『まんがタウン』2014年10月号、発売されました。表紙は『押しかけ時姫』、時姫をメインにして、上はセーラー、下は巻きスカート、独特の出で立ちに弓を持って凛々しくございます。そして他には『クレヨンしんちゃん』しんのすけに『居間には今外国人がいます。』の万希、『ちょい能力少女あゆむ』のあゆむ、『派遣戦士山田のり子』のり子の姿もずらり、華やかであります。
『押しかけ時姫』は、合戦を前に姫さま、意気軒昂でありますよ。学校で小山から聞いた。合戦の準備だ! 体育祭なんですね。時姫はすっかり戦と勘違いしていて、海斗の忠告も全然届かない。騎馬戦がある! いや、実際に馬に乗るわけじゃないから……。小山との会話もなんとなく成立して、なんとなくすれ違って、その塩梅が面白い。ええ、よかったですよ。二人三脚の解釈とか、でもって引っ張り回される小山さん! 最後にね、海斗からスニーカーを買って貰って、この時の嬉しそうにしてる姫が実にいい。ええ、姫、素晴しいですね。
『居間には今外国人がいます。』。万希、進級して中学2年生。あの個性的外国人たちとの生活にもすっかり慣れ、でもそれが微妙に納得いかない様子。ええ、これも思春期ってやつなんでしょうか。新しい自分を模索し、けどうまくいかなくて落ち込む。うん、そんな万希がいじらしくて、そんでもってちょっとちょろい。この子の、やっぱりちょっと子供なところ、それが美点だと思う。ひとり遊びに、そして進級祝いの大宴会。喜んでいいのかいかんのか、あの混乱している万希もナイスでした。
『涙の数だけ輝いて!』、直子のもとに届く脅迫状。恥ずかしい写真をバラまくぞ! って、半目写真! いや、これ、いいじゃん。なんか、いいよ。なんか逆に可愛くない? うん、いいよ。晴香がやっぱりいいポジションなんですね。身を引こう、そんなこと思う直子に、また逃げるのかと発破をかける。いや、直子以外段取りわかってないからって!? いや、どこまで本当なのか。ほんと、この真面目に向きあっていいのかいかんのかわからんところ、とてもいいです。エピソード通しての感想、それもとてもいい、ですね。直子を訊ねてやってきた松柳理瀬。自分のファンがやったことだと謝ってきて、そして、彼女もまたアイドルとしての再起をかけて活動しているんですね。いろいろあったけど、まだなんか不安もあるけど、でも同じこと目標にして頑張ってる仲間だって思えたりしたのかな、ええ、いい和解だったと思う。ピュアドールズの結束も高まって、高まって? わかんないけど、ええ、よかったですよ。晴香がとてもいい。
『大正乙女カルテ』、遠足なんですってよ。久しぶりに勉学を忘れて楽しもう、そう思ってる路乃が言葉の選択誤ったせいで、病に伏せってる、そんな風に勘違いされてるの、面白かった。かのとはなんか面白くないんですね。とにかく勉強したいから? いや、違ったんですね。兄に婚約者ができたのか。その婚約者に弁当を持たされたのか。それが面白くない。とにかく面白くない。この、不機嫌なかのとがなんかやたら可愛くて、夜になったら路乃のうちを強襲。兄妹げんかなのか。どっちも引かない、そんなふたりだから、なんか長引きそうですね。でもって最後のかのと、やっぱりいいわ。素直じゃないわ。
- 『まんがタウン』第15巻第10号(2014年10月号)
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