2020年3月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2020年4月号

 『まんがタイムきらら』2020年4月号、昨日の続きです。

『スロウスタート』

うばあ、すごいシリアスシーンじゃないですか。学校、お昼休み、ふっと皆に告げた浪人の事実。意外な発言に一瞬みな虚をつかれはするものの、すぐに花名のいったこと受け入れてくれて、大変だったねって。と、ここで夢からさめる。涙浮かべながら目覚める花名の混乱と、けれどどこか気持ちは夢の中の自分の思い切りを受け入れているところがあってというところ。これ、痛いほど胸に沁みたなあ。誰しもある隠していること。別にそれを誰かに告げる必要はないのだけど、隠していることが重荷になっている。そんな時、こうして秘密を皆に打ち明けられたらどんなにか救われるだろう。

花名、こうして救われたかったんですね。そしてきっと、彼女らならきっと自分を救ってくれる、そんな確信めいた思いをうちに抱いているんですね。これ、実際そのとおりだと思う。たとえ皆に浪人の事実を伝えることがあったとしても、彼女らとの関係は決して変わらない。むしろより密接になることさえあるのではないか。そんなこと思わされたのですね。

とりあえず今はまだ軽く混乱の中にある花名だけど、少しずついつもの日常に戻っていって……。と思ったら、この学校に花名のことを知っている人が? 同じ中学校から進学してきた人? ああ、この人が介入してきませんように。そうは思うのだけど、これきっとそっとしてくれはしないのだろうなあ。本人にそのつもりはなくとも、なんらかの関わりを持ってしまうのだろう。そんな予感に、多少の不安と、そしてきっと今の花名なら大丈夫だろう、そんな信頼があるのです。

『星屑テレパス』

雷門、学校にきました! バイクで! 無許可で! しかも遥乃を後ろに乗せてか! 早速先生にみつかってしかられちゃうんだけど、学校にきてくれてよかった、喜んでももらえて、ええ、雷門、いやさ瞬、よかったなあ。

今回、こうして瞬が加わったことで、ユウを帰還させるためにロケットを作っている海果たちの活動、ステップアップするというわけですね。瞬の打ち上げた火薬燃料ロケット。あれがえらいお金かかるってね、ちゃんと調べてくれてる瞬がいいですよね。ともあれ、まずは先立つものが必要。ならば部活動の申請をして、部費を獲得だ! 瞬の動きがいいですよ。

思いたったら即行動。職員室にいって、部活新設の申請書入手して、必要事項を埋めていく。このくだり、海果に自分の居場所が学校にもできてよかったじゃないか、そう告げる瞬との関係が本当によくて、ああ、海果、確実に前に進み、世界を広げていってるじゃありませんか。そして海果、部長にされてしまってて、ああ、先生が部長として推されている海果を見て、なんとしてもこの申請、通してあげたいって。

こうして、ちゃんと見てくれている人がいること、とても素敵なことだなって思いました。

で、次回、宿泊体験学習! いきなり連れていかれる瞬。もうめちゃくちゃ面白い。これ、なんかまた面白いイベント発生しそうですよね。

『むすんで、つないで。』

花ノ子、可愛い……。白百合の姉として頑張ろうとする花ノ子。なにが好きか聞いてみたらですよ、虫! うおお、花ノ子は虫苦手かい。でも白百合の宝物、大量に集めたセミの抜け殻見せられても、おお、よく頑張った! まだ徳俵に足がかかってる感じ! 直視できないものの、白百合に話をあわせる努力して、こういうところ大人だなあ! で、白百合がまた可愛いの。宝物出す時もそうだし、もじもじから花ノ子に褒められて嬉しそうにしてるところも! 最高でした。ふたりは本当にいい姉妹。

花ノ子がね、小さかった白百合が同い年になって、そして同い年だったつなぐは高校生になってしまって、その自分が知らない6年間があるということ、ああ、これは重いよね。でもすぐに切り替えていくの、これ、花ノ子のすごさだよなあ。普通じゃなかなかこうはいかんよ。

今回は、知らないうちにずいぶん大きくなった年の離れた妹と、そして同じくずいぶんお姉さんになったつなぐ。そのつなぐがね、お姉さんにはなったけど、自分の知ってるつなぐと変わらないところもあるんだって知るところ。それがね、花ノ子には大きな助けになったんじゃないかなって。安心したっていってます。なにもかもが自分を置いていっちゃったわけじゃないんだって。変わらず残っていてくれるものもあるんだって。そして花ノ子もこれからは一緒に変わっていったり、けれど変わらないところもあったり、同じ時間の流れの中で大きくなっていくんだなって、なんだかしみじみと胸に迫って、切ないような嬉しいような思いがしたのでした。

しかし、花ノ子。自分のこと普通だっていってますけど、即つなぐと白百合に否定されてますけど、普通は6年前の姿で帰ってこないとかいわれてますけど、その超ポジティブなところとかもね、精神的にタフ? ほんと、全然普通じゃない。なんか特別、頼もしささえ感じさせる花ノ子です。

『そらコミュニケーション』

ロボットのボディに精神を宿らせている宇宙人のソラ。今回は皆と一緒にご飯を食べたいといいまして、機械の体だから食事は不要だし、消化とか無理だからっていわれて、でもなんとかそれを実現しようという話。というか、千十星、これだけのロボボディ作り上げたのもものすごいけど、そこに食事をなんとかする機能載せてくるとか、ちょっとした、いや? とんでもない天才ですよね。

燃料オイルなら経口摂取可能といわれて燃料飲むソラがおかしい。そうか、マズイかあ! というか、このロボボディ、味覚はあるのか! でもって改造後、アトリアの作ったプリン食べて、やっぱりまずいっていいましてね、あれ? これロボボディが味覚をちゃんと認識してないんじゃない? とか思ったら、そうか、プリンが本当にまずかったのか……。この展開は予想を超えてきましたね。面白かった。

食事すると、ゴウンゴウン音をたてて脱水するのね、あれ中に遠心分離機みたいの入ってるよね? あの音の存在感といいますか、見た目にもすごいインパクト。おかしくって、とりあえずはこれをなんとか解決しないといけない。同じ機能を宇宙人の技術で再現するのかな? そう思ったら、まさかの防音! そうか、そういう方向性でもいけるのか。これもまた思いもしない展開で、面白いよなあ。自分の発想と違うところから攻めてこられるの、かなり面白く感じさせる要素ですよ。

アトリアの提供した防音素材。それよりもヤバいもの持ち出してくるのもおかしくて、まさかのブラックホール。これ、雑誌の付録かい! 体内にブラックホールを持つことで摂取したものを完全に処理できる! っていうけど、地球消滅のリスクありってヤバすぎる。このテクノロジーのアンバランスさ。こういうのもいいですね。

そしてソラ、思い出のカレーを食べることができました。懐かしい味。せんりの母の思い出。それを聞いたせんりの表情。ああ、これは沁みますね。これ、言葉や理屈でない、気持ちにぐぐっと届く、そんな確かなものありました。

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