『まんがタイムきららキャラット』2018年9月号、昨日の続きです。
『ゆず35歳@中学生やってます』。いや、これ、酷いというかなんというか、ゆずさん、酒飲んで山登りは危ないよ! 課外授業でピクニックというんですが、水筒に焼酎いれてずっと飲んでるゆず。この駄目っぷり。しかもなにが駄目って、ゲロ吐いて倒れました!! って、待って、待って、これ、美少女四コマじゃないのん!? 失態、失態ですよ。というか、初回からこの人、吐いてたよな……。道すがら野草をつんでつまみがわりに食べてるとか、ワイルドというかなんというか、いや、でもなんでなずな、そんなゆずにときめくの!? って思ったら、これ、あれか、食べてる野草がナズナだからか! 今回のクライマックス、酒飲んでるのごまかすしたゆずの姿が、おっさんのそれに重なるあのシーンでしょう。ほんと、あのインパクト、というか、おっさんの絵面、すごかった。その後のよもぎとゆずの絡みですよ。よもぎは、なずながらみでゆずのこと敵視してましたけど、これでよもぎ陥落? しかもこれ、猪から助けてもらってるわけで、ほんとよもぎルート開いた予感がします。ところで、最後の猪乗り回してるゆず、あの絵、すごくいいなあ。大きく延ばしてほしいです。
『まちカドまぞく』。めちゃくちゃ面白い。時は来た。まぞくとしてもう一歩踏み出す時がきたのではないか。シャミ子がそんなこといってるんですが、いったいなにをするのだろう。そう思ってたら、スマホを買うんだ! まぞく関係ないじゃん!? と思ったら、いや、人との繋がりとか、そういうこと考えてるのかあ。でも、シャミ子のスマートフォンについての知識がもう見事に怪しくて、でもって桃のアドバイス、これが見事に質実剛健、実用趣味一辺倒で、シャミ子のスマホへの憧れをくじく、くじく。これだけでも面白かったんですが、シャミ子がスマホを欲しがった本当の理由。これがもうおかしくって、ゲームか! 今なら魔王が貰える!! いや、ガチャ要素のあるゲームはやめた方がいいよ! ともあれ、ゲームのためにスマートフォンが欲しいといえないシャミ子と、シャミ子のそうした気持ちを汲まない桃のあのやり取り。ついに爆発するシャミ子まで、見どころいっぱい、盛り沢山。感情をあらわにして、憧れもあらわにして、ゲームがしたい、特典推しキャラが欲しい、スマホ使って皆と楽しくコミュニケーション! っていうのね、うん、わかるわあ。ずっと貧困の呪いに耐え、節制を続けてきたシャミ子が、ここまでいうんだもんなあ。ほんと、呪い、緩和されてよかったなあ。なんか、しみじみしましたよ。でもって、徹頭徹尾シャミ子の気持ちに寄り添えない桃。いいところまでいくんだけどなあ! ほんと、この子も惜しい子なんですよね。
『エクソシストと首輪の悪魔』。ロアに寝込み襲わてるアルマですよ。義兄に許可とったというけど、実際あの表情、かなりひいてますよね。そんなロアとシュリの邂逅、あの情景は面白かったです。窓から侵入してきたやつに警察呼ぶとかいわれたないよな! でもってシュリ、自分のことを天使という痛い人みたいな扱い受けてるのも笑えました。このふたりのやり取り、いいな。常識と非常識が交錯するその最中に、誤解と妄想が入り乱れて、わけわからなくなる。というか、妄想の行方見るに、わりかし似たところある感じではありましたよね。とはいえ使い魔志望のロアと天使のシュリ、相性悪そうにも思えたのですけど、それが最後には意気投合するっていう、そのくだり。アルマがふたりを繋ぐきっかけになっているのに、まるでふたりともアルマの意思を無視してるっていう、そうしたところも実におかしい。でも、なんか楽しそうでよかったですよ。
『おとぎの街のキャスト』。いい感じですね。テーマパークでキャストとして働くことになった乃朱。引っ込み思案のこの子、ちゃんと務まるのかって不安がってるんですが、衣装をつけて、赤ずきんになって、なんとか頑張って接客しているその様子。一生懸命さが伝わってるんでしょうね、お客さんからも暖かく見守られてる様子で、いい出だしだったと思います。でもって結音ならぬフェアリーリボンが合流。うまいこと子供たちに紹介してくれたりしてね、ええ、フェアリーリボン、いい先輩でありますよ。今回の乃朱の頑張り。クレープ落とした子に新しいのを渡そうという、そこで利かせた機転がよかった。絵本の世界というテーマを活かしたリカバリー。自分を前に出すのではなく、フェアリーリボンの魔法というファンタジーにくるんで、ガッカリやションボリを、わくわくする体験に変化させたっていうんですね。これ、素敵なアクション。立派に役割り演じてお客様をもてなしていましたよ、乃朱。
- 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第9号(2018年9月号)
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