2019年8月29日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2019年10月号

『まんがタイムオリジナル』2019年10月号、一昨日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』。イベントだー! やたら元気な代表と、はじまる前にもう疲弊しきってる羽喰。このコントラストよ。しかしこのメンバー、誰もかれも自由すぎて、イベント開会してからのてんやわんや。スタッフの肉体美に食いついて離れない羽喰など、素晴しい。おこめ先生を訪ねてきた、ああこの人も原型師なのか、しかも凄腕らしい。飯塚イスカ。コスプレしてやってきた、その姿見て妙にやる気出してるお隣さんね、ほんと皆、変にベクトル外しながらぐいっと飛び出す、そんな勢いあってね、最高だと思います。いや、ほんと、面白い。毎回が素晴しいです。

『僕は女心なんて知りたくない』。夏だ、お盆だ、里帰り、というか幽霊の話! 春喜は未婚女性の心の声を聞くだけでなく、霊に取り憑かれたりもするのか。駆け落ちの約束を果たすことができないままに死んでしまった英吉なる男の霊にとりつかれ、頼まれるままに同じく早世した駆け落ち相手、雪子の霊に会いにくんだけど、ああ、よくわかった、春喜の能力、これがちっとも嬉しくないってこと。しかも今回は極めつけ。真正面から否定、拒否、拒絶の本音をぶつけられた英吉のあのうちのめされよう! 面白いどころか気の毒になるほどで、反面現代ネカフェ生活を満喫している雪子のコントラスト、見事でした。しかし雪子の生き甲斐、いや死んでるんだけどさ、この漫画が完結するまで成仏しないとかね、本当に面白い。これ、きっとこの人、この漫画が完結しても、また違う漫画にハマってやっぱりまだ成仏できない、なんてことになってそうですよね。バイタリティあって素敵です。

『氷室君は板野さんのことが覚えられない』。おお、異常事態といっていいのかい? いつもならまるで思い出せない板野のことを、氷室、覚えているんですよ。しかし小学生の頃の記憶はなく、思い出せるのは大学で出会って以降のできごとだけ。けれど、それだけでもすごい前進ですよね。というか逆に後退? 板野には氷室に思い出してもらいたくない記憶があって、しかもそれ、氷室の母に関すること。氷室の母、氷室の身代りになって事故で亡くなった? けれどその記憶があまりにつらいから、板野が、自身の記憶とともに氷室の記憶を封印? 母の死も病死と記憶を塗り替えた? 今回の氷室の記憶は体調崩して熱に浮かされていたせい? それとも徐々に過去のことを思い出そうとしている? わからないことはまだまだあるけれど、今回はかなり核心に迫った、そんな感あって充実。また、板野の心情もよくよく描かれて、これもとてもよかった。それだけに、今後彼女につらいと思わせることがあったら! そんな危機感に似た感情も覚えるのですね。

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