2018年3月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。テーマは笑いでしょうか。山下ナースに吉田ナース、ふたり、なんだか楽しそうに談笑してる? この感じ、ぱっと明るくて、素敵でありますね。『らいか・デイズ』は、らいかと悠美、でいいんだよね? なんか、髪の色違うよね? アイドルなのかな、マイク持ってふたりで踊ってるんだけど、らいかがすごいがにまたで、うん、この子らしい不器用さといえるかもですね。『小森さんは断れない!!』はめぐみとまさ子。ええと、ストリートダンスかい? めぐみはともかく、こんなにアグレッシブなまさ子って! なにか珍しいもの見た気がします。

『北斎のむすめ。』。次回で最終回なんですね。火事で焼け出された遊女たち。もっぱら市井の話題は、花魁高尾のなまりで、けど栄はそんなことちっとも気にしちゃいない。むしろ、その方が気楽といった風にしているの、すごくいいなって思いましたよ。そして高尾も、教養ある気位の高い女、そう思わせてきたわけだけど、そうかあ、ほんとはおしゃべり好きなのか! 死んだ遊女のために髪を切り、自分のコンプレックスも栄に告げて、それで楽になったのか、さっぱりしたいい表情じゃないですか。これまでよりずっと好きかも知れません。吉野は無事。揚巻も無事。けど、あの火をつけたという子は高尾、揚巻をかばって亡くなってしまったんですね。なんとも切ない話があって、かと思えばバイタリティあふれる姿見せてくれたりもして、この情感に元気、活気、いやあ、いい漫画でありますよ。そして活気取り戻した色町の情景に、ああ、栄、代表作一歩手前にいるのかい。光の強さ、闇の濃さ。その絵に栄の込めようという思い、垣間見えたかと思えて、ええ、ついにここまで達したのかあ。なんだか感慨深いですよ。

『コスプレ先生の絵画教室』。今回は高校の制服をきます。でも、ななみは20代もなかばだからと遠慮して、こないだまで高校生だったまなに依頼。それはそうと、恥ずかしいって、いつも半裸とか平気そうなのに! 人間というのは複雑なものなのだなあ……。今回は、おっさんたちやる気出しすぎじゃないですか!? そんなに、そんなに、制服見たいですか!? あかん、ほんまあかんでおっさんら、そら通報されてもしゃーなしやで。まなの通ってた学校の制服、ブレザーなんですね。いやいや、元気元気、とても可愛いですよ。でもリクエストはセーラー服。なんかね、情緒感じさせる思い出語りあれば、もうおっさん、そら通報されるのもやむなしやでってのも語られて、ほんま、おっさんら、あかんで! そんなおっさんらの夢を砕くまなのポーズ、よかったですね。今回は、情緒と最低やでおっさん! のギャップが目白押しだったわけですけど、最後の最後、情緒担当だったはずのおっさんも、あかんでおっさん! ほんま、駄目サイドに踏み込んで、こういう業というかなんというか、実に面白かったです。

『ゆとりの町長』。本当に面白い。いよいよ選挙戦本番。ポスターも貼り出されて、いよいよ選挙活動、本格的にはじめることになるわけですが、そうか、選挙カーってシートベルトしなくてもいいんだ。でもって、氏名の連呼、あれって自動車や船での移動中は可、自転車だと違反って、なんだろう、よくわからんなあ! なんなら自動車でも不可にしてくれよ。名前だけ連呼されても意味ないってねえ。さてさて、今回の選挙戦、現職と新人みつ氏の泥の投げ合い、めちゃくちゃ面白いな。もう、揺れる揺れる。これ、本来なら勝ち目なんてまるでなかったゆとりにも、もしかしたら!? があるかもって思わせてくれる。ほんと、面白い。でもって、ゆとりのアピール、ろくなのなかったんだけど、ひとつね、日本一若い首長が誕生したらメディアで話題になる。それをチャンスとして、町のアピールに繋げたい。すごいな、前向きじゃないですか。なんか、本当にゆとりの当選、ありかもって思わせてくれます。そして現職。ああ、息子がアドバイスしてしまった。ゆとりの当選可能性、皆が面白いことが起こりそうと思ってる、そこを崩そうっていうのか。で、最後の最後、大落ちにみつ氏。ほんと、面白い。なんだろう、空気読まないって感じ、バリバリですよ。

『少女Switch』、ゲストです。面白かった! 背も高く、目付きも鋭い、それが原因で人が寄付かないという女子高生、土肥麗。この子のもとに届いた、うさんくさい入れ替わりアプリ。まさかこいつが本物で、出会い頭に隣のクラスの久美浜マコと入れ替わってしまったっていうんですね。あの入れ替わった時のね、胸が無い…、お腹もちょっと出てる…、足が短い…、細くない…。うららさん、どこで確認しとるの! というか、マコさんに謝って! 全体にテンポよく、動きも、セリフも、ハキハキ、活発に動いてるのがいい感じ。キャラクターも魅力的で、初回にシチュエーションとキャラクターを紹介しつつ、きちんと面白い展開盛り込んでくるのは好感持てました。男子との距離が近いマコ。うららの体で、胸押し付けちゃったりして、それ、うらら in マコが気にして涙目になってるの、そうか、身体の発達だけじゃなく、気持ちの面でもずいぶん違いがあるぞっての見えて、面白かった。というか、マコ、これまで胸があたるとか、全然気にしたこともなかったし、あるいは気にする必要もなかったのかも知れんな。全体に距離の近いマコ、距離をとろうとするうらら。成績が残念なマコ、優秀なうららといった具合に、対照的にキャラクター描きつつ、極端すぎないのもいい感じ。シチュエーションこそは非常識なのに、うららが思ったり感じたりしてること、そこに常識の尺度が感じられて、突飛な状況に当たり前の感情、うまくバランスがとれていたことで、置き去りにされることなく楽しく読めた。まとまりある、いい漫画だったと思います。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第5号(2018年5月号)

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