2023年5月23日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年7月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年7月号、昨日の続きです。

『マグロちゃんは食べられたい!』

夏祭りに繰り出したまぐろにみさき。そこにカジキが合流して屋台をひやかしてまわるのですが、光るおもちゃに魅了されたり、海産物系屋台をハシゴしたりと、それぞれいろいろ満喫しているようでなによりですよね。でもイカ焼き、たこやき、たい焼きと、だんだんに海産物成分が減っていく、というか、たい焼きは見た目以外海産物性ゼロだ! はたしてかつてみさきとたい焼きの間になにがあったのか。きっと、深く失望させるようななにかがあったんでしょうね。

金魚すくいを見て、生き餌と表現するまぐろの発想にビビらせられました。いや、確かに生き餌か。観賞用、狩りじゃなくて遊び。文化や前提の違いすぎるふたり相手にいろいろ説明に苦慮するみさきの様子がとてもよかったです。

この漫画は、魚類と人という、あまりに違いすぎる存在との交流を描いて面白い。そこに生じるギャップ。そして今回描かれたように、違いながらも同じように花火を綺麗と感じる心。

一緒に花火を眺めながら、みさきがまぐろたちに感じた希望のようなもの。そこに彼女らの関係の未来像が見えそうで、まだまだ埋まらないところも多そうですけどね。でも、いつか違いながらもわかりあえる、そんな日がくるのだろうと思わせてくれる描写でありました。

『リリカお嬢様に振り回される!』

マイちゃん、めちゃくちゃ可愛いなあ。

さて、永野の発案でマイちゃんを屋敷に招くことになりました。手土産はそのへんで採ってきた野いちご。永野は喜んで食べてますけど、リリカはちょっと抵抗があるみたい。衛生感の違いですねえ。リリカのいうこともわかる。そこらの道端とか、どんな汚れがついてるんだかわかりゃしない。なので、虫が入ってないか割ってから食べるのですよ? いやほんと、自分も昔、こういうのよく食べてたこと思い出しました。

元気で明るいマイちゃん。その様子に、いつも楽しそうでいいなと羨んでみせたリリカに対するマイの返答。それが結構重くって、ただ貧乏なだけじゃなくて、病気がちの母とか父の転職とか、いろいろあるんだ! それを聞かされたリリカの反応。自分だけが大変だと思ってたけど、人それぞれに大変なことがあるんだ。自分は恵まれているのかも知れないと自覚することとなって、ああ、リリカお嬢様、それは相当な成長でありますよ!

本当にマイとの交流がきっかけとなって、リリカの世界、広がっていきますね。

けど、最後に思い切って試してみた野いちご。リリカの口にはあわなかったみたいで、いや、まあ、そうよね! でも選んだ言葉に配慮が感じられてよかったですよ、お嬢様! ええ、リリカお嬢様、成長が見られます!

『SAN値直葬!闇バイト』

札をはがして封印されていた名状しがたいものを解放、逃がしてしまったあかりにおしおきタイムです。ぐちゃぐちゃになった商品倉庫の整理が命じられたんですが、店長、ほんとに凝りてないんだ……。丁寧とか繊細とか配慮とか気づかいとか、そういう概念が存在しないあかりにそういう仕事を任せちゃいけない。しかも自分は奥で休むとか、管理監督のゆきとどかないところにあかりを放ってはいけない。

こよが途中で合流してくれるんですけど、案の定あかりはロクに働いていなくって、しかもやることが雑! やらなくていいことをわざわざやるのはいいとして、そのやり方が全然まったく正しくないのはすごく問題! 破壊された像の修復は原型無視しちゃうし、汚れた絵画も雑に油性マーカーで塗り潰す!

ほんと、店長、あまりのことに気落ちしてますが、この状況に導いたのは店長あなたです。あかりを野放しにしたあなたです。

今回はあかりの暴挙に店長が打ちのめされて終わりかと思いきや、最後にあかりの適材適所が光りましたね。逃がした名状しがたいものを捕まえてくるよう命じられたあかりが、ものすごいスピード解決でミッションクリアしてくる! 名状しがたいものに捉えられ死を覚悟したお姉さんの絶望と、悲愴感のかけらもないあかりとの落差がものすごい。いやもう、本当に、あかりはこう使えというお手本のような決着でした。

でもほんと、店長は凝りない。今回のことで少しは学ばれたと思うのですが、きっとまたあかりがやらかすシチュエーションを用意しちゃうんでしょうね、店長。

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