2020年9月2日水曜日

『まんがホーム』2020年10月号

 『まんがホーム』2020年10月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、らいかが猫スタイルで登場ですよ。三毛の衣装に、猫耳、猫手、猫尻尾装備して、こういう姿はめずらしい! そんなレアらいかであります。『河原課長とギャル部下ちゃん』レナが黒猫っぽく着飾って、猫耳、猫手装備だけれど、黒のドレスがポップでシックです。『ヲトメは義母に恋してる』鈴と寿々、ふたり猫耳と猫尻尾装備。触れ合う手がいいですね。そして『孔明のヨメ。』月英は、その膝に猫をのせてあわあわしている。その姿、素朴なよさに溢れて、とてもいいですよ。

『孔明のヨメ。』

曹操の手腕がものすごい。荊州を降伏させ、その手中に収めたと思ったら、さっそくバリバリ人事を行って、蔡瑁こそは重用してみせたものの、劉琮は荊州刺史のポジションを得ることはかなわず、それどころか刺史として青州に赴任させられる。これ、左遷だよな! これまでの積み重ねがまったく無意味となる遠隔地。地位こそは保証されたものの、荊州に留まれないではまったく意味がない。劉琮からはその立場を支える基盤を奪い、そして荊州に残る有力者からも後ろ盾を失わせるという人事の苛烈さ。もうまったくの完敗といった様相であります。

曹操の手腕、抱える部下の能力の高さといってもいいのでしょうか、それらがこれでもかと語られた今回。劉備についても、注意をおこたることなく、情報を集め、目的地が読めれば即座に騎馬隊をもって追撃に移ると、その速度感。ほんと、曹操という人はやり手もやり手で、情けも容赦もなくすべきことをなす、そんな男だったのだということ、よくよく感じさせる描写の数々でした。

その点、劉備は民の扱いなど見ても、どこかにおっとりとしたものがある。油断にも見えるから怖いよね。ほんと、ここからの展開、いかなるものとなるのか。関羽と月英の別働隊、その活躍、果たす役割に期待がつのります。

『天国のススメ!』

もうえらいこっちゃですな。よく当たると評判のペンデュラム。草間が買ったというのですが、こいつを太一が手にしたらどれほどの能力を発揮するというのか……。うん、生き物のようにうねうねと動き出して、あたかも会話するかのように持ち手を目的地へと導くというのですね。

このペンデュラム、草間が手を出すと全力で拒否するのもものすごいのですが、完全に草間と太一の会話しているその内容を理解しているというのもすごい。これはペンデュラムの力がすごいのか、それとも太一が規格外すぎるのか、どちらなんでしょうね。両方なんでしょうけど、どうも太一の割合の方がずっと大きいような気もするんです。

今回の話は、不思議な力を持ったペンデュラム。その水晶の意思、思いが太一の力でもって成就した、そんな話でしたね。石であってもそこには思いがある。母への思慕がある。まさかこんな展開になろうとは予想もしない人情ものとしての仕上りがあって、いやもう見事に油断ですよ、やられたっ! ってなる、そんなエピソードでした。

『スナックあけみでしかられて』

おおう、内容がタイムリー。台風がくるよ! おおう、台風は怖いよ……。なんとかマイルドであってほしい。そんなこと思わずにはおられないほどなんですが、だってね、このところの台風、数十年に一度級の規模のものが毎年のようにくるんだものなあ。いやほんと、なんとか直撃は避けてほしい。できれば上陸せず、海を通ってほしいなあ。

というので、今回は防災の話なんかも出てきましてね、物を置かない、避難ルートや避難場所の確認するとか、そういうの、大切だと思います。あけみさんの防災はというと、店の設備がわりとしっかりしてるから大丈夫そう。むしろ自宅があかんのか。それでお店で台風を待ち受けるというのですね。

そこからの、停電、冷蔵庫の鶏肉がピンチ! からあげありますまでの流れが面白かったんですよ。停電したから傷む前にとかいってますけど、冷蔵庫を開けなかったら大丈夫だろうって予測しながらも、空腹に負けたんですな! その気持ちの素直さ、鈴木先生にも伝染するなどね、これがおかしかったなあって思うんですね。

この山のようなからあげ、まさかふたりで!? ってことはないでしょうから、たまたま訪れた人も一緒に、みたいなこともあったのかも知れませんね。いや、ないかな? ふたりの特別な時間でしたか?

『恋はリベンジのあとで』

泉、ショックなことを知ってしまいましたね。梅ちゃん、恋人がいました! あー、ショックーッ! さらには竹ちゃん、既婚で子供がふたり。身のまわりにそういう話がないの、泉ひとりということをこれでもかと思い知らされて、ああ、すっかりヘコんでしまいましたね。吾亦紅をくれた専務も既婚。もちろん石田にも恋人があってと、ほんと、泉だけがポカンと恋愛の空白地にいるみたいになってるんですね。

そして恋愛以外の動き! 農地収用の話、少し事態が動いて、ああー、収用される土地の分、隣りの土地を買ったっていうんですね。水田の土を園芸用にしないといけない、それで心底浮き浮きしてる社長! でも、この土地の購入で借金できたのか! それを姪の泉に頼んじゃうのか! 俺になにかあったら会社を頼む。最初は会社だけが任されるもんかと思ったのに、借金つきとか予想外! 泉の絶叫、人生の悲哀が感じられますね。

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