2019年11月21日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年1月号

『まんがタイムきららMAX』2020年1月号、昨日の続きです。

『私を球場に連れてって!』。新たな野球ファンが登場してきましたね。なんと、英語の先生。レオナに日頃厳しい視線を送る、その理由はというと、贔屓のチーム、千葉アルバトロスの悪口をとがめてだったっていうんですね。川崎まりん。見た目もクールな先生で、けど服の下にはユニフォーム。タマに子供みたいとレオナがいわれてたもんだから、さすがにバツが悪そうですね。ちょっと可愛かった。応援歌歌うのも、生徒の前だと恥ずかしい。と、この先生、めちゃくちゃ屈折してるのがおかしくって、そんなにアルバトロスって打てないの? チャンスだけは作るけど打てないって、目が、目が死んどる。さとりの域といっていいのか、期待することに疲れてしまったというべきなのか、ほんと、この負けること、打てないこともすべて受け止めて、それはまさに諦観の域。これ、子供のころからじっくり築きあげられたものなのか。業だよ、これは業ですよ。かわいい顔でエグい偏見、タマに対する先生のつっこみ面白く、そしてレオナに対する厳しい評価。そうか、レオナ、悪い部分を煮詰めたような人間か……。こうした交流もまたよかったですよ。というか、この漫画、みんな極端ですよね。

『魔王城ツアーへようこそ!』。こちらの世界に戻ってきたつむぎ。魔王城での2ヶ月はこちらでの3日に相当して、失踪扱い、あまりのことに周囲が気づかうことになったというの、逆にそれでよかったんじゃないかって、だってねえ、魔王城に呼ばれた頃、ボロボロすぎたんだもの。そんな彼女、こちらの世界でも仕事に打ち込んで、古城の再建など立ち上げて、けど心はまだあの魔王城に置いたままというのが悲しいですね。そんなつむぎのメロウたちとの再会。ああ、つむぎにとっての半年は魔王城では10年の月日。その間、貯めた魔力でもってつむぎを呼び戻した。ああ、こうして再会できるチャンスはあるのか。けれど、これ、つむぎが現世に居場所を見出してしまえば、もう会えないってことでもあるよなあ。なんだか悲しい話ではある。こちらの皆とは会いたい、けど現世にしあわせを見出せないのもつらいではないですか。ここらに落としどころがあればどんなにか嬉しいだろう。でも、そうそう便利にはいかないからこそ、此度の半日の再会、その価値もあろうというのでしょう。魔王城の10年は、つむぎが築いたもの、それを見事に引き継いで、発展させて、そして皆のその後も知ることができて、ああこの情景、よかったです。メロウとの空の旅も、ふたりの対話も、今という時、ふたりの時間が限られていることを知りつつ、もう会えるかわからないことも折り込みつつ、それでも未来を語るんですね。しみじみと心に沁みる、そんなよさがありました。会いたい時に会いたい人と会える、そのしあわせと、会いたい時に会いたい人に会えない、そのさみしさ。さみしさの滲む今のしあわせな時。このしあわせを別れた後も大切に胸にしまおうとする、そんなふたりの気持ちが感じられるようだったのですね。

『ももいろジャンキー』。美耶の正念場ですよ。ももの誕生会にちびっこたくさん集まって、そのお世話をすることになった美耶。また怖がらせてしまうのか!? いや、これまでの頑張りがいきましたよ。怖がられてない! しっかり懐かれて、でもそれでももがキレそうになっとるやん! と、そんなももを察知したらさりげなく皆の興味を誘導。おお、頑張ってる! 美耶、頑張ってます。その後もね、バイト先のお弁当屋さんからからあげとポテトを提供してもらったりね、大活躍。でもって、今回ももものブタ発言健在で、ポーク、ブタのおなか。そのたびに笑ってしまうんですけど、はなさん、真顔ですやんか! 怒りたくてしかたないのに、ももの誕生日だからととめる美耶がまたグッジョブです。会の最後にね、皆で手をつないで踊る。子供たちのパワーに思いっきり振り回されてるふたりだけど、その時間の充実したこと、ふたりの表情でばっちりわかりますよね。ええ、美耶、いいお姉さんになりました。頑張って、苦手を克服して、いい表情。ありたい自分に近づくことができて、ええ、この成長、その成果。とても素敵なお話でした。

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