2019年11月6日水曜日

『まんがタウン』2019年12月号

『まんがタウン』2019年12月号、昨日の続きです。

『部長と2LDK』。憂鬱な部長とは対照的にやたら陽気な菜々の対比。のっけから温度が違いすぎちゃってるわけですが、ちょっと浮かれてる菜々にひっぱられて、昔のこと思い出したり、それでかつての心残りを取り戻したり? そうした描写が見えるところ、ああ、この人の人となり、どういう人でなにを本当は求めてたのかっていうのがわかるの、よかったです。今のところは振り回されてる感が強いけど、菜々がハート型に折って渡してくれた手紙、それを受けて鶴でチャレンジしてみたり、そして頑張ってウインクですよ。ああ、可愛い。まだ同居にいたる前だというのに、こうして変化が見られる。この可能性。実にいい。ええ、この同居、部長さんの変化が楽しみでならんのです。

『夜明けのふたりごはん』。深夜、ひとり仕事をしているほたる。でも、このひとりの時間が怖い。仕事に集中できる大好きな時間だけど、物音したりするととたんに怖い。幽霊とかそういうの? と思ったら、うわあもっと具体的にこわい! ストーカーにつきまとわれたことがほたるの心の傷になってる。ちょっとした物音に、ちょっとした気配に、かつての恐怖がよみがえる。その具体的な被害の列挙。うわあ、これはほんと怖いよなあ。ひとり、こわさに耐えながら、いや怖さをまぎらわせようと朝ご飯を作るんだけど、その時々の心境ができに影響するっていうんですよ。強くにぎりすぎたおにぎりとか、びっくりしちゃってくずれた卵焼きとか、ほんと大変。そして上手にできたおにぎりのその理由。ああ、ほたるの心の安寧! それがどこに発するのか。そっと触れられて、ああ、これ、いい話ですよ。

『珈琲と猫の隠れ家』。今回は猫視点? 新入りの子猫。そうか、野良の子か。大雨でひとりぼっちになってしまったこの子を、店長が見つけてくれたんですね。ひとりぼっちで、慣れない場所で、ケージにいれられて、出してくれーって大騒ぎ。そしたら先輩猫たちがいろいろ教えてくれて、というか、みんなもよく自分たちの状況、ここがどういう場所かとか、わかっとらんな。そのわからんながらもなじんでいく様子が可愛くて、おじさんはぼくのままですか? って、ほんと面白かった。そして、そのなついている様子を見てですよ、店長がひきはなさないでいてくれるの。赤字っていいながらもね、どうするのがこの子たちのためになるかって考えてるのがわかる。その心意気がねまた嬉しいじゃありませんか。子猫のままがわりになってくれてるトラ柄の子もまたいいやつなんですよね。ほのぼのとしたあたたかみ。実によかったです。

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