2018年12月14日金曜日

『まんがタイムきらら』2019年1月号

『まんがタイムきらら』2019年1月号、一昨日の続きです。

城下町のダンデライオン』。アンジェの父との確執、母の死に自身が関係しているのかという疑い、それらが一気に噴出しましたね。倒れた父のために帰国するよう求める兄に対してアンジェが思いの丈をいいつのる一連の描写、力感たっぷりで、アンジェの内に秘めていたもの、その熱さ、重さ、激しさがこれでもかと押し寄せて、これまで描かれていた彼女の印象を一変させる勢い。とてもよかったと思います。アルヴィンの奥の手、これ、ちょっと冷や冷やしたんですが、なるほど茜様を頼るのかあ。この茜様の言葉もまたとてもよかった。やさしくアンジェを受けとめて、そして背を押す力強さ。今回は大きなうねりをともなって物語の動こうという、そんな躍動が見事に息づいていました。

『みゃーこせんせぇ』。文化祭のお化け屋敷。これ、面白いな。最初はたいしたことないだろう、いやそれでもちょっとは怖いのかな? そんな様子だった美夜子がですよ、いざお化け屋敷に踏み込んでからのビビりよう。というか、やたら特異なのが登場してくるなあ。あれ、ゴロンゴロンって、体大丈夫なの!? ひとつひとつの仕掛けというか演技というかがふるっていますよね。理屈じゃない怖さがある。あのトイレのくだりなんかもうね、ほううまい仕掛けじゃないか、そう思ったら、いやいや、いるいる、なんだこれー。それと最後のゾンビランナーなんですけど、なるほど喫茶の回転率あげるのによさそうなアイデアだ! でも、廊下走ったらあぶないよっていうんですが、これももうほんと、理屈とかまるで関係ない怖さというかなんというかですよね。ほんと、いい仕事でした。鹿島先生もまた素敵です。

『たびひよこ』、これよいなあ。川にはまりました。湯につかります。そうしたら財布スられちゃってまあ大変ってな話なんですが、これね、旅の先々で起こるアクシデントと、その都度それなりに対応して頑張る姿と、そして悪いやつからはきっちり財布を取り戻してっていう流れね、シンプルなんだけど、いいですよ。財布を取り戻すくだりがまたいいじゃありませんか。そうか、旗持ちの花輪とぼんちゃんのナイス連携プレイですね。ゆるい雰囲気ながらもしっかりと展開が用意されている、それがいいんでしょうなあ。気に入っています。

My Private D☆V、『しょうこセンセイ!』のなじみです。おお、すらりとしたイラスト、落ち着きあってよいではありませんか。D☆Vポイントはといいますと、二の腕が出る服でありますか。もちろん服がというより、服から出ている二の腕がポイント。脇なのか腕なのかとありますけど、その服から伸びる手の周辺、そのぐるりに萌えがあるのでしょうなあ。たとえばそれは、大きくあいた袖ぐりの腕の向こうにわずかに見える背のライン、そうしたところにも魅力があると感じさせて、ええ、言葉よりも多くを語りうる、そんなイラスト。素敵でしたよ。

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