2019年10月29日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2019年12月号

『まんがタイムオリジナル』2019年12月号、先日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』。半藤が壊れかけてる! エア原型をいじってるっていうの、これ、ノイローゼじゃないのん? 存在しないパーツが取れたので存在しない瞬着探すとか、めっちゃやばい、と思ったら、おこめ先生から見てもやばいのか。今やってる原型に悩みがある。その行き詰まりをどう解消するかというので、せっちゃんに助けを求めるんだけど、せっちゃんの半藤に対する借りを作るくだり、驚くような展開、けどめちゃくちゃスムーズで、半藤が特になにかしないでも勝手に成立してるっていうのね、おかしかったですよ。すごい、この流れ。モデルを頼むところもね、まさかの求婚!? って、いや、なんでそうなるの!? そこからのもろもろも、際どかったり可愛かったりと面白い。そうか、やっぱりこの漫画、メインはこのふたりなんだな。あらためて思わされて、せっちゃんと一緒に半藤も成長していくのかな? そんな関係も面白そうだって、というか、実際面白かったです。

『僕は女心なんて知りたくない』。春喜周辺、めちゃくちゃ面白い。子ども会でハロウィーンをやるというので皆で手伝うのだけど、現金な女性たち、その発言と本音の差異とかね、いや、でも基本素直な人たちだから、本音が聞こえてもむしろ悪くないなあって思えてくる。まずいのは同年代とか、もっと小さな女の子だっていうのがちょっとブラックで、春喜気の毒だなあと思うと同時に、この漫画の面白さだなって思うんですね。そして佐藤ですよ。どんだけ春喜のこと好きなの? ハロウィーンの予定聞いた時の反応とかね、生き生きしとるやん! さすがの春喜もちょっと引くレベル? でも、いいよなあ、彼。大家さんじゃないけど、ふたりの関係、応援したい。というか、今回大家さんの仕込んだBL設定、あれは本当に面白かった。この人、大好きですよ。

『とびだせT.O.Z』。兄貴、こんなに前面に出るなんて、久しぶりだ。この人のめちゃくちゃなトレーニング。今回は磔にあってるんだけど、このX型の磔台、誰が用意してるのかと思ったら親御さんなんだ。てっきり兄貴本人かと思ってた。この兄貴の奇行、先生が完全に匙を投げてるのがおかしい。できれば制御したいとは思ってるものの、兄貴、人の制止などものともしない。それで妹に丸投げされるんだけど、まるで聞きゃあしねえな兄貴。泣き落としが駄目で、仮病も駄目で、実力行使に出たらむしろ逆効果っていうの、ほんと笑いがとまらない。ターボジャブってなんなんだと思ったら、やり投げの練習用具なんだ。メイスみたいなのかと思ったよ。この兄貴、相当に普通じゃないんだけど、その普通でなさ、最高でした。そんな兄貴が妹からのはげましに心動かすところ、それがまたよかった。奇行が目立つだけに、普通の感情の動き、そいつが際立ちますね。

『大奥より愛をこめて』。代参の帰りに寄った歌舞伎座。そこでなにが行われているのか偵察する菜々緒と蒔乃。これ、蒔乃がすごいですよね。すっかり歌舞伎に夢中になっちゃって、楽しんじゃって、ハメはずしちゃって、宴会ではお酒にもすっかり酔っちゃってというの、ん? あれ? この子、酒には酔わないはずじゃ? と思ったら、そうなんですよ、これ、周囲を欺くための演技か! 酔ったふりして菜々緒に抱きついたかと思うと、観察した状況を的確に報告。ああー、かっこいいよ、蒔乃。この視察、密偵任務、もう完璧なんじゃない? と思ったら、ここからがあかんのか。ほんと、おかしかった。役割分担の失敗。そこから転がり落ちるように危機的状況におちいって、色男にいいくるめられる菜々緒!? そんな、この人が!? と思ったら、蒔乃は蒔乃で密偵であることがバレた!? ほんと、この危機、どう乗り切るの? これ、ハラハラさせられる。いや、きっと大丈夫なんだろうとは思うんですけどね、魅せる展開、引き込む展開でありますよ。

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