2020年6月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号、昨日の続きです。

『球詠』

合宿ですよ! もう、のっけから面白い。バス移動にグレードアップ! で、そのバスを獲得するまでの監督の攻防。これがもう最高で、理事長室にて交渉するんですけど、いろいろあった野球部ですよ。そうそう部費も増やせない。ならばせめて現物でという、その確保に栄光の優勝盾を人質にとろうとするくだりね、割って入る理事長ね! もう、おかしくっておかしくってたまらんですよ、あの絵面。

合宿も、初日はそこそこ緩めにという話ですけど、これで緩め!? けれど皆、スキルアップ、自分の持ち味を伸ばそうと生き生き練習に取り組んでて、こうした様子、魅力的ですよ。全力大降りで勝負する光の話も面白い。小さいんだから体全体でスイングしろ! 小学生のころ、そういわれてたからっていうんですが、大きくスイングしてるちびっ子時代の光、いいよなあ。なんか伸びやかだ。

今回はヨミの投球フォーム改造、それから稜の出塁率アップ大作戦? 希にアドバイスもらいにいくんですけど、左で打てばって皆がおんなじこと考えてたのがおかしくって、本人が、送り出した宿舎の皆が、そして当たり前みたいに希が答える、左で打てば。いやもう面白い。これで稜も左打ちに転向ですかね。いけますかね。

『ちょっといっぱい!』

こはる屋に期待の新人、ギャル? の女の子、エリカが加わるというんですが、その働きぶりやいかに!? と思ったら、まだ出てこないのかーっ! というか、今回は酔っ払いはたち悪いなあ編じゃありませんか。しかもそれ、花園か! 悪い客だなあ。ギャルは認めない、オーナー気取りで、飲んで騒いで、ビールこぼして、凪をビビらせて、絡んで絡んで、やさぐれて。もう、悪い客だなあ! 出禁になるぞ!

でも、なんでか愛されてるっぽい感じがする。でもって、ずっと年下の子からも、この人大丈夫かなあって思われてる節があるの、おかしくってですね、ああほんと困ったお客さんだ! ちょっとあけすけで、わりと最低な本音でもあっけらかんとバラしちゃうから嫌味とかないんだろうな。

エリカを待つちょっとした幕間感。期待高まりますよね。花園のエリカと出会うその時、それがまた楽しみでならんですよ。

『スローループ』

小春が家出してきましたよ!

発端はキャンプを父親に反対されたこと。自分たちだけで釣りキャンプしたい。けど子供たちだけじゃ危ないからダメって、ええ、自分が父親でもそう思うだろうなあ。必死で頑張って説得しようとする小春だけど、頑として父は首を縦にふらず、それで家出。押し掛けられた恋がちょっと呆れてるのもわかりますなあ。ええ、ちょっと衝動的な小春。父への交渉態度も、説得というよりわがまま通すといった感が強くって、それをしっかりたしなめてくれる恋。この子、いい子だわあ。小春は恋を友達に持ったの、ラッキーだったと思いましたよ。

小春が反対される理由として恋がいったこと。小春が信頼できる人間じゃないからだよっていうの、これは効きますなあ。そこからの、父が心配しているだろうポイントを洗い出して、問題点を改善にしていこうとするところ。こうやって綿密に計画していく姿、これは見ていてとても瑞々しい。ええ、確かにこの子たち、少し成長する機会になった、そんな実感与えてくれたんですね。

そして小春たちの旅行を心待ちにする日々。その時間のたつ様、それもまた魅力的と思わせて、過ぎる日、待つ時間がより一層期待をふくらませる、そんな感触がなにか懐かしさ覚えさせたりもしたのでした。

そして次回はバンガロー編? どんな旅になるんでしょうね。わくわくさせられますね。

『はるかなレシーブ』

はるかと彩紗の対決感を強めてくる今回。やっと届いたものの、ここからさらに引き離しにかかるなるあやペア。ストレートかクロスか、一瞬迷いを見せたはるかにポーキーで答えた彩紗。読みの差? 経験の差? これをもって、彩紗への理解が足りないというはるかの思考が面白い。やっぱりこの子にとってビーチバレーの試合とは、相手を打ち破り、ただ勝つというだけのものではなくて、対峙する相手を知り、理解し、そして信頼にいたる、そのプロセスそのものというのですね。

途中、かなたにいったこと、彩紗を信じきれなかった。読みで上回るとかかけひきとか、そういうものを超えてきていると思わされて鮮烈。そして迷いの中にあったはるかが、かなたの呼び掛けを受けて、なにかに気がついた? ふっきれた? 試合の只中においてなお変化し、成長していく、その姿が本当にまぶしい。よいパートナーに巡り会えたこと。さらにいえば、よいライバルに恵まれたこと、そのすべての先に、はるか、かなたの新たな地平があるのだと予感させられた今回。ああ、この試合の果てにどんな世界を見せてくれるというのだろう。

ほんと、この感覚。これは読者にしてはるかなのふたり、さらにはなるあや、他の皆に対する信頼あってのものなのかも知れません。

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