2020年7月3日金曜日

『まんがホーム』2020年8月号

 『まんがホーム』2020年8月号、昨日の続きです。

『座敷童子あんこ』

海にきた幸太たち。雪女の目撃情報に踊らされた父親に連れられてっていうんですが、これきっと雪女、本当にいるんだろうなと思ったら、まさかのアイスキャンディー売りやってるというね。しかもわりと能力を隠す気がない? 居候して働く必要もないあんこに、すごい嫌そうな顔しながら嫌味いったりするのもおかしくて、しかし服に金かけすぎてピンチなんですね。この俗というか人間くさいというか、こうしたナンセンス妖怪たちがおかしくてたまらんです。

雪女、幸太の父に見つかったら確保、解剖、ホルマリン漬けの未来が待ってるというの。まさか、あんこが似顔絵を父に渡していたりね、のっけから詰んだ状態にあるわけですが、きっとあんこの絵が下手すぎて助かるなんだろうなあ、そんな予測してたらですよ、はるかに上回る展開がきてもう見事にやられました。

豚足。いや、それを信じるなよ幸太の父よ。あまりのことにプライドが傷ついた雪女の血迷った行動、これもまた涙です。

『甘党映画看板絵師』

大作の依頼が入りました。大きな看板描くことになるっていうんですが、その大きさ、ベニヤ板換算! というか、実際にベニヤに描いていくわけだから、換算どころかそのままズバリのサイズなわけですね。

通常はベニヤ4枚に描くところを今回はさらに4倍の16枚。相当な大きさですね。元絵を分割して、それをベニヤに拡大しながら写しとって、そして描いていく。

外国人と違って日本人は描き分けが難しいとか、力の入れどころとか、こういうの、作者のおじいさまからの聞き取りにもとづく話なんでしょうか。また主人公和菓子の師匠、この人の業界入りのくだり。速攻採用からの、住み込みで休みなし、給料もなし、食事はタダという条件。今の常識からするととんでもないブラックですけど、当時ならわりと普通だったりしたのかなあ。とりわけボーナスは映画というところ、これが殺し文句になったりもしたのかも知れませんね。

こうした話、ただ情報を絵にして伝えるというだけでなく、ノスタルジーとともになにか慈しみのようなもの感じさせてくれる。映画が時代の憧れだった時代の空気感。この作家の持ち味が感じられるように思うのですね。

『歌詠みもみじ』

なんか珍妙なのが登場してきましたよ! 学校帰りに目があってしまった捨て犬。犬? もみじたち、子グマではないかとかといってますけど、ウーフウーフと唸ってる怪しげなやつ。今後の生活がかかってるからとにかく必死で、可能性のありそうな相手、もみじですね? こいつと見込んで、箱ひきずりながらついてくる。

おそろしいな。こいつ大丈夫か。相当知能が高いというか、人間が入ってるんじゃないか?

もみじと母ちゃんの攻防よかったですよ。目があうと情がうつる。なので頑として目をあわせない母ちゃんですよ。そしてついには母ちゃんも折れる。あの、子供時分を思い出すくだり、ああ、なんだろう、いいですね。ぐっとくる、そんな郷愁じみた感覚ありました。

かくして山城家に家族が増えました。名はマックと決まって……、それはいいんだけど、やっぱりあやしいよね。二足歩行してるし、バレそうになったらしれっとごまかしてるしで、怪しい。ほんと、これ、幸太のパパ上案件ではないのか? それくらい怪しいです。

『うちの秘書さま』

はじめ、七瀬を上回ってきたぞ! 夏祭りに誘うのだけど、七瀬の難癖を先回りして全クリアしてるっていうんですよ。やればできるんだな、はじめ様! でも、これをいつもやらないからこんななんだぞ? みたいなことも思ったりしてしまいました。

七瀬の発案で田中と山田も誘います。人混みが苦手という田中は食べ物に見事に釣られて、そして山田ははじめを神、ゴッドと呼び出す始末。それはいいんだけど、山田の悪行が次々明かされていくのね、はじめ、ちょい怒りながらも絶交しないのだから、こいついいやつだよなあ!

今回の可愛いは、はじめの甚平、そして田中の浴衣でありましょう。ほんと、田中、めちゃくちゃ可愛い。で、山田、変態の度合いがどんどん上がる。ヒモをつけて犬扱いみたいなの、想像するの自分が犬サイドなのか! レベル高いな! でも、田中を犬扱いしないところは大変にグッド。素晴しい紳士ぶりだと感嘆いたしました。

ラストの型抜きのくだり、これもすごくよかった。山田が型抜きを頑張ってた理由。ああー、田中にいいところ見せたかったんだね! でもここからが田中のターン。型抜き、めちゃくちゃ得意なんだ! ゲットした激ムズぬいぐるみを山田に贈って、おおお、いい雰囲気! と思ってからのあの大落ち。的屋のおっちゃん泣きが入るレベルですか!? ほんと、これ、最高の最高でした。大好き。

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