2019年5月17日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2019年7月号

 『まんがタイムきららMAX』2019年7月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、アリスと綾、ふたり揃いのドレスを着まして、その姿、あたかも妖精でありますね。これ、どういうシチュエーションなんだろう。劇かなんかの一場面に見えますよね。花の妖精? 背景に大きく描かれている花がために、ふたりの妖精感、さらに際だって、そして腰掛けるアリスの肩にまわされた綾の手。その腕をそっとつかむアリスの両手と、その親密なるさま、かなりくるものがありますよ。ふたりの髪、その先のくるりくるりと巻いたところ、これ実によかったです。その描写、なにげに力はいっていますよね。

今月の新規ゲストは2本です。

『吸血鬼さんと行く∞日の終末旅行』。吸血鬼さん、危機感が足りてないですよ! 長い眠りから目覚めたら、人の文明が滅びてしまっていた。住んでた屋敷は廃墟同然。周辺を探索してみるも人影はなく、かろうじて動いた情報機器にて人類激減、そして文明の崩壊を知るにいたる。人が滅びたとなると吸血鬼の彼女にしても食料問題が首をもたげて……。いや? 人の血じゃないと駄目? 『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』だとネズミで飢えをしのいでいたりしたよ? といっても、作品ごとに吸血鬼像って違うから、ここの吸血鬼はそうはいかんのでしょう。ともあれ、人の滅びたと思しい世界で出会った女の子、驚きはしたものの、その子に果敢にからんでいく吸血鬼嬢。いやいや、待って、人類滅亡後の世界にのうのうと暮らしてるやつよ? 姿こそは人でも中身はまるで違ったりするかもしれないじゃんよ。なのに真っ向からからんでいく。あぶない、あぶないわ。危機意識、足りてないわ。まあ、その子、胡桃は普通に人間だったのだけど、会話してみれば、言葉こそは通じるものの、はしばしから文明の後退がうかがえる。そんな子に食事を与えて、かわりに血を貰って、そしてはじまるふたりの旅。ああ、吸血鬼クラリスにとっては血を貰うことが主目的とはいえ、ただそれだけではない気持ちが兆していますよね。

『犬にプロポーズされたんですけど!』。拾った捨犬が普通の犬ではなかったという話。翌朝には人の姿に変わっていて、聞けば犬の惑星からきたという。地球にはお嫁さん探しにきているんだそうですが、そうか、チワワが好みなのね。でも、犬の姿、よくて柴犬、けどおそらくは雑種よね? チワワはさすがに無理じゃない? この犬の少年、犬の惑星の王子なんだそう。って、じゃあなんで捨てられてたんだ! 人の姿で、王家の資力をもって好みのチワワを探せばよかったんじゃないの!? みたいなツッコミはいいとして、拾ってくれた海香に唐突に求婚。一夜の恩なのか? 好きになったから結婚してって、もうチワワはよくなったのかい!? ともあれ、この犬の王子の求婚話。そこに割って入った、犬耳の少年、いや少女? 結婚を妨害しにきたこの子の目的は、海香を王子に渡さないため? あるいはその逆? これ、続く次回に期待を持ち越しですね。

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