2020年9月18日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2020年11月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。10月からアニメ第3期がはじまるということで、表紙&関東カラー。花咲く庭? 散る花びらを纏うように踊るメインの5人の姿であります。いや、踊ってるのはもしやシャロだけ? でも、両手でちょいと持ち上げられたスカートに、それぞれのイメージカラーの花びらが彩りを添えて鮮やか。ハイキー気味の画面が、これから彼女らが向かう先の明るさ、光に溢れる様を強調して、またこれも鮮烈です。

今月は新規ゲスト、読み切りが3本です。

『150の恋事情』

めちゃくちゃ面白いぞ、これ。ゲスト1話目で主要登場人物の紹介ばっちり片づけて、その関係性、やらねばならないことなどなど、きれいに整理しつつただの説明になっていないその見せ方。うっまいなあ。絵もきれい。コマの割り方、うまく工夫して、見せるところはよりよく見せる。キャラクターも、主要人物は3人かな、それぞれ個性をきっちり押し出して、とりわけ主人公のダメキューピッド、150号の天ノ矢依恋、この人のアカンところもばっちりばっちり描かれて、あれ? いや、でもおかしいな。なんか、依恋のいってること、わりと共感できてしまう……。これ、駄目な流れ?

これ、チャラ男と呼ばれてる彼の扱い、それがどんな風になっていくのかも気になりますけど、お堅い優等生、222号の白兎つつじ、この子の動向、これが気になります。だいたい今回ですでにだいぶ崩れてきてる。その崩れっぷり、人間臭さ? いや人間じゃないけど、そういうのがどんどん出てきそうなのが楽しみで、あとこの人、人じゃないけど、おつじが依恋のことどう思ってるかなどなど。見どころいっぱいですよ。

『おしかけリブート』

将来、世界の存亡に関わる存在になってしまう主人公、不動エイに関与し、未来を変えるべく現代に送り込まれてきたキュウ。え? エイが命を狙われるのかな? と思ったら、そうではなくて結婚するのだそうでして、なんで? キュウがエイと結婚することでなにがどう変わるというのだろう。疑問に思っていたら、結婚という行為がそのまま人類滅亡の未来を回避させるというわけではないのですね。いずれバケモノになってしまうエイの、その変質のきっかけとなった薬品、それを飲むことのないよう一生つきっきりで守るというキュウ。それほどまでに人類の未来を考えて……、と思ったら、なんかこれ違うな? なんか違うぞ?

ちょこちょこ肩透かしがはいるところ、これが面白かったですよ。

こうくるだろうなと思ったら、なんか違うことになるの、その差し込みが面白かった。足をくじいたキュウをおぶるというエイに、ありがとうと感涙しながらのパロスペシャル。なんで!? 絵柄もまたコミカルなテイストにマッチしてますよね。でもって終盤、エイの人生の岐路にかかる開発中の薬品の出どころ、それがあからさまに提示されてきて、ああ、これは確かにキュウがエイにつきっきりになる必要あるわ! 納得させられたところでさらなる展開を積んでくる?

ええ、思ったような結果となるのか、あるいはここでも肩透かしが発動するのか。その答は次回を待たないといけない。ええ、なんかひどい目にあわせてくれそうでわくわくします。

『なぎさメロウ』

人の世界と出会いに夢見る人魚の娘、深海。16歳となって、陸へと向かった彼女を待っていた光景は……、船に酔った女子高生、みなとが盛大に戻しているところでありました……。

出会いとしては最悪でしょうか? よりにもよって、美しさに欠ける方向からアプローチしてしまった深海。しかも船に乗っていた女子ふたり、凪とみなと、ふたりともにわりと普通でない子たちで、そんな子らに姿を見られてしまった。さあどうなる!? と思ったら、当たり前みたいに受け入れてもらえて、しかも学校とか案内してもらえて、ふたりともいいやつ? と思ったら、なんかあかん感じや! 深海のこと海洋生物部の目玉にしようとしてるだけだ!

わりかし酷いコミュニケーションが繰り広げられるの、そうか、人魚は魚を食べないのか……。このへんは異文化ゆえの摩擦って感じなのですが、いやさともあれ、深海のこと、半ば脅しで確保してしまって、というか深海の父、あかんたれやな! これ、娘からの信頼ゼロになるやつやで!? ほんと、この子たちのコミュニケーション、なんだかんだで仲良くやってはいけそうですけど、結構ゴタゴタしそうなやつでして、そのゴタゴタによっては面白みも積み増しになりそうと思わせるところありました。

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