2022年1月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年3月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年3月号、発売されました。表紙は『ぬるめた』。これはどういうシチュエーション!? 掃除機担いだくるみが、大量の掃除用具積み上げられた、これ空き教室とかなのかな!? にて力強くブイサインでありますよ。掃除用具も、足元すべります? 掃除中立入禁止の標識? があるかと思えば、モップにポリッシャー、脚立なんかもあって、これだけあればどんな現場におもむいたって大丈夫そう! 大丈夫そう? これ、まさにくるみが掃除の尖兵となってこれら道具で武装して、あちらこちらに駆け付ける、そんなところなんでしょうか。なのだとしても、きっとこの子のことだから、面白い、そんな展開になりそうな予感がしますよね。

今月は新規ゲストが4本です。

『だいせいこう!異種族ガールズ』

だいせいこうって、ひらがなで書くと違う意味あい出ちゃうよね、とか思っていたら、ほんとにそういう意味あいなんですか!?

魔女にたばかられて囚われの身となってしまった岡野琉斗。ゆきついた先は、スライム族のスイムとふたりだけの部屋。なんとまあ、S●Xしないと出られない館なのだそうですが、これ、意味深な伏せ字、こいつが肝のように感じる。すっかりそういう意味とルトは思い込んでいますが、はたしてほんとにそうなのか。

ほんとにそうでした!

いったいなにが目的なのか。その目的も明確にされましたよ。不老不死を得た魔法少女マリィが、自分をこんな状況に追いやった不死身の魔獣を倒すべく、異種族をかけあわせ、魔獣を凌ぐキメラを作り出すのだそう。しかし、これ、ブリーディングでいいんですか。もっとこう、こんごともよろしく的な合成、合体でもって成すべきことではないのか? いや、マリィは不老不死だから時間だけはたっぷりあるのか。

ルトが俄然乗り気なのがヤバいですよね。倫理のくびきに捕われない娘。なんとも危険なヒューマンです。魔物のスイムが怯えてますがな。

『郵便めぇきゅう!』

迷宮内で郵便物を届ける仕事についたベル。先輩のキッテとともに初めての仕事におもむくのですが、なんせ職場は迷宮、人の侵入を防ぐべく配置された魔物をかわしながら奥へ奥へと進むのですが、けれどベルは魔物に興味津々で、かわいいとヒトクイダケに近づいていって、デカいのに追いかけられるハメになったりと、とにかく危険察知とか恐怖心とかそのへんが欠けてしまっている娘なんですね。

いやしかし、学ばないことすさまじい。ヒトクイダケからやっとの思いで逃げきったと思ったら、今度は空飛ぶイカ、フユウイカに不用意にコンタクトしてしまって、結果ふたたび親を怒らせて!

でもこれ、墨を吐かれただけですんでよかったじゃん。肉食のイカ、人は捕食対象、よく食われずにすんだものです。

かくして墨まみれとなったふたり。郵便物は無事受け取り人のもとに届いたものの、残念! 汚損して再発行からの再配達とあいなりました。かくして初仕事を大失敗したベル。これ、次回こそはうまく仕事をこなしてくれるのでしょうか。今回同様の結果だと、職の継続がピンチですよ。

『ステキな社畜LIFE』

ブラック企業に勤めているという社裕子。いろいろくたびれて朝からいろいろ憂鬱で億劫、はいいんですが、そんなに見事にスマホってなくなるもんですか!? 過酷な仕事が人間性を失わせたのか、いろいろ粗忽? それから粗暴? 通勤だけでもう生命力を使い切った、そんなありさまなんですが、まあ、なんか気持ちはわかる。もうちょっとなあ、労働をめぐる状況、改善してほしいよねえ、なんて思う自分は多少は裕子の立ち位置に肉薄しているのかも知れません。

日常がソシャゲに侵食されはじめている。なんかわかる。でも有休とってもお土産なんて配らないよ? というか、有休がとれるって、わりとマトモな会社なのでは? いやいや、最低限の労働者の権利が守られてる状況だけ見てマトモ認定とか甘くなったものです。ともあれ、今回描かれた裕子の仕事風景。具体的なブラック職場の情景が見えてこなくて、だから次回続きがあるなら、そのへんが見えてくると裕子のくたびれている理由もわかる、そうすればより共感も? みたいなこと思いました。

今回、同僚のキャサリンとともに直帰した裕子。直帰って都市伝説じゃなかったの? って驚いていますが、これ、日本の仕事カルチャーに染まっていないキャサリンが空気読まず直帰を申し出て勝ち取ったのか、あるいは裕子がはなから諦めて申請したことさえなかったのか、そのへんで状況違ってきそうですね。もしキャサリンが勝ち取ったのだとしたら、この会社の状況を改善するきっかけは、キャサリンの空気読まない力にかかっているのかも知れませんね。

『亜九龍伝』

第1話ということは次回があると思っていいんですかね。探偵として独り立ちするための試験として師匠から命じられた任務。九龍城と呼ばれるスラムに巣喰うマフィア、蜂合会を調査せよというものなのですが、これ、主人公の黄。この人には荷が勝ちすぎているのでは!?

危険なスラムに入り込んだのはいいものの、道に迷った挙句、亜人狩りに捕まりそうになったり。というか、これ、自力では逃げられてないんだから、たまたま助けてくれた黒、この人がいなかったらここで任務どころか人生も終了していましたよね!?

この世界には亜人と呼ばれる、人と獣、双方の特徴を持つ人類種がいるんですね。黄もそう、そして黒もそう。捕われて売られるなんてこともしばしばで、というか、愛玩用とかじゃなく解体されて部品単位で取り引きされてるのか。これってあれかな、漢方みたいなもんかな。ほら、漢方って野生動物とかさらには木乃伊とか取り扱いますでしょう。特に効能らしい効能なんてないのに角を取る目的で殺されるサイとかね、そういうの。もしかしたら黄も、黒の助けがなかったら、そういう方面に売りさばかれたのかも知れないですね。

さて、黒の案内で九龍城を満喫した黄。さらには黒のもとにやっかいになることとなって、そうしたら黒が調査対象蜂合会のボスだった……。

これ、今のところ、黄自身の才覚発揮できてないのだけど! というか、黒と仲良くなった、この、人と交流する能力こそが黄の特技!? ともあれ、続きがあるというのなら蜂合会の真実、そうしたもろもろも描かれるのでしょう。これは期待して待ちたいと思います。

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