2018年2月13日火曜日

Legere レジェール 樹脂製リード

 私はリードを選ぶのが嫌いです。もう嫌いで嫌いで、だんだんリードがヘタりはじめて、次のリードを用意しはじめないといけないって頃合いになると、もう本当に憂鬱で憂鬱で、しかたがないからやるんですけど、一箱あけて、10枚の中からよいリード、使えるリード、なんとかなりそうなリード、どうにもならなそうなリードを選りわけて、紙やすりでバランス整えたりして、それでなんとなく馴染んできたかなと思った頃には、もうピーク目前でそろそろヘタりはじめる。もっと練習に時間を振り向けたいのになあ、と思っても、どうしても時間を持っていかれるリード選びは不愉快で、さらには一箱10枚のうち、はたして何枚が使えるかなあって、そのコストパフォーマンスの悪さも嫌だった。最近の言葉でいうと、10連ガチャ引いてる感じ。ほんと、ガチャは嫌い、リード選びも嫌い。本当、うんざりしてたから、樹脂製リードが使いものになりはじめている、そうした話を聞いた時は、いい時代になったものだって心底思ったものでした。

残念ながら、初期の樹脂製リードについてはよくわかりません。樹脂製リードが出始めた頃は、それなりに使えるけど、まだケーンリードの方がいいという意見が優勢で、自分も根が保守的ですから、試すことなく遠まきに評判だけ聞いていた。それが、しばらくサックスから離れているうちにずいぶんと改善されたようで、じゃあそろそろ手を出しちゃってもいいんじゃないかな? なんせ、以前よりもなお練習に使える時間は少ないんだから、多少質が悪かったとしても安定を取りたい!

結果的に、これ、もう樹脂で充分じゃないかな? そんな感想になりました。

私はLegereしか試してないのですが、ソプラノはシグニチャーとオリジナルスタンダードカットの2種類、アルトはシグニチャーとオリジナルスタジオカットの2種類を使っています。シグニチャーとスタンダードカットはクラシカル向け、スタジオカットはジャズ、ポピュラー向けなんだそうで、私は根が素直だから、そのように使いわけています。ソプラノはスタジオカットがないので、もう単純に違いが知りたいという理由で、2種類揃えました。

シグニチャーとオリジナルを試してみて、これ、少なくともクラシカル志向、吹奏楽もそうですね、だとシグニチャーを選んだ方がいいと思います。リードの反発力、リードのどのあたりにスポットがあるかというバランス鑑みても、シグニチャーの方が扱いやすい。シグニチャーを知らないうちだとオリジナルでもいいんだと思います。でも、シグニチャー使ってしまうと、やっぱこっちがいいなあって。こうなると、シグニチャーばかり使うようになって、せっかく買ったスタンダードカット、まるで使わなくなっちゃうので、Venovaにはスタンダードカット使うようにして、無駄のないようにしています。

樹脂製のリードよりケーンリードの方がいい、そういう人も多いと思います。なので、ケーンリードの方がいいという人は、変わらずそちらを使い続けることになるでしょう。自分も、よく選ばれた質のいいケーンリードの方が樹脂製リードより優れているだろうという感覚ではいるのです。にもかかわらず私が樹脂製リードをメインに使おうと思ったのは、まず質が安定している、選んだり調整する手間を軽減できる、この2点があまりに大きい。この選ぶ必要がないというのは初心者にとっても利点のはずで、まだどういうリードがいいかよくわかっていないうちは、質もバランスも安定している樹脂製リードを使った方が絶対によいと思っています。それで、後々にケーンリードを試してみるなどして、そちらがよいとなったら転向していけばいい。それこそ、部活でサックスやクラリネット吹くことになった中学生とか高校生でもですね、適切な教師につく機会のない人にこそ、樹脂製リードは勧められると思っています。

ああ、マウスピースのよしあしもあるから、できればプロによる選定品を買う方が、後々無駄がなくてよいですよ。外れを引いたら、長い目で見れば消耗品とはいえ、ダメージでかいですから。息の全然入らないマウスピースとかだと、吹いても吹いても鳴らなくて、時間無駄にしてしまいかねません。

というわけで、思い出したようにサックス吹いたりVenova吹いたりしている私には、樹脂製リード、すごくありがたい味方であります。

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