2023年10月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年12月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年12月号、発売されました。表紙は『RPG不動産』。RPG不動産の皆が、ぎゅっと身をよりあわせるにしているその姿が、本当に親しそうで、仲よさそうで、ほのぼのとあたたかく、素晴しいと思えるイラストでした。琴音の手には花束があって、ああグランドフィナーレ。添えられた英字のタイトルとGrand Finaleの金文字もまた今号の特別感を強く感じさせてくれるのでした。しかしこうしてひとつタイトルが終わりを見せて、ハッピーエンドこそは嬉しくとも、わかれはやっぱり切ないのでした。

今月は新規ゲストが2本です。

『このままモブじゃ終われない!』

一癖ある作家が帰ってきた! 前作は『死神ドットコム』、借金まみれのOLと死神のラブストーリーだったわけですが、今作は漫画家ものでありますか。しかしやっぱりちょっと一捻りありまして、なんと主人公はサキュバス。魔界にてエリートコースを歩むも、漫画の夢を諦められなくて、人間界にて漫画家になるべく担当編集者に絞られる日々を送っている。

いや、担当編集者がついてるだけすごいのでは? 結果が出せずに切られそうになっちゃってますけど、それなりの頑張りが評価されている? いや、もしかしたらサキュバスフェロモンなるあやしげな術でもってなんとかしたのかもしれませんが、ほら、今回もなんとかしたように!

結果が出せない佐藤ピコ。へこたれてもう魔界に帰ろうかと思ったところに学生時代の同期、コモナから連絡がきて、頼みがある。Hなことを教えてほしい。意味深な依頼であるんですが、漫画の資料として必要なのだと。学生時代、一緒に漫画を描いてたコモナは、ここ人間界で漫画家として大成しているんですね。

しかしコモナ、可愛いよな。はいいとして、また!? やっぱり!? 歪んだコモナの愛情がピコを襲う!? いやほんと、コモナがピコを呼び出したの、どうもその言動もろもろ見るに、なにか別に目的があるな? と思ったら、ほんと、やっぱり! でしたよ。コモナ、ピコを囲い込んでどうするつもり!?

いやはや、ほんと、これはまた一癖あるラブストーリーが期待されそうですよ。

『ズルいよみのりちゃん!』

みのりちゃん、本当にズルかった!

冒頭、友達のいとちゃんと指相撲するみのりちゃん。それはいいのだけど、負けそうになると微妙にルールやぶってきたり、さらにその上いいがかりつけてきたりして、負けをなかったことにしようと必死! ズルいよ、みのりちゃん! まさしくそのズルさ、一目瞭然。はいいんだけど、いいお嬢さんなんですから教室の床に寝転がってジタバタはやめましょう! 幼児じゃないんだからさ。

3本先取で勝ったらなんでもいうこと聞かせられるというんですが、よっぽど勝ちたいのかみのり、いとに不利な勝負を持ち掛けてはイーブンにつめられて、またいいがかりからの別の勝負に変更するという横暴! よくいとはみのりの遊びにつきあうなあ! と思ったら、なるほどいとには戦う理由がある! 勝ってみのりとつきあいたいんだ!

この気迫! というか、いとの本音聞かされたみのりの必死の逃げ! ほんと、この子、年甲斐もない子供っぽさですけれど、これがいいというんですから、いとの気持ちは尊重しなければですね。からの、無事にいとが勝利して、さすがいとさん大人というべきか、みのりの望みもかなえつつ、そして自分の望みをついにかなえんとする!? と思ったら、みのりさん、拒否!?

ええ、やっぱりズルいよみのりちゃんでありました。観念したまえ。

『RPG不動産』

グランドフィナーレです。戦争という悲惨な歴史を書き換えるべく、過去の世界に飛んだ琴音たち。サトナとラスティーレの間に起きた悲劇こそは回避させられたけれど、変わってしまった歴史の先に琴音たちの関係はどうなるの?

その問への答が示された最終回。王都に仕事を求めてやってきた琴音が出会ったのが、王城に呼び出されたルフリアとラキラ。呼び出したのは女王ラスティーレと領地を管理するサトナ。ええ、今もふたり、ともにこの城に健在。間違いなく不幸な歴史は辿らずにすんだのですね。

さらに琴音の出会うアリス。アリスの姉、セレニアも健在。セレニアは以前の歴史に見た姿とはまるで違って、優秀さ発揮しつつも天真爛漫に暮らしていて、ああ、一番印象が違ったのはこの人であるかも知れません。

そして、忘れてはならない人。ファー。あの、かつてラスティーレとサトナが出会い秘密の友情を育んだ庭にて、琴音と再会。互いにはじめてとなる出会いなれど、きっと仲よくなれるという確信のあるふたり。その関係に縁を思うのです。

ここに琴音たちが呼ばれ、おそらくは不動産の仕事につくことになる理由を知るのは、ラスティーレとサトナ、そして神様だけ。その持ち越されなかった記憶、かつての関係こそは残念にも思うけれど、きっとこれから育まれるだろうもの、それを思うと、ああ、いよいよこれからなんだ。なんてことを思えた最終回。ほっとさせられる思いもしたのでした。

『mono』

やけに気取って、パンのうまさを語る霧山アン。なにやってんの? と思ったら、山梨冬のパン祭りなる食レポコンテストに応募するためのリハーサルだっていうんですよ。なるほど、なんか動画を撮るわけだ。でも再生数の多寡で勝敗が決まるというのは、微妙に不公平感が出てしまったりしないの? と思ったら、やっぱりそのへんもちょっと話題になっていましたね。いや、そりゃ思うよね。レギュレーションこそはあるけれど、とは思ったけど、結果的に動画が出揃って、それぞれが少しずつでも再生数伸ばして山梨甲府のパン屋の認知度があがれば万事よしではありますか。なるほど、面白い取り組みです。

というか、本当にこういう事例ってあるのかな?

豪華賞品がもらえます。で、読み上げられる商品のラインナップなんですが、VRゴーグルと聞いて嫌な予感がよぎったんですけど、おお、取り越し苦労じゃった。でもホットドッグデザインなの? VRゴーグル。無闇に凝ってんな。ほんと、他の商品もこの企画のためにデザインしたにしては凝りすぎといったところ。でもメロンパンヘッドホン、これはなんかイケそうな気がしますよ!?

シネフォト研究部に猪俣が加わって、食レポ動画に挑戦。その模様はまた次回。ほんと、どんだけ凝るのか、あるいは脱線するのか。なんとかして勝てる動画、見てもらえる動画ができあがったらいいですね!

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