2014年10月31日金曜日

トリガーハッピーウィッチ!

 チーちゃんは魔女です。大きな帽子に黒マント。髪をまとめるのはジャック・オー・ランタンときたもんだ。学校ではまゆり、魔法有効利用研究会に所属して、有効利用どころかトラブルばかり引き起こす。けれど自宅、極楽堂では、その丁寧な仕事振りでもって、顧客に愛される薬屋として活躍していているんですね。しかし、そんな彼女がなぜトリガーハッピー? まゆりでは錬金術やら薬品作りやら、あるいは召喚術だとか、そういうのしかやってないし、極楽堂でも薬を作ってばかりいて、どこにもトリガーな要素ないじゃない? そう思っていたら、おお、ちゃんとトリガーハッピー! かくして『トリガーハッピーウィッチ!』、チーのトリガーハッピーぶりを刮目して見よ! なのであります。

キャラクターがいいですよね。ミニマム、もちもちな魔女チーは、元気で明るくて、お年寄りに大人気だし、チーの弟子、メイも、気立てがよくてムチムチで、お年寄りに大人気。チーの狼藉を取り締まる、生徒会長五十嵐五十鈴もその立ち居振る舞いのエレガントさでもって、お年寄りに大人気だっていうんです。それと、もうひとり表紙にいる子がフレンド、ぬいぐるみ使いのモモ。あ、そういえば、五十鈴、表紙、カバー表には登場してない! ああ! 五十鈴の危惧がこうして現実のものになっているのかー!

この漫画、『まんがタイムきららフォワード』で連載されておりまして、連載では当然、もう少し先まで進んでいます。今、こうして頭から読み返してみると、おおー、当初から綿密にいろいろ準備されていたのだなあ、そうしたことがよくわかるんですね。例えば、今一番ホットな彼女、メイがそう。湯気が仕事をするシーンで、彼女のつぶやいたことの意味。また手癖の悪さ、豪胆さなんかも、今から思えば、なるほどなあ、でありました。他にもムラマサの台詞にも、なるほど、そう思わせる要素があるし、他の登場人物についても同じ。ということは、すっかり影が薄くなってしまった五十鈴嬢、彼女のあの因縁感じさせるアレ。今後に期待しちゃっていいんだろうなあ、そう思わされる第1巻でありました。

実際、第1巻は楽しくて面白くて、キャラクターの魅力、そのアクティビティにぐーっと引っぱられて、あれよあれよと楽しく読んじゃう。そうしたところが強くって、けどこのテイストは維持しながらも、より一層に波乱感じさせる、またシリアスな表情も見せたりするこの先の展開を思うと、いよいよああした描写は登場人物のお披露目であり、物語としてはまさしく序盤、いろいろを用意しながらのランディングであったのだなあ、そうした思いを新たにするのでした。そして加えて、序盤であんだけ楽しかったんだから、この先はどれほどのものになるだろう。わくわくさせられるのですね。

といったわけで、『トリガーハッピーウィッチ!』を是非! チーのトリガーハッピーぶりは実に見事なものでありましたよ。

  • 流圭原作,ほた。作画『トリガーハッピーウィッチ!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2014年。
  • 以下続刊

2014年10月30日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号、先日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』、おお、とてもいい感じ。草薙が、なんかいつもとは違う雰囲気ですよ。かっちりした服装に眼鏡、おおすごく素敵。って、あれ? どこかにいっちゃうの!? 花なんて背負っちゃって、おおう、とても綺麗……。他のフロアのヘルプにいくっていうんですね。店内店、PC組立工房の人手が足りないというので、駆り出されたんですね。なるほど、PCの組み立て。うわあ、主任仕様、めちゃくちゃ可愛いな。お客の要望に従って、ソフトをインストールしたり、パーツを組み込んだりする仕事。けっこう高くない!? との園宮の言葉、うん、自分もそう思ってたんですけど、確かに確実に動作確認まで責任もってやってくれるなら、妥当な値段なのかも知れないですね。というので、今回は怒る草薙とか、クールに仕事こなす草薙とか、うん、表情豊かで、すごくいい。ところで、PC組立マイスターとか、ほんとにあるのかなあ。調べたけど、出なかった。しかしほんと活き活きとした仕事ぶり。気持ちよいエピソードでしたよ。

『あかるい夫婦計画』、新しい白シャツでカレーうどんを食べたくなるダイスケ。それ、いったいどんなチャレンジ精神なんだろう。なんか、ニヤニヤ笑ってしまう、そんなエピソード。続くきのこ中毒ってのも、ほんと、すごい外聞の悪い響きで、いやもう、最高でした。そして例の先輩、後輩も健在で、先輩、いいですよ。いや、ほんと、けどなんでもマイペースでいいじゃないですか。本とか、買って、10年寝かすくらいでいいんですよ。スローライフについてのエピソードもなんかよくって、こういう地味に本質に目を向けるみたいなところがあるの、この漫画、ひいては作家の魅力であると思ってますよ。そして最後のハナコさん、怪談とか苦手なんだ。ほんと、この人は可愛い人だと思います。

『花と女子高生』は牡丹と双葉の間に子供が!? いや、双葉の弟なんだそうですよ。けど、子供生まれたといわれて混乱する牡丹がおかしかったです。弟、若葉、牡丹のこと気にいっちゃうんですね。男の子はキレイなお姉さん、大好きだもんなあ。見事に双葉、弟がライバルになってしまってる。そしてペットのポチ、ならぬ睡蓮、双葉ともども若葉にぐんとリードされてしまうんですね。牡丹を守りたい若葉の、想像の中の自分がちょっとお兄さんだったりね、そして最後にチューしちゃったりね、ほんと、いたいけな子供、子供ならではの強み、それが見事に発揮されていました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第33巻第12号(2014年12月号)

2014年10月29日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号、昨日の続きです。

『へんてこバスと飴玉くるり』、おお、久しぶりじゃん! そう思ったら、連載ですよ! 連載! 冒頭1ページ目のこの雰囲気、すごくいいですね。ビー玉とくるり、ふたりが歌で紹介されて、なるほどこれがオープニングテーマ。ビー玉は詩人、くるりはお父さんを探してる。基本のところを教えてくれます。くるりの昔の写真に写ってた絵、ビー玉が見覚えあるっていうんですね。今乗っているへんてこバス、月光号の屋根裏部屋、そこにあった。5年前、ベッド横に飾ってあった。それで再び屋根裏部屋を目指すことになるんですが、このバス、ものすごい迷路になってるんだなあ。屋根裏までの道程は複雑怪奇のオンパレード。どんどん改築やらなんやらで複雑さを増していってるのかい? 最新の情報によると屋根裏部屋に繋がってる道はないという話で、仕方がないから破壊しながら、いや灯台からゴンドラで。ほんと、バスの中だというのに、大冒険です。結局絵は破れちゃうんですけど、この絵、カナリア王国の国宝だったの? くるりのパパに関係してる? パパ、絵描きさん?

『ホワイトサンドに手をふって』、ほんと、おかしいなあ。お姉さんの部屋に、アクアリウムの先輩稲川さんがくるんですね。眼鏡の人、って、セーラー服に学生カバン? 高校生なのかい? レッドプラティが人見知りだったり、稲川さんの特技、ケント・デリカットの顔マネでパニックおこしてしまったりと、ほんと、不思議なハイテンション。って、ネタが全体的に古くってよ! ヤングにはわからない! アクアリウムの魅力を語るお姉さん、それは癒しというんですが、この漫画の魅力もそうかも知れないなあ。ちょっと方向性は違うかも知れないけど、そんな気がするんですよ。そして面白かったのは、エビですよ。エビはわからない。うん、けどそれが妙におかしくて、いいキャラクターだと思います。アクアリウムものとしてもやっぱり機能してて、へー、水のよしあしって匂いでわかるんだ。などなど、テンション高めな描写が多いというのに不思議な落ち着きのあって、またアクアリウムの知識も得られる、なかなかに稀有な漫画。悪くないゲスト3回でした。連載になりますよね?

あまゆる。』は、なんと野球でありますよ。春休みを目前にしてクラスマッチ、野球をやるというんですね。と、ここで出てくるのがアヤのライバル。なるほど、テストの結果が、いつもひとつ上なのね。って、ちょっとアヤに似てるところもある、可愛い女の子です。クラスマッチで決着をつけましょう。野球での、メインの面々、ユウ以外はやっぱりいまいち活躍できないみたいで、かと思ったら、例の子、この子も得意じゃないっていう。喜んでないで早く投げてはよかった。マイペースなハルもすごくいい。また例の子とアヤ、別にアヤからしたら確執ないですしね、ちょっと仲良くなったりして、レイカちゃん、うん、いいじゃんか。ほんと、次回最終回! うん、覚悟してた! 最終回直前に魅力的なキャラクター出てきて、ああ! 惜しいよね! もったいないよ!

ののかノート』は、一歩物語が前へと進んだ、そんな回でしたよ。ののかとぴよこ、ふたりでお話。そこで、ノートの花の話になるんですね。やっと6つ集まった。そしてののかが天使に戻りたい理由、それが改めて語られて、ああ、そしてこれが核心であるのかあ。3つの願い、そのふたつめが予約されてたんです。大事なお願いができた時、それを叶えてください。その大事なお願いとはなんなのか。ほんと、ずっと無邪気だったののか、彼女のふたつ目の願いを叶えた、その瞬間のことが夢に回想されて、ああ、そういうことなのか……。切なくも、けれど本当に大切なお願いだったんだなあ。この巡りあわせ、これは神様のはからいなんでしょうか。ちょっとじんとする、そんなエピソードでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第10巻第12号(2014年12月号)

2014年10月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』、青葉でありますよ。大きく笑顔、それが実に清々しくて、この子のこういう明るさ、素直さ感じさせるところ、本当に素晴しいと思います。フレッシュですよね。背景に背負ったドット絵の青空、星やら剣やらがちりばめられて、それからメッセージウィンドウ。昔のゲーム思わせるアイテムですね。

『NEW GAME!』、そして本編はマスターアップ前夜であります。開発側の人材は、もうほとんどやること終えて、むしろ余裕がある感じ。きっと、こんなことはめったにないんでしょうけどね。八神さんの言葉にも、そうした感じがうかがえます。大変なのはデバッグチームなのかあ。ねねっちが停止バグを見付けてしまう。いや、見付けた方がいいんだよなあ。今のゲームって、携帯機でも据置き機でも、発売後にパッチを当てられるようになってるけど、そうじゃなかった昔とか大変だったろうなあ。さて、ねねっちですよ。正解、とか可愛いですよね。そして青葉と一緒に買い出しに出て、ケロリン大魔王。おかしいなあ。うみこが見事におかしくなってて、めちゃくちゃ面白い。青葉、入社半年にして一つの区切り迎えて、なにか感慨ありますよね。そしてねねっち、これで仕事の区切りですよね。泣いちゃって、いやもう、なんかいいですよね。皆で一緒に乗り越えた、そんな時間が終わってしまうんですね。

Aチャンネル』、うわー! うわー! ユタカが、ユタカが、やっぱりものすごく可愛い! うわー! うわー! もう扉からクライマックスですよ! そして本編もユタカですよ! 頭に包帯! どうしたの、ユタカ! って、ああ、前髪がパッツンになってしまったのね。って、うわー! うわー! それもめちゃくちゃ可愛いじゃん! パッツン眼鏡ももっとよく見たかった。いいと思います!! 最高です。さて、ナギって演劇部だったっけか。全然覚えちゃいないよ。ナギの調達したカツラでるんそっくりになったりして、トオルの反応が引き起こす周囲の動揺がおかしかった。そうか、ミポリンだけでなくユー子さんもか。そしてその後のユタカとるんちゃんの、あれ。はぁ! ふん! もう、めちゃくちゃ笑いました。どっちがユタカで、どっちがるんちゃんなんだろう。トオルがわからないんだったら、私がわかるわけないですよね。

『まちカドまぞく』、面白いなあ。優子の対魔法少女予算が増えるんですよ。月額120円から500円に! すげえ! およそ4倍だ! って、ほんと厳しい人生を送ってるなあ。誰か助けてあげて欲しい。しかし、優子、いやさシャミ子、友人杏里からも、そして宿敵桃からも、うまいことあしらわれて、駄菓子買い放題だの、フードコートリニューアルだの、さらにはセルフうどんだの、ああ、うどん食べたい。ほんと、シャミ子がちょろくて、ちょろくて、たまりませんでした。可愛いんですよね。健気で、素直で、意思が弱くて、ちょろくて、それでなんか無意味に意気揚々としていて、見ていてなんだか気持ちがいい。桃も、ライバルなのか宿敵なのか、けどシャミ子のこと見守って、いいお友達でいてくれてるようで、そういうところもたまらんのですね。

『社会人から始める異次元ライフ』、ゲストです。ああ、異世界ものなんですね。中学高校にもなれば彼女のひとりもできるだろう。そう思っていたら、まったく自分にはそういう番がまわってこなくて、就職してはや3年、まったくそうした気配もないというのが主人公。ギャルゲーでもなんでも、主人公はおよそ学生と相場が決まっていて、社会人の自分はバッドエンド後なのではないか。すっかりネガティブになっていますが、そんな彼にも大逆転のチャンス!? 次元の歪みに巻き込まれて、異次元に飛ばされちゃうんですね。いつかは帰れることが保証された異次元暮らしのはじまり。彼の周囲には、管理人ポラリスをはじめとして、フェイエル、ノナと美少女ぞろいときたもんだ。ああ、鈴木青年、夢のようだね。ここでなんらか恋などはじまってしまいそうな気配でありますよ。

『たびだより』、新連載です。いや、これ、悪くないですよ。本が好きという女の子アイとクロバトと呼ばれる郵便屋のマト、ふたりの旅の物語ですよ。アイは田舎ものなのか。大きな街にきて、お上りさんですよね、すっかり舞い上がってしまっているんですが、それで自分の財布をすられたことに気付きながらも慌てないのは困ります。住んでたところは、犯罪とかなかったのかな? ともあれ、マトの身体能力かなりのもので、追い掛けて追い詰めて、そして銃で脅す。彼女は、国から国へと郵便物を届けてまわる、国際郵便機構の一員、通称クロバト。なるほど、腕利き、エリートなんですね。そうしたマトの股旅生活。スリの子、おお、女の子ね、この子の手紙を預かって、そしてさらに旅は続く。いい導入だったのではないでしょうか。一緒に旅するアイが、旅で深めた見聞をもとに物語を書く。なるほど、ここにひとつのギミックもありそうですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第10巻第12号(2014年12月号)

2014年10月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下ナースをメインに、テスト勉強がテーマ? 山下さん、眼鏡かけてナース五段の資格取ろうとがんばってるんですね。って、ちょっと待ってくれ。ナースって段位制なのか!? こちらもまた眼鏡かけて、なんかかっこよくなってる榊医師もおかしいですよ。そして料理の勉強してる『らいか・デイズ』らいか、『たよスポ!』たよりも本を付箋でいっぱいにしていますよ。

『よゆう酌々』、女将と戸田くん、微妙に接近中? 粧子さんの追求に、ぼろぼろと粗を出してしまうんですね。女将、戸田くんのこと意識してる? なにかあった? いや、さしたることもなかったんですけどね。粧子さん、以前女将からもらったコート、ポケットから連絡先書いたメモが出てきたっていうんですね。誰のなのか? 女将には心当たりがなくって、けど戸田くんの記憶によれば、元夫の字らしいというんですね。夫には未練があるのか? けれど女将動かず、けどちょっと戸田くん意味深? いや、そんなこたあないはずだ。そう思いながらのステイ、読者もステイでありますね。

『満開!Sister』、いよいよたけしの受験ですよ。って、姉カンナ、たけしの受ける学科まで決めちゃうのか! って、おおう、なるほど、たけしの学力で入れる学科となると、どうしても限定されるって、そういうことなのか。今回からサツキのワイルドさ、それが自然に表現されるようになって、いやいや、ほんと素敵ですよ。手袋が軍手。たけしのお家に両親伴って挨拶というのも、受験にお世話になったから、結果出てからだとたけしが落ちて気まずいかも知れないから、ほんとサツキの魅力、てんこ盛りでした。そして当日。おおう、カンナさん! 大胆だな! 結果的にも、そのおまじない、大成功なんですが、おおう、カンナさん! モーレツだよ! ほんと、たけしはなんという贅沢な環境にいるのでしょうね。

『みつめるっ!上野さん』、博物館に出没した不審者。安定の根津さんでありますよ。もともと変わりものではあるけれど、それにしても挙動不審がはなはだしい。例のイカ蔵さま、プレミアムシートのペアチケットが当たったっていうんですね。それで上野と一緒にいくこととなって、けど根津は上野のこと誤解してるんですね。イカ蔵のファンだと思ってる。ライバルだと思ってる。そこからの疑心暗鬼、もう本当にからまわりで、おかしいんですけど、根津からしたら必死なんだろうな。そして上野の人助け。遅れて客席に入ってきた上野、その行為にショック受けてる根津が、結果オーライで上野に感謝することになる。この展開、ほんと、根津さん、よかったね。面白く、なんだか嬉しくなるようなよさがありました。

『春雨平安日記』、人気あるのでしょうか。ありがたいことです。今回は冒頭、牛から入って、魚の目ができて痛い、って、なんだろう、ほんと、かわいいな、この牛。そして春雨がまたおかしい。野生の猪を捕獲して、牛車を引かせようとする。曲がれないから危ないすよ。牛のアドバイスがおかしくて、でもってその後、猪が牛と縁側でお茶を飲んでる。もう最高だな。猪、別に野生だから野蛮だとか、そんなわけでもないんだ。ほんと、衝撃でした。本編、その他もまた面白い。香を焚きしめる夏子とか、エレガントで美しいなあ。垣間見の由来、あの竹にしるこを流されるのとか、もう、何度見てもおかしい、笑ってしまう。春雨以外もいいキャラしてるんですよね。今回は牛車が落ちにもきましたよ。痛車、さらには利無尽。牛がストライキを! ほんと、最高です。って、利無尽、これこそ曲れないだろう!

  • 『まんがタイムオリジナル』第33巻第12号(2014年12月号)

2014年10月26日日曜日

のんのんびより

 にゃんぱすー。ああ、なんでアニメ見てなかったんだろ。関西じゃやってなかったのかなあ。うん、きっとそうに決まってるん。遅ればせながら、『のんのんびより』、読んでます。これも先日のKADOKAWA半額祭りを受けての購入だったんですが、アニメで人気だったことは知ってるんです。CMに聞こえるにゃんぱすーって声、その印象がしっかり耳に残っていて、あのにゃんぱすーってのはなんなんだろう。ああ、『のんのんびより』ってアニメなのかあ。遅すぎましたね。ああ、なんか調べたら2期が決定してるそうだから、第1期のリバイバル放映やってくれないかなあ。いやね、面白いんですよ。ほんと、こりゃ面白い。すごく面白い。うわー、アニメで見たかったー。後悔は常に先にはたたないものなんですよ。

理想の田舎みたいに思ったらいいんでしょうか。分校に通う小学生から中学生までの学年入り乱れての田舎暮らしを描いてですね、特に大きな事件やなにかがあるわけでもなく、なんだかゆるく毎日を送っている、そんな雰囲気が実に心地よくて、楽しい。うん、すごく楽しい。

一応主人公は、東京から転校してきた一条蛍になるんでしょうか。全校生徒が5人という分校、しかも宮内姉妹と越谷兄妹で占められるとか、すごいですよね。少子化なんてもんじゃありません。けど、別にそうしたことが深刻な社会問題として語られたり、また村の存続を危ぶんだりとか、そういうこともありません。その時々の出来事に、その時々立ち合った子らが、参加し織り成すインスタレーション。もう完全にキャラクターの力といっていいのかな。田植えだったり本数少ないバスだったり、東京への憧れだったりといった田舎を感じさせるイベントがあれば、もう普通に学校での授業風景だったり、って、分校のクラスは小中学生入り交じった5人学級だから、あんまり普通じゃないよなあ。ともあれ、買い物いったり川遊びしたり、海にいったり、友達んち遊びにいったり、普通に普通の日常イベントなんかもあったりするんですが、それがとにかく楽しく描かれて、もうほんと、これがこんなに楽しいの、子供時分の、明日とか将来とかの憂いなしに、今をただただ楽しく過ごしていた、そんな郷愁をかきたてる描写になっているからだと思うのですね。

舞台は田舎、作者いわく結構自然物も出てくる、そんな田舎なんですが、特にどこというわけでもないのだそうです。そうした構図が、蛍の暮らす田舎を、皆の思い描く田舎として、直接経験したわけではない、けれどどことなく見知った、かつて触れたことのあるような、そんなみんなの田舎にしてしまうのだと思うのですね。都会からきた蛍は、田舎を知らない私達の代理人なのかも知れない。れんげや夏海、小鞠たち田舎の子らは、かつてなんとなく経験したような田舎を思う、私たち自身であったり、あるいは友人であったりするのかも知れません。こんな風だったな、こんなならよかったな、そうした暮らし、友達との生活の楽しさ、それを今、こうして新鮮な追想として味わう、その魅力が『のんのんびより』を支える土壌となっています。

小鞠がいいですよね。小鞠。最高だと思います。蛍が小鞠のこと大好きで、あのこまぐるみですよ、うわー、欲しい、欲しいよ、こまぐるみ。そう思って調べたら、プライズの微妙なのしかないの!? おおう、なんという残念。しかしグッズ見たら、れんちょん、ほたるん、ふたりが人気なんですね。って、こまちゃんは? こまちゃんは人気なかったの!? 信じられない! 小鞠、あんなにも素晴しいのに! あんなにも魅力的だというのに!

  • あっと『のんのんびより』第1巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2010年。
  • あっと『のんのんびより』第2巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2010年。
  • あっと『のんのんびより』第3巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2011年。
  • あっと『のんのんびより』第4巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2012年。
  • あっと『のんのんびより』第5巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2013年。
  • あっと『のんのんびより』第6巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2013年。
  • あっと『のんのんびより』第7巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2014年。
  • あっと『のんのんびより』第7巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,OAD付き特装版:2014年。
  • 以下続刊

Blu-ray

DVD

2014年10月25日土曜日

Bread, taken with GR DIGITAL IV

月末なのでGR BLOG、トラックバック企画です。今月は土日休日の関係で締め切りは明日なんですけれど、一日待ったらいい写真が出てくるなんてことは、自分に関しては絶対ありえないので、締め切りを待たずに記事をあげてしまいましょう。今回のテーマは。食べ物写真から食べているところから、いろいろ広げられそうなお題でありますよね。けれど自分は愚直に食べ物写真を出していきますよ。トラックバック企画「食」に参加します。

冒頭の写真は、Caplio R4で撮ったものなんですが、スパゲッティ・ペペロンチーノ、自分の調理したものです。そうしたらこれがですね、知らないうちにWikipedianにピックアップされまして、まるで世界のペペロンチーノの代表みたいな扱いをうけてしまっていたのでした。これ、英語版だけでなくイタリア語版でも使われてて、いいのかイタリアン、ほんと驚きですよ。まあ、クリエイティブ・コモンズのライセンスで公開されているペペロンチーノの写真が、これくらいしかなかったんでしょうね。

さて、先日オーブンレンジを買った、といってももうずいぶん前ですけど、その時にいろいろ作っていまして、今回はその写真です。

パンです。

開くとこんな感じ。

焼成中。

焼けました。

切ったらこんな感じ。

またまた焼成中。

できました。

ブドウパン。

ピザなんかも焼いたりして。

おまけ。秋の恵みであります。

2014年10月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2014年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2014年12月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』、テレビアニメの制作が進んでいますよという告知がついております。ちょっとハロウィン風味のイラストです。カボチャのランタンにクマのぬいぐるみ乗っけて抱いて座り込んでる美紀と、その後ろにはシーツ? をかぶってオバケ気分のゆきであります。ふたりともにカボチャランタンやらコウモリ、オバケの髪留めしたりして、可愛いんですね。ええ、なんともいえんしあわせな感じがとてもいいです。そして『ハナヤマタ』の巻頭カラー告知カット、『きんいろモザイク』のゲスト掲載告知カットもございます。

『ようこそ幻界集落へ!』、新連載です。共同体の機能を失い消滅へと向かう集落、限界集落と見せて幻界集落。ええ、もはや10代はただひとりというところまで衰退した神山村。そこに暮らす朱音と友人たちの物語。朱音の友人、なんと幻獣だっていうんですね。ミノタウロスの箕守イツキにサイクロプスの朔炉シア。セイレーンの魚月ヒスイ、ハーピーの美羽トウカなどなど。個性的な幻獣たちが普通に暮らしている村なんですね。皆、それぞれに美少女として描かれて、さすがはD☆Vであります。人口が減り村の将来が危ぶまれている、これは同時に幻獣たちの存亡に関わるっていうんですね。幻獣には神に似たところがあり、人々の信仰を集められなければ、いずれ消えてしまうという。さあ、どうなる? なんとかせねばなるまい。かくして朱音が会長として神山村振興委員会を発足させる。仲間は幻獣の娘たち。はたしてどうなるんでしょうね。

夢喰いメリー』は、ほんとにクライマックス直前といった感じでありますよ。結衣の体を借りて戦いに身を投じるエンギ・スリーピースがあると思えば、さらには、待ってましたのジョンでありますよ! 自身の血を使って夢魔を召喚する白儀に対抗して、部下引き連れて大参戦! いや、ほんと、ジョン・ドゥはいいとこ持っていきます。けれど、余裕綽々の白儀。メリーのラッシュにも顔色ひとつ変えることなく、そして見せたのは腕の傷。ああ、これがメリーに関係する、そして夢路にも関係するのでしょう。かつてメリーの経験したこと、これはいったいどうしたことであるか。動揺するメリーに、そして夢路はいかにしてこの状況を打開するんだろう。夢路の能力が現界では使えない、そうした状況がきっとひっくりかえるんだろうな、とは思うんだけど、それまでにどんな展開があるのか、きっと一筋縄ではいきますまい。おおいに期待させられるところですよ。

『あんハピ』、立体映像付きのジョブ相性バトルの決着です。実技幸運度のテストの目玉でありますが、これ、面白かったなあ。派手派手で麗しい姿に変身しての相性バトル、いや変身ったって本人が変身してるわけじゃないんですけど、目にも華やかで、見てて実に楽しかったのです。内気気弱な牡丹が、けれど立体映像だと堂々見事なエレガンス。いや、ほんと、素敵、かっこいい、そしてバトルにも勝利して、響の属性とジョブを見て、自分の勝ちだって見抜いてたとかもね、すごくよかった。観察力なのでしょう。まあ、観察力で勝ったとかじゃなくて、ほんとに相性なんですけど、瞬殺を予告した響がちゃんと瞬殺されたりね、いやいや、ほんと、楽しい展開でした。そして期待を裏切らない杏です。ばっちり楽しませてくれましたよ。

『トリガーハッピーウィッチ!』、例のあいつ、あのなんか危なそうなあいつが留守番をするメイに迫る! ピンチか!? そう思ってたら、おおう、知り合いなのか、おおう! 姉妹だったのか! 妹のアン、姉のメイ。ふたりともに盗みを生業とする八路地の家系であり、後継者選びの因縁がふたりの関係に影を落としているというのですね。いや、ほんと、仲のいい姉妹だったんだと思う。けど、アンはどこかが壊れていて、そしてメイは争いごとを嫌って身をひいた。ああー、たしかにこれまでメイの常人ばなれした所業が描かれてきてましたね。漫画的な誇張表現かと思っていたんですが、そうじゃなく、メイのバックグラウンド、それをほのめかしていたというわけだったんですね。チーの持つ魔女の炎を盗むと予告していったアン。メイはそれを守れるのか。また、アンのたくらみを知ることとなったチーとマサムネ、ふたりはどう出るのか。チーの活躍を素直に期待していたらいいのかな? どうにも屈折して危険そうなアン。彼女の活躍、その出方もまた期待でありますよね。

2014年10月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号、昨日の続きです。

『なり×ゆきリビング』、これいいですね。扉のふたり、すごく魅力的。ふたり一緒に帰って飲みましょう。惣菜とワインを用意しましてね、その表情が本当にいいの。また、自宅について飲む、家飲みサイコーだね、一杯目の表情が本当にいい。ちょっとゆるくて、それが色っぽくって、素晴しいと思います。そしてふたりの会話がいい。思いがけず同居することになったふたり。奏莉のうっかり、雪のハムスター飼ってる感、めちゃくちゃ面白い。ふたりともに、ちょっと気を使いながらも、ちょっとずつ気の置けない、そんな感じなってきていることがうかがえる、そんな家飲みでした。でもって、王子スイッチの入った雪のかっこいいこと! そして金曜女子の弱点。ああー、女子は大変だなあ。けど、こういうダラけてるところ、すごくいいと思う。でも、メイクは落とした方がいいんだろうなあ。ほんと大変だなあって思います。

『光れ!メシスタント』、いいですよ、とてもいい。まだまだ至らない光、けどアシスタントとしてもちゃんとやってるんですね。けど、まだまだ及ばない。肉好き青年檜山の背景は見事なできで、けど彼は自分の漫画で輝きたい、そういっていて、この意気込み、なかなかに清々しいものありましたよ。そして中辻杏、彼女はまだデビュー前。クールに見せて、同い年の光に対し先にデビューすると鼻息荒いところがね、実にいいですよね。先輩アシの檜山陽にもいつか追い越すと明言して、意気やよしですよ。けど、なかなか思うようにはいかなくて、落ち込んだり、そんな杏を光はじめ皆がさりげなくはげましたりね、いい職場だと思います。ほんと、みんな頑張れ、そう思わされるエピソードでした。

『うぶコメ!』、面白いなあ。まだ彼女と手をつないだことがない。うぶなカップル、力斗とかなで。あの、手をつなぎたいと思いながら、全然うまくいかないこの顛末、ほんと、最高でした。おばあさんの手をひいて、ひったくりをつかまえて、けどかなでの手にはなかなかとどかない。かなではかなでで、力斗の気持ちを察してそっと手を出したら、そこにポンとティッシュが配られる。ほんと、おかしかったです。けど、やっぱり一番は、気合い入り過ぎて失敗ですよね。プロレスかよ! もう、この絵柄のインパクト。即座に入るツッコミ。見事でした。お姫さまだっこ逃げとかもね、あれを見て赤面してるチャラい男子。意外や純情だーっ!

メェ〜探偵フワロ』、フワロ氏が森で迷子ですよ。三度目? そんなに迷子ネタ、あったっけかなあ、と思いながらの今回、子グマのアーサーですよ。めちゃくちゃ可愛くて、けどやっぱり野生のクマ。ダイレクトな生命の危機に笑わされて、そして山の恵み。もう、最高だと思う。おじさんは毒を持ってる生き物だよの絵面の強烈さに、毒キノコを装備とかね、ほんと、面白いおっさんですよ。そして助けが現われて、一安心と思いきや、今度はアーサーを殺さないでとくる。あんたはナウシカか! ほんと、もう、今回は登場人物も少なくて、話もシンプルなんだけど、それでも見事に面白く、そして落ちも実にいい。おっさん、いつも迷子になっとるんか! アーサーは小さな頃から優秀だったんですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第23巻第12号(2014年12月号)

2014年10月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号、発売されました。秋の夜長でありましょうか、『恋愛ラボ』リコをメインに、皆がパジャマ姿で実に可愛いんですね。あくびをして眠そうにしてるリコ。髪をふたつにまとめて、うさぎのぬいぐるみ抱いてる『笑って!外村さん』外村さん。そしてふたりでお酒を飲んでる『なり×ゆきリビング』、なりとゆきですよ。いやあ、このお姉さんふたり、いいですね。とてもキュート。みんなキュートのいい表紙です。

『ローカル女子の遠吠え』、ほんと面白いな。イヲンで友人と待ち合わせ、はいいんだけど、入り口がわからないのか。そうか、自分もきっとわからない組だな。友人蜂須賀がいかしますよ。ブラック企業サバイバー。いい会社悪い会社の基準がもうめちゃくちゃに狂ってしまっていて、泣けるなあ。もうひとりの友人田亀は田亀で、東京は怖い、病んでるイメージあるといいながら、勤めてるスーパー、結構な病巣抱えてる感じで、ほんと、なんで仕事ってこんな苦行なのだろう……。他に、地元組の世界の狭さとかね、語られて、東京を経験したりん子とは、もう随分交わらない、そんな感覚になってしまってる。このギャップ、なかなかに埋めがたいものがあるのかも知れませんね。ところで、高校時代のりん子、めちゃくちゃ可愛いですね。最高だと思います。

『ピンポン☆ブー』、やっぱりいいなあ。前回語られたあややの強運。その理由、大平先生の運を貰っているという話が今回ばっちり決着を見せましたね。ああ、なにをやってもついてない大平先生の回想。そこで語られたのは、あややの事故のエピソードだったんですね。自分の運を全てあげてもかまいません、だからこの子を助けてほしいという願いが叶った結果、あややは助かり、そして大平先生の不運人生がはじまった。でもそれでかまわないという先生は、ほんといい人ですよ。そしてその時の子、つまりあややの無事が告げられて、そしてクイズ甲子園にあややを連れていくと明言。ああ、本当に先生の意思も運も引き継ごうというんですね。これはほんと燃える展開だと思います。

『タフオ☆カスタマイズ』、ダイエットすると決めたタフオだけど、どうにもこうにも駄目すぎる。ダイエット本を読みながら、ポテトチップスをバリバリやっている。うん、これ、ほとんど脂質だそうですからね。この、いろいろ間違ってるタフオの面倒みてくれるゆみ氏が、ほんといい子ですよね。ちゃんと学ぶために図書館にいこう。そしたらまたタフオが珍奇な格好してきて、いや、ほんと、タフオにはゆみ氏という幼なじみがいてよかったなあ。そして語られるタフオの恋のきっかけ。けど、それを、ごめんタフオ、聞いてなかったで終わらせるゆみ氏。笑顔が素敵でした。

『前略、パリは甘くて苦いです。』。洋平が修行させてもらうことになった店は、オーナーからパティシエから、皆が女性という見事な職場。お隣さんのミシェルは研修生で、オーナーからも雑でそそっかしいといわれる始末。けれど、洋平に割り当てられたのは洗い場。菓子に触ることさえできない。頼りないと思ってたミシェルはというと、見事な菓子の出来栄え。ええ、すごい差がついてるんですね。オーナーがよかったですよ。仕事が遅い洋平に、あなたの時計はずいぶんゆっくりね。残っていた汚れを見つけて、その眼鏡はお飾り? 最高ですよ、素晴しい、オーナー、トレビアンですよ。洋平、仕事でもフランス語でも思うようにいかなくて、落ち込んだところをミシェルに元気づけられて、ええ、洋平、どうにか頑張れそうですね。

『銀河系女子高生ありすちゃん』はクリスマスの話。サンタクロースのヒゲを見て、冬になると人はヒゲを生やすものだと勘違いしてたっていうんですね。サンタクロース。クリスマスの一日で世界の子供たちにプレゼントを配るという、その話を聞いて俄然興味を持つありすちゃんに、そしてゆせ。そうか、人間離れした能力に、宇宙人かと疑ったのか。みちこちゃんがよかったですよね。そうか、サンタクロースが好きなんだな。手紙出して返事貰ってるんだ。あのちょっと照れたところとか、いやはや、素敵素敵、可愛いお嬢さんです。サンタは一晩で世界を回る。ということは、あのソリは地球で一番速い乗り物になるんじゃないか。それを宇宙に向けたら、宇宙に出られる、宇宙開発が進むぞ! そのヨータの発想に感心させられましたよ。ほんと、なかなかそれは思いつかんと思います。そして皆でサンタクロースに手紙。三者三様、変わった手紙ができあがって、ほんと、みな面白い。この子たち、大好きですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第23巻第12号(2014年12月号)

2014年10月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号、先日の続きです。

アリノス☆ワンダーランド』は、たかみんの誕生日、朝からナカちゃんがトントンやってる、って、朝食じゃなくてキャンバス張ってるのか。これ、のっけから面白かったなあ。さて、誕生日というのでたかみんの絵を描いてあげようというんですね。それからのナカちゃんがおかしかった。ルリとみかが遊びにきたら、たかみんをひとりじめしたいばかりに、箱布リンゴでモチーフ作ってそっちにふたりを追いやるとかね、ほんとおかしかった。今回はそんなナカちゃんとたかみんの関係、出会いの頃から仲良くなるまで含めて、知ることができました。こんなシビアな表情のたかみんとか珍しい。なるほど、ナカちゃんの絵の講評、そこからふたりの関係ははじまったんですね。最初は義務的だったはずが、知らず知らずのうちに熱心に向き合うようになって、今にいたる。その関係の深まっていく様、よかったです。

『ハナイロ』、いいですね。花屋さんの一番忙しい日。母の日の情景描かれて、もう、ほんと、とんでもなく忙しいらしい。そんな日にかぎって店長は不在で、って、わざとっぽいな……。店長は店長で、あらかじめストックをたくさん用意して、それをしかも魔法で保存してくれていた。母の日で半年分の儲けを得ようとする店長、この頑張りはさすがですね。ともあれみんな頑張って、なんとか母の日乗り切って、その顛末の慌ただしくも面白かったところ、そして一転夜のリラックス。あの母の日に思う気持ちを斟酌するところなど、この漫画らしい優しさ感じさせてくれました。

ホームメイドヒーローズ』、前回突然現われた悪の組織。それを受けての今回、なるほど、初対面の遭遇戦はとうに終えて、後日談でありますね。元刑事局長のお爺ちゃんが、警察に顔を出して情報収集。そしてその場に立ち合った麻凛からも状況を聞き出して、なるほど、悪を撃退したのは麻凛だったのか。口で言い負かして追い返したらしい。準備不足だった、そのいろいろを的確に突かれて惨敗。さらには、戦闘員ドールズ、並の成人男性よりも強いはずの彼らをばったばったとやっつける赤いマスクの男。おお、兄ちゃん、やるじゃない! そう思ったら、いや、そう思うよね? 違った! ええーっ! 道場の投げ技担当、投吾さんらしい。覆面レスラーなのか。かくして、善悪双方ぱっとしなかった初戦。それぞれ問題点が明確になって、これからその問題の改善ですか? PDCAサイクルですね!

『アイはぐ』は、大きなイベント喫茶店ライブも終了して、今度は学生イベントですね。期末テストでありますよ。校長から、9科目の合計点を540点以上にすること。できなければ部活全体で補習というペナルティが待っている。ええ、テストに全力投球せざるを得なくなったっていうんですね。今回はカラーページ、ということで冒頭扉から魅力的なビジュアル盛り込んで、そして、皆の得意科目と苦手科目の申告、クラスと名前も添えてインタビュー。ええ、人物の整理、把握もできようもの、いたれりつくせりでありました。って、おお、種村実穂さん。やるじゃない。苦手な科目は特にないっていうから、全部平均とか、全部がちょっとずつ駄目とか、そういうの期待したら、逆か。なんでもござれの天才少女なのか。素晴しいな。ファンになった。芹澤レイラの、得意な科目は美術という自己申告。これも面白かったですよ。皆で勉強会をするというのは自然な展開でしたね。みぽりん先生ですよ。いや、ほんと、素晴しい。なんて可愛いんだろう。みぽりん先生の出題も、おおう、維管束とか忘れとった。残りは大丈夫。その後も実穂は勉強について的確なアドバイスしてますよね。しかし、英語が壊滅的なひかりの様子を見て、英語は捨てて残りでカバーしようという選択。いやもう、この割り切り、ナイスでした。ひかりのテスト結果見ても、英語は31点で赤点なんですね。540点ギリギリなんだけど、ひかりの補習、英理社は避けられなさそうですね。

『みことの一手』は高校囲碁大会の全国大会に出場、なんですが、なんと蛍が病気でリタイア。って、救急車だよ、って、救急隊員がすごい防護服着てるんだけど! 昨年の優勝校といきなりあたってしまったみことたち。みこと、すっかり緊張してしまって、すごい観客の数、けどその皆が自分を見ていないってことに気づくんですね。大将として戦うということ、そのプレッシャーについて向き合ったみこと、蛍とライバルであろうと奮起するところ、よかった。ええ、なるほど、こうなれば強いみこと。蛍のライバルたらんとする、その意気やよしでありました。けれどみことは勝ったけど、あおいが負けてしまって、一回戦敗退? と思ったら、ああ、そういうこともあるのかあ。囲碁部員がふたりしかいなかった。ほんと、大変な中、皆、今のチャンスに賭けて頑張ってるんだって思わされましたよ。勝ったみことにドラマがあれば、負ける側にもドラマはあるのですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第11巻第12号(2014年12月号)

2014年10月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2014年12月号

『まんがタイムファミリー』2014年12月号、先日の続きです。

『軍神ちゃんとよばないで』、ほんとおかしいですよ。柿崎、そして黒田との決着がついてしまいました。なぜ中立だった柿崎が敵にまわったのか。その理由が戦バカ。そんな戦バカについての講評で、ふと口にした視野が狭いという言葉を、宇佐美がいいように解釈してくれて、しかもそれで敵陣にまで出張ってくれるんですから、ほんと、さすがの展開でした。って、ツノどう入ってたの!? もう、最高だな、これ。他にも、構うよ!? とかね、やりとりのおかしさ見せながら、柿崎説得はうまいこと成功して、宇佐美の台詞とか見せ方とかかっこいいんだけど、それを台無しにするのが虎千代。この塩梅? いいからいいからで黒田が捕まってくるとかね、もう、ほんと、面白かったです。

『宅飲み残念乙女ズ』、てつ子がゆみみ、グリッちを呼び出した、その理由がなんか食い違ってて、これはなにかの罠? かと思ったら、なるほど、懐かしゲームで遊ぼうって趣向だったんですね。エリート家族の中、ゲームが許されなかったので、ずっとテレビゲームに憧れてた。うん、子供のころに禁止されてると、大人になってからタガが外れたりしますよね。けどタガが外れたのは、てつ子じゃなくて、むしろグリッち、ゆみみというのが面白い。カートゲームやっても格闘ゲームやっても、仕事のストレスがノンストップなグリッちとかね、ほんと、大変だねえ、仕事。でもって、乙女ゲーに本気出すゆみみですよ。光の速さで本名入力。うわー、本名プレイってガチなのか。最初は、グラフィックが粗いとかいってたのに、一発で陥落するちょろさ。うん、見事なゆみみらしさであります。さらに加えて、おお、NTR展開。最高だな。もうたまらん面白さでした。そして最後に、てつ子の落ちゲーの才能。ああ、実家でも、兄、姉とちょっと遊んで、その能力を惜しまれてたりしたのか。この兄さん、姉さん、妹のこと大切にしてますよね。この感触、好きですよ。

『先生と星が教えてくれたこと』、タイトル変更ですよ。ううむ、残念。けど、本編の面白さには違いはありませんよ。天文同好会の皆、将来、進路をどうしようかと考えているこのごろ、ついに熊彦の順番がきたんですね。成績がよく、学校の勉強なんて楽々。けど、そんな熊彦が悩んでいる。落ち込んでいる。なぜか。同好会の皆が心配して、なんとか元気づけられないか。天体写真の展示会、それを皆で見にいくんですが、そこでの会話が熊彦の視野を広げるんですね。画像処理、加工抜きでは成立しない星景写真。けれど、なぜ加工するのか、その理由が天川先生の視点から語られるのがですね、ほんと、ロマン感じさせるもので、実によかったんですね。この漫画は、先生が、一生懸命に自分の答を出そうとしている。その試みが生徒にしっかり響くところが非常によくて、それは教えるのではなく、導くのでもなく、一緒に悩み考えていると感じられるからなんだろうなあ。ほんと、すごくいい先生だと思う。また、生徒たちもいいんですよね。

『パパとあそぼう!』、もう、ほんと、面白いなあ。家族で一緒に温泉にいきますよ。と、そこに妻の両親も加わって、祖父は孫との旅行を楽しみに、祖母は近くであるきよじろーのコンサートを楽しみに、でもってそれでパパと祖父が本気対決ですよ。ふたりともに大人気ないんですよね。射的であやうく一万円使うところだったり、酒でも必死だったり、けどそんな祖父の気持ち、それが祖母から語られる。ああ、パパに似てるのかも知れませんね。娘との時間をとれなかった。その気持ちが孫に向かってるのかも知れない。そういうんですが、翌朝、朝食からまた全面対決になって、すっかり女性陣からうとまれる。ほんと、めちゃくちゃ面白いですよ。

『かしこみかしこみ』、今回は桜、橘がメインなんですね。夜の仕事はムク、山椒には無理だからと、ふたりがプチ祈願の手伝いをするっていうんですね。夜の仕事!? とはいいますが、やるのは夜回り。商店街のパトロールなのだそうですが、普段は奏衣様のボディガードをやってるふたりですから、そりゃもう頼もしい。いや、護衛と認識されてないのが面白いですよね。ほのぼの仲良しだと思われていた。橘は女子から大人気。桜は男子に人気だけど、遠く密かに思ってるもんだから、当人は気付いてないんですね。そしてパトロールでは、奏衣様の夜遊びを見付けたり、さらには、感覚の鋭さゆえですよね、些細なことを事件と思って大変です。次こそは事件を見つける、そういう橘にかけた奏衣様の言葉がよかった。そこは、大事なくてよかった、そう思って安心するところだろう。ああ、さすがですよ奏衣様。そして最後に描かれる、奏衣様と桜、橘の仲良さ。その関係の静かで、けれどしっかりとしているところ、ぐっときた。ほんと、いい漫画でありますよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第32巻第12号(2014年12月号)

2014年10月19日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2014年12月号

『まんがタイムきららミラク』2014年12月号、先日の続きです。

アンネッタの散歩道』、ああ、人と妖精の、これまで決して交わることのなかった世界が、ついに関わりを持とうとする、その接点が示されました。人の世界に興味を持った変わりものの妖精メイヴが、人の社会に近付いて、はじめて知る人の子供。驚きだな、知らなかったんだ。大人たちとは違う子供たちの表情、行動に触れて、メイヴが気付いたのは、自分たちに、いや? 自分に? 似てるということだったんですね。ああ、そしてメイヴのアンネッタに託した思いです。子供、それが私たち妖精と人とをつなぐ架け橋になる。メイヴからの手紙を受けたアンネッタの表情もまた素敵で、希望が感じられる。ええ、ふたりの未来が幸いなものでありますように!

『202号室の×××ホニャララちゃん』、なるほど、これ、面白いな。久世の隣人、ナノは夜中にゴーストバスターズやってた? その秘密を見たために、記憶を消されそうになった久世だけど、なるほど機械の故障で記憶消去の措置は免れたんですね。ナノ、宇宙人なのか。人の世界で悪さをしている宇宙人を取り締まる宇宙警察、それがナノの仕事。久世の記憶を消せなかったので、監視することになりました。それで学校についてきたりね、結構なやりたい放題、それが面白かったです。そして学校に出る幽霊? そいつも宇宙人なんですね、それを取り締まりに夜の学校に侵入。なるほど、これからは久世とナノのふたりで幽霊ならぬ宇宙人退治となるのでしょうか。最後に出てきた宇宙人、なんかファンシーで面白かったです。悪いやつじゃなさそうですよね。

『箱庭ひなたぼっこ』、陽向がいいろくでなしですね。ミントの香りで頭をすっきりさせる、とかいいながら、肝心の宿題は蘭にやってもらってるんだ。その不正を注意するんじゃない、どこかずれたこといっちゃう先輩も面白い。先輩、なんだかずれてる、浮世離れ? そんな印象にミステリアスな雰囲気もあいまって、とても魅力的でありますが、加えて今回はガチの人ということがわかって、って、アニメファンでいいのかい? 魔法少女マジカルアミーが大好きだった。それがきっかけでハーブに興味を持って、今にいたる。ええ、植物同好会の皆との出会いもアミーのおかげだっていうんですね。でも、これをいい話にしない陽向。この子のポジション、いいなあ。そして最後に、みんなでアミーにはまる。素敵展開であります。

ゆずりはコーポレーション』。対静流の対策を皆で考えていたところに、静流当人がきてしまいましたよ。静流陣営の情報がわからない、そういうゆずりは達に、いろいろ情報を提供しましょう。余裕ですね。これが彼女のフェアネスなのか、それともなんらかの策があるのか、わからないんだけど、とりあえず事務所に招かれることになったんですね。静流、ジニーって子と一緒にやってるんだ。天才少女。学生向けのSNSを運営している。学生とはいうけれど、メインは中高生とかなのかな? 教育関連をメインに広告をとって、その収入で運営している。でも、それだけじゃなり立たないから、もうひとアイデアあるみたいなんですね。もしかして、そのアイデアの実現にゆずりはが、あるいは彼女の背後にある夜桜の知名度が必要だったのかなあ。この、いろいろを考えていそうな静流、対してその時その時に対応し変わっていきそうなゆずりは。ふたりの事業と皆の行く末、興味かきたてられますね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第3巻第12号(2014年12月号)

2014年10月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』から、リゼと千夜がハロウィン仕様でありますよ。千夜は魔女、リゼは吸血鬼の仮装をしていて、リゼの口元には小さくキバ、髪飾りについてるうさぎにも小さくキバ、この怖がらせようとしているのか、可愛さ追求しているのか、わからないところがいいですよね。ええ、断然後者であると思います。そして千夜、カボチャのランタン持って、シックな洋装もまたよく似合ってる。ええ、とてつもなく美しいお嬢さんです。

『こみっくがーるず』、なんと、かおすが倒れてしまうんですよ。ご飯、ちゃんと食べてなかった。なるほど、おなかいっぱい、かおすがそういうと、横から小夢が食べちゃってたんだ。かくして、かおすちゃんは栄養失調、小夢は地味に太ってきてる。ふたりともに食事改善だ! けど、ほんと、ふたりともに偏食が酷くて、おかしかった。甘くないと食べられないという小夢。かおすはかおすで、嫌いなものいっぱいあるのに、全部我慢して食べようとする。トマトがブルブル、ブロッコリーはめそめそ、納豆は倒れた上にあばばばばなのか。これ、めちゃくちゃ面白いな。絵だけで笑ってしまう。もう、たまらん面白さでした。ネガティブなかおす、自分みたいのが食べ物さんを嫌う権利など、っていうのもなかなかに珍しい台詞ですが、そこからいい話になった感じで、全然そんなことなかったっていうのね、リスみたいよ! ほんと、この一連の展開、神がかってるな。最高でした。寮母さん、寮生たちのこと親身になって考えていてくれて、お家の味を再現してくれる。お弁当もそれぞれに違うの用意してくれて、おおきくそだて! いや、もう、ほんと、面白いな。ええ、実にナイスなエピソードでした。

『神様生徒会部!』、ウズメが大活躍ですね。ラオの髪を可愛くまとめてくれた。その技術、なるほど、ウズメは芸術の神だからっていうんですね。かくして、生徒会のポスターにイラスト描かされることになって、そしたらそれがえらいヘタクソで。って、なるほどなあ。音楽に舞踊が専門。芸術の概念は西洋のものだから、かね? 日本の概念では、楽と書いてうたまひと読む。歌、そして、舞の神様なんでしょうね。ウズメの真価は音楽にこそある。皆が絵を描いている時に、ギターでもって鼓舞する、その様子、実に神々しくも頼もしい。ああ、本人には効かないわけだな。なかなか、なんでもうまくはいかない。けど、それでも皆で作ったポスターは楽しげで、そしてラオのあの言葉。いいですね。いいふたりでしたよ。

ご注文はうさぎですか?』、なんだろう、すごいテンション。リゼ先輩の蹂躙走行! リゼ先輩の核ミサイルスマッシュ! って、おいおい、お嬢様学校の語彙じゃねえなあ。しかし、リゼ、バスケユニフォームもテニスルックも実によく似合ってて素敵ですよ。そして、常にその姿が見えるシャロ。リゼのおっかけなんだけど、一緒に部活をやりたいのだろうと勘違いされて、って、おい、千夜が誤解に拍車をかけてるよ! 青山さんが吹き矢部に入ってたという話から、リゼ、シャロの部活めぐり。ああ、シャロも可愛いねえ。庶民研究部に対するシャロのコメント、奴ら、はき違えてます先輩ってのがおかしくて、ちょっと暗黒面が出てるよ? 最高でした。そして噂にその名の轟くミス・エメラルド。いったい何者? その答が明らかになるまでの展開、構成が実によくて、ああ、青山さんの学生時代をかすかに伺うことができましたね。青山さんと文芸部の後輩、その関係がリゼとシャロのそれにかぶる。それはすなわち、卒業してからも仕事で繋っている青山翠と後輩、その関係にリゼ、シャロの未来を伺おうというのですね。現在を描きながら、過去を語り、そして未来を展望させる。その見せ方、確かに見事でありました。

『水瀬まりんの航海日誌』、潜水艦に乗ったまりんです。しかし、この子、ずいぶんな妄想家になってしまって、ほんと、とどまるところ知らないって感じでありますね。潜水艦の娘、舞と仲良くなったんですね。ちょっとその距離感をつめるのに躊躇していた舞に、自然と寄っていくまりん、とてもよかった。けれど見せ場はこれからで、おおう、潜水艦のピンチですよ。潜水艦をフォローしていた陽炎から救難ブイの射出が確認されて、様子を確認するために躊躇せず飛び込む舞の母、そして潜水艦を襲う巨大イカを爆雷で退ける! って、危ないな! 潜水艦に被害を与えずイカを退治できたのは、舞の母のおかげなんですね。このスペクタクル、すごく魅力的でしたよ。

『神田ワンマイル』、ゲストです。女子高生ふたりの街歩き。中間考査が終わっての開放感の中、ご飯を食べにいこうという話になるんですね。舞台は神田。東京ですね。扉に描かれた地図のおかげで、東京をよく知らない自分にも位置関係がわかります。なるほど、皇居、神保町、秋葉原と連なる、その神保町皇居寄りに学校があるわけですね。メインヒロインの名前はきよしー? この子が、ちょっと普段と違うもの食べたいと、友人ふみおに案内を乞う。それで、昔いったところに案内してくれるんですね。末広町。こんなとこに来るはずもないのに。ともあれ、末広町に向かう20分ほどの道程、そこで見るもの出会うもの、そしてふたりの会話が面白い。工事中の駅舎、明神男坂に女坂。気にもとめずに見過しにしてしまいそうなものに、ひとつひとつ心を置いていく、そんな感触は実に面白いです。そして割烹店。この店、ほんとにあるのかな? あるならいってみたい、そしてコロッケ、天ぷら食べてみたい、そう思わせる魅力のある漫画でありました。

『ルイトモルーム』、ゲストです。全寮制の女子高に入った譜吹るい。父に兄3人という男所帯に育った彼女は女子が苦手で、だからあえて女子校に入って女の子に対する苦手を克服しようというのですね。寮は3人部屋。イチカに水ノ瀬マキ。ふたりを前にしてあからさまに挙動不審のるいですが、女子が苦手ということと、この学校を選んだ理由説明して、受け入れてもらえるんですね。って、兄の威力すごいな。イチカがいちころだ。ルイトモルーム、その類友ってどういうことなのか。マキが、るいとは逆に男子が苦手だっていうんですね。苦手を克服しようと立ち向かうるいのことを男らしいというマキ。マキは、るいの男の子っぽい部分に、そしてるいはマキの女子らしさに、それぞれ向き合って仲良くなって、苦手を段々克服していこうというのですね。見るからに照れ照れのふたりの間に立たされたイチカのポジションが、なんだか面白いですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第11巻第12号(2014年12月号)

2014年10月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2014年12月号

『まんがタイムファミリー』2014年12月号、発売されました。表紙は、食欲の秋、実りの秋、みたいですよ。手にいっぱい果物を抱えた『ぱちゃぽちゃ水泳部』カツ代が葡萄の房を手にして、なんか気まずそうにして食べてる。ちょっと食べすぎてるのかも、ですね。『毎日が新選組』春さんは、柿を籠いっぱいに持ってますね。そして『教壇のポラリス』改め『先生と星が教えてくれたこと』、天川先生はメロンを持って、服もメロンと同じ緑であります。

『火消しなでしこ』、検索訓練だそうです。検索? いったいなんなんだろ。なるほど、災害の現場で要救助対象を見つけることを検索っていうんですね。かくして、住吉たち、フル装備して検索訓練ですよ。呼吸器つけて、防護面つけて、そして防火衣はめちゃくちゃ重い。そんな格好で、真っ暗な迷路に入って要救人形を探索するっていうんです。面白かったですよ。なるほど、過酷なんだろうなあ。住吉が石田の尻を触ってしまうのがね、それで住吉がショック受けてるのがね、おかしくて、けど検索についてはすごく真面目なんですね。住吉、はぐれてしまう。ひとりで見付けてもらうまでじっと待つ、その間の心細さ。ああ、それを学べただけでも今回はよしなのかも知れませんね。そして絶対見つけるというその意気込み! って、またお尻か! ほんと、この空回り。なかなかうまくはいかんもんなんですね。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、黒中みどりのタイムスリップひとり旅。今回は、フェレンツェにてミケランジェロに出会って、襲って、縛った……。ヤング・ミケランジェロ、面白いですね。なんというか、粗暴でなんだか疑心暗鬼? 敵が多い模様。レオナルド・ダ・ヴィンチのこと、気に食わないんだなあ。ダヴィデ像のくだりとか、めちゃくちゃ面白かった。ミケランジェロ、いわゆるツンデレなのか? めんどくさそうだけど、面白いおっさんだなあ。鍵のかかった室内に入ってきているクロナカのこと、怖れてしまうところとか、思わず笑う面白さ。市庁舎に向かうのも、仕事だけじゃなく、いざとなった時に逃げられるようにか。いや、ほんとおかしい。そして、ここでクロナカ、レオナルドと再会ですよ。面白いなあ。あの、ドゥオモのクーポラ、あれ指さして丸いのついたといってるクロナカ、あれは可愛かったな。ほんと、ミケラーニョロ編、すごくいい感じ。ぐいぐいきてますよ。

『あまてる!』、ゲストです。田舎を舞台にした女子高生ものであります。主人公はさくら? 都会に憧れる彼女は、東京からきた転校生、天野舞と友達になって、そしてこの舞という子にちょっとした災難がふりかかるんですね。なんと、神様に憑依されてしまう。その神というのは天照大神、って、えらいビッグネームがおりてきたな! 舞の体を使って、山ほどお菓子を食べるんですね。あんまり罪のない感じでありますが、けれど支払いは当然舞なわけで、思わぬ出費にピンチの舞。これ、神様がおりてくることによるメリットととかもあるのかな? さらには、さくらやその友人、楓にひまわり、椿との交流、そこにもなんらかの影響を及ぼすのかな? どうした展開になるものか、楽しみに待ちたく思います。

『みつばちさんのパンケーキ』、ゲストです。小さいころからホットケーキが好きだった美津八さん。時代が彼女に追い付いたんですかね? 最近はパンケーキといって、ホットケーキが大流行。しかも、ちょっとグレードアップしてるんですね。美津八さん、人気の店のパンケーキ、行列してまで食べてみて、写真を撮る、何種も試す、そして自分で再現するってんですね。しかしまた大量に種を作って、ボウルにして3個分。3日食べてもまだ減らない。会社に差し入れしてもまだ減らない。どんだけ作ったのか。それでお隣にお裾分け。なるほど、これは内気っぽい美津八とお隣さんの交流が描かれたりするのかな? いや、パンケーキばっかりでも面白そうですね。

『庶民なお姉様』、ゲストです。この絵の感触、好きな感じですよ。超お嬢様学校アリエス女学院には、上級生と下級生がペアを組む姉妹制度があるというんですね。ヒロイン、マリーのお姉様は巧あかね。学年1位の成績を誇る優等生、なのだけど、お家は一般家庭、いわゆる庶民であるのですね。なるほど、特待生なのですね。対してマリーはというと、いわゆる良家の子女であります。けど、ちょっとお金持ちやらなんやらを鼻にかける悪いくせがありますね? それでぼっちだったのかな? でも、このマリーって子、そんなに悪い子じゃないんですね。あかねに、いい子だっていわれて、マリーが“妹”でよかったっていわれて、あかねのこと決して嫌ってなんかいないっていってしまう。こういうところにこの子の可愛げがあるのだと思います。さっぱりとして気持ちのいいあかねに、ちょっと屈折しながらも可愛らしいマリー。いい“姉妹”なのだと思います。

  • 『まんがタイムファミリー』第32巻第12号(2014年12月号)