2022年4月22日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年6月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年6月号、発売されました。表紙は『ももいろモンタージュ』、今月からの新連載であります。左手にペインティングナイフ、絵筆を何本も持ち、そして右手の絵筆でキャンバスに思いを叩きつけるようにして描き込んでいく主人公、玉木モネ。その表情は真剣そのもの。果たしてモネは、どのような題材をそのキャンバスに描き出そうとしているのか……!? というのは、新連載第1話を見ればおのずとわかるようになっています。ももいろ絵師を目指すモネ。その活躍、その意気込みがしっかり表されて力強い表紙に仕上がっています。

今月は新連載が1本です。

『ももいろモンタージュ』

人体の美しさの表現にのめり込んでいる玉木モネ。瑞々しく、生々しくと追い求める画題はエロティシズム。いかに美しい人体、エロい裸体を描くか、そこにこの子の主眼はあるというのですね。

もともと、絵を描きはじめた頃は花をメインに描いていた。それが、美術館の公募に出展するにあたりいろいろ調べてみた結果、女性の人体にゆきついてしまった。まさに出会ってしまった感がありますよね。天啓のように人体の魅力に打たれて以降、取り憑かれたように人体の、裸体の描出にのめり込んでいく。その様は妹から、そして母からも心配される始末。とはいうけれど、裸婦画とか美術の典型的な画題だし、人体の表現は絵の基礎の基礎だしで、こんなに責められる筋合いはないよね。いや、裸婦画云々じゃなく、それがどのような画題であっても、それと心に決めて突き詰めようとする姿勢は、決してどうこういわれるものじゃないと思ったりしましたよ。

ええ、モネはそのまま突き進んでいくといいよね。実際、そのまま突き進んで、描き上げた絵で家族はおろか公募展にも認めさせて、そしてそのまま芸術大学に進学。そこでもやはり裸体に、エロに打ち込むことになるというんですね。

しかし、自由課題の題材は、市の図書館に展示されるから全年齢向けじゃないといけない。そこまでレギュレーション決められた上で、あからさまじゃなければいいんだ! そうだ、絆創膏で隠そう! って、いやいや、いやいや、それあからさまの方がマシでは!?

ともあれ、モネのエロに向きあう姿勢、様々なエッチの模索。その先に現れ、そして出会うもの、それはいかなるものなのか。なんか普通のところには落ち着きそうにないですが、どうせなら普通のエロの範疇に留まらない、枠組みさえも突き抜けた先に広がる、そんな領域に踏み込んでいってくれたら面白い、なんて思いましたよ。

『最果てのともだち』

いよいよ怖いよ。

これまでずっとひとりぼっちだったアサヒ。しかし進級を機に日暮という友達ができて、しかもこの日暮という子、霊が見えるというからアサヒにとっては好都合。キヨちゃんを紹介してあげると無邪気に旧校舎に案内するのですが……、不安しか感じない……。

かつてキヨに阻まれたことのある日暮。キヨのことを警戒していて、そしてその心配を裏切らぬキヨの振る舞い! アサヒにはあんなに親切にしてくれていたキヨだけれど、日暮の目には悪霊としか映らない。アサヒを自分の世界に引き込もうとしている、そんな怖れからアサヒの手をとって逃げ出して、ああ、そうなったらキヨも黙っちゃいないよね。私の友達、アサヒを連れていくな。そこから描かれたことですよ。

いや、もう、怖い。妄執に取り憑かれた霊のヤバさ、怖ろしさがこれでもかと描き出されて、あんなにもやさしくしてくれたキヨちゃんはもういないの!? いや、今ここに描写されているキヨこそが真実なの!?

その向かう先がまるでわからなくなっているんですね。

キヨを見捨てられないアサヒ。ずっとひとり苦しんでいた時に、助けとなってくれたのはキヨだった。その思いがあればこそ、キヨと離れるだなんて考えられない。

対し、あれは悪霊だと、このままだと取り殺されると警告し、これ以上関わってはいけないと説得する日暮。

ふたりの大切な友達、しかし同時にそのふたりに報いることのできず苦しむアサヒの心情がつらく、そしてひとり教室に残されたキヨの妄念。ああ、ついにアサヒへの思いが恨みにかわってしまった!?

怖い。ほんと、どうなるのか。いやもう、この先に皆の、キヨも先生も、救われる未来なんてあるんだろうか。

『スローループ』

扉絵、めちゃくちゃ可愛いな!

さて、免許をとるので勉強に余念のないひよりです。ええと、船舶免許? ともあれ、勉強に打ち込むひより、小春をかまう余裕がなくて、それで小春も元気をなくしているんですね。

そんな小春を誘ってくれたのが、ひよりの母、ひなた。旅行の買い物にというのですが、かくして向かったショッピングモール。そこでのふたりの様子、ただ日常の一コマが描かれるのかな、みたいに思っていたらですよ、女性としての先輩とでもいうべき振る舞いを見せたひなた。その様に、自分のそばにいない母という存在を思い、そして小春はひなたのことをお母さんと呼ぶにいたったんですね。

なにげないといえるような、そんな日常の情景だけれど、小春にとっては大きな転機となる、そんなできごとが確かにあったのですね。そしてひなたにとっても、小春との関係ががらりと変わった。小さいけれど、大きな変化の描かれた今回。ええ、ふたりにとってのなにげない、けれどとても特別な記念日ともいえる、そんな様子に引き込まれる思いがしました。

『球詠』

美園学院を前に、伸び伸びと投げる詠深の姿。どことなく楽しそうで、ノッている、そうした表現が非常によくはまって魅力的。ええ、詠深のよさ、詠深の本領が発揮されていると思わされたのですよ。

しかし、好調と感じられた詠深だけど、美学、さすがの強豪校ですよ。詠深の投球の組み立てに、早速攻略すべく動きを見せて、決め球となる変化球、それがくるまでに叩いていけばいい! そしてその策が見事に結果を出していくんですね。

不安を見せる芳乃。得点を許した上に、走者を三塁に置いた状態で4番を迎えることになる! この緊張感! 続きは次回、であるのですが、今回美学対策で変化球を振らないという策に出ている新越谷。芳乃がいうには正攻法ではない。自身賭けというその策の意図、目的、そして結果の如何。ここに逆転の目があるならばなおさら、伸るか反るか、気にならないではおられず、それこそ釘付けにされてしまいます。

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