2019年8月31日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2019年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2019年10月号、昨日の続きです。

『RPG不動産』。温泉回? RPG不動産の皆で新規物件の下見にいったら温泉がありまして、まずは一風呂。でもなにかおかしい、なんせこの温泉、干した魚がいっぱい浮いてて、まさかの魚介のスープ。風呂からあがれば、ミルククリームを体に塗れと、さらにはマタタビパウダーも体にまぶせと、ああ、これはあれだ、『注文の多い料理店』。けど、ここまで有名な作品を下地にして、まさかそのままの展開はあるまいと思ってたら、ああ、やっぱりそうでしたね。本当に本当のおもてなしでした、ただちょっとハズしていただけで、それを不動産の皆でサポート、人気の宿に変身させるというのですね。今回はいつもとちょっと違う貢献。その前段となる料理店(じゃないけど)パートの描写が面白くて、まさかマタタビが琴音に効くとかね、この世界のマタタビゆえか、あるいは琴音が特別なのか。というか、ルフリア、琴音のこと前からおかしいとか、結構辛辣! こうしたかけあいの面白さ、生きてましたよね。そうそう、下着の尻尾穴。これ、猫のお宿だったからなんですね。なるほど、落ちがわかれば納得です。

『mono』。あいかわらずおかしい。クロクマ先生の取材についていった先のこと。霧は出るわ、おかしなキャンプ客の影が見えるわ。このキャンプ客、最初はなでしこ、しまりんと思わせておいて、実は違うと、そもそも人であるかどうかさえさだかではないという、どこかあやしげ、でもどこかナンセンス。この作者らしい一癖も二癖もある不思議空間ができがっていました。そしてスケボーですよ。猫二匹の喧嘩のはてに、ぽいっと飛び乗り走り出してしまったスケートボード。車で追えば、想像を絶する華麗にしてハイテクニックな異次元コーナリングを見せつけてくれて、まさかスケボー動画の顛末が猫のハイテクニックに帰着するなんて思いもしない。というか、この漫画もまたリアリティなんか気にするな! 思いっきりナンセンスに振り切ってやればいいんだよ! そういう世界観なのかあ、と思った矢先に、そんなわけないだろと突き放されたのがもう本当におかしくって、いやもう見事に振り回されまくり。でも、これでこそこの作者でありますよね。堪能しました。

『アニマエール!』。新入部員、ゼロか! あまりのショックを受け止めきれず、あえてこれをポジティブに解釈してゼロでよかったと思い込もうとしているひづめ。大丈夫か? 病んじゃうよ? 今回のテーマ、自分に思い込ませるというか、こはねの場合は笑顔ですね。常に笑顔でいないといけない、そう思うようになった経緯、語られて、子供の頃の思い出、引っ込み思案のこはねへのお婆ちゃんからのアドバイス、それが笑顔だったのですね。笑顔が変えたこはね。けど、そこにちょっと私欲なんか感じちゃって、後ろめたくも思ってるこはね。この生真面目というか、混じりっけのないのがこはねという感じしましたね。しかし、ここからの虎徹が、もっとおかしい。ネガティブというか、この子の自己像、どんななんだろう。そして宇希。ついに子離れ、ならぬこはね離れ!? と思いきや、母子分離不安みたいになっとるやん! って違うか、ベクトルが逆だ! こはねを褒める宇希もおかしくて、これ、あれか、筋トレのあれだ、掛け声だ! こういう地味なところにも面白さがしっかり入ってる。しかし、この部のみんな、個性的が過ぎますよね。新入部員が入ったとしても、そうそうは太刀打ちできなさそうです。

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