イギリスはブリテン島とアイルランド及びその周辺に伝承される民謡を蒐集した曲集。内容は非常に充実していて、多彩という形容がぴったりです。
私は音楽の根本は、声楽にせよ器楽にせよ、フォークロアにあると思っていて、そしてフォークロアの根底は声にあると思っているので、北ヨーロッパの民謡を扱っているこの本はうってつけと思われたのです。
ペンタングルというグループがイギリスにありまして、彼らは民謡を非常に美しく歌っていたということは昨日いいました。実はペンタングルや他にもたくさんいるトラッド歌手たちに憧れて、ああ自分もそういうのをやってみたいものだと思ったのが購入にいたる動機です。
モーダルなものが多いかと思っていたらさにあらず、和声的なものが大半です。対して言語はいたって多様で、英語はもちろんとしてゲール語、ウェールズ語、コーンウォール語、フランス語などなど。すべてに英語対訳が付いているので、とりあえず意味がわからないということはないはずです。
恋歌や仕事歌、別れの歌など、なんかの機会に歌えそうなカテゴリーも見えてよい感じです(結婚生活に対する愚痴みたいなのもあります、独身生活をもう一度みたいな)。けれどいざ歌おうとすると思うようにはいかず、人生が二度あればいいのにと思うところしきりです。
- Kennedy, Peter. Folksongs of Britain and Ireland. London: Oak Publications, 1984.
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