2020年11月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2020年12月号

 『まんがタイムきらら』2020年12月号、昨日の続きです。

『しあわせ鳥見んぐ』

朝も5時から鳥見ですか。明け方から活動しはじめる鳥にあわせて人も早起きというのですが、すごいなすずさん、さらに1時間はやく、4時にはここにきてたんだ。どれだけ楽しみにしていたか、これだけでもわかる。この好きになったら、興味を持ったらもう止まらない感じ、これがいいですね。

この漫画、見せ方も工夫して、四コマ漫画としてやりとり見せて、お話展開するところがあれば、情景を伝えるために四コマの形式崩してくれてるところもあって、また登場人物の表情や注目ポイントを印象的に見せようと、コマから大きくはみださせて描いたりね、こういう少しずつの積み重ねが状況とそれにともなう人の感情を印象的に、鮮やかに伝えて、よいアクセントをつけてくれていると感じるのですね。

基本情報量の多い漫画です。言葉でもって怒涛のように伝える翼の情熱もありますが、対照的に言葉少なめに絵や会話でもって表現しようというところもあって、そのあたりバランスがよいと感じます。

そしてこうした工夫を持って表現される鳥のこと、さらには登場人物のいろいろ。今回は3人それぞれの個性? スタイル? その違い描かれて、マイペースなひなさんですよ! いやもう、それでも鳥に興味のあることはわかります。すずや翼とはちょっと重点置いてるポイントが違う感じがしますよね。この興味の幅? それもバランスのよさなのだと思います。

『ゆえに、アイドル革命!』

異世界から日本に一時帰国して、ライブを開催。ひとつの節目となるような出来事を経験したCHU♥IN GAMたちですが、一緒に帰国することのかなわなかったユメですよ。おお、全通逃してショックですか!?

帰国編では影の薄かったユメの穴埋めするではないですが、今回はユメ活躍編? 皆が消息を探しているツカサの探索を一気に前進させて、といいたいですが、これユメはただ罠にはまっただけだよね!? 異世界で、不用意に深酒をしてしまった。というか、酒に薬を盛られてたんじゃん! 中身はおっさんでも今は美少女。いやいや、おっさんだとしても充分危ないよ。というわけで、人身売買組織の手に落ちたユメを助けるために現れたのがツバサと思しき人物。これ、グッジョブといっていいのんか? まあ、結果オーライですよね。ほんと、これがきらら誌でなかったら、ユメさん、危なかったですよ。

ともあれ、これで一歩前進? CHU♥IN GAMとも再合流を果たして、ツカサと思しき人物を引きあわせることもできそう。もしこの人がツカサなら、ここからどういう展開があろうというのか。新展開に期待させられます。

『推しごとびより』

心町の幼馴染み、なるの可能性が開かれましたね。心町とともにアイドルに憧れつつも、自分にはできないと、向いていないと、距離を置いてしまっていたこの子が、心町に巻き込まれるかたちで、アイドルというものに再び触れることができた。その過程で感じたこと、またあるいは心町たちがこの子に伝えようとしたこと、つたないながらも表現してみせたなるへの気持ちとそれを受け取り応えたいと思った気持ちの出会ったことで、蓋をされていた自分の好きという思いを解放することができたのですね。

心町たちの自主ライブは、見るからにあやうくて、いっぱいいっぱいの精一杯、発展途上も発展途上だってことがきっちりしっかり描かれたわけですが、それだけになるを加えて成長していくだろう彼女たちのこれからが楽しみにもなろうというもの。なにかしらのオタクばかりが集まっていたところに、なるが常識人代表として参加というのでしょうか。化学反応が期待されたりしていましたが、なるもいうようにこの子は心町のオタク? 実は一番暴走したりするんかな? ともあれ、それはそれで劇的な反応ってやつなのでしょう。心機一転、ここからの第一歩、いよいよ本格始動といった感じがあって楽しくなってくるんですね。

『ぎんしお少々』

そば食べて頬がふくらんでるすず、かわいいですね。

さて、すずとしろ、まほろともゆるがそれぞれ姉妹であること、この時点で明らかにされちゃうんですね。はやい! びっくりしました。しろから聞かされていた情報、もゆるの姓からそうと疑ったすずに、送られてきていた写真でまほろが確認。で、ここからのやりとり、おっかしいよね。送られてきたしろの写真、それ見て綺麗な子だなとは思ってたっていうの聞いてね、自分への誉め言葉として聞いて喜んでるんですよ、すず。ものすごいポジティブ。いやもう、もゆるもいってますけど、ずっとご機嫌、なにいわれても、なにやっても嬉しそう? 楽しそう? これはすずの強みなのだろうなあ。

今回、もゆるとまほろの過去話が描かれましたね。家を出る姉。離れ離れになっちゃうことにショック受ける妹を心配している姉の気持ち。この子になにかしてあげたいと、もっと広い世界に目を向けてほしいと、その思いから選んだのがトイカメラだったんですね。入学祝いにとトイカメラをプレゼントして、そしてそのカメラがきっかけとなって、確かにもゆるの世界は広がっていった、そして今もなお広がりつつあるというのですね。

すずとまほろの間で話されていたことが、はからずしろともゆるの間でも話されていて、ああ姉の思いがここにこうして叶っていたということがわかる。ちょっと感動的ですよね。もうもゆるは、まほろが危ぶんでいた頃のもゆるではなくなっているのだなって、そしてそれはいつかしろも……。そんな思いのしたのです。

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