2017年7月31日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年9月号、昨日の続きです。

『はやしたてまつり♪』、るな子が難しいですね。お囃子なんて古臭い、かっこ悪い、そういってとかく否定してくるわけですが、かといってまったくお囃子のことが嫌いでもなさそうで、しかし最近のこの行動の理由、学校での演奏が嫌みたいですね。昔、学校でお囃子のこと悪くいわれたりしたのかな? ともあれ、練習に打ち込んでそれなりにできるようになってきた、そう思っていたさなみをるな子が否定する。お囃子の本質をわかっていない! おお、確かにるな子のいうとおりなのだろうなあ! これ、感心しきりですよ。ただ楽譜のとおりにやればいいってもんじゃないんだって。その場その場で臨機応変に変化していく、それが本来のお囃子で、その変化の起点を作り、全体を率いるのがるな子のパートである笛というのですね。るな子との勝負に1回で決めるとは約束していない。無理を通そうとするさなみ、その気持ちの真っ直ぐさですよ。そして、さなみの頑張り、それがついにはるな子の要求に応えるに至って、ああ、この本気と本気でぶつかっている感触。とてもいいですね。そしてふたりのツンデレ、ちゃんと見守ってくれている大人の存在もいいと思います。

『疾風ういんどみる!』。第4レースまでの順位が出ました。聖風101番と彩湖105番が同点1位。ああ、やっぱり実力者なんだ。そしてふたつ空いてようやく5位、6位に風鳴が入ってくる。しかし3位とは3点差。もしかしたらはやて、ふーこ組は3位以内に入ることがかなうかも知れない! その結果は最終レース次第だっていうのですから、このレース、否応なしに盛り上がりますよね。すでにレースの勘を掴んでいるふーこ。この子の風を読む能力、これを活かせれば最終レースで上位に食い込むこともできるかも! そう思わせたところに、ええ、風がくるんですよ。聖風101、いさな艇を抜きさっていくはやて、ふーこ。そしてトップのナナ、ミミ組に迫るというその時にアクシデント! ほんと、これ、どう決着するのか。まったく読めない。トップ集団の中、落艇してしまったミミを拾ってしまったふーこ。これ、はやて、ふーこ組の復帰が遅れてしまっている。ナナ、ミミ組のリアイアを持って、はやて、ふーこ組を上位に上げる!? あるいはここから再びはやて、ふーこ組、ナナ、ミミ組ともに再起、しのぎを削る!? ほんと、わからない展開になってきましたよ。もう、はらはらさせられっぱなしですよ。

『黒髪巫女とマリアウィッチ』、これ、最高だよ! 今回は「コミフェに行こうの巻」。同人誌の大イベントコミックフェスティバル二日目にクロエ、儀子が参加するというのですが、おお、クロエの高揚よ! そしてふたりはコスプレにて参加する。うわー、なんだこれー、儀子、たまらん素敵さ加減だな! いやもう、最高だと思う。この子も、あの姉あってというべきか、魅せるということをわかっている感じですよね。そしてクロエの唐突の出会い。完璧なぷにアドミラル様のコスプレ! おお、クロエの高揚よ! しかもウィンクなんてしてもらえて、あの舞い上がりよう! そして本日の目当て、七統さんの新刊ですが、出遅れてしまった、売り切れてしまったーっ! からのサプライズ。ほんと、今回のクロエの気持ちのアップダウン。あの感情の高まり、憧れ、喜び、夢の叶ったという時の突き抜けきった様子とか、もうたまらんですね。最高でしたよ。しかし、その憧れの七統先生、まさかの頼子ってんで、クロエほんと大変なことに。戸惑ったり、またサプライズかって気持ち荒れちゃったり、でも新刊読んだら最高で、そこに頼子の美点を見出して、最後には念願の記念撮影でしょう。もう、最高ですよ。もう最高でしたよ。

『トモダチヅクリ』。めちゃくちゃ面白いですね。スーパーで買い物してる麻乃をアカリ、巴が発見。静はいないのかと聞かれたら、私の部屋で留守番してる。麻乃の答えに、同棲してるの!? 巴ったらえらい想像するな。というか、先輩からいろいろ聞かされてるからなあ。このふたり、芽衣たちの中では付き合ってることになってるわけで、しかしこの誤解、今回を通してさらに深まっちゃいないかい!? 今日は鍋をやります。巴とアカリもこないか。麻乃に誘われていってみれば、静がえらいお出迎えですよ! まさかの裸エプロン(風)。ヘコんで落ち込む静とか、ほんと、素晴しいもの見せていただきました。ご飯食べながらのお嫁さん談義とかね、どんな人が理想? その問いに対する麻乃と静の答聞いてね、シズのことか…? マノのことか…? とにかくふたり相思相愛にしないではおられない巴がおかしい。今回は巴の好み、筋肉好きも炸裂して、いやあ、いよいよこの4人の仲も深まろうといった風で、すごくよかった。別れ際の巴の表情、思ったこと、それがすべてだったと思います。ええ、小さなこと気にしないでいい、そう思って吹っ切れた巴のハグ。とてもよいものでした。ほんと、戸惑い恥ずかしがる麻乃もキュートでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第9号(2017年9月号)

2017年7月30日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年9月号、一昨日の続きです。

『ネコじまにゃんだフル』。なかなか人間関係、人間関係? なんてったらいいのかわからんけど、人間関係の広がっていかないことに弱っている寧々子ですが、今回はさらにツナ缶にも弱ってるんですね。このところツナ缶ばかり。もう胃が受け付けないんだ。そんなにあかんものなのか。ともあれ、そうした先生の窮状を救ってくれる人がいた。スコちゃん。アクシデントから先生が体を張って助けてくれた。それで距離が縮まって、さらには助けてくれたお礼にとカレーまで作ってくれることになったんですね。カレーと聞いて色めき立つ先生。でも肉の代わりにツナ缶と聞いてうぷっ。これ、シンプルなんだけど面白かったなあ。クロにシロも加わってのカレー作り。いろいろドタバタとはしつつも無事カレーも完成して、しかしその途中で耳をハムとか、えらい迷走っぷり。おかしくてしかたなかったです。ハイタッチを知らないスコとか、当たりのニンジンとかね、皆でわいわい作って一緒に食べる、その楽しさっていうのが描かれて、とてもよかったです。

キルミーベイベー』、これ、たまにある振り切れた回だ! あぎりさんのお化け屋敷。怖いと評判というんだけど、そもそも入り口で武器売ってるところからしてなにかおかしい。お化け屋敷でしょう? お化けに武器が有効なの? そう思ってたら、物理的なの出てくるぞ! というか、これ、ものすごいクリーチャーだ! キモい! めちゃくちゃ気持ち悪い。次から次へとそんなのが出てきて、これ、この手のが苦手な人、読み進められないレベルやぞ! すごい、すごいわ。けど、そうした見た目のすごさ、怖さ、気持ち悪さの合間合間におかしさ、面白さを盛り込むんだからこれまたすごい。いやもう、これ、ハンパじゃないですね。最後のソーニャちゃんの、心霊的な怖さじゃなかったって感想がまた笑えましたよ。

『アニマエール!』、本当に素晴しい。チア同好会にまたも依頼です。小学生のサッカーチームからだっていうんですが、それを聞いて宇希が狼狽。ああ、なんと、弟さんが所属してる。弟君、暁音君、お年頃ですね。女の子っぽいの毛嫌いしてるっていうので、宇希、チアをやってること秘密にしてる。しかし、弟のこと話してる時の皆の想像、面白かった。5人目はなんと男の子ー!? って、今なら有り得る展開だから困る。あ、ひづめさんからのシビアな情報、恐れ入りました。しかし、宇希の弟君、姉ちゃんのこと大好きじゃないですか。姉ちゃんはうるさくないしかっこいいしって、ほんと、とんだシスコンだぜ! けど、そうやって姉のことかっこいいってしたってくれてるからこそ、チアのこと言い出せないんだよな。でもいずれは話さないといけないんだよな、と思ったら、あんなのお遊びだろ、チャラチャラパンツ見せて踊ってって、弟君が姉の逆鱗に触れちゃったー! おお、お姉ちゃん、怖いぞ。啖呵きっちゃったぞ! かっこいい! 当日、チア服で登場した姉ちゃんに狼狽する暁音ですよ。みんなに見るな見るなって、ああ、大好きな姉ちゃんのそんなに可愛い格好、皆に見られたくないよね! そして暁音の落胆。スタメンじゃないって姉ちゃんには知られたくなかったんだなあ。宇希、そんな弟の気持ちを奮わせようとしたのでしょう、応援勝負を挑みまして、おお、チア部の応援ものすごい! この見せ方のダイナミズム。これは威力あるわ。ぐっと一発で状況が変わったってこと明晰にさせられて、そして暁音もピッチに! もうどんどん盛り上がるばかりじゃないですか! しかし、弟君、姉ちゃんのこと大好きで、そう思ってたけど、ああ、こはねのこともそうなんだ。で姉ちゃんすさまじく嫉妬。ほんと、この姉弟ったら面白いなあ。

『花振り宿のやどかり乙女』。朝市にいったのですね。タコを見て火星人のミイラだ! エイはエイリアン! うん、確かにあのエイの干物って、なんか独特の顔してますよね。さて、六花が車酔いしてしまったために、柚と花助、雪と六花とふたつ組に分かれての行動。柚花助コンビはいかにもトンチンカンなやり取りして案の定だなあと思っていたら、雪六花組では人魚ミイラくんなる奇妙なマスコットで盛り上がる。いや、盛り上がったか? おすすめされると断われない六花があれば、人魚ミイラくんにはまってしまってた柚。ほんと、皆それぞれに朝市をエンジョイしてますね。そして今回の目的、買い出しは月子と板さんが競りに参加していて、なるほどプロフェッショナルの現場。ここでぐっと締まりましたね。六花にはいい勉強に、そして刺激になったようですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第9号(2017年9月号)

2017年7月29日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年9月号

『まんがタイムオリジナル』2017年9月号、一昨日の続きです。

『北斎のむすめ。』、お栄が自由でいかします。絵師の派閥いろいろ。もちろん栄は葛飾一門で、西洋画法友の会にも所属し、さらには堤派にまでやってきた。栄に背を押されて吉之助が入門したところなんですが、吉之助、うまいことやってるみたいですね。と、そこに栄がやってくる。最初は吉之助のこと心配して? そうかと思ったら、自分の興味が抑えられなくなったか、ぐいぐい食い込んでいって、体験、質問、なにごとも試してみるんだっていうその貪欲さ。すちゃらか、いい加減、気分屋、気まぐれ、そう見せてその根っこには絵に対する、表現に対する強い思い、意識があるっていうのが栄のかっこいいところだと思うんですね。吉之助、惚れちゃったかい? いやもう、栄、かっこいいから仕方ないよなあ。私は姉さんの方が好きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。今日は花火大会。八重が浴衣着ましてね、いやもう可愛い。田舎だ田舎だいってますけど、花火大会とか、結構栄えてるのね。屋台もずらりと並んで、人出もたくさん。おお、結構賑ってるんじゃん。この人通りの多さ、けれど大河の地元、大阪ですよね、そこならこれくらい普通だって聞いてね、そしたら八重がえらいやる気になってるの。ほんと、都会というと人が変わりますね、この子。実にいいです。わかりやすくて。しかし今回のエピソード、花火大会だっていってるのに花火より都会の方が重大トピックになってるじゃん。ええ、ほぼ八重のせい。花火よりも眩しい笑顔。ええ、八重の魅力がこれでもかって発揮されてました。

『歌詠みもみじ』は高校野球の応援です。予選で準決勝までいっちゃった。それで全校生徒総出で応援っていうんですが、まりながほんと嫌そうで、千恵も結構嫌そうにしてて、ええ、当然もみじもですよ。でもほんと、これすごく気持ちわかる。私は吹奏楽部所属でしたからさ、駆り出されるんですよ。坂和ちゃんも一生懸命ラッパ吹いてますけど、それはそれは嫌そうで、うん、ほんと、嫌だったよ……。この作家がそうなのかなあ、日本の夏といえば高校野球、なにはなくとも高校野球、そういう野球第一主義みたいなものから距離を置いた姿勢。好感持つっていったらいいものか。しかしそれにしても、最終回に一打逆転のチャンス! って時に、これで勝ったら決勝でもまた応援に駆り出される、もみじたちが心底嫌な表情して見せるの、ほんと、おかしかった。けどまったく野球のこと悪く描いてるってことはなくて、先生の熱心な応援とかね、そしてラストの無常観に先生のさわやかな締め。ほんと、ネガティブ、シニカルが続いたその末に青春ものの味わいをそっと添える。皆も最初は嫌そうにしてたけど、もしかしたら勝てるかも、そう思った気持ちは嘘じゃなかったみたいで、それがいい読後感になっていたと思います。というか、そのさわやかな読後感、全部先生の落ちを際立たせるためか! ほんと、先生が最後に残念を全部背負っていってくれましたね。

『部屋にマッチョの霊がいます』。木葉、魅力的になったなあ! 今回は涼さんの視点から描写されて、弟の看病が大変なこと、それで皆に迷惑かけてるって思ってること、その心情に沿うようにして語られまして、ああ、自分がしっかりしないとって、それ、いつか折れてしまう予兆だ。どんどん涼さんが追い詰められていってるってわかるんですね。そんな涼さんのこと心配してる木葉の気持ちもよくわかる。でもどうしたらいいかわからない。そんな木葉に神奈子が言葉をかける。ああ、木葉、友達を作ったことがこの子の強さの芯になってる。ひとりじゃできなかったことが、神奈子がいたからこそできたんだなあ。あの木葉が涼に味方ですからって、頼ってくださいっていった時の描写、本当に素敵だった。ああ、この漫画は木葉が、そして涼も、人の繋りを得て変わっていく、そうした物語なんだなって思わされました。ああ、そうそう、クランチ20回をやってる木葉、めちゃくちゃ綺麗じゃないですか。ほんと、最高だと思う。アッコに、聞けよ! っていっちゃう木葉も、ほんとこの子、強くなりました。ええ、とてもいいことですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第9号(2017年9月号)

2017年7月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年9月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』。お、この五人の衣装はなんですか? 中央にもずくを抱いた青葉。その左右にはねねとひふみ、前にゆんとはじめという、メインの若手組でしょうか、勢揃いしまして、お揃いのジャンパースカート? ちょっと制服っぽいですね。ひとりひとりアレンジが違っていて、それぞれの可愛さを際立たせています。しかしこの格好、五人組のグループユニットみたいですね。ぱっと目をひいて華やかな表紙です。

まちカドまぞく』、これすごかった。ひとつのクライマックスでしたよ。夢からシャミ子を引き上げるために闇堕ちしてまで助けにきてくれた桃。闇堕ちは仮のもの、またすぐに光の属性に戻すというのですが、桃が闇堕ちできた理由こそは語られなかった、いや語らせなかったけれど、もうすっかりわかってしまってますよね。そうか、桃とシャミ子、その気持ち、つながっているのだなあ。ついにわかった桜のコアの在処。シャミ子が桜から託されたものと、そして桃とシャミ子、ふたりの会話の暖かさ。ああ、桃、とてもいい笑顔。ひとつこの子の重荷が減ったのかも知れない。そしてシャミ子との、眷属や契約によらない確かなつながり。もうね、これは泣かされましたよ。ほんと、ふたりはいいコンビになったと思わされます。あとね、街角のことね、ああ、そういうことなのか。タイトルに託されたものなど感じられて感無量でした。

『恋する小惑星』、これいいですね。今回は二本立て。追試組、みらとあおが勉強会。すずちゃんが勉強見にきてくれてるんだけど、みらの部屋ですっかりリラックスして、秘密の自作漫画の所在知ってたり、本当に面白かった。しかもその漫画、みらの姉、みさも知ってるんだ。すずはみさに憧れてるんですね。みさがあおに急接近してみたら狼狽してみたりと、ほんとすず、キャラクターの強さ、ここぞと発揮していますね。みらから姉に送られたハチマキ石。受験のお守りになるよって、そうした気持ちがいい感じ。またその石を受けてのみさの行動、神棚作って、さらに妹たちの目標の成就を石に祈願してくれるとかね、いい姉妹関係だったと思います。

そして二本目。こちらは地質班のイノ先輩にスポットライト当たって、お、こちらでもすずちゃん、重要人物だ。地図を見ながら行動しているふたり。ええと、地質のなにか探してる? そう思ったら、ああ、飛び地。イノ先輩がいうにはものすごく面白い。町の歴史といいますか、ちょっとした宝探し気分になれるという、その気持ちの躍動。イノ先輩の行動、言動でもってよくよく伝えてくれていたと思います。イノ先輩の地質興味への入り口は地図見ながらの街歩きだったのですね。子供のころ、友達が描いてくれた地図。それを持って探検するのが楽しかった。そして新たに自分で地図を描く楽しみに目覚めるきっかけをみらたちがくれて、あの地図からイノ先輩の興味、着眼点が読み取れるという描写、これもまた非常に素敵なものであったと思います。日常のちょっとしたこと、ありふれてるようなものにも魅力がある、面白み、楽しさがあるんだって、その気持ちの広がりは自然ひきつけられるものありました。

『四姉妹は初恋のはじまり』、ゲストです。ひとりっこのえみり、母の再婚でもって3人の姉ができました。下から里紗、晶子、そして恵。恵のことは子供の頃から知っていて、ずっと大好きだった。いつか家族になるんだって、めぐちゃんと結婚するんだっていっていたけど、まさか姉妹になってしまうとは。この漫画、若草物語を下敷きにしてるんですね。上からメグ、ショウ、リサ、そしてエイミー。これ、最後に自力で気付くエイミーがいい感じ。もしかして名前で選ばれたんじゃ!? って、いやいや、そんなまさか! ともあれ、妹ができて嬉しい、これまで末っ子だったリサの高揚。クールに見せて着せ替え大好き、可愛いもの大好きのショウ。このふたりが、メグの前では人が違ってしまうエイミーに嫉妬? したり。ええ、キャラクターも可愛くて、姉妹とひとくちにいうには距離が近すぎる感じなんかも悪くないって思いました。エイミーはメグ一筋かもだけど、ちょっとリサの行為に揺らいだり? そんな距離感、気持ちの揺らぎ、動きなんかが見どころになっていきそうですね。

『先パイがお呼びです!』、ゲストです。行き倒れの女の子を拾った主人公、相馬よりこ。なんとその女の子は生徒会長でした。学校では凛々しく気品に溢れ、なんでもできる、そんな雰囲気漂わせているこの人が、実はこんなにポンコツ。本読んでたら食べるのわすれて行き倒れ。料理はどうにも駄目っぽく、相馬よりこ、いやさマヨの作ってくれた卵かけごはんに感動。餌付けされて懐いちゃった? そんな先輩の素直で人懐こい笑顔にほだされて、困ったことがあったら私を呼んでくださいと犬笛を渡しちゃうっていうんですが、いや、あなた、犬笛の音聞こえるんだ! 携帯電話の番号、交換したりしてるのに、あえて犬笛というのが一味面白みを添えていますね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第9号(2017年9月号)

2017年7月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年9月号

『まんがタイムオリジナル』2017年9月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下さんが、いやまさに季節ですね、水着で登場です。イラストの共通テーマはサングラスなのかな? サングラスをちょいと外して見せている山下さん、不敵な笑み? 凛々しいいい女って感じでありますよ。他に『小森さんは断れない!』小森さんも水着にサングラス。この人の水着は、なにかこう肉感的な威力があってすさまじいものありますね。対照的な『らいか・デイズ』らいかの水着はなにかクラシカルなものでして、水泳キャップにサングラス、これもなにかコメディタッチ。なかなかのギャップであります。

『きっと愛され女子になる!』。恋のヘビー級王者、志摩ちゃん。この人がなにかと同僚のスミレちゃんから突っ掛かられるの、理由がわかりましたね。なるほど9割方嫉妬でありますか。で、なぜ嫉妬するのか。伊勢崎さんでしたっけ、黒服の彼、あの人の好意が志摩ちゃんに向いている、それがためっていうのですか。しかしだったら、惚れっぽい彼女のこと応援でもなんでもしちゃって、うまいこと誰かの恋人だかに収まるようにした方が自分に益があるのでは? なんて思ったりもするけども、感情の問題はどうしようもないからなあ。放っておけば勝手に自滅するヘビー級王者。それでも目障りなのだろうなあ。そんなちょっと報われないミニマム級王者の内心が少しうかがえる今回。なんだか今後スミレのことも気になりそうです。

『ぎんぶら』。また面白いもの描いてきました。自然が非常に厳しいため、おのずとインドアになっていった住民たち。見た目こそいかつい彼らの生業である手工業。その産品がやたらめったら可愛いと、見た目と大違いだと、そのギャップで押してくるインパクト。けど、面白かったのはそのバックグラウンドで、花や鳥、海や空はこの星にはない。ゆえにそれらに対する夢や憧れがつまってるんだっていう、その切実なこと! さらには、それらが豊かな地球ではさぞ皆で環境を大事にしてるんでしょうな。そういう皮肉の効いた一撃も素晴しい。この作者の持ち味、実によく発揮されています。メインストーリーの終盤、はみだし者の決着なんてのもいい落ちになっていました。

『ゆとりの町長』。町長選に出るといっている町本ゆとり。まさか誕生日が問題となってくるとはまったくもって予想外で、いやしかし、この展開を用意すべく事前にこうした設定が仕込まれてたのだろうなあ。町長選の投票日がゆとりの誕生日より先にくるか後にくるかで、まったく展開が違ってくる。そうか、年齢か。ゆとりが投票日時点で25歳になってないと被選挙権がないから出られない。しかしそれでなんとか19日に投票日がくるようにしようと策を打つのはいいけれど、打つ策がそれなのか!? っていうナンセンス。ほんと、やればやるほど見込みはないし、そもそもその日は大きなイベントがあって投票日はさすがに入れらないって確定しちゃうしで、さあ、ここで逆転の一手は!? かなめの見落していた可能性が実ったんですね。というか、ここにもなんていうか独特のゆるさが働いていて、さすがですね、いいですよ。

『スズちゃんでしょ!』。スズちゃんと若旦那の仲、進展しちゃうの!? と思わせて、まったくそういう方向にはいかないっぽい、ある意味信頼できるところがいい感じです。若旦那が浴衣を作る。ちぢみの浴衣。実際に作るのはスズちゃんなのか。若旦那を採寸して、その近しい距離が思わしげ。志水さんにそのこといわれて、スズちゃんは意識したのかどうなのか、なんともいいようのない曖昧さがおかしい。そしてスズちゃんおっちょこちょいで、若旦那の浴衣もあるのに、別のところからの留袖の依頼受けちゃった。時間に余裕がある、そう思って受けたけど、先月のカレンダー見てた、日程の見積り間違えてた。さあどうする。特急でやれば両方ぎりぎりいける。そう思ったところに梨乃ちゃんが泊まりにきたいという。いや、それは断ろうよ! でも断れないのか。スズちゃん、あかんがな。これ、祭ちゃんに頼ることになったりする? と思いきや、この人に頼めるの梨乃ちゃんだけだけど、それはないだろうしなあ。ええ、これ、やっぱり梨乃ちゃんの要望、受け入れないしかないと思うんだけど、どう決着させるのか。見物でありますよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第9号(2017年9月号)

2017年7月26日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年9月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年9月号、昨日の続きです。

『ヨツコト』は今回も不思議な雰囲気。弟子を自称するロードリィがおかしくって、コトワリの座禅につきあったり、かと思えば徒歩行にては自分のペースですたすた師匠の先を歩いていってしまったりと、なんだろうなあ、自由な子だなあ。ヨツキに対する言葉など見ても、この子がいい子ってことすごくよくわかる。自分がいなければロードリィがコトワリの弟子になれてたんじゃないか、ネガティブな気持ちからそんなこと思ってしまったヨツキに、きっとそうはならなかったはずだって、いろいろをポジティブに語ってくれるんですね。そのポジティブさがゆえの一番弟子発言だったりするのかも知れませんけど、この子のこうしたところ、美点でありますね。

『放課後のアルケミスト』。今回は料理探求部の面々と風紀委員たちが一緒になってプール清掃ですよ。自分は関係ない、そう思ってたマリが自分たちも対象だって知らされて、あの驚きの顔! ざまあ見ろとは思わないけど、そうか、料理探求部との距離がもっと縮まるな! そう思うとちょっと面白い。マリは真面目ですよね。今回の清掃はペナルティ。だから自分たちの手でやるものだ。ホムンクルスには頼ることができなくなって、でも風紀の下っ端も楽したいってあからさまにしてるのがおかしい。ええ、やっぱりこの子らは料理探求部の連中と充分友達になれる要素ありですよ。清掃の最中、いちるをスカウトしようとしたマリへのいちるの返答がですね、なにかマリの心情に影響与えそうな感じであったの、なんか後々の展開につながりそうでいいですね。そうそう、清掃終われば恒例のご褒美お遊びタイムですよ。みな、それぞれ水着で登場、と思ったら、そうか、ここでバイオ迷彩が出てくるのか! いや、これ、あかんやろ。上、ほぼ素通しやん! マリさん、ほんと、こいつは駄目っすよ!

『45分間の魔法使い』、終わりましたね。そうか、卒業式。皆が先生を訊ねてやってきて、おお、中学ならぬ高校の卒業式であったとな! 先生につきあってほしいところがあるっていうんです。なにがあるのだろう。なにをするのだろう。わからないままに目的地に向かうんですが、その途上で変化した村の暮らしや今まさに魔法を学んでいる子たちを描いて、この描かれなかった数年になにがあったのか、それをおぼろげながらも推測させてくれるの、とてもよかったです。そして目的地、海辺について、なにがはじまるのかと思えば、ああ、先生に出会って、先生から魔法を学んで、自分たちが得たもの。彼女らが決めた進路を紹介することで見せてくれて、ああ、これは先生にとって感無量のものあったことかと思われます。魔法に触れて、だんだんに習熟していった子供たちの成長、それが嬉しい漫画でした。そしてその結果こそはこの最終回にあったのだな、そう思わせてくれるところありましたよ。ラストの手紙のくだりなんかもとてもよかったです。

2017年7月25日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年9月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年9月号、昨日の続きです。

『あんハピ♪』。ヒバリの家のライフライン途絶問題、無事解決しましたね。食事の心配、お風呂の心配、不安にさいなまれながらスーパーにいこうとする途中に、はなこの母に拾ってもらえた。いろいろあったという事情、それを説明したらお家に招いてくれたんですね。緊張しながらの来訪。けれど母子ともに大歓迎で、そりゃそうだよなあ。お母さんの、困った時はお互い様、それがすごく安心させてくれましたよね。一緒にお風呂とかドタバタだったんだけど、けどこのお泊まりではなことヒバリ、ふたりの距離、ぐっと縮まりましたよね。はなこの母のことを知り、父のことも知り、なるほどはなこの敬礼ってお父さんからなんだ。そうした、新しく知ることがなんだか嬉しい、そんな回。ええ、彼女らの気持ちのふわりと浮き立つ感じ、素敵でした。

『なでしこドレミソラ』、香乃と陽夜ふたりでの練習風景。明るく明るく、実に楽しそうな陽夜と、どこか縮こまっている香乃の対比。けど、これはこれでいいコンビなのでは? なんて思ったのは、扉絵のふたり、和装で一緒に写真撮影しましたといったような風のイラスト、それがあまりに素敵だったからかも知れませんね。そして本編もどうやらそのようになっていって、ええ、マイペース、ほがらか、元気な陽夜に、ついつい香乃がつりこまれていく、そんな様子。雨天の帰り。ふたつの傘がひとつになって、相合傘だったのが、ふたり濡れてしまうことになって、けどそんなひとつひとつの、それこそアクシデントさえも楽しい、面白い。ええ、ついに笑ってしまった香乃。その心のほころんだところに、演奏したいと思える気持ちのわいてくるという、とても素敵な展開だったと思います。これ、香乃にとっては転換点だなあ。とてもいい転換点だったと思います。

『球詠』。いつもどおり練習に余念のない彼女たちですが、ああ、外は雨なんだ。ちょっとくさくさしながら筋トレやってる、その様子もおかしくて、けどこういうトレーニングがあるんだ。なんか面白いなあ。今後の試合に向けての意識をととのえたりね、そのやりかたもとてもスマートだと思う。そして公式戦用のユニフォームが配られて、メッシュ生地のユニフォーム。背番号は刺繍で、もう手にするだけで気持ちがひきしまるものがある。もう嬉しくて嬉しくて、用もないのにユニフォーム着てみたりね、そしてキャッチボールしてみたりしてね、そこで語られる野球のこと、自分たちのこと。はじめた時は4人だったのが、ただキャッチボールを楽しむだけになるかも知れなかった、そんな楽しいだけの部活動だったかも知れなかったのが、今はもう違っている。公式戦に臨もうとしている。にこやかにボールを投げあうその様子がとても感動的だったと思います。芳乃の野球が好きになった理由。最後の夏までサポートさせてね。あの言葉にあの表情なんて、本当に素晴しかったです。

『こじらせ BOY meets GIRL!』。これは驚きの展開でした。最近、家に帰ると柚宇がいることが多い。なんでだろう。なにか用があるのかな? 亨はにぶちんですねえ。というか、ええっ!? 柚宇と亨がつきあう、その展開はなしってことですか!? なんと柚宇、亨の姉、文花とつきあってるんだってさ! うおお、驚いた。そういう展開があるのか。しかし、あちらこちらに恋の芽吹きがあるものですよ。柚貴はどう見ても亨のこと好きでしょう? もうぐいぐいいってる。自分みたく胸が小さいのは亨の好みにあいますかー、みたいなこと、面と向かって聞かれてさ、いやほんと、亨よ、首を縦に振りたまえよ。かと思えば鈴は鈴で天野のことが気になっているようで、でも進展する兆しはあるのかないのかどうなのか。でもこの作家さんのことだから、きっとどの恋も進展するんでしょうなあ。となると、なにがそのきっかけとなるか、ですよね。

2017年7月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年9月号、発売されました。表紙は『はるかなレシーブ』。ボール手にして凛々しい遥が印象的なこの表紙。そしてそこにはTVアニメ化決定という文字が踊って、おお、アニメになるんだ。毎回が水着回だ! 遥、これからサーブをしようというところですね。その表情の真剣さに張り詰めた気持ちもうかがえて、ほんと、この子はかっこいいと思います。

『はるかなレシーブ』。第2セットをとったチームはるかな。ここからようかん、柑菜の試したいということ、それがはたしてどういう結果に繋がるのか。ようかんにとっても負けられない、そんな試合。勝利のかかる第3セットにそのスタイルを変えてきて、けれどはるかな、遥のブロックに通用しない。そうか、全力でドライブを打っているんだ。その威力はどんどん強くなっていって、ずっと打ち込んできたスパイク、それに全部をかけようとしているんだ。これね、見てると陽菜、柑菜のことも応援したくなるから困りますよね。柑菜のスパイクよ、通じてくれ、そういう思いがとめられなくて、そしてついに遥のブロックを打ち抜いた柑菜のスパイク、それはかなたに受けられて、ああ、負けてしまった。ようかんも応援したくなる。はるかなだって勝って欲しい。両者に思い入れを持たせて、その両者をぶつからせる。そのどちらもに思いがあるからこそ、その試合はより一層の熱さを持って、こんなにも心を揺さぶるのですね。ええ、次はトーマス姉妹戦。ああ、これもまた両者に思いがあって、しかもどちらが勝つものか、さっぱりわからない。ええ、心揺さぶられること覚悟ですよ。

ゆるキャン△』、年明けの描かれた前回。今回は思わぬキャンプ延長からなでしこ祖母宅訪問の予定が発生したリンをメインに展開して、ああ、またその趣向が違う、テイストが違っていますよ。離れた場所にそれぞれ過ごしていてもどこか繋がる気持ちが描かれた前回とはがらりと変わって、今回はひとりキャンプ、ひとり移動を満喫するリンにしっかりスポットライト当ててきます。浜松の情景、ひとりゆったりと時間を過ごすその贅沢がこれでもかと描かれて、最後に赤鳥居に沈む夕日でしょう。ほんと、すごい情緒です。後半にはリンとなでしこが合流。あ、これはなでしこ、乗り換えでしくじるフラグ!? とか思ったら、ああ、よかった、ちゃんと落ち合えましたね。しかしそこでもまた面白いもの見せてくれて、線路に、駅にいっぱいいるユリカモメ。本当にこんな風景があるの? だとしたらすごいなあ。ほんと、見てみたい! そう思わせるもの、ばっちり提示してくるんですからすごいです。

『空の隙間 — SKY BLUE DROP』、ゲストです。舞台はアメリカなのかな。レナという女の子が主人公。教員からサイエンスフェアのコンペに参加してみないかと誘われているのですが、乗り気ではない模様。ああ、これ、きっとこの子、コンペに臨むことになるんだろうなあ。話のメインは軍用機の試験飛行に移っていって、レナの家がやってるダイナーにやってくるテストパイロットたちとの会話。陽気で、ちょっと荒っぽいけれど愉快な人達。その人たちとの交流と、そして悲しい別れ。自分の感情の動きに戸惑うレナのその内心を、丁寧に描いて、伝える。その見せ方は大変によかった。この子のわかっていたつもりでわかっていなかったこと。わかってたけれど、改めて突き付けられた、そんな現実に大きく動かされるものあった、そんな様子が重く、しっかりと受け渡された思いです。

『紫陽のリンゴにご用心』、ゲストです。これ、コンパクトにまとめて、因果応報のコメディ、面白く見せてくれました。女優、というか子役といった方がいいのかな? 紫陽麻穂。この子が狙うドラマのヒロイン。オーディションに向けて情報収集にも余念がない。けれどそんな彼女を阻む存在があるっていうんですね。姫白雪。新人ながらその人気はすさまじく、麻穂の仕事もずいぶんと彼女に奪われてしまった。ああ、このままでは役は雪に決まってしまう。よほどのことがないかぎり、雪の合格は覆ることはないだろう。で、そこでよほどのことを起こそうとする麻穂。いや、それあかんだろう! 白雪姫の話を下敷きにしている漫画です。魔女のポジションにあるのがヒロインの麻穂。睡眠薬を姫に盛ろうとするも、一次、二次オーディションでは実ることなく、ついに成功したと思った最終オーディションでは裏目に出てという、その麻穂の失敗が面白おかしく描かれて、結構悪辣なんですけど、憎めない? そんな具合に表現されて、その塩梅がとてもよかったと思ったのですね。しかし、麻穂、悪いやつだけど愛らしい。そのポンコツさ、報われなさ、努力の方向の間違ってる様がよかったのかも知れませんね。

2017年7月23日日曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年9月号

『まんがタイムスペシャル』2017年9月号、昨日の続きです。

『君のパンツに一目惚れ』。いい感じに話が展開していきますね。手芸部部長、重升長と出くわした絹森。一緒に部室に向かうのだけど、問題は副部長に連れ去られてしまった小桜のこと。針が怖いというこの子。手芸部というまさに針に親しむ部の部活体験、どんな思いでいることか。わりとはらはらさせられる、いやどうなんだろう? ともあれ心配ではありますよね。想像以上でした。小桜さん、なんと目隠しして座ってるよ! 針を見たくないからなんだろうけど、あまりに常軌を逸した状況、部員の皆さんもさぞ困ったことだろう、そう思っていたら、なんと、絹森より先に刺繍作品を見たら怒られる、そんな言い訳して目隠しさせたっていうのか。すごいな。助けにやってきた絹森に、ありがとう!! わーん! って、もうすごくいいなこの子。ふたり、いいコンビになっていきそうな気がします。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。仕事をするヒメですよ。修理の打ち合わせに若林さん伴って訪れたら、お父さんについてきちゃったのっていわれてしまって、いや、まあ、セーラー服の女の子がむしろ主体で大人が助手って思わないですよね。この家が、クラスメイトの石田君の家でね、おお、学校では見せないその様子、内気であまり話さない、そんな印象の子がですよ、大人相手にてきぱき打ち合わせ進めていくっていうんですから、そりゃあ見た目も印象も変わる。すごいなって意識だってしちゃいますよね。しかし、ここにきて若林のフォローのつもりの失敗。なんだったら男の子たちと遊んでていいですよって、いやあ、そりゃあなた思春期の女の子ってのをわかってない! しかし、ほんと、今回のヒメは、学校での姿、仕事での姿、そのギャップでもってすっかり石田君をとりこにしてしまいましたね。いや、でも、ほんと、わかりますよ。

『まちがいだらけの恋愛道場』。面白いですよ。書店にてBL本他を漁っていたら、なんと同じ会社の人と出会ってしまった! 芝のピンチ。けど芝、この人、藤村さんから覚えめでたく、なんとBL趣味、受け入れてもらえたっていう。さらには登山いかないかって誘われて、うおー、芝ちゃん、まさかのっちゃうんだ! 意外! 芝ちゃん、登山には興味がないっていうんだけど、あれよね、山がらみの漫画にはまったら、きっと一気に素人脱出しますよね。ともあれ、高尾山登山。ファッション山ガールとその彼氏、いかにも芝と相性悪そうなのと一緒に登ることになってたんだ。これ、芝にとっては苦行だな。きっとなにかしら人間関係のトラブルくるぞ、そう思ってたらですよ、もう歩けないっていう女の子、背負っちゃうんだ、芝! そうだ、この人空手やってた、体力はなんぼでもあるんだ。今回の出会いというかイベントは芝にとってはずれだったみたいだけど、せっかくその女の子に惚れられたっていうんだったら、そっち方面にいったらよかったのに! ねえ、せめてBLの世界に引き込めばよかったのにって思いましたよ。

メェ〜探偵フワロ』、まさかの展開! ある朝ベッドで目覚めたエルキュール・フワロは毒虫になっていた! って、あれか、変身か! と思ったら、蚊だよ、蚊! しかしさすがですよフワロ氏、この異常状況を最大限に活用すべく、妙齢の女子を狙って血を吸いにいく! さいてーだ、フワロ氏! 知ってたけど! ともあれ、ミスレモン襲撃はアーサーに阻まれて失敗。この漫画、蚊になってしまったところは夢、けれどどうも現実とも微妙にリンクしてるみたいな演出されていて、このうまい見せ方。フワロ氏以外のレギュラーキャラの個性もうまいこと出てますしね、ほら、リリアンですよ。油断がない。容赦もない。すばらしいです。そしてフワロ氏、調子にのったバチでしょうか。あのラスト、なんともいえない味わい。最高でした。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第9号(2017年9月号)

2017年7月22日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年9月号

『まんがタイムスペシャル』2017年9月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、ヒマワリ畑の中、むぎわら帽子を手にしたマキが、ちょっと帽子で口元隠すみたいにしましてね、微笑んでいる。大変美しい表紙であると思います。『ローカル女子の遠吠え』、りん子のカットもありますよ。大きなリュックを背負って、山歩き? 座り込んで水分補給しているところ。この人のこうした様子、山をエンジョイしているぞ! っていうよりも、またなんで山なんかに!? といった感想持っちゃうのがおかしくっていい感じです。

『ローカル女子の遠吠え』。今回は社会派!? いや、そうでもないな。いつもどおりって感じだ。伊豆の海にいったら随分と雰囲気が変わっていて、なるほどなあ湘南あたりの規制が影響するんだ。パリピが増えた、ナンパも増えた? ウルサクなった? そうした様子の変化に違和感感じて、そこからパーリーピーポーとマイルドヤンキーの比較に移っていく、その流れ本当に見事でした。なにが見事って、パリピとマイルドヤンキーの比較、その説明が非常に妥当と思えることで、そしてそのマイルドヤンキー、ちょっと皮肉っぽく描きながらも、決して悪くばかりは描かない。むしろりん子の自問をうながす、そうした展開に繋がっていくのがよいと思ったのですね。ええ、自分はどうだろう、そう思わせるような描写だと思ったのです。

『ざしきわらしと僕』。お正月の情景。裕貴、女の子に囲まれて! それで理緒が不穏。裕貴とお母さんのこと、心配してくれていたんですね。もうふたりは大丈夫っていうこともわかって、ええ、よく見てくれるいい友人だと思わされました。理緒、スカートはいてきて頑張ってたんだけど、巫女の装束見せられたら晴着で対抗すべきだったかと思っちゃったりね、そのいじらしさ。さらに理緒、希と一緒に話してね、おおちょっと後ろ向きになりかかってた理緒も前向きになりましたね。子供たちの、いや大人もか、大イベント餅まきに裕貴参加して、おおこれは敗退っぽいなあ。で家の大人はというとマグロ解体ショー。おお、田舎のイベント、山に海? 大満喫してますね。

『穂積くんは猫に勝てない』。猫好きのシェアハウスができあがるまでのお話ですね。なにかと不器用な倉木先輩の奮闘ですよ。民宿からの改装はほぼ猫に関するところだけというんですが、自分ひとりでやったといったら驚かれたり不器用なのにって笑われたり、ほんと、先輩親しまれてるなあ。天井あたりにキャットウォーク作ったりもしたんですね。板を一本渡らせるだけで2ヶ月かかったっていってますけど、いや、これ結構な工事じゃないですか? 先輩じゃなくとも苦労しそうじゃないですか。でもって面白かったのが、ようやくできたキャットウォークを撤去した理由ですよ。ああ! 切ない! そうか、こんなことになるんだ。ということは、作り付けにしちゃったりしたキャットウォーク、その下では結構な大惨事が日常茶飯事だったりするんですか!? 猫あるあるなのかな? こうした話も面白い。猫の派閥とかもそうですね。これだけいるとそんな風になるんですね。

『七海先生の補習授業』、ゲストです。クールと評判の七海先生。けれど本当はそんなじゃなくて、むしろ可愛い? 感情、喜怒哀楽の幅も大きい、まだまだ未熟、発展途上だっていうんですね。人見知りで心配性。たまたま知ってしまった畑山だけがそうした側面を知っている。ちょっとした特権。ギャップ萌えってやつでもありますね。しかし、最初あんまりに他の生徒たちと違いすぎるから、昔から知ってたとか、ほら学生時代に家庭教師だったとかね、そういうのがあるのかと思ったくらい。自分が実習にいった時は、放課後、OBとして出入りしてた部活の子と話してた時だけは実習生としての役割りからはずれられて、ちょっと支えになっていたなあ。なんてこと思い出しました。先生だって大変で、教師として頑張ってる、そんな枠組みから自由になれる場があるっていうのは支えになるかも知れませんね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第9号(2017年9月号)

2017年7月21日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年9月号

『まんがタイムきららMAX』2017年9月号、昨日の続きです。

『私を球場に連れてって!』。ファル子さん、今日はバイトじゃないんだ。交流戦だそうです。東京タイタンズとファンコンズが激突! というんですが、これ、球場でまさかのタマと遭遇するとか、なんという運命。タマの父がタイタンズファンなんですね。娘と一緒に野球観戦できる日がくるとは、たいそう喜んでるというのに、肝心の娘はファル子と一緒にさっさと別れていっちゃうわ、しまいには父ときたこと忘れて先に帰っちゃうわと、ええ、これが父の存在感でありますか。喜びのあまり博多弁が出ちゃうファル子が可愛かったですね。生き生きと楽しんでるファル子。タマと一緒に撮った写真に、ファコンズファンに移籍とか書いてレオナに送るとかね、ほんと、いつも以上にハイテンションではないですか。それだけ楽しかったんだろうなあ。しかもチームも勝利して、ファル子にとっては最高の一日だったんだろうなって素直に一緒に嬉しく思える、そんなエピソード。あ、そうそう、タマの父さんは、放って帰られるわチームは負けるわで、結構ふんだりけったりな一日でしたよね。

『ゴスロリ無人島漂流記』。空になったビンに手紙を入れて流しましょう。結構切実な状況にある彼女らですが、無人島といえば空きビンで手紙だねえ! 良いですね! って、なにか季節の風物詩について話してるみたいなのんきさよ!? 手紙、助けを求めるものですよね? でも、どれもどこかほのぼのとして牧歌的。どこか浮世離れしてるのはいつものことですが、今回はそれに加えて、美幸の内心、知恵に対して思っていることが素直に書かれていて、ああ、これ、ほんとによかったなあ。島の秘密はまだまだ謎のまま、むしろより深まっていくといった具合ですが、そうした状況において育まれる友達の情。とてもよかったですよ。

『夢見るプリマガール!』。クリスマスのイベント。ダンスショーの本番目前にして、いやあ、面白いことおこりますね。クリスマス時期ですから冬ですよね。外で踊ろうと思ったっていうサフィ。すっぽーんと脱いだら寒くて凍えてって、ほんとこの子はいつもどおりだなあ。そう思ってたら、ああ、この人サフィのお母さん! そっくりなのを利用して、先生もちょっと騙しちゃったりね、おかしかった。そしてダンスショー本番は先生もサフィのお母さんも、そして他の人たちも自由にどんどん舞台に上がって踊るっていう、ああ、こいつは素敵だ。踊りというのは特別な楽しみでなく、皆が自然に参加して楽しめるものなんだといったような描写に気持ちもやわらいで、と思ったら、まさかのダンス耐久バトルに! 思いもしない展開がすごいよ! いや、でもしかし、とてもよかったですよ。ついつい踊りたくなってしまったというの、それだけ皆の踊りが魅力的だったんでしょうね。

『ぱぺっとコール!』。新入生に人形劇部を売り込んでいきますよ。新歓公演のビラ配りしますよ。と、思った矢先に植え込みから人形登場! 部のアピールと新歓公演の宣伝して、おお、これいいなあ! 楽しそう! というか、今おいしいっていったやつ誰だは面白かったなあ。人見知りのほとりんも頑張ってビラ配って、おお、勇気出た、進歩してる! たくましくなったのだなあ。ほんと、この漫画は女の子たちのさっぱりとして生き生き元気に頑張る様、それが宝物のようでした。そして公演本番。準備も練習もおこたりなく。そう思ったらお客さんがこない! ああー、これはつらいな。なにがあったんだろう。ほとりん落ち込んじゃって、けど皆それでもなんとかしようって、はげましあいながら前に進もうとするの、じんとしましたね。突然のトラブル。これをリカバリーして、ああ、次回は最終回。思った以上の大舞台! ああ、これはなんかちょっと泣けちゃうな。皆のこれまでがむくわれて、自信になる、喜びとなる、そんな舞台になろうこと期待してしまいます。

いちごの入ったソーダ水』。最高だな。こひめがしっかりしてきましたよ。そういう話。そんなこひめが皆に秘密を作っちゃいましたよ。うすうすは皆も感じてるみたいなんだけど、暖かく見守られている。ああ、素敵な関係ではないですか。こひめの新しいお友達ですよ。風紀委員長改めファンクラブ会員、扇屋桔梗! うおお、素敵な笑顔だ! 本の貸し借りしたり、ほのぼのとした友達関係築こうとしているようで、見ていて微笑ましい。かと思えば、なんてったってファンクラブでしょう、桔梗さん、気持ちがはやるはやる! 会誌とか会報とか!? ないです。会員証とかイベントとか握手会とか!? ないです。入会費と年会費! ないです。ほんと、このやり取り。別に桔梗がおかしいわけじゃないですよ。だって期待しちゃいますよね。ファンクラブなんですよ!? かといって、こひめはこひめでちっとも変じゃない。ファンだっていう、好きだっていう気持ちを、ただただ大切にしているんです。ちょっと熱量に違いがありましたね。でもふたりうまいこと落ち着く場所模索してるようで、ほんと、桔梗さん、こひめとのこの関係、すごくよい影響になってるみたいですね。最初は月のファンということで結び付いたふたりだけど、今はもうそれだけではないものも生じているように思われて、桔梗にもこひめにも、とてもいい関係。これからも見守っていきたいですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第9号(2017年9月号)

2017年7月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年9月号

『まんがタイムきららMAX』2017年9月号、昨日の続きです。

はんどすたんど!』、べらぼうに面白い。もうたまりません。地底ちゃんを最初にざーっと確認しとこうと思ってページぺらぺらめくっていたのに、この絵のインパクトにやられて立ち止まらざるを得なかった。ほんと、すごい絵面。見てるとどんどん不安になる。その絵面の強烈さにやられて、ページめくるごとに面白い、おかしい、もうたまらん。腹よじれそうです。ジャージの上着を被ったレオタード女子ってだけで強烈なのに、その後に変顔写真集とかどんどん続いていく。しかも今回、ゆかちーの行動、奇行っていった方がいい? これは客観視されてるだけで、進行は主にななみ、いちごの会話によっている。その会話もまたおかしい。イモが焼けてる! ポテトフライ! って、ほんと意味わかんないよ。でもこんだけおかしくって、面白くって、笑わせてくれるんだけど、部活ものとしての芯がしっかりしてるっていうんだからすごい。緊張対策がうまくいって、演技も好調なゆかちー。その演技を見て、自分の演技も改善していかないとってななみがいっちゃうの。おー、ななみも進化しますか! そう思ったら、いちごがだばだば気に入ってるとかいいはじめちゃって、おかしいのなんのって。この漫画、絵で伝えるおかしさがあり、同時に絵で伝える体操の躍動があり、会話、コミュニケーションのおかしさがあり、そして皆が支えあって取り組んでいる、部活ものとしての魅力が確かにある。素晴しいですよ。もう最高だと思います。そしてゆかちー、美しかったです。

『どうして私が美術科に!?』。文化祭の劇、やたら稽古に気合いが入る。黄奈子がライフ使いきって倒れちゃったり、すいにゃん先輩もクラスの子から先輩っていわれちゃって倒れちゃったり、ほんと、大変そう。今回はクラスにいまいち溶け込めていなかった黄奈子、翠玉のふたりをメインに描いて、桃音のサポートもあり、クラスの子らと交流を深めていく。ああ、よかったなあ。ふたりともに、こうなること求めてましたよね。しかし今回、これでめでたしめでたしにしないのがうまいですね。ああ、桃音、黄奈子にいうべきこと間違っちゃった? 黄奈子、怒っちゃった? わかんないんだけどさ、これ、次回に持ち越し、はたしてどうなる。この展開、もう先が気になってしかたないですね。

『TCGirls』、めちゃくちゃ面白かったです。シオンちゃん、夏風邪ひいちゃった! 店長代理としてメイドの良原リョウコさんがいらっしゃって、そうしたらこの人がやたらおかしいの。デッキ手にすると、そのコンセプトに応じて性格が変わっちゃう! そうした特性利用して店を繁盛させてしまうアンのアイデア、これ面白くって、反面、アンにまかせてたらお店が大変なことになっちゃうってシオンずっと不安に思ってたりと、この両極端がめちゃくちゃ面白かったです。しかし店舗組ね、大繁盛させちゃってというそのわいわいと賑やかで気持ちも盛り上がる、そうしたところ。読んでいて楽しかった。ニイナ、メイまで手伝いに駆り出されちゃって、って、こうしたはしばしにリョウコのヤバさが光る! よかった。とてもよかったです。リョウコの大切なシオンスリーブ。これが最後にシオンにバレたわけですけれど、どうなるのか。シオンにいろいろバレちゃうんですかね? 楽しみですね。

『JKすぷらっしゅ!』。いろいろすごい! 夏祭りにいきますよ、っていうんですが、かなたは浴衣ですよ。じゃあ澪花は? といったら、あー、やっぱり水着なの! というか、着物風の水着って! すごいな。というか、もはやかなたはそうした風潮受け入れちゃってるんだ! 後ろから見てたお姉さん、ひとりツッコんで、でもほんとこのかなた、澪花のふたりの関係にはツッコミもおいつかなかったみたいですね。ケイも潔も合流して、そしてさらにつららも加わって、状況はさらにカオスになっていく。その暴走。かなたの欲望の暴走! 友人どころか教員、姉にまで見られちゃって、ほんと、この漫画どこまでいこうとしているのか。力強い推進力、信頼ってやつがありますね。

『彼女がお兄ちゃんになったらしたい10のこと』。高校の入学式。普通の高校生活を送るつもりでいた七瀬だけど、どうも無理っぽい感じですよ。ママいやさつぐみ10歳がきちゃいましたよ。当然、父であるマキさんも一緒ですよ。クラスの子からは妹さん? いや、やっぱりそう思いますよね。でもママなんですよって、あのお家でのルールをはばかることなくバラされそうになって、七瀬ほんと大変そう。もちろん妹かりんも参加していて、おお、メガネカメラ装備で登場だ! 素敵じゃないか! いいなこの子、このノリノリの様子。クラスの子に誘われたら、かりんが七瀬はあたしのなのと主張して、かくしていろいろややこしいことに。かりんをまいて遊びにいった先でも、かりん、こっそり混じっていて、しかもやっぱり家でのルール、七瀬はお兄ちゃんだっていっちゃって、そしたらどんどん誤解が広がってっていうのね、これ、兄妹プレイだ同棲だ、フォープレイング!! だって、そういう方面に発想が豊かすぎるご学友もどうしたものかって思いましたよ! でもこれで独特のファンがついちゃった。うん、七瀬の学校生活、これもまた面白いものありそうですよね。

『すくりぞ!』、これもすごいノリですよ。スクールリゾート部の皆が驚くほど真剣な表情で、先生いわく、真剣な表情が似合わない……。クリスマスの企画、しっかりしたものにしたいと思ったのはいいのだけど、いつもみたいに明るく楽しい雰囲気は封印。真面目にいきますって宣言したことからはじまる迷走が実におかしかったです。そうか、表情が真面目なだけで内容はおかしいんだ。で、それをツッコミ役のにゅう、ルルが、寝子は真面目にやってるんだからと空気を読んで今回ばかりはツッコミを控えちゃうんだ。おかげで迷走がどんどん酷いことになって、その内心のツッコミ、焦りが最高におかしかったです。ツッコむにツッコめない、そんなにゅうの次の作戦は寝子を笑わせるってやつなんだけど、ツバキヤマの介入で不発! デコ出し寝子のすんっ! これ、すごいインパクトですよ。にゅうのちくしょう…ちくしょう…からの裏切り。ルルの迎合。こうしてできあがった雰囲気なのに、ツバキヤマとリンのパスタソースが打ち砕いちゃうんだ! そうか、ルルは知らなかったんだっけ? 一口食べてまずさに悶絶。これまで抑えていたものが濁流のように噴出するかのようの描写に、もう完全にもっていかれてしまいました。しかし怒ったルルさん、あの凛々しさ、皆を導くその姿、素敵でした。とても魅力的でした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第9号(2017年9月号)

2017年7月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年9月号

『まんがタイムきららMAX』2017年9月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』。話題のしのアリスでありますね。お祭りの夜、ふたり縁日に出掛けたといった風情でしょうか。ふとりともに浴衣を着ましてね、おお、しのぶさん、すごく美しい。綿飴に喜ぶアリスを見守るその目に慈愛感じさせて、ええ、素敵なお姉さんですよ。ふたりの後ろに広がる夜空、花火があがって、その光がしの、アリスを照らして、本当に美しいふたりです。

『こみっくが〜るず』、これすごかったですよ。打ち切りの話題。怖浦先輩が連載打ち切られちゃったらしくって、なんか変なテンションになってましてね、出版社呪ってみたり、そして迷走してみたり。ええ、これ、マイペースというかなにごとにも動じる様子のないというか、そういう印象だった怖浦先輩の評価、変わってしまいますよね。動じるし揺らぐし悩むし落ち込むしと、すごく人間らしいところが描かれて、近しく感じられたというか、すごく愛らしかったというか、いやそれよりも彼女の不安や戸惑いが伝わってきて、切なさに胸が締め付けられる思いでした。何がしたいのか…よくわからなくなってきた……。先輩のこの姿、涙なくしては見られなくて、最初の呪いの儀式してた時からここにいたるまで、少しずつ積み重ねられた心情の描写が大波が砕けるように一気に押し寄せて、たまらなかった。泣けて泣けて、だから帰ってきた先輩のルームメイト、この人の存在が怖浦先輩の救いになればいいなと思わないではおられませんでした。しかし先輩、このあーちゃんとなんだかただならぬ雰囲気? あばっ! これは期待させられます。

『これが私の食べる道!』、ゲストです。面白かったですよ。おひるごはんにコーヒーゼリーをみっつ食べるという、なにかと極端な女子高生みかん。この子がボケ役ならみやちゃんがツッコミ役? ゼリーにかけるクリームの扱いでもって一悶着ありましてね、先がけ派? って、いや待って、これ後からかけるとかあるの? 普通はクリームかけて、ぐしゃぐしゃに崩して食べるものじゃないの? うん、自分もそうします。でもみかんはそうじゃないんだっていう。真ん中にクリームの池を作る。それをフランス人サラ・トリーシュが名付けてポンド型。これはクリームがムダにならないというメリットがある云々。みやちゃん置き去りにして、みかん、サラが意気投合してるのがおかしいですね。サラの食べ方はコースト型。さらにここから運河に発展させて、って、どういう発展なのか。ともあれ、ふたりの益体もないゼリー談義に踏み込まないつもりですっかり巻き込まれるみやちゃん。ラストの大落ち、しっかり状況をしめて、見事でした。

『すーぱーてんぷる!』、ゲストです。ええと、他力本願ということは浄土教? いやいや、まさか関係ありますまい。ヒロイン園香の幼なじみ三葉はお寺の住職? そうか、祖父から寺を継いだというのですね。袈裟着てる。けどだらだらしてる。お寺の世話は園香にまかせっきりで、お寺はというと流行ってるのか廃れてるのかよくわからない。そんなお寺の奥には怪しい御札でもって封じられた部屋があって、おお、三葉、軽率に札をはがしちゃう! 祖父から剥がすな、そういわれていた札をはがしちゃって、さあ大変、たくさんおばけ物の怪が出てきてしまいましたよ。とはいうものの、もののけ連中、そんなに悪いやつらじゃないっぽいですね。むしろ人(?)のよさそうな雰囲気で、ええ、三葉、物の怪たちに寺の管理させようとしてますよ。次回は雨女が大活躍? だそうですよ。

『日向ことねの同居人』、ゲストです。日向ことねの家を訊ねてきたのは、魔法使いを自称する女の子、ビストラ。見習いだそうで、学校から命令受けて困ってる人を助けにきたという。そうか、これいわば補習か。学校から追放されて、復学のために課題をこなさないといけないのか。大変だな。この子の魔法に対する態度がおかしかったです。どうもその原理云々を信じていない。そのせいなのかろくに魔法が使えなくて、そうか、箒で飛ぶとかも無理なのか。ビストラのできること、機械関係の修理っていうのがおかしいですね。持ってるカバンが工具セット。ドライバーでもってことねの持ってるおもちゃのロボット修理したりして、ええ、おもちゃのお医者さんじゃないか。魔法は苦手、機械いじりは得意。そもそも父が発明家というこのアンバランス。ドライバーに魔法が宿ってるそうなんですが、その魔法の力で見付けるにいたった困ってる人、ことね。はたしてなにに困ってるというのか? その原因がラストにぽろっと示されて、あ、ドライバー優秀だ。次回はこの問題の解決に向かいそうですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第9号(2017年9月号)

2017年7月18日火曜日

『まんがタイムファミリー』2017年9月号

『まんがタイムファミリー』2017年9月号、一昨日の続きです。

『役職名はお嫁さん』。獅子本の運命が動き出したのでしょうか。陽大と美如がベランダで育てているゴーヤ、これが結構な豊作で、獅子本たちも誘って食事会しようしたらですよ、それがきっかけになって獅子本と陽大のお隣さんが再会してしまった。お隣さん、先日居酒屋で出会った、獅子本曰く運命の人で、いやあでもお隣さんから見た獅子本、割と印象が悪くって、なんだろうこの不一致。でも獅子本、なんか素敵お姉さん感じさせる表情など見せて、とてもよかったですね。かと思ったら卯月、お隣さんに凄んでみせて、なんで? 獅子本のこと、ちょっと嫉妬しちゃったり? いやどうなんでしょうね。この人ばかりはいろいろ謎です。しかし獅子本はこの運命に乗り気ですけど、はたしてうまくいくのでしょうか。美如に協力を取り付けたわけでしょう? こうなったら必ずや結果を出すのが美如だと思うんですよね。ええ、結果、出るのでしょうか。

『牧場OL』。初田社長の娘さん。オーストラリアに和牛生産の合弁会社を作るから社長を顧問として招聘しべくやってきた。というんですが、この父娘、まったくもって会話がなりたたないね! けんもほろろな対応にふくれっつらになってる咲来。最初の印象とはなんだか違ってきちゃってるぞ! なんか可愛いぞ、この人。社長と咲来の仲、皆でなんとか改善させようとするのがおかしかったです。ええ、人情ですよ。自宅に泊まらせるために、ホテルの予約を忘れたことにした虎杖浜とかね、ええ、みんないい人たちだなあ。咲来、牧場を見回ってる時の様子、ちょっと雰囲気もやわらぎましてね、ええ、子牛に対する態度などとてもよかった。野花には見られたくなかった? でも、気を張ってるばかりでなく、リラックスしてもいいと思うんだ。ええ、最後のジャージなど、とても素敵だったと思います。まあ、社長もね、あんな風に笑ったら娘から嫌われるのはしゃーないなあと思います。

『パパとあそぼう!』。今回は海です。いつものことといえばいつもどおりかも知れませんが、パパがいろいろしくじったり割くってるのがおかしいですね。ああ、パパの着替え、忘れられちゃった。娘さくらの写真を撮ろうとして不審者扱いされちゃうとかね、本当、このパパは不憫で、でもこれがこのパパの持ち味かも知れませんね。海にさくらを誘ってからも、深みに沈んでしまったり、でもって浮き輪で沖に流されたりと大変なんですが、でもあのどんどん小さくなっていくパパ、おかしかったなあ。そして翌日は日焼け。ああ、ママさんのフル装備、あれが正しかったっていうことなのですね。

『かしこみかしこみ』。今回はカレーライスの話。山椒の妹、山吹がカレーを食べますよ。でも家のカレーは辛口で、食べるときかない山吹に試しに与えてみたら、ああー、やっぱり駄目でした。まあしゃあないよなあ。それでパパさん、辛いカレーを甘くする方法を山椒に聞きにきたんですね。でも、辛口をどうこうするのって無理じゃない? そう思ってたら、ええ、ちゃんと甘口で作りなおした方がいいっていう結論に落着きましたね。奏衣様の好みなのかな? この神社のカレーは甘口です。その味は山吹にも大丈夫だったようで、ええ、お土産に神社の甘口カレーを貰って帰って、辛口カレー問題、無事解決。この、娘、妹が食べられるようカレーをなんとかしようと奔走する父や兄の様子、見事にほのぼので、実によかったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第9号(2017年9月号)

2017年7月17日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年9月号

『まんがタイムきららミラク』2017年9月号、一昨日の続きです。

『がんくつ荘の不夜城さん』。面白いけど、なんか複雑な気分になりますね。漫画家不夜城よどみの部屋に入りびたるようになった白仙あかり。よどみの部屋で、これまでよく知らなかった四コマ漫画にがっつり触れることになったあかりのいうこということが、なんといいますか、四コマ読者あるあるなんですか? 送り手からしたら自虐なのかも知れない。そしてその棘は読者にもばっちり突き刺さって、そうだよ、2巻完結。うおおここで終わるのかあってね、ダメージ受けてきたこれまでのいろいろがフラッシュバックしてくるぜ! でもまあ、最近は、2巻まで出たのならまあいいかななんて思うレベルにまでなってきた。というか、これ、あかりの3巻目が見当たらないという台詞からすると、つまるところ最終話の収録された巻は出てないってことじゃん! 地味にライフを削ってくる描写が魅力です。他にもね、微妙に誌風を違えた姉妹誌がたくさんあって地味に混乱なんていうのもありまして、いやもうね、自分もどれがなにに掲載されているかとか、わからなくなってますからね! と、そんな具合に読者のよりコアな層に働きかけるネタのオンパレード。ミラク読者なら当たり前についてきてくれる!? ええ、きっとついてきてくれるに違いないと信じています。

しましまライオン』。皆で動物園にいきました、って、なかなかに思いきった話ですね。おおごと!? そんな雰囲気ただよわせている組がいるかと思えば、特になんということもなくほいほい入園しちゃってる組もあって、こういう温度差面白い。でもって動物園に仲間のいる組といない組のテンションの違いなんかも面白くって、ハイエナ不在、トリ不在。かと思ったら、仲間のいるいないに拘らずハイテンションな凛奈とかね、皆それぞれの違いが実によかったです。凛奈のいうおいしそう、それが園のキリンの食べてた葉っぱとか、そいうのんがほんといい。そしてまことシマウマの邂逅! おお、言葉が通じるんだ。まことの会話、すごくよかったなあ。人になって得た平穏な暮らし。対し動物の姿のまま得た暮らし。境遇こそ違えど通じるものがあったのかな。あのラストにまこの見せた表情、なんかすっきりとしていてとても魅力的と思えたのですね。

『お願い!ロイヤルニート』、すごいテンポで危機に陥りましたね。珊瑚の島にやってきましたよ。島もきれい。家もきれい。楽しい滞在になりそうね、ってページめくったらもう飽きてる。そうですか、桜花さんは一週間しかもたなかったですか。で、これで島編終わりかと思ったら、迎えはまさかの一週間後。なのに食料は尽きそうになっていて……、って、こんな生活力のない子たちを、よくぞこうもハードなシチュエーションに……。途端にほたるが生き生きしてきたのがいいですよね。逆境に強いな、この子。桜花、珊瑚を、たとえなんの役にもたたないとしても労働させようとする瑠璃子もよかったですよ。厳しい瑠璃子、甘いほたる、素敵なコンビネーションだったと思います。しかし、桜花も珊瑚もちゃんと役立ちましたよね。むしろ瑠璃子がやる気だけ空回ってしまってて、なかなかうまくいかないもんですね。そしてスイの活躍。ええ、いつもは見せない皆の頑張りが光る、そんな貴重なエピソードでありました。最後の最後、メイドさんがなんか状況よくわかってない風なのも面白かったです。状況わからないというその戸惑いが、よくよく感じられました。

『魔王城のお姫様』。メルル、相変らずトラブルメーカーですね。ハルベルの図書館に勝手に入ったら、なぜか床に魚が落ちてたという。ほう、不思議な本があった。水が出てる。開いたら魚が飛び出してきた。覗いてみたらそこには海が広がってた! なんだろう、わくわくするなこういうの。メルルが海を、海岸を見つけた時のあの描かれようが本当に素敵。うわーっ!!!! 3段ぶち抜いてね、これ、素晴しい表現だわ。それで皆で本の中の海に遊びにいくんだけど、ジーナあたりは強制イベントぽかったですけど、やたらめったらポジティブなメルルにひっぱられて、こちらもどんどん面白くなってくる。ジーナやドリィもどうやらそんな感じみたいですよね。そしてこの本が本棚にしまわれてた理由。うおお、クラーケンなのか。いやあほんと、メルル、トラブルメーカー。ちゃんとハルベルには助けてもらえるんだけど、あの雷撃、ついでにお仕置きも兼ねてそうですね。しかし、楽しい話だったなあ。最後まで前向き、ポジティブなのも素晴しいです。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第9号(2017年9月号)