2022年7月25日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年9月号、一昨日の続きです。

『スローループ』

ひよりの船出ですよ。エンジンをかけ、漕ぎ出していくひより。湖の空気、雰囲気を満喫する小春とは対照的に、まったく余裕がないっていうのが、面白いっていったら申し訳ないなあ、でも免許取りたてで操船に苦労してるのがね、ちょっと大変そうで、けれどきっと大人になったら懐かしく思い出したりしそうだよね。なんて風にも感じられて、よいなと思ったのでした。

魚群探知機で当たりをとって、停船、狙っていくもまったくかからなくて小春がキレてる! いやいや、もうちょい余裕持っていこう。ひよりは釣りとなれば余裕出てきますよね。もう慣れたもの。大きいのがかかった? と思ったら、いやこれはスレ掛かりでは、からの大物ヒット確定。そこから徐々に寄せていって、小春渾身の取り込み。あぶなく湖に落ちそうになった小春をぐっと抱えて支えるひより、かっこよかったです。

大きなニジマス。小春も狙おうと頑張るんだけど、ハリがはずれて逃がしちゃってね、いやもうそんなにも悔しかったの!? この子の感情がよくよく現れてくるところ、ほんと魅力的ですよね。

今回描かれたこと。父ふたりの側では娘との関係、自分は父として合格だろうか。そうした悩みが語られていて、そしてひよりの発案でペア交換。ひよりは、操船に長ける恋の父に小春を託したい、その思いからなのでしょうが、これが父娘の関係になんらの答を導きそうと思わされて、ええ、恋の父、小春ペアが船上にて気づくこと、語られること、それがどういうものになろうというのか。期待が膨らむのですね。

『球詠』

熱い試合展開ですよ。ずっと変化球を見送り続けてきた新越谷。その作戦が球審という環境に働きかけて、これまで甘くとられていたボールが、厳しく判定されるようになった。ここまでが前回でしたよね。そして今回はというと、新越谷の見せた変化が描かれて、ボールと判定されることを嫌い、ストライクゾーンぎりぎりに入ってくるようになった園川のスライダーを、続けざまに打っていく、その躍進ですよ。

突然打たれはじめた園川に、美学キャッチャーが動揺。なんとか2アウトに追い込むも、1点を返されてしまい、さらにそこからも粘る新越谷。

ここでの園川降板、黒木に交代するという展開は、まさしく芳乃の望んだもの! 芳乃の狙いとはなにか。この交代に賭ける芳乃の意図、それが判明するのは次回! ほんと、この逆境において、いかに活を見出していこうというのか。いよいよ描かれようとする新越谷の逆転劇。こんなの、引き込まれないわけないじゃないですか。ええ、本当に引き込まれるようにして読んでいます。

『追風のジン』

マサムネさん! あなた、男性だったのですか!

いや、冗談じゃなくて。結構本気で女性の可能性を捨ててなかったんですけど、まさか本当に男性で確定で、いやまあ、びっくりした。

ともあれ、侍のマサムネと忍者のジン、本来相容れないふたりですが、ついに共闘と相成りましたね! 灰尊商隊のニンジャから逃げてきたココロに説き伏せられて……、いや? 説き伏せられて? いやまあいいや、ともあれココロの説得に心動かされたマサムネが、本来自身が取り締まる対象である忍者との共闘も決意させた。

ジンと共に灰尊忍者たちと渡りあうマサムネ。いやもう、こういう展開、期待されたものが期待した以上に提示されてきて、いやもう最高ですよ、わくわくしますね。ジンがピンチとなればマサムネがカバーする。その返礼とでもいおうか、マサムネ所有の忍具、月虹に風の力を付与し、かくして見事決着にいたる流れなど、まさしく見せ場でありました!

その戦闘の様子、ふたりの連携が引き出した強さが見事に描き出された今回。ユザワ村の危機もこうして回避され、マサムネとジンの間にも信頼が芽生えはじめることに? そしてスパナが唐草お届け隊に参加! やっとこさといっていいのかな、物語の中核を成すメンバーがあるべき場所に落ち着いた、そんな感じがしましたよ。

序章を抜け、いよいよ本格的に世界の秘密、あるいは物語のテーマに踏み入ろうとする段階に入った。そんな感触があったんですね。

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