをいい、伝えるべきことを伝えたんだなあ。ふたりのなにか特別な関係、それはこれまでにも語られてはきたけれど、その大本となるきっかけが見えて、ええ、時に弱気に見えるれいかの芯の強さ、それがあかねを変え、ふたりの関係を支えたのだと思わされました。今回は、抜けた床にはまる、そんなビジュアルの面白さが先にくるのだけど、その向こうにある確かな関係が魅力的。ふたりともに大人になっても、変わらず持ちつづけているものがあるのですね。

いちごの入ったソーダ水』、先生が、先生が色気づいてるですって!? いや、ほんと、先生いいですよ。今なお変わろうとしている。小説にもまた挑戦したいって、文芸部の顧問になって、皆から影響受けてるのでしょうね。でもって、うたたの相談です。ほう、小説の賞に応募したいという。それで書いてみたものを先生に添削をお願いできないか。ほんと、この気持ちの健やかなこと。まっすぐに、夢に向けて伸びようとする瑞々しさ感じられて、そしてその行動力に先生が引け目を感じてしまう。うん、これ、すごくわかるんですね。どうしても先生の側で読んでしまうんですよ。前に進むことに懸命な人がいる。対し自分はどうなのか。いろいろ理由をつけてですよ、ただ今を過去へと流してしまっている。そんな自分にとって、先生の焦りや自戒は他人事ではないですね。すごく共感できるものあって、だからこそですよ、先生のうたたに対して感じた安堵、ちょっとわかってね、いや、うたたには悪いんだけどもさ、でも先生のその感情の動き、ほんとリアルで人間らしいって思ったんです。しかし本当、先生魅力的になりましたね。最初からそうだっていわれたらそのとおりかも知れませんけど、ほんと、先生、魅力的になりました。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第11号(2017年11月号)

2017年9月23日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年11月号、発売されました。表紙は『ゆるキャン△』、リンとなでしこ、ふたりで秋の味覚ですね。グルリにて焼かれるサンマにホタテ。皿にはカボチャやナス、キノコにエビが待機していて、いやこれ、ほんと、豪勢でありますよ。リンの調理してる様子を見守るなでしこが、お芋いっぱい胸に抱えてるのがいいですね。おいしいものたくさん。贅沢な時間です。

ゆるキャン△』、相も変わらず面白いなあ。正月明けて、冬休みも明けて、皆でそれぞれの活動語りあう。これが楽しかった、あれが面白かった。そうした土産話に成果発表なんてのもあって、タープ買いました! あきがすごい勢いで報告入れてくるんですが、もうほんと、なんだ、この子、やたらめったらポンコツだな。冒頭からお土産ガツガツ。でもってタープ、タープポールを家に忘れてきて、終。なんだこのミニ番組風の演出! バイトしてお金貯めて、それでなにを買おうか、なにが欲しいという話をしているのもまた楽しい。ああ、なでしこのランプ。そうか、お店でもちゃんと気づいてもらえてるんだ。いやね、なでしこがさ、ランプをついに買うんだ、こないだも眺めてきたんだっていったの見てね、やべえ、フラグだ。いざ買おうと思って店にいったら売れちゃってるパターンだ! って思ってたから、ほっと安心しました。今回は和気あいあいとした語り合い、それがメインと思わせて、なでしこのひとりの帰り道、ここでひとりいろいろ思うところから、ソロキャンプへ思いを至らせるまでの描写。あれ、はっとさせられましたね。ああ、なんでもない日常の語りかと思わせてそうじゃない。いろいろと動いているところがあるんだ。ほんと、不思議なテイスト。そう思って油断してたら、胸元にふっと届いているものがある。ほんと、不思議な漫画です。

『はるかなレシーブ』。エクレアにリードされるはるかな。この状況をいかに打破しようというのか。楽しみに待っていましたよ。そしてはるかな、まさしくここで試合を動かしにかかるのですね。そうか、クレアとエミリ、対策するならどちらか。これ、まさしくふたりの性格、傾向を知っているからこその作戦だ。事前に提案していたかなた。その提案を受け、どうすべきかを理解しているはるか。ああ、ふたり、チームとしてしっかりできてきています。クレアを崩して、エクレアに食らいついていくはるかな。猛攻とはいかず、ひとつひとつ丁寧にとって、ポイント差を埋めていくような戦い方は、それだけエクレアの強さを意識させて、だからこそだったのか、かなたの作戦、これも知ってる相手だからこそなんでしょうね。ビーチバレーで大切なのは不意をつくこと。かなた、この瞬間のために、ジャンプサーブをこれまで相手に見せてこなかった、まさかないものと思わせてきてたんだ。いや、ほんと、このかなた、とても美しかったと思う。で、ここから逆転かと思わせたら、まさかのエミリ! ほんと、これ、前衛でがんがん打ち込むプレイヤーだけでなく、むしろサポート寄りのプレイヤーに光を当てて、ほんと、意外性だ。この見せるべきものを違えて違えて、その変化で見せてくるの、実にいいじゃありませんか。ほんと、エミリがかっこいいですよ。

『なでしこドレミソラ』、美弥と恵真のステージですよ。浴衣姿で三味線の音をあわせる美弥、不思議と冷静に会場見回して、集まっている人がどういう行動をとっているか、また応援してくれる友達や家族もいるって、ほんと、すごく落ち着いてる。視野も広い。そして、この中の一人でも振り向いてくれたらという、その気持ちの真っ直ぐさ。いや、もう、この子すごいと思いますよ。見た目に凛々しく、美しく、チューニング時のちょっとリラックスした表情から、本番では一気に緊張走る、その変化。素晴しいわ。ただただ演奏する、その演奏を耳にする、演者、観客の様子を絵にして、描いて、こんなにも雄弁だ。そしてそこに演者の思いがモノローグとなって乗ってきて、恵真から、そして美弥に繋がっていく。ほんと、この鮮烈さ。素晴しい。演奏の続く中、過去、これまでのことが今にこうして繋がっているのだと語られて、音楽の、その場で鳴っている音の向こうには、多くの時間が、稽古が、経験が、こうして畳み込まれて、ひとつになっているんだって、まさに物事の本質に肉薄しようとするかのような熱に圧倒される思いでしたよ。この演奏がどのように響いたのか、客の感想は様々だけれど、美弥のはたまた不思議と冷静に受け取るフィードバックに、ああ、この子にとって今日のこのステージは大切な経験、大きなステップアップであったのだなと思わされて、ほんと、それからの描写、皆とのやりとりも素晴しく見事、見事であると、溜息つくのでした。素晴しかった。美しかった。豊かでした。飛び込んでくる陽夜から三味線かばう美弥ちゃん、可愛かった。美弥が、皆が素敵でした。

『超常リビドー』、またなんかすごいのが! 待望のあどべんちゃらが読み切りで復活。で、これ、とんでもない。可愛いもの好きの妹、奏が姉の下着を漁っていたところ、なんとその姿が姉のものに変わってしまっていた。なるほど、またなんともいえず微妙に変態的な前提を用意して、しかもこれ姉に母に常識的な感性が備わってるものだから、姉の下着を漁る妹とかね、姉は気持ち悪いって怒るし、母は母で当惑するし、というか、妹、その姉の下着を漁ってること、家族にバレバレなんだ。すごいな。さてここで、この世界では中学生の女の子に超常能力が発生することがあるなんてことが語られて、そしてその能力の根幹にその者の持つリビドーが関係している云々。えらいフレーバーが投入されたわけですよ。妹のリビドー、姉の下着、顔を埋める……。このギリギリというか、変態っぽい行動をこれでもかとステップアップさせながら畳み込んでくるこの威力よ。そしてしまいには姉が、姉もか! いやいや、途中まで妹を心配する姉かと思ってたじゃん。それで、妹、姉や母、家族にそのもろもろアレななんたらかんたらを受け入れられて落ち着いて、みたいな話になるのかと思ったら、全然違った! えらいこっちゃですよ。ほんと、すごい展開見せました。ほんと、相手の性癖を受け入れられない姉妹のガチ喧嘩、いいもの見せてもらいましたね。

『アイ・ラリー・ユー』。これ、よかったですよ。女の子ふたりが温泉卓球で白熱。なんでこのふたり、こんなにもはげしく対戦するのか、その経緯、由来を戦いの流れとめず、スムーズに差し込んで読者に理解させていく。構成がうまいのか、その見せ方がうまいのか、ふたりの心情、性格もこれでしっかり伝わって、だからこそですよね、氷室の涙と、高岡も一緒に泣き崩れるあの瞬間、すんなりと胸に届いて、ほんと、すごくいい。ふたりとも、負けず嫌いで、ちょっと素直じゃないのね。でも友達なのね。そうした関係がいきいきと描かれて瑞々しい。ほんと、これが12ページ。すごくコンパクト。語るべきことをその少ない誌面にきっちり収めて、シンプル。そしてチャーミング。実にうまかったと思います。

2017年9月22日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年11月号

『まんがタイムスペシャル』2017年11月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、マキがメインでありますよ。頬を染める彼女の手をとる詰襟の手。はたしてこれは誰なのか。ええ、恋のときめき、寄り添う思いを感じさせる、そんな表紙であります。『難関女子の恋愛参考書』のカットは、オトメちゃんと手を繋ぎたい男子だち。互いに牽制しながら、邪魔しあいながら、その思いはちょっと叶いそうにないですね。『できれば俺が膝枕』は、公園のベンチでしょうか、肩にもたれかかって眠る彼女と、その彼女に寄り添う猫と。小春日和の暖かみ感じさせるイラストです。

『ざしきわらしと僕』。みうがきましたよ。この子、にぎやかで、明るくて、すごくチャーミング。可愛いですよね。気にいってますよ。この子、理緒の家に泊まるというのですが、裕貴との距離がとても近い。理緒も思わず間に割って入って、いやもう、なかなか素直になれないこの子もとてもいい。しかし、理緒のお母さん、娘の気持ちまるまるお見通しっていうのがいいですね。そうか、パパ似なのか。みうと理緒のふたり女子会も面白かったです。この子たち、恋のなんのって、まだ意識してないんだ。あんだけ露骨に裕貴のこと気にしておいて! というのだけど、ちょっと気づきの萌芽が見えてきた? そうかと思えば、理緒、みうの距離がぐっと縮まって、なかよしの女の子たちっていいですねえ。ええ、いいですよ。そうそう、みうにモフモフされてるヤイバさん、よかったですね。というか、ヤイバさん、チョロすぎるよ。メロメロやんか。

『穂積くんは猫に勝てない』。穂積君、猫に慣れようと頑張ってますよ。子猫の突進にひっくりかえってみたりね、ええ、猫は柵の向こうなのにね! 子猫なら大丈夫かと思った、そういう穂積君だけど、そうか、子猫はじっとしないから難しいか。そんな穂積君と彩千華、芙未、三人で買い物にいって、ペット売り場でハイになる彩千華。いやもう、ヤバいレベルだ! 穂積君は穂積君で、書店で猫と仲良くなるための本探したりね、やる気見せてますよ、っと、後ろから監視されてるぞ!? やる気はあるけど、猫には負けっぱなしの穂積君。最後のね、顔面蹴られてみたり、おやつまみれでむらがられてみたり、この穂積君の下り坂! それを見守るふたり、いや面白がってるよね、芙未さん、その様子もいい感じでした。

『ごにんばやし』。歌詞を考えるため図書室にいった面々ですよ。そこで亜子だけ補習とか思われてるの、おかしかったです。そんな亜子の中学からの友人でいいのかな? この子が教えてくれた皆のあだ名が面白かったです。姫に王子、そしてギャル。皆、それぞれに直球あだ名だなあ! しかし、ミッチーがお嬢だっていうのはこれまでも散々描かれてきてましたけど、今回描かれたような雰囲気、これはちょっと意外な感じで、そうか、普通はこんな風に見えるんだ。つまり、亜子たちと一緒にいる時は、飾らない、気を張らない、自然体だったりするのかも知れませんね。自然体といえば、ギャルのね、見た目とのギャップ、意外性が語られてるの、うん、確かによい感じではないですか。正座して三味線弾いてるところ、なんかちんまりして可愛いよね。そして亜子ですよ。まさかのサイクロン! V3だ……。そうか、嫉妬、悪意を受けても気にしないマイペースさゆえのサイクロンなんだ。でもただただ遠くから見て憧れるばかりではなく、自分から歩み寄っていく、そうしたところ、亜子の長所だよなあ。そうですよ、皆、見習わないといけませんよ。うん、自分も見習うべきひとりかも知れません。

『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』、ゲストです。新入生の朝永佑太。可愛い女子のいる部活に入りたい、なんて不埒なこと思っていた彼の前に現れたのが、お下げも可愛い白衣女子。その手にするのは……、RPG-7だよ、おい。ロケットランチャー。朝永君、君、ものの見方が的確やな! ともあれこの出会いがきっかけとなって、ロケラン女子と知り合いになりました。物理部部長の湯川のぞみ。ペットボトルロケットランチャーを今から飛ばすのでぜひ見学をっていうんですが、やべえ、ペットボトルテロリズムだ、これ。いろいろトラブル振り撒く、そんなお嬢さんみたいですね。肝の太そうなお嬢さんに、ちょっと危険なもの感じつつも、その愛らしさ、その訴えかける目ぢからに見事負けて入部することになった朝永。しかし、湯川先輩。物理というの、物理学云々というより、物理特効みたいな匂い感じさせますね。ミニマム、パワフル、いいと思います。

『宇市さんは魔女』、ゲストです。我が家に居候する魔女、宇市セエラのプロフィール。300年以上生きていて、英国生まれ、明治のころに来日して帰化。苦労しながらも今までたくましく生きてきたのだけど、そうか、仕事ないんだ……。プロフィール、真面目に書いても信じてもらえない、って、そりゃそうよねえ……。魔女としてのなりわいも、法律の整備、技術の進歩のためにパッとしなくなって、いやでも、咲ちゃん、穀潰しというのは酷いよ! うん、でもまあ、収入がないので家賃がわりにアク抜きした山菜をそっと出すほどだものなあ。そんなセエラがこの家に暮らしている理由。ああ、そうか、恩人なんだ。その恩は大人だけが知っていて、咲は知らない。ああ、奥行かしいといえばいいのか、恩売ってまで尊敬を勝ち取りたくないというのか、これもまたセエラの人柄なんでしょうね。あの猫との会話にもそうしたところよく出ていて、ええ、いい加減というよりも、軽やかさ感じさせられます。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第11号(2017年11月号)

2017年9月21日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年11月号

『まんがタイムきららMAX』2017年11月号、一昨日の続きです。

はんどすたんど!』、跳馬の踏み切りにはじまり、春の市民大会にかけての話題。これで皆の成長をしっかり感じさせてくれるの、とてもいいなって思いましたよ。ななみがいうんですね、踏み切りの音が違うって。自分たちのはぎっちょんで、ゆかちーやあやだとバコーン。なぜそんなに違うのか、あやの演技を観察して、それを自分たちの跳躍と比較してみてという試行錯誤の情景に、ただいわれるままやるのではなく、主体性もって体操に取り組んでいることが感じとれて、ほんと、これ、すごい、眩しいくらいのモチベーションでした。こうしたななみたちの意識、次からは一部に挑戦したいとうゆかに対する態度からも見てとれて、ゆかがいないと自分たちは駄目だ、そういいながらもね、ちゃんとゆかの背を押すし、さらにはゆかやあやの演技、見たいっていってる、そうしたよりよいものを求める気持ち。とてもいいなって思ったんですね。ほんと、だばだばしてたりする、そんな中にしっかりした気持ちの背骨があるよね。それが本当に気持ちいいんですね。

『のけもの少女同盟』。ニカにストーカーがついてるんだ! 誰かの視線を感じる、そういって怯えてるニカだけど、いや、下駄箱に手紙が入ってたんだ、これ気のせいじゃないよ。確実じゃん。そのストーカーと疑われた相手、ニカの可愛さのあまり、鑑賞するのを趣味にしてしまったクラスメイト……。松里まこ。その鑑賞がニカを怖がらせてると知らせたら、バレないように慎重にしないと……。基本いい子なんだけど、どこかに闇を感じさせる。うん、この漫画らしいですよ。この子の気持ちがニカには通じてなくて、しかもいろいろ報われなくて、そうした不憫さ感じさせながらも、最後にはこの子の頑張りがニカとのコミュニケーションを成功させてという、ここによさがありました。ええ、ささやかながらも、ふたりの間、距離は縮まっているのですね。

『私を球場に連れてって!』。今回はまた面白いペア成立で。レオナとファル子、ふたりいろいろやりあうことはこれまでもありましたけど、まさか一緒になってファルコンズ、キャッツ戦を観戦することになるとは。キャッツ側の内野席なんですね。だからユニフォームとか着られなくて、ええ、ファル子も遠慮してるわけですが、そんなファル子の背にファルコンズファンですって張り紙するとか、レオナ、怖ろしいことしてくれますね。でも、観戦してるうちに、ちょっとずつでも親しくなっていってるの、よかったですよ。選手のデータ教えてもらったりね、それでふたり名前で呼びあうように!? って、ファル子、春子と呼んでもらえてないこと、根に持ってるんだ。基本、敵対するチームのファン同士、なかなか表立っては仲良くは振舞えないけれども、その根っこには親しくできる芽があるのですね。そんなふたりの距離感、難しいけど、悪くない。ちょっとの緊張感がいいスパイスになっていますね。

『どうして私が美術科に!?』。課題の環境保護ポスター。これ、おかしいなあ。紫苑のポスターがどう見ても映画のポスターで、今にも上映されそう感がすごいとかね、その表現がまたおかしかったですよ。ポスターに表れる皆の個性、っていったらいいのかな。どんどん絵が小さくなる桃音とか、センスはいいんだけど添えられた文章が微妙な黄奈子とか、こういうの面白くっていいですよ。すいにゃん先輩のポスターの完成度に舌を巻く紫苑は見どころでしたね。なるほど、ポスターに求められるもの、その機能を満たすためになされる工夫もろもろ、その説明に感心しながらも、理解してることすなわちできるということでないというのを体現してるのがまた紫苑って話で、いやあ、面白いというか、他人事とは思えなかった! そうだよなあ。わかってるからってできるわけじゃないんだよなあ。ポスターのアイデア探しにいった蒼も面白かったですね。くろえちゃん、岡本玄恵先生とのやりとりも、また先生の学生時代の作品めぐるいろいろもね、ほんと、先生のちょっと先生らしくない表情垣間見られた、そんな感じでしたね。思いがけない蒼と先生の共通点もね、ちょっと先生を近しく感じさせてくれました。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第11号(2017年11月号)

2017年9月20日水曜日

『まんがタイムファミリー』2017年11月号

『まんがタイムファミリー』2017年11月号、先日の続きです。

『感染!ウイちゃん』。これ、あつしのお人好しが極まっててもうおかしいんですね。偽装を覚えたウイルスがセキュリティソフトのコスプレしてくるっていうんですが、服装はともかく背丈、見た目はもとのまんまで、一目瞭然、どう見ても別人なのに、あつし、まんまと騙されて……。いや、もちろん見分けはついているのか。毎夜、苦労してセキュリティーソフトなりきり衣装作ってるウイを見てたから、その努力を無に帰するに忍びない。それであえて騙された振りしてやってるのか。なんていいやつなんだーっ! 事情わからなくてやきもきしてるセキュリティーソフトがね、このコメディの肝でもあるんですけど、ちょっと不憫で、それであつしやっぱりこっちにも気を使ってね、ほんと、いいやつだと思います。そして最後の落ち! うおお、ウイ、めっちゃくちゃ可愛いじゃん! はいいとして、この全部あつしに返ってくるっていうの、おかしかった。いい展開でしたよ。

『役職名はお嫁さん』。ほんとおかしい。今回は陽大がおかしい。美如との思い出コレクション、それが美如にバレてしまった。って待って待って、段ボール箱に4箱。しかもそれ、床下収納に仕舞い込んでたんだ、って、板一枚! それ、美如さんもはやいこと気づこうよ! その箱には陽大と美如が結婚する前の思い出がしまわれている。って、いいじゃん! と思ったのは最初だけで、まさか美如からもらったアメの包み紙とかが入ってるんだ! すごいな、陽大。君、チャンピオンやな! これ、美如もまたよかったですよ。ドライ、ドライ。陽大が美如との思い出語るのを聞いてテレながらも手にはゴミ袋。いかす! でも最後にはちゃんと残す方向、提案してくれるんですね。それがあるから、陽大もここまでは残したい、ここからは処分していいって割り切れたんだろうなあ。今回はこの夫婦の、ちょっといつもとは違う甘い関係が見えてよかったですね。ほんと、素敵な夫婦だなって思ったら、ふたりでの食事の思い出ね、あれで笑っちゃって、いやもう、ほんと、美如さんは美如さんだわ。しかし、ここで包み紙全部見せたりしたら、普通はダメになりますよ、陽大さん!

『パパとあそぼう!』。たこ焼きというと関西ってイメージありますけど、最近は全国区だったりするんですか? テレビで見て食べたいといいだしたさくら。そのリクエストに応えるんですが、お母さん、いいなあ。むすめの要望に柔軟に応え、そしていざ焼くとなると、すごい、いつにない本気を見た! たこ焼き、オーソドックスにたこ入れてもおいしいし、チーズとかソーセージとかね、そういうのもおいしいって聞きますね。ちょっとやってみたい。で、この漫画面白いの、お父さんがほんといつも間が悪くって、まざって中身がわからなくなったたこ焼きから、さくらの食べたいのばかり引いちゃって嫌いっていわれるの、ほんと、おかしくって、いやあ期待を裏切りません。最後のお弁当もいかします。お母さん、いいですよね。デザート付♥って! ほんと、これちょっとチャーミングでしたよ。

『かしこみかしこみ』。今回はお昼寝。お昼寝友の会とかあるんだ。主婦三人でやってる活動? ほんと、これ、なんか面白い、ちょっとやってみたいですよね。山椒を寝かしつける橘、これよかったですね。いいお姉さんだわ。山椒の眠りにつくまでのくだり、しっとりとして素敵。そしてムクの規則的な寝相! コロコロ転がっていくんだ。しかも布団で寝てると時計がわりになるんだ。こういうところもおかしかったんですが、お昼寝友の会の活動、それがね、すごくマイペースで、そのゆったりした楽しみ、すごく素敵でした。おめざまでがお昼寝。昼寝して、おやつ食べて、そこでコミュニケーション。悪くないなあ。ちょっとした非日常で楽しいっていうのもわかるんですが、家での昼寝は寝すぎちゃうっていうのがおかしい。ええ、これ、すごくよくわかります。しかし、いくら気持ちいいからって、公園の芝生で三人横になって寝てるっていうのは、非日常というか、シュールというか、さすがにびっくりですよね。ええ、すごく平和でのどかな情景です。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第11号(2017年11月号)

2017年9月19日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年11月号

『まんがタイムきららMAX』2017年11月号、発売されました。表紙は『こみっくがーるず』、あたたかな印象のある表紙であります。ここは図書館? それとも書斎? 書棚に囲まれた部屋の中、ソファにふたり並んで座る琉姫とかおすのそのたたずまい。まるで姉妹のようですね。すっと背をのばして本を読む琉姫は美しくて、対してちょっと落着きなさげにちょこんと座ってこちらを見やるかおすの愛らしさがよい対比になっています。ふたり揃いに見えてちょっと違うシックな服装、なにかハイソサエティな女学校的なよさありまして、かぶっているベレー帽もまた可愛い。テーブルに積まれた本の中に、きららMAX8月号があるの、ちょっと面白いアクセントでありますね。

『ももいろジャンキー』、これ、めっちゃくちゃ面白い。ちょっと荒れ気味の高校で、目立たず静かに暮らしてきたはなが、なんと不良に呼び出されてしまった。ここからが本当に予想外の連続で、友達になって欲しい、妹と会わせて欲しい。なんで? おお、保育士志望! そこからの妹、ももの活躍ですよ。いきなりおかえりなさいおどり。姉が不良と怖れる由比ヶ浜美耶のことも、みゃーちゃんみゃーちゃんと懐いちゃって、でもって思ったこといっちゃうからね、子供! みゃーちゃんが思いっきり振り回されるの。それからはなも。家でももにやってること、どんどんバラされちゃうくだりが最高。で、みゃーちゃんにぶーッ。これ、すごいよ。笑いをこらえられる自信がない。初見でやられて、読み返してやられて、これ絶対笑う。何度見ても笑う。ほんと、ものすごかった。ももの描かれ方ですよね。3歳児の突拍子もない行動、それがいかにもそれっぽくって、でその唐突な行動に対応できないみゃーちゃんのリアクション、これがまたすごいの。でもって、まさか最後にみゃーちゃん、泣くところまでいっちゃうとかね。いや、ほんと、これすごく面白かった。いやもう、すごかったです。

『退職活動最前線!』。会社を辞めたい同盟? 嫌んなったら即辞表出してイインダヨー。というか、自分も仕事辞めたい。まあ次がないから辞めないんだけどさ。主人公? 赤間めい、のっけからズル休みなんですね。仮病で休むとメールを送って、そうか最近はメールで欠勤受け付けてくれるのかあ。時代は進んでいる。そして行く先はカフェ「ねむみ」。そこでSNSで知り合った面々と仕事辞めたい談話。これ、なんとなく嫌になった期なのかな? 3ヶ月目。4月からなら、連休が終わって、なんとなく最初の緊張感がなくなって、仕事にも慣れかけてきて、すなわちいらんことを考えはじめる頃合い? 会社を辞めたい人の集うコミュニティ? ねみゅにてぃで仕事辞めたい気分を話しあったりするのかな? でも仕事って、辞めるつもりになったらすぐよ? 考えるより先に動いてみたらイインダヨ?

『しのびます!』。15歳の誕生日を迎えた西園寺いちこ。彼女のもとに現れたのが忍者を自称する萩原もみじ。なんと十五代目。ちんまりとしたくノ一で、いちこをいち様と慕い、守るという。なんだかどんくさい? いろいろ勘違い? いちこの友人白鳥りんこに面白がられて遊ばれてとか、なかなかいろいろ頼りなさそうなんだけど、あの車が跳ね上げた水飛沫から守った手腕、あのクールな表情、見事ですね。ギャップがプラス方向に働きかけて、いやもうかっこいい、いちこも一瞬ドキッとしてますよね。幼ない頃のもみじといちこの出会いから、最後には泣き落とし。いや、これそういう手管かなと思ったら、そうじゃないっぽい。純情忍者と純情お館様。扉はじめ、ところどころで咲く百合が意味深でありますね。

『デザイナーさん、限界です。』。「わりとノンフィクション」っていうアオリが笑えないですよ! デザイナーの筑紫さん。見るからに出来る女といった風貌、社内にもファンが多いって感じのお姉さんなんですが、昨日も徹夜、激務で1週間の会社泊。あかん、あかんで。手持ちの業務を確認して、きっちりスケジュールたてても、これ今日中といって仕事が割り込んできてグチャグチャ。クライアントからは修正、依頼、割と好き勝手に投げてこられて、ついつい仕事も深夜にまで及ぶことに……。って、これ、カローシ案件だ! ともあれマネジメントが欠如してるとか、コンプライアンスどうなってるのとか、これ筑紫の受ける仕事の単価をあげて受注を減らすべき局面じゃない? というのは需給もろもろが真っ当な場合にいえることで、それこそ人の価値も仕事の価値も目減りする一方だったデフレ下ではこういう状況が蔓延してたんだろうなあ、みたいなこと思わされる漫画でした。ちょっと生っぽいですよね。生々しいってことでもあるし、わりとノンフィクションな素材がどーんときてる感じでもありました。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第11号(2017年11月号)

2017年9月18日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年11月号

『まんがタイムきららミラク』2017年11月号、一昨日の続きです。

しましまライオン』。最終回ですよ。皆の卒業式。皆、人の世界で頑張って、学校通って、友達作って、そしてひとつの節目を迎えた。凛奈が保護者席にいるの、おかしかったですね。しかもお母さんと思われてて、ほんとノリよくお母さんとして振る舞っちゃうっていうのね、あれおかしかった。学校のクラスの皆と別れてからのまこ。人間の友達作りすごくすごく難しかったって、あの熱弁も、妙に刺さりますよね。ええ、まこちゃん、頑張ったんだね。神様からのねぎらいも、そして皆の卒業後の進路も、ひとつひとつが感慨深い。そして再会ですよ。おお、いおんが帰ってきた。サバンナの問題を片付けたら戻ってくるって約束してたんだ。そんないおんとまこの再会に、相変らずのいおんと、そして成長したまこの姿、ああ、ふたり、本当の友達になれたのかもなあ。ほんと、ふたりともいい笑顔! もう、ぐわーって胸にきましたよ。

『魔王城のお姫様』。これはちょっと面白いことになってきましたね。というか、大変なことになることがわかりきっている、そんな展開が着々と積み上がっていくのが面白くてですね、メルルを探す妹マールですよ。聞き込みの結果、姉の居場所がわかった。でもって相棒のシャンドラに連れられて魔王城に向かうんですが、まさかそこでメルルがやりたい放題やってるとかマールも思わないし、しかもそのやりたい放題が自分に牙をむくとかね、ほんと、思わんよね。前回の墓地での脅かしへのリベンジですよ。罠だらけですよ。で、そこにマールが踏み込む……。絶対、ろくなことにならない……。もうワクワクがとまらないですよ。

広がる地図とホウキ星』、いい調子ですよ。いつもの3人娘。クエストに自分の趣味、グルメ旅を求めるんですが、そんなところに現れた限定クエスト。限定に弱い限定同盟が突然結成されたぞ! 私も入れてくれ。苗を研究所に届ける、それがクエストの内容なのですが、向かう先がオコメの産地なんだ。買い出しもついでに頼まれたり、研究資金も出してもらえたり、リンは下宿先に恵まれてる! 翌日もまた面白い。ゼルダが寝坊して遅れてきたかと思ったら、リンも忘れものしてたりして、どんどん予定が狂う。でもこの子たちの様子見てると、そのいきあたりばったり、出先でのアドリブ行程がまた楽しくていいんですよね。ご飯食べるところもとてもいい。田んぼの中を牛バスで移動してる時に、突然判明したリンの苦手。ああ、でもちょっと可愛かったな。意外性っていうのもあるかも。これね、やっぱり面白い。到着した研究所。研究者のシバさんの、やっぱりというかすごく個性的なところね。そしてひとたびトラブル、問題があらば、魔法と工夫で解決していく。雷魔法で窒素固定するとかね、すごい展開! で、ヴェリがおさきまっくらやとかいってるの。ほんと、おかしい。魔法と工夫と実験と、実験結果の幻のオコメ。それをお土産に持ち帰ってからもまた面白くって、ええ、このほのぼのでワンダー。この漫画のよさ、今回もバリバリに出ていましたよ。

『お願い!ロイヤルニート』。前回のほたるの舞踏会に出るという話、その続きでありますよ。皆でほたるの品格を審査する。素敵なレディーに仕上げるっていうんですが、いやいや、金剛さんたちもわりかし大概でしてよ!? と思ったら、ほたるが自ら瑠璃子につっこみいれてました。ほたるの中のお嬢様を解放するとか、錆びついたロボットみたいなワルツとか、こうしたくだりたいそう面白かったのだけれど、まさかこの後に急展開が待ってるとはまったくもって予想外。ああー、ほたる、退学の危機、忘れてたよー! 落ち込んだほたるから退学の件聞き出してからの金剛さんがよかったですよ。ほたるを退学になんかさせない、そんな気持ちがもう真っ直ぐで、けど大金は受け取れない。お金のために友達になったわけじゃないっていうほたる、その言葉にはぐっときたし、またほたるの言葉をお金より自分がいいと理解した金剛さんのあの嬉しそうな顔! ほんと、この子たち、素晴しかったです。これ、文化祭のワルツ、そこに山場がくるんじゃないか、なんて期待させられるのですが、ほんと、今回のくだりだけでも実に魅力的でありましたよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第11号(2017年11月号)

2017年9月17日日曜日

『まんがタイムファミリー』2017年11月号

『まんがタイムファミリー』2017年11月号、発売されました。見事な秋晴れ。『大家さんは思春期!』チエちゃんも洗濯にせいが出ますね。晴天下、洗濯ものを干していく。見事な笑顔。てきぱきと家事が片付くのが気持ちいいのかも知れませんね。今回のテーマは家事でしょうか。『うちの可愛い掃除機知りませんか?』は掃除機、アプリが元気に和彦を吸っていて、『おしかけツインテール』花梨はホットケーキ焼いている。花梨もいい笑顔でありますね。

『軍神ちゃんとよばないで』。これは史実にあったりする裁定なのかな? 土地について争う豪族。なんとか丸く収めようとした結果、虎千代の裁可に委ねられることになったのですが、いやもう、たまったもんじゃないなあ、こんな役目。でも領主ってのはそういうことなんだろうなあ。あまりにも埒があかないから、一旦時間をもうけて考えるというのですが、家臣に求めたアドバイス、その答えが本当におかしくって、武闘派はとことん武闘派。宇佐美などは謀略そのものといった答を出してきて、いやでも、これ、この時代だとこういう考え方、特に酷いものでもないのだろうなあ。おそらくは一般的。領地は取れる時に切り取る。きっと当たり前だったんだ。けど、こんな生き馬の目を抜くみたいな時代において、見事情に訴え丸く収めた虎千代。ああ、こういうことなんだろうな。謙信の存在感には、きっとこういう背景があったりするんだろうなあ。

『牧場OL』。糸魚沢がすごい顔! お勤めご苦労様ですって、いやいやいやいや、懲役開けじゃないんですから。今回はメインに七夕まつり持ってきまして、いやあどーんと浴衣で登場、野花、可愛いなあ。スアンさんも最高だなあ。鷲巣さんも美しい。で、鶴沼さん! 期待してたのに! もっと、もっと大きく描いてさしあげて! これ、七夕まつり、皆を呼び出して、現地でそれとなくカップル成立させようって腹だったんですね、野花ったら。で、虎杖浜とスアンさん。めちゃくちゃ面白い。スアンさん、言葉選んでそれなんだ。直球どころか死球コースよ? 本当に死んでしまって出塁できない系の。でもって野花と糸魚沢。ふたりきりで残されて、ああ、なんだかラブい話!? と思ったら、全然違った! いや、どうなのか。いずれにしても野花の選択でありますね。北海道に残るのかなあ。そうであって欲しいなあ。

『広島さん、友達になってください』。おお、お父さんが帰ってきた。一時的だけど広島にやってきた。娘から手紙もらって、ほだされちゃって、でもってそこで妻からのとどめの一撃。酒まつりあるよ! へー、広島の酒どころ、西条のイベントなんだ。広島は鯉城あったりする城下町だから、酒どころもあるってわけなんだろうなあ。いきなりのウコンスタートから、試飲、購入の好サイクル。でもって、ああ、タミちゃん、ソフトクリームをまつりに来てたお姉さんのスカートにつけちゃった! でも、この人、明るくって、陽気で、お母さんとも意気投合。お酒のせいもあるのかな? いや違うな、これはそういう素敵な人なんだな。この出会い、そしてこの人の来歴をからめてキミの将来に思いを飛躍させる。父の思い、娘の思い。いろんな思いが交錯する。とてもいい話でしたよ。

『妹のおシゴトは時給2000円』。すっかり妹になったな、ミエ子よ! 只野のもとにあらわれた、親しげな女子。何者? 只野のことをおにいと呼ぶこの人は、ミエ子以外の妹契約者!? いえ、いとこでした。自称、只野の婚約者。いや、これ、金目当てだろう! 遊子、実際ミエ子の目の前で5万の指輪をねだってて、これにミエ子、怒っちゃうのか! 妹を…ナメるな。ほんと、ミエ子、変わったなあ。よくなった。擬似的なものとはいえ、家族に対する気持ちがしっかりとして、只野に対する気持ちはなんかバタバタしてるみたいですけどね、本心で心配してることがしっかりわかる。なんせ、これからは私があいつから守ってやるですよ。ミエ子、かっこいい! 只野も感動。衣々子もそばで気持ち揺らしっぱなし! ああ、ミエ子さん、かっこいいよ。ヒーローみたいだよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第11号(2017年11月号)

2017年9月16日土曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年11月号

『まんがタイムきららミラク』2017年11月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。千矢、神秘的! 森の中、木の枝に座り鳥と戯れる千矢の姿はいつもとはずいぶん違って、裾に、胸元にあしらわれた格子状の意匠も印象的な白いワンピース。髪の白さとあいまって、この世のものではないのではと思わせる、そんな雰囲気。目の色の赤がはっとさせます。目、マニキュア、そしてインナー? 赤が極めて印象的です。しかしほんと美しい表紙。千矢の千矢らしくない千矢らしさが光ります。

城下町のダンデライオン』、お久しぶりです。扉の茜様も麗しく、ほんと、素晴しいな。夏の装い。華奢な身体が大変に魅惑しますね。困ったな。いや、困るこたないんだけど。そんな茜がいなくなるというんですよ。アンジェがまいっちゃってね、いやあ、大学の研修で一週間家を空けるっていうんです。そんなこったろうと思ったよ! アンジェの茜依存ゆえのドタバタ。それが桜田家の子たちそれぞれに波及して、それぞれに対応はしてくれるんだけど、そこまでシリアスにならんのが、まあそりゃ一週間だものなあ。ぞんざいだったり当惑だったり投げ遣りだったり、そんな対応が皆のらしさを感じさせてくれていい感じでした。最後に茜様。あー、クールに拒否! 茜様、かっこいいなあ。そしてハグ。なんだかんだいってアンジェに甘いのがいいですよね、茜様。

以下、初登場の特別読切です。

『ローファス姉妹と吾輩と旅』。なるほど、ファンタジー世界を旅する娘3人組。ふたりは姉妹、そして吾輩、主人公がトラブルメーカー。というかネガティブすぎてすごい! ドーラ・ヴァイオレット。エルフだっていうんですが、それじゃあさぞ優秀かというとそうでなく、魔法とか使えちゃったりするの!? と思ったらそうでなく、気位とか高かったりして!? いやいや、そうでなく。背丈もちんまりして、こういうところ、パターンを外してきていいですね。シャン・ローファス、ニル・ローファス、人間の姉妹に助けられて以来、一緒に行動しているのだけど、あまりに役立たず、むしろ迷惑ばかりかけていて、いつか捨てられるんじゃないかとネガティブな想像ばかりしている……。初回からローファス姉妹の活躍見せてくれるんですが、その有能さを見せるの、ドーラの駄目っぷり協調させるためだよね!? 自分を駄目と卑下するドーラと、ちゃんと見守ってくれるローファス姉妹。むしろ可愛がってくれている? ちょっと距離の近い3人の関係。ほのぼのだけでないもの感じさせてくれますね。

『酒場ユートピアへようこそ!』。ゲーム的世界観ですね。RPGっぽいのね。酒場が舞台。ということは、冒険者がやってきて仲間を探したりしているのかい? と思ったら、あかんがな、全然お客さんこないんだ。店主のエレナがドジでバタバタやってるからじゃ? なんて思ってる昔馴染みのリィザ。この子が子供の頃からの夢を叶えて? 魔法使いの格好して来店してくれたのだけど、こういう知人友人からお客にしていこうというの、現実路線でいいですね! 自信がないから諦めたといってるリィザだけど、魔法、暴走とはいえ教会の塔、ぶっとばすんだ! その流れで、教会の僧侶が店にくるようになったり、しかしこれでこの酒場の経営、なんとかなるんでしょうか。でもとりあえずこの3人は仲良くなりそうですよね。

『深海の少女達』、深海に暮らす女の子たち。人の姿をとっているけれど人ではないんでしょうね。ニンゲンについては、その存在くらいは知っている。そんな彼女らの街にニンゲンの生活の痕跡が流れついたりするんですね。掃除機を見つけだしての会話、新種の生物!? って、確かにそんな感じかも知れん! フライパンを盾かと思えば、容赦なく攻撃して試してみる。シィナの髪は凶器……。皆、それぞれに強力な攻撃手段を持ってたりするのかな。穏やかでおっとりとした彼女らの、浮き沈みない、いや深海だから沈みっぱなし? ローテンション気味のやり取りはちょっと癖になりますね。そんな子らのニンゲンに対する興味? 先生はニンゲンのこと知ってるみたいだけど、知らない方がいい? なにかニンゲンとの間で確執が? なにかここに物語の芽、この漫画の核があったりするのかも知れませんね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第11号(2017年11月号)