2015年11月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年1月号

『まんがタイムきららMAX』2016年1月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。ちまめの三人、チノ、マヤ、メグがうさぎパーカー着ましてね、夜空の下、光を浴びて、これ、パジャマパーティー、夢の情景かなにかなんでしょうか。ちょっとおすまし笑顔のチノに対し、すごく素直な笑顔が魅力的なメグ、そしていたずらっぽい笑い方がキュートなマヤと、みなそれぞれのよさ、可愛らしさをたたえて、素晴しいイラストでありますよ。

いちごの入ったソーダ水』、月さん、なんてハンサムな女の子なんだろう! 演劇を見てファンになってくれた女の子たち、ひとりひとりをたずねてお礼をいうっていうんですが、なんという真摯さ、なんという王子様度! そりゃもう杏奈も恐慌状態に陥るってもんですよ。対し咲太郎の生き生きとした様、見事な対照! 杏奈、ワンピース、可愛いですよね。すごくフェミニンで、ほんと、愛らしい。でも、あの手紙……。ねえ。けど今回の見どころは委員長だったのだと思います。演劇のお礼に、月へ贈り物をします。それがね、カルピチュの詰め合わせで、それ見た月が委員長も庶民的なところあるんだっていったの、それで動揺してしまって、ええ、この子は成金であること、コンプレックスに思っていたんですよね。でも、月たちはそんなこと気にしない。わかってても気にする、だからコンプレックス、劣等感なんでしょうけれど、ほんと、その委員長の心情、切々として、感じいりました。

『きらりブックス迷走中』、書店を離れて、皆の日常でありますね。今回の主役はふわり? 目覚ましをついついとめてしまう。寝癖もなおらない。と、そんな彼女が書店に向かう道すがら、ここみと出会うんですけど、走ってるから同じく遅刻かと思ったら、走り込みしてるのか! すごいな、さすがだな、立派ですよ。きらりはきらりで、ヘリでやってくるとかね、この子、ほんと、別格ですなあ。ふわりが眠いのは夜更かししてるからなんですね。って、それはいかんよ。寝ながら歩いて電柱にぶつかったりするよ。うん、なんとかしないと、いつか事故で死にかねないと思って心配してます。そんなふわりに提案、スケジュール帳を活用しましょう。で、のっけから続かないやつだといわれてるのが彼女らしい。面白かったの、プリシーですよ。きらりのいうプリシー、それ違うっていうのね、ほんと、おかしかった。スケジュールどおりにいかないふわりの日常。うん、見事に回収しましたね。ほんと、こういうのはゆるめにしとかないと続きません。そしてボス! ええ、とてもお似合いです!

『まかろにエトワール』、ゲストです。おお、バレエですね。アン・ドゥ・トロワ、とても上手よ、とひとりレッスンであります。そこに現れた入部希望者がバレーボールと勘違いしてくるとか、ベタながらもとてもいい。いえね、この展開がなければ、この感想でバレーボールじゃないですよ、みたいに書いてしまうところでした。絵がきれい。ヒロインみゆのアラベスクも美しい。小さな体躯、短い手足。うまく踊れなくって、怒られてばかりで、だからバレエの楽しさを忘れないよう、部活で頑張りたい。ああ、なんという健気な子。でもバレエじゃ人はこなさそうだからダンス部にしよう。ゆきなさん、やりたい放題だな。でもってここに、みゆの昔馴染み、あいもやってきて、この子はバレエ経験者で、今はヒップホップやってるんだ。というか、この子についてくる、ちゅんっていう擬音、なんだろう。小鳥系美少女なのかな? 最後にベリーダンスやってるサフィがやってきて、なるほど、まかろにエトワール、世界のダンス! ですね。そして最後に現れたあやしい人。これ、先生? 顧問になる? ともあれ、味方でないとただの不審者です。

『しょうだうん!』、ゲストです。お、これは珍しいポーカーもの。しょーだうん、で、エースのワンペア。テキサス・ホールデムというルールがあるんですね。手札の2枚と、場の5枚で手を作る。意気揚々とエースのワンペアで打って出たのはひなたさん。なんだかふわふわした子で、家族仲もいいみたい。対するはりろん。ひなたのこと、どうにもこうにも好きみたい。と、このふたりがポーカーに興じる、のはいいんですけど、待って、ちょっと待って? ひなたのお父さん、FXで三百億の損失を出しちゃったって!? いやいや、それ、もう、無理だから。破産しよう。悪いこといわんから破産しよう。もう、ハラハラというかドキドキというか、なんか気持ちわるくなってきそう、そんな巨額の借金を、ひなた、ポーカーでもって返すんだっていうんです。世界チャンピオンを目指す。そういうんだけど、駆け引きは苦手なんだな。どうしても大きい役を狙いがちで、けどポーカーはそういうゲームじゃない。確率を計算して、効率よく役を作り、相手のチップを奪っていく。大勝ちよりも小さな役でコツコツと勝っていく、それが大事だっていうんですね。ゲームの雰囲気、シビアなゲームの駆け引き、それがメインになっていきそうです。ひなたも駆け引きについては意識していて、弱い手を強く見せかけてと策を練っている、その表情、シリアスでぐっときますね。けど、実力が伴ってなくて、ああ! 素直すぎるひなた。この子にはポーカーで勝ち抜くのは難しい。だから、りろん、一肌脱ぐと決意して、でもってひなた、この子もただただふわふわしてるだけじゃないっていう、りろんの手加減に気付いていたっていうのね、ええ、いいふたりですよ。ほんと、素敵なやりとりでした。で、これが重要。ああ、父上、そういうこと! よかった! シリアスな前提作りつつ、それはこういうことなんですよ、深刻になる必要ないんですよって、ほんと、安心しましたよ。勝負はシリアスに、けれど境遇についてはコミカルに。いい塩梅です。

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第1号(2016年1月号)

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