2018年2月6日火曜日

『まんがタウン』2018年3月号

『まんがタウン』2018年3月号、昨日の続きです。

『恋するヤンキーガール』。おお、アヤメちゃん、お正月に晴着きまして、これがまた綺麗ときたもんだ。この子、基本美人さんなんだよなあ。初詣にいった神社で、ころっとナギと出会ってしまうっていうのね、いやあ、もう運命じゃーん、とか思うんだけど、そうか、アヤメちゃんは恥ずかしがって隠れちゃうんだ。ナギがいとこの女の子、楓といるというので、なにか一悶着あったりするのかな? そう思ったんだけど、まったくそういうのはなくってですね、まあいとこだしな、小学生だし、ナギはアヤメちゃんにぞっこんだし。照れ屋で、恋愛ごとにはとことん疎い中学生のアヤメちゃんと、小学生なのにマセちゃっていうこと一人前な楓、このふたりのやりとり面白くって、チュウのくだりとかね、ええ、アヤメちゃん、一線超えちゃったらよかったのに! といいますか、そこからの間接のなんのっていうの、ほんとこの子の純情が炸裂して、いや、こうだからこそいいのだろうって、心底思わされましたね。

『小春さん、ずれてない?』。小春さん、なんかあやうくって怖いよね。なんか、ちょろっとかっさらわれて遊ばれそう。ともあれ、今回は大学の友達みんな、彼氏だ、恋人だって、そっちを優先するから、遊んでくれる人がいないよ。それで冬樹のところに押し掛けてくるんですが、そこでメイクの話になる。それはいいんだけど、ナチュラルメイクって、それをしてるってバレたらあかんものなの? 今回のエピソード、結構好意的に読みましてね、化粧に挑戦しようという小春の方向性の誤りと、それをうまいこと是正してくれる冬樹と、ふたりのやりとりもろもろが面白かったのもありますが、結局は冬樹、小春の洗い上がりの魅力に密かにやられてるってのがね、なんか素敵だなって思ったんですね。小春みたいに飾らない人は、飾らないままでいいのかも知れないな。そんな風にも思われる今回のお話。ええ、冬樹よ、籠絡されてしまいたまえよ。

『俺の生徒は神メイド』。文化祭当日ですね。まさかの夏川、メイドとして投入されるの巻。人手不足だからというんですが、嫌がるこの子をその気にさせる知世子、すごいな。いや、夏川がチョロいだけなのか? ともあれ、このメイド夏川が大活躍ですよ。接客に出たこの子、お客の持ち物その他から趣味嗜好を読み取って、どんどんおすすめを提案していくっていう、その手腕。たまたまうまくいったとかじゃなくて、なぜそれを選んだか、ちゃんと説明できるっていうのがすごかったですよ。で、夏川の説明を受けて知世子がさらに踏み込んで解説する。ああー、九鬼先生、自身のこれまでの振る舞い、振り返っていらっしゃる。ええ、先生、チョロいんですなあ。多分、夏川以上に、チョロい。勝ちをとりにいこうとしていう知世子。それはいいんだけど、あまりの集客に手がまわらなくなってきた。その要因がメイド喫茶ブロガーによる予想外の宣伝で、いや、ちょっと待って? ブロガーさん、学園祭の催しも守備範囲内なの? でもって、店舗じゃないしとかいって辛口評価しようとかしてますけど、待って? 待って? くっきーご主人様もだけど、篤志ご主人様もわりかし気持ち悪いっすよ!? ともあれ、ここで知世子が打って出る。これ、対決だな。いかなる手で攻略するのか。見物ですね。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。これ、ほんと、ストレスフルな状況描いているわけですが、職場にてすぐキレるリーダーがいるっていうのね、これ、ほんまあかん職場やと思わされましたよ。下についた人間が、しれっとやめちゃうか、あるいは病んじゃうか、そんな最悪なサイクルができちゃってるんじゃないかなあ。ほんと、痛ましい。可能なら、すぐさま離れるべき環境だよなあ。なんて思ってたら、特養ユニットはまるで天国なのか。リーダーが人格者。いや、もしかしたら普通の人なのかも知れないけど、キレるリーダーと比べたら、どんな人でも人格者に見えるかも知れない。これね、ショートステイユニットのキツさって、リーダーの人格そのものもあるかも知れませんけど、この人が人手をはらってしまうせいで手が足りなくなり、さらに仕事がキツくなる、みたいな悪循環もあったりするんじゃないの? ほんと、これ、漫画にする段階で、比較的マイルドな、通じやすいエピソードが選択されてるはずで、ということは、実際はもっと洒落にならないんじゃないかなあ。と、こんな尋常じゃない状況、専門学校から実習できた子にまで怒鳴り倒したリーダーの所業についに堪忍袋の緒が切れてしまった作者さん、さて、これからどうする、どうなる? なんらかの解決ないしがあってくれたらいいな、そう思うのですが、現実はそう簡単じゃないからなあ。そう思いながらも、期待している私がいます。

  • 『まんがタウン』第19巻第3号(2018年3月号)

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