2018年4月15日日曜日

決断

 いい時代になったと思います。HuluやNetflix、dアニメストアといった、定額見放題サービスがいくつも乱立するようになって、ちょっと興味がある、試しに見てみたかった、そういった動画を視聴する機会が格段に増えました。私はレンタルビデオを利用したことがないので、その変化のインパクトは絶大で、家にいながらにして、なんか面白そうなのないかなーって探して見始めるというの、テレビというものの常識がひっくりかえるほどに強烈な体験でした。さて、私がHuluの利用を開始した理由です。ずっと以前から気になってたアニメがありまして、機会があれば一度見てみたいものだ。けれど放送に乗ること、ちょっとないだろうなあ。そう思ってたのが、なんとHuluに入っていた! うおお、これはちょっと1ヶ月のお試し期間利用して見てみようじゃないか。ええ、それが今日とりあげるアニメンタリー『決断』です。

『決断』についてはネットで知ったのです。太平洋戦争についてドキュメンタリータッチで描いたアニメーション。オープニング冒頭のナレーションが奮っていて、引用するとこんな具合。

人生で最も貴重な瞬間、それは決断の時である。

太平洋戦争はわれわれに平和の尊さを教えたが、また生きるための教訓を数多くのこしている。

第1話「真珠湾奇襲」を皮切りに、主要な海戦、陸戦を取り上げ、最後にはポツダム宣言の受諾、敗戦までにいたります。エピソードは、日本が華々しい戦果をあげるものがあらば、逆に手痛くやられてしまうものまでわりと多様にあって、けれど事前に予想していたよりも、勇ましく武功を讃えるものが多かったという印象でしょうか。

これ、1971年のアニメです。生まれる前か! さすがに映像としては古くて、最近のアニメを見慣れた人には魅力的とは映らないかも知れません。ですが、昔のアニメ基準で見ると、かなりの力作であることが見てとれて、これ、もしかしたらスタッフに実際の兵器、艦船、航空機など、見て知ってる人もまだいた時代ならではなのではないか。その偉容、用いられる様、また人物の感情などもろもろ、一種生々しさ感じるところなどある、そんな雰囲気が今となっては新鮮で、そらもう、戦後まだ30年たってませんからね。戦地を経験した人もたくさんいるし、そこそこ若い人でも戦時下の空気を知っている。子供でも、大人から当時のことを聞かされたり、あるいは戦記もの、物語として触れていたりもあったでしょう。

そうした状況あって『決断』のタッチも成立したのではないか。そんな風にも感じられて、また逆にそうした状況であるからこそ、ある種武勇伝に近いものにもなりうるかも知れないな、などと思ったりするところもあって、こういった雰囲気もろもろ含めて、昭和という時代の空気なのかも知れないなんて、そんな思いで見ていました。ある意味、戦争の頃がまだ肌に感ぜられる、そうした社会だったのでしょう。もうこりごりと身に沁みていたり、そうした反面、戦地で活躍する兵士たちへの憧れを禁じえなかったりと、アンビバレントな感情が沸々とわきたっているように感じられたアニメでした。粗野にして率直な感情に後押しされて語られる物語であり、それゆえの生々しさがあった。そんな風にもいえるかも知れません。

2018年4月14日土曜日

ARMS

 ARMS』は、当初からそういう予定があったのかなあ、追加要素がずいぶん多くって、ファイターの追加こそは予想の範囲ではありましたけど、パーティジャックという、スプラトゥーンでいうフェスみたいなもんですかね? そいつが突然開催されるようになったり、またつい最近、4月11日にもダッシュボードという機能が追加されたり。発売後も、どんどん変化、進化しているのであります。

追加された新要素に関しても、実際の状況、使われ方など見て、必要ありと判断したらすぐさま改善を試みようとする、そんな姿勢が見てとれます。それはパーティジャックに顕著なのですが、パーティジャックというのはピックアップされた2ファイターの人気を競う、そういう体裁をとっているイベントです。例えばまさしく今日開催されているパーティジャックではミェンミェンとDNAマンがピックアップされていて、このふたりを使っていると対戦して得られるポイントが1.5倍されます。イベント終了後にファイターごとの勝率が出て、勝ったファイターを応援していた(使ってた)プレイヤーは嬉しい、とこういった感じになってる。当初はこれだけだったのですが、前々回くらいからでしたっけ? ルームごとの勝率を出して、負けているファイターを選ぶとポイントを2倍するようになりまして、人気の偏りがなくなるような工夫、いろんなファイターやアームを使ってもらおうという運営の意思というものが感じられるつくりになっているのですね。

また、多彩なファイター、アーム(武器)を使わせようというだけでなく、プレイヤーのスキルの底上げをはかろうとしている節もあって、このたび追加されたダッシュボード、これに戦術を紹介するコーナーがあったりして、基本のテクニックから、一歩上達するためのTips、そしてファイターごとの特性を活かす戦い方が、動画つきで紹介されているんですね。さらにはこれまでの大会の試合映像も収録されていて、見て学ぶことができるわけですよ。ああ、これはすごい、ありがたい。

こういうのスプラトゥーンでもやってくんないかな。自分でYouTubeでもニコニコでも探せばいいじゃんかって話でもあるんだけど、自分のスキルの底上げもしたいし、他のプレイヤーのスキルもあがって欲しいし、そのためには外部サイトを頼るのではなく、基本的なところはソフト内で完結してほしい、とここまで考えたところで、基本スキルを知るにはヒーローモードが最適というのを思い出したんですが、あれ、やらない人はまったくやらないんですよね。基本的な動きとか紹介されてるから、ひととおりやってみたらっていっても、やらない人は頑としてやらないんですよね。うん、動画があろうと、説明があろうと、見ない人は見ないわ……。

スプラトゥーンとARMSのイベントが同日に開かれるの、勘弁してくれよってずっと思ってましたが、同様の声が多かった? 今回は別日にしてくれてありがたかったです。正直、スプラトゥーンのフェスとARMSのパーティジャックなら、ARMSの方が飽きずにできると感じていて、それは15分ごとにボーナスアームが変更されたり、ポイント2倍や3倍のボーナスタイムがあったりと、単調にならない工夫があることと、ルームに集められたプレイヤーは退出しないかぎり固定されているので、プレイヤーの個性、戦い方の癖みたいなものが掴めてきて、対処法工夫しながらリベンジマッチに熱くなったりできるからじゃないかなあ、なんて思ってます。

スプラトゥーンのフェスは、とりわけソロは、2になって一期一会感が強くなりすぎたから、プレイヤーの個性をつかんで、アシストするとかサポートするとか、そうした結果仲良くなるとか、そういうのなくなっちゃったからなあ。

そういう点では、スプラトゥーンの1にあった楽しみをARMSは残していて、私はそれを楽しみにしているのかも知れません。

2018年4月13日金曜日

超高速!参勤交代

 こないだ見たんです、『超高速!参勤交代』。せっかくNetflixと契約してるんだから、なにかしら見ないとね、そう思っていたところ、たまたま見たいテレビもないからと、前々から目をつけていたこの映画を流してみたら、これがまあ面白い。ノリがいい、テンポがいい、笑える、楽しい、いい映画。もう娯楽に全振りですよね。いかにもなわかりやすい悪役作りまして、ふっかけられた無理難題を知恵と工夫と根性で乗り越える、そんな感じの時代劇であるのですが、なにこれパロディ満載じゃん。ベタな展開だってどんとこいですよ。ほんと、映画ってのはこれくらい気楽に見られて面白おかしいわかりやすいでいいんじゃないかって思わされました。

タイトルが奮っていますよね。お前の藩の報告に疑義があるゆえ、早急に江戸へ参勤せよ。5日以内! って、そんな無理やで。という、その無理をなんとかかんとかして乗り越えようという話。ゆえに『超高速! 参勤交代』。基本、この説明で物語のほぼ全部をカバーしてるくらいにシンプルな話なんですが、シンプルであるがゆえにわかりやすく、途中途中のエピソードもぽんぽんと小気味よく展開して、飽きさせず、最後まで楽しませてくれるって感じの映画だったんですね。

最初、これは史実がベースなのかな? とか思ったんですが、そういうわけではないみたいですね。原作は小説? 原作もかなり面白いみたいなんですが、映画にあったパロディみたいなのとかあるのかな?

映画にはニンジャが出てくるんですが、これがまあベタな忍者で、江戸へと急ぐ一行を妨害してくるその時々に、死して屍拾う者なし、死して屍拾う者なし、って、これ『大江戸捜査網』か! とまあ、こんな具合にパロディ要素があったりして、きっと気づいてない小ネタの類、いっぱいあるんだろうなあ。映画とかドラマとかね、好きでいろいろ知ってる人ならもっと楽しめるのかも、なんて思うところたくさんありました。

でも、こうしたパロディ要素を知らなくても充分に面白くておかしいのが大変よかったです。参勤交代を大幅にはしょりながらも、それらしく装う工夫がもうコミカルで笑わされたりね、きっとこうするんだぜ、って思ったのがそのまんま絵になって見せられたら、やっぱりね、笑っちゃうんですよ。きっとこうなる、そう思ったのをどんと受け止めて、ほら見たいもの見せてやるよ! ってな具合に見せてくれる面白さがあった。演出とか演技も効いてるんでしょうなあ。ちょっと無茶めの展開も悪くない。悪ノリといってもいいのかも知れない、そんな大仰さ、やりすぎ感もありながら、変に感動させようとしたり深刻ぶったりすることがないから、ノセられるままに最後まで一緒に駆け抜けることができた。そんな感触が悪くない映画でしたよ。

2018年4月12日木曜日

『まんがタイムきらら』2018年5月号

『まんがタイムきらら』2018年5月号、昨日の続きです。

『ちっちゃなピアノ教室』。ゲスト掲載はこの3話で終わり? 友達の前以外ではピアノが弾けないつばめの、おともだち帳作戦。うまいこと機能していますよね。双木小乃葉という子がピアノを弾いてほしいといってやってきたのだけど、おともだち帳に記入してないから無理、すなわちこれ会員制? 年会費はいくらなのかという話から、つばめが友達料を請求されてると勘違いしちゃうって流れ、見事でした。つばめの友達、都成梨奈が、つばめの友達づくりの手伝いすべく、暗躍してくれてるんですね。それで小乃葉がやってきた。つばめとの相性もいいみたいで、つばめもリラックスして弾けたようで、でもそれで人がいっぱい集っちゃってというの、まさかロッカーに逃げ込むとか! あの、ひぃ…まだ見てる!? って悲鳴、実におかしかったです。けど、こうして友達またひとり増えましてね、ピアノを習いたいというその子を先生に紹介してって、この一連の描写、つばめと先生の間に信頼関係がちゃんとできてるっていうのも見えて、実によかったです。

『おとめサキュバス』。まさか、今までそんなことになっていたとは、まったく思いもしていませんでした。風の日、ひらりとめくれたスカートの下を垣間見たみちるの一言、なんでパンツはいてないの? なるほど、サキュバスであるふたりにはパンツを履くという文化がなかったわけか。しかも、これだけ人の世界に順応しておいて、その存在さえ知らないという。みちるから説明受けて、キュリアが大ダメージ。対してまるで気にするそぶりさえ見せないルナ。この対照、いい感じでしたね。結局買いにいくことになりました、というのはいいんだけど、パンツ履いてない状態でいきなり下着屋さんって、その前に適当なの買ってしのぐ、とかじゃないんですね。知らないうちはなんでもなかったのに、知ってしまえばもう以前には戻れない。重装備になってるキュリアですよ。下着店での、全然乗り気でないルナの様子も面白かった。乗り気じゃないけど、みちるの悪意にはピンとくるんだ。キュリアと涼香ペアの様子もとてもよくて、ナイスカップリング反応ですよ。ほんと、このふたり、なんか独自の世界を展開するようになりましたね。実によいと思います。

My Private D☆V、『全裸.zip』のみやこです。ということで、イラストも全裸。D☆Vポイントも裸、自然がイチバンときましたよ。しかし、痩せぎすの体、首からかけたタオル。かたわらにはギター、ポータブルプレイヤーで音楽を聞いているのですが、自然がイチバンというとおり、これとなにかを協調するでもない素気なさが悪くない感じでありました。基本、いやらしさがないんですよね。イラストに描かれた子も、中性的といいましょうか、少年のようといいましょうか、さらっとした感触が結構好みであります。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第5号(2018年5月号)

2018年4月11日水曜日

『まんがタイムきらら』2018年5月号

『まんがタイムきらら』2018年5月号、一昨日の続きです。

城下町のダンデライオン』。文化祭に向けて、劇の準備に頑張っているアンジェたちですよ。クラスの皆と親交を深めていくアンジェの様子は、見ていてとても喜ばしいものあって、この子にとってはこういう生活や友達が大切なのだということ、こうして序盤にしっかり描いてみせたのは、ああ、終盤の展開のためなのですね。トラブルで、台無しになってしまった背景大道具。翌日、朝から皆で直そう。しかし間に合うだろうか……、という局面でアンジェの能力が使われるのですが、ああ、壊れたはずの大道具、すっかり元通りになって、けれどこのことをアンジェが自分がやったといわなかったの、能力を隠すためだと思ったら違ったんだ。どんなモノも元に戻すことのできるアンジェの能力は代償として思い出を失ってしまう。この代償のせいで、修復したということも忘れてしまったのか。出てこない劇のセリフ。また親しくなっていたノリとの距離も少し広がっているという、その状況。はたしてアンジェはどれだけのものを失ったのだろう。もうアンジェには、なにを失ったのかということさえわからないということが、なにより悲しいことでありますね。

三者三葉』。大変だ。ただでさえ天使のような葉山ちゃんが、お姉ちゃんのためになることをしたいだなんていいだして、ああ、受験に頑張ってる姉をねぎらいたいのだなあ。なんていい妹。前回などは、葉子様の成長を描いていたわけですが、こうして葉山ちゃんや、いずれは双葉のことも描いていくことになるのかも知れませんね。さて、今回は葉山ちゃんが姉のために夜食を作ることになるんですが、それで双葉に相談したら、カツ丼とかカツカレーとか、めっちゃ重いのが提案されるし、むしろ今回は薗部の提案の方がまともだっていうんですよ。ココア。マシュマロ浮かせればどうですかって、いかにも葉山ちゃんの好きそうなの出してくる薗部、さすがやわ。今回の、葉山ちゃんが料理できないと思われてるところとかに顕著なんですけど、この子たち、ほんとぎりぎりの危険球を投げあってるみたいな対話するんですけど、それが気の置けなさ、親しさを感じさせていいんですよね。そして最後、ココアを用意する葉山ちゃんの失敗、嬉しそうにして、そのまま自分で飲んじゃったりして可愛い。姉にココア持っていって、感謝されて、しみじみ思いを噛み締めてるところなんかも素晴しい。とても美しい姉妹のエピソード、最高でした。

『放課後すとりっぷ』。人間関係、広がっていきますね。白石さんと秋映先輩が中学からの知り合いでした。それで一緒に勉強をしようって話になったりね、というか、秋映先輩が勉強苦手で、白石さんに教えてもらうのだね。でも、わからない時に後輩相手にでも教えを乞えるというのは、とてもいいことだと思う。こんなとこで変にプライド守ろうとして頑なになってもしようがないですもんね。この勉強会に林檎もどうかと誘われて、ああ、林檎は秋映との関係、うまくいってなかったんだ。でも、これをきっかけに仲良くなりたいって、ええ、人間関係が広がっていきますね。次回、勉強会がどうなるか、楽しみでありますよ。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。アイリーンが火星に帰るって決めちゃったんだ。アイリーンをダシに、地球に入り浸っていたマリーヌにとっては一大事、っていうんですが、それより問題はメロンですよ。せっかく仲良くなったんだよ? そのアイリーンとお別れしちゃっていいの? ああーっ! とめないんだ。むしろ背を押すんだ。自分は悲しい、別れはつらい、でもアイリーンの決定を尊重して涙の別れですよ。あばっば、もうね、つらい、悲しい。明るくふるまおうとつとめるメロンの、その笑顔が切ない。火星に帰ること、それがアイリーンの悲願であること、わかってたからなんだろうな。そしてアイリーンの火星に帰ろうと決意した理由。前回アイリーンが見た夢、そこで昔の自分に、立派にヒーローやってるよっていえなかった、このためなんだ。でも、そんなアイリーンに、地球でやってきたことは無駄なんかじゃないんだってマリーヌがいってくれたこと、これ、泣けるよなあ。ほんと、アイリーンの頑張ってきた証しであるストーンの数々。いつかアイリーンが、立派にヒーローやってるって昔の自分にも誇れるようになれればいいって、そしてまたメロンとあえたらいいって、願わずにはおられないエピソードでした。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第5号(2018年5月号)

2018年4月10日火曜日

『まんがタイム』2018年5月号

『まんがタイム』2018年5月号、一昨日の続きです。

『ウレ漫とガケ漫』。落ち込む白井っち。それ見て心配してくれる女子高生、春日ちづる。けれど、年頃ゆえでしょうか、きっと失恋したんだって決めつけちゃって、そこからのすれ違いいろいろ、面白かったです。白井は、連載会議の結果、連載を勝ち取れなかったってそれで落ち込んでるんですが、茜の漫画見てね、こういう漫画に憧れるけど、なかなかうまくいかないなんて意味深なこといっちゃうから、ちづるのみならず、茜からも、担当編集瀬戸からも失恋だって思われちゃいましたよ。そこから、やたら気を使われるの、おかしくて、ひとり白井だけ状況わかってない。って、まあわからんよねえ。でも、誤解だってわかってからも、こうして皆が心配してくれたことが白井を元気づけてたっていうのがね、なんかよかったなって思ったんですね。

『瀬戸際女優!白石さん』。白石さん、出演した映画が好評で、15kg増量して臨んだっていう役ですが、その増量も含め、すごい根性だって評価されてるのに、当の白石はというと、太った自分にすっかり慣れちゃって、ダラダラ生活してるっていうのがおかしかった。加えてこの状況をマネージャーさんからも不安視されてるっていうのもおかしかったです。白石、惚れっぽいんですよね。監督の真島のこと好きになっちゃってて、一緒に出掛けることになって喜んでみたりね、でも、真島はそういう気はないみたい。おかしかったの、真島の眼鏡ですよ。眼鏡はずすと、目が3 3になっちゃうんだ! そのギャップにやられてる白石ですが、ほんと、好きになったらあらゆることが評価ポイントになるんだな。でもって、白石、最後には減量成功ですけど、これ、結局恋愛はうまくいかなかったのかな? 次へと移っていくことになるんでしょうなあ。

『はこいり良品』。今回は迷信がテーマですね。マキが財布にヘビのぬけがらを入れていて、お金が貯まるとかいいますよね。これ、いわばお姉ちゃん、お爺ちゃんから迷信いろいろ聞かされてきた、エリート教育の結果であります。日常生活に迷信が紛れこんでた。そういうマキだけど、おかげでいい子にしてたというの、よかったじゃないですか。道踏み外さなくてすんで、迷信様々です。商店街で小さなトラブルが起これば、運気の低下を思い、おはらい、神頼みとくるんですが、いや、ちゃんと体制の見直しとかも検討してるんだから、人事を尽くして天命を待つってやつですよ。マキのいうように、この科学の時代、結局気持ちの問題でしかないのだけど、それで収まるものがあるというのなら、無意味ではないって思うんですよね。今回の話でも、迷信、縁起と理解しながら、ゲンを担いでみたり、ほこらを大切にしてみたりと、そういう気持ちのもっていきよう。うまくバランスとれた、いいエピソードだったと思います。

  • 『まんがタイム』第38巻第5号(2018年5月号)

2018年4月9日月曜日

『まんがタイムきらら』2018年5月号

『まんがタイムきらら』2018年5月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。冠を包みこむようにしている栄依子、ふたりの距離の近さ感じるその様子。これ、紺色の背景も手伝って、まるで夜空に浮んでいるような、ふたり星を眺めるようでもあって、慈しみ語り合うようでもあって、美しいイラストだと思います。紺地に映える金のラインも、またシックでいい趣味だと思います。

スロウスタート』。今回はふにもちの話。ふにもち? 今日はふにもちの特別販売だというのに町内会の会合とかぶってしまって買いにいけない。あまりに落ち込む志温ちゃんにかわって、花名が買いにいくことになったっていうんですが、途中、万年さんが合流。現地では榎並先生、そして冠のふたりに出会う。すごいよ、新機軸だと思った。榎並先生がいて栄依子がいない。冠がいるのに、栄依子がいない! マジかーっ! しかも栄依子、冠から足手まとい、戦力外通告を食らっているという。ほんと、これ、なにごとかと思った。この、榎並先生と話してる時に、そっと他人のふりしてしのいでる万年さんがおかしくて、そして兆野さんと出会った花名、その背後でそっとモブになっていく万年さん。ほんと、これ、おっかしいなあ。他人のふりする万年さんにこころなしかいつもより厳しめの花名。けど、その真意は、万年さんのこと惜しいって思ってたんだなあ。花名が万年さんのことそう思うのもいいことだけど、そうした気持ちを態度で示せるくらいになってることもうかがえて、それもまたよかったなって思ったのでした。

棺担ぎのクロ。 — 懐中旅話』。ああ、いよいよクライマックスなのですね。魔女と出会い、ついに倒れたクロ。これね、クロと先生の関係や、はたしてクロにとって棺はどういう意味を持っていたのか、まさに核心ですよね、踏み込んできているって感じさせられました。そしてニジュクとサンジュの役割といっていいのでしょうか。クロの中のくろいもの、それをニジュク、サンジュに押し付けることになるのか? いや、そうではないんだ。これまで一緒に旅をしてきたこと、クロの荷物を自分たちも持てるよ、そういうふたりの様子はあたかも天上のもの思わせて、そしてクロにかけられた呪いをともに消えていった? あるいは、いつか戻ってくるのか。センのいう、あんなものとはなんだったのか。謎を残したまま、次号最終回。この上にどういう決着を見るのか、ただ後日談を語って終わるとは思えない。しあわせな結末が用意されていたらよいなあって思いますよ。

『がんくつ城の不夜城さん』。まさかの水着回。プールどころか、自室から一歩も出ないで水着回。いや、こうした展開は先達がいますけどさ、今回の状況を引き起こしたのは白仙だったっていうのがおかしくて、白仙自身も水着、不夜城さんの水着を買ってきて、ほぼ無理矢理に着せたのも白仙。で、今回のテーマは水着回。カラーページを貰えたら、狙ってやるといいと思うってね、なるほど、確かに今回は巻中カラー、それで水着回だったっていうわけか……。この、漫画について語られるいろいろと、実際に漫画として展開することがリンクするという構造、この漫画特有というのか、またしてもやってくれたー! ってな面白みがありますね。ところで白仙ちゃん、私みたいなのなんていってますが、それは違いますよ! 白仙ちゃんに好みがあるように、それは人様々なんですよ! とお約束のようなつっこみいれておいて、この漫画終盤に、安易な水着回というか無茶を押し込もうとする不夜城さんの手法にお怒りの羊ケ丘さん。自己言及みたいになってるって思っていいのかな? なんか、変におかしいんですね。

『ゆりどる☆プロジェクト』。アイドルものであります。星咲プロダクションに所属する花森ゆいと音無藍。崖っ縁のふたりにプロデューサーが告げたのは、百合アイドルとしてユニットデビューするというもの。けど、これ、プロデューサーの好み、押し付けてるだけじゃ!? ともあれ、トップアイドルになりたいという藍だけど、この子、歌もダンスもしゃべりも、全部ダメなんじゃないか! よくこの子をユニットに抜擢しようと思ったな! 対してゆいはというと、こちらはなんでもできるのか。でも、門限18時。仕事より、時代劇の再放送を優先する。これ、ふたりともに問題ありなんですね。解雇せず、チャンス与えようと思ったの、温情なのかも知れないなあ……。百合で推すために、いろいろ強引に演じさせるの、ちょっと不憫かもって思ったりもしたけれど、この子らがこのチャンスをものにすることができるならありか? というか、その前に、藍が雰囲気に負けてしまいそうな感じでありますね。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第5号(2018年5月号)

2018年4月8日日曜日

『まんがタイム』2018年5月号

『まんがタイム』2018年5月号、発売されています。昨日発売で、昨日買っていたのだけど、感想を書けない理由があって、一日遅れとなりました。さて、表紙は『おとぼけ部長代理』がメイン。旅館の呼び込みでありますね。法被着まして、手にはタイム旅館の旗。バンザイお出迎え! 楽しい仲間が増えた! との言葉のとおり、他誌から何作も移籍してきましたよ。『銭湯の女神さま』、『おねがい朝倉さん』、『レーカン!』、『モンスターだってうまい飯がたべたい!!』、『軍神ちゃんとよばないで』。移籍タイトルの告知カット、ずらりと並んで壮観です。

『コスプレ先生の絵画教室』。ななみの教室は、一般の美術愛好家のための教室といった感じがあったわけですが、今回は美大志望の高校生を迎えることとなりまして、それ受けてまなが、ガチ勢が来た! って、いや、そうなんだけど、なんか唐突で意外で面白かったです。この教室には石膏像とかない、というのでななみがやっぱりコスプレするんですけど、おお、美大受験しようという人は着眼点が違うというべきか、衣装の素材の描き分けが課題なのでは、なんていってくれちゃって、ななみさん、ほんとにそれ意図どおりでした? ともあれななみの教室は、美大志望の人にとって、気分転換、リフレッシュすることのできる、そんな評価を得たみたいで、この初心に返るというの、実際大切かも知れないなあって思わされたエピソードでした。

『さわらせてっ!あみかさん』。あみか、太ったのか!? というか、筋肉が落ちたのか。これまで入らなかったスカートが入るようになったって喜んでたら、かがりからめりこんでるよって……。やわらか脂肪系のあみかと、しなやか筋肉系のシフォン先生。この対比とか面白かったですね。で、発揮される沙織の変態性。まあ、いつもどおりといえばいつもどおりなんですが、これ、ほら、ゆっくりと右肩上がりでありますでしょう? 初期の沙織と比べたら、もう、とんでもない欲望系女子になってますよね。シフォン先生おすすめの水泳。それはいいんだけど、水着を着るには体形が問題、っていうのでそのための筋トレやってみたりと、今回はほんとあみか迷走系でありましたね。でもって、このあみかの迷走にいろんな人が振り回される。というか、主に沙織か。あの水着のチョイス、欲望に忠実だ! そしてバス子。この人、発想が痴漢のそれだよ! ええ、そのビンタは罰だとお思いなさいね!

『軍神ちゃんとよばないで』。なんだ、これ、アニメのOPかい!? ともあれ、川中島3回目。今回は柿崎が打って出るんだけど、とにかく発想が脳筋、真っ直ぐ、一直線。それでどーんと選んだのが、一番男らしいと判断した相手。罠だといって止める部下を制して現場につけば、いきなり名乗りをあげて一騎討ちを所望する。めちゃくちゃ面白かった。鎌倉時代か! 部下のつっこみも切れがいい。敵方の将、保科正俊も脳筋で、一騎討ちを受けるわ、影武者であることバラしちゃうわと、敵味方問わず飛び交うつっこみの数々がおかしく、しかも本陣に詰める宇佐美定満も遠くからつっこみ。ほんと、テンポよくって、ダイナミックで、脳筋ふたりが一騎討ちにて大立ち回り、豪快で愉快な話だなあ。そう思っていたら、終盤、あの展開でしょう。敵の策に落ちていたことを理解して交渉に持ち込んだ柿崎、これ、ただなんの考えもなしに動いてるわけじゃないのか! って、一気に柿崎の評価が変わった瞬間でしたよ。

『見上げればいつも妹が。』。兄の誕生日。それで遥がプレゼントを用意するっていうんですけど、その過程、大学で友人? の久我さんから同棲している彼氏がいると勘違いされたりね、職場では大杉がやっぱり暴走気味だったりと、こうしたいろいろ面白く、そして遥の選択ですよ。おー、プレゼントいっぱい! って、エプロン、下着に靴下って、日用品いっぱいで、けどこれツブテ嬉しいんだ! とり肉とブロッコリーも嬉しいんだ! こうしたところ、本当に面白い兄さんだなあ。でもね、前回も、そして今回も、遥の様子見てたらね、ツブテのこと、本当に兄とか、でもって弟とか、そういう気持ちでいるって思っていていいんだろうか!? そんな疑問のわく瞬間が多くてですね、いやいや、なんともわかりません。ツブテはもう完全にお兄ちゃん気分でいるみたいなんですが、ふたりのこうしたいろいろ、ギャップ? 今後、より鮮明になっていったりするのかも知れませんね。

  • 『まんがタイム』第38巻第5号(2018年5月号)

2018年4月7日土曜日

ゴールデンカムイ

 アニメになるんだってね、『ゴールデンカムイ』。それで集英社さんがご厚意で、100話だけ無料で読ませてくれるよっていうんで、読みだしたらこれがまあ面白い。母にもね、心暖まるいいお話だよっていってすすめたら、毎日もりもり読んでるからね。ほんと、北海道を舞台に血湧き肉踊る活劇あらば、野趣あふれる山の幸川の幸海の幸を堪能できるグルメ展開までありと、本当に面白くって、そうなんだ、今日は本当は『まんがタイム』の発売日で、当然雑誌を読んで感想書いてってやるはずでいたんだが、買うだけ買って、まだ読めてない。もうどうしようもないので、『ゴールデンカムイ』が面白いということだけ書いて、今日の分にしてしまうしかなくなってしまったんだ。

無料配信期間は4月9日23時までです。

みなもぜひ読もう!

私は当然アニメも見る予定でいます。

  • 野田サトル『ゴールデンカムイ』第1巻 (ヤングジャンプコミックス) 集英社,2015年。
  • 以下続刊

2018年4月6日金曜日

『まんがタウン』2018年5月号

『まんがタウン』2018年5月号、昨日の続きです。

『新婚のいろはさん』。いろは、始と、颯斗、3人でバーベキューですよ。そこでの颯斗、微妙にめんどくさいのがいいですね。そうか、料理する姿を人にみせびらかすのが目的なんだ。しかもその目的、実に徹底していて、それがほんと面白かったです。そして始の新連載。作風が変わったって、日和っただ、意味がわかるようになっただ、評価もいろいろなんですが、そうか、この変化をもたらしたのは、いろはさんとの生活なんですね。無駄を排した潔癖ともいえるこれまでの漫画と、余計なものは大事、必要ないものは要る、そんな考えをするようになった今の始の漫画。ほんと、いろいろを知ることで変わったんですね。いろはから与えられたもの、新しい生活に気づかされたもの、それがこうして描かれ、語られるの、すごく自然でありながら、とても深く沁みいるものありましたよ。

『小春さんずれてない?』。妙なこだわりが充満している小春の自室に冬樹が駄目出しですよ。大量にある海の生物グッズは時におどろおどろしげで、おすすめ映画もとてつもないB級感あふれるものでという、このなんともいえないセンス。とにかくなんとか改善しようとするんだけど、そうしたら冬樹の部屋の家具もろもろと、小春のものがほぼそっくり入れ替わるっていうね、小春もそうだけど、冬樹もほんとにそれでよかったのでしょうか。だって冬樹、小春の荷物、怪しいぬいぐるみに囲まれて、三角座りしてるんですよ? 全然くつろげてないじゃん! さらにここに小春も入り浸るっていうんですが、ほんと、入れ替えた意味がない! このおかしさ、というか、この小春って人に対処できるの、冬樹くらいしかいないって! もう、このふたりがつきあえばいい、その結論に達しないの、なんか冬樹があえて気づかないようにしてたりするんじゃないか、そんな気がしてくるんですよね。で、小春は天然で気づいていないんですよね、きっと。

『俺の生徒は神メイド』。いつになくアンニュイな知世子。はたしてなにか問題が? なんと、メイド喫茶に困った客がくるっていうんですね。ああー、夏川はストーカーと決めつけてますけど、これ、きっと、くっきー先生よね? くっきー先生でした。夏川といいあいして、知世子から叱られる先生。そして、前回学園祭でも若干迷惑客だったブロガー、篤志がまた加わって、ああ、ちょっとした混迷だこれ。あまりのメイド愛に引かないではおられなかった夏川とかね、でもってあまりにくっきー先生とブロガー篤志が意気投合して、大きな声でしゃべるから、それが正直迷惑だったと……。今回、夏川、大活躍でしたよね。この子がいてくれたおかげで、これまでいうにいえなかったことを、ふたりにちゃんと告げることができた。でもって、この正直うるさかったと遠い目する知世子ね、メイドのちょこるんではない姿を、ふたりに見せるようになってる。それって距離が近づいてるってことかもですね。いや、メイドラブのふたりにとっていいことかどうかはわからんのですけども。

『あいたま』。ひよこと一緒に帰ることになったバニラ。念願かないはしたけれど、あいと蓮も一緒と知らされて、あ、ショックだった? お、そうじゃないんだ。むしろ嬉しそうにしてる、ここにもバニラの変化、しっかり見てとれていい感じです。皆でコロッケを食べにいくっていうんですね。ここでも、バニラ、念願かなってる。ほんと、この子、いろいろやりたいこと、増えていってるんですね。そしてコロッケを注文する蓮ですよ。コロッケ4つ注文するのはいいけれど、それ、全部自分の分なんだ! しかも晩ごはんもちゃんと食べるっていうの、どんだけ食べるのかって話ですけど、でもたくさん食べること自体は悪くはないですよね。いや、太るのか……。それはあかんな。バニラと一瞬結ばれた友情が、瞬間で瓦解するくだり、最高でした。コロッケ食べて、デザート食べにカフェにいってと、食欲のとどまるところを知らない蓮に、ちょこちょこ入る細かなつっこみもおかしくて、しかもこのつっこみにバニラも参加してるというのがおかしいやらほほえましいやら。もう、みんなすっかり仲良くなったんだって思わせられたエピソード。最後の、約束するでもなく皆で一緒に走ることになるところなんかもね、とてもよかったと思ったんですよ。

  • 『まんがタウン』第19巻第5号(2018年5月号)

2018年4月5日木曜日

『まんがタウン』2018年5月号

『まんがタウン』2018年5月号、発売されました。表紙は映画『クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ』でありますね。ラーメン手にしたしんのすけが、カンフーさながらポーズを決めています。他に『野原ひろし昼メシの流儀』、『新婚のいろはさん』、『鎌倉ものがたり』のカットもありますが、これらは新規ではありません。また、『青少年アシベ』と『踏切時間』、単行本発売にアニメ化を受けてのゲスト掲載を告知するカットもございます。

『踏切時間』。今期、アニメになるというので、ゲスト掲載されました。こないだ今期のアニメをざっと調べて、とりあえずタイトルだけ把握していた漫画です。踏切を舞台としたオムニバスもの。毎回、登場人物は変わります、というの、これはきっと叙情を重視した漫画だな! そう思ってたものだから、いやまあ、意外でした。思いっきりコメディ志向ですよ。今回のゲスト作でも、踏切の向こうとこちらとで、女の子ふたりがなんか面白そうなことやってる。いかにも構って欲しそうな女の子が、相手の行動、マネしてみたりしましてね、それを発端とした物真似合戦? 最初はめんどくさそうにあしらってた子が、最後に大失敗しちゃうのね。落着きなくたわむれる感じがおかしいですね。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』。たまこ、たまたま見た強盗を撃退したコンビニ店員のニュース。感化されたわけじゃないけれど、自分もそういうのできないといけないのかなって思ったりして、いやいや、いやいやいや、そんな覚悟されても困っちゃうってやつですよね。必死でとめるオーナーがよかったです。今回はいろいろなお客さま、といったところでしょうか。強盗をお客に数えていいのかどうかはわからないけど、お酒に酔って騒いじゃうお客さんとかね。陽気なのはいいのだけど、大きな声が他のお客さんの迷惑になってる。たまこ、注意したいけど、どうしたらいいかわからない、というところで南町田さんに頼っちゃって、ああ、すずちゃん、勇気振り絞ったなあ。車イスのお客さんにどう対応するかというのも、それぞれに違ったやり方があって、あ、梅ちゃんのやり方の方がいいっぽい! なんて思ったりね、でも、本当にそれぞれなんだよっていうのが、いい結論だったと思います。どうしても、こうしないといけないみたいに思いがちですけど、こうと決めつけすぎる必要はないんだっていうの、ちょっと気持ちも楽になりますね。

『恋するヤンキーガール』。アヤメちゃん、普通の格好です。って、ナギよ、そこは可愛いっていってあげなよ。実際、そう思ってるくせによう。今回、ふたりのデートの様子が描かれましてね、アイススケート、アヤメちゃんは初めてのスケートで、まったく滑れないっていうんですが、なんでそんなに覚悟決めて男前な台詞なの。ナギに手を引かれてリンクに出てからがおかしくて、密着してるカップルとか見てね、堂々と抱きついても許されるんだ! って、いやいや、別にここじゃなくても許されてるんじゃない!? ほんとやる気を出したというか、殺気みなぎるというか、ギラギラとしたアヤメちゃん。ギラギラしすぎて、ついには自力で滑れるようになってしまって、ほんと、目的不達成じゃん! でも、あのついつい滑れてしまってるアヤメちゃん、自然体でなんかよかったな。ここでハプニング。ひょんなことから目的以上のことを成し遂げてしまうというんですね。押されて倒れて、意図しないキスでありますよ。アヤメちゃんはそうと確信持てずにいるのですが、ナギは完璧意識しちゃってますよね。小さなことじゃん、気にすんなって! とはいかないんだろうなあ。これ、ギクシャクするのか、この一歩を成果としてさらに前進するのか。ううむ、少なくとも後者は想像つかないですね。

『青少年アシベ』。これは特別再録。なるほど、コミックスが出るので、タウン読者にもぜひ知っていただこうというわけですね。高校生になったアシベたち。私は『少年アシベ』はちゃんと読んだことがなく、登場人物の把握もままならないので、たとえばアシベとスガオの関係に妄想ふくらませている女子、この子が誰なのかとか、ちょっとわからないんですけど、ともあれひとつの可能性の提示、みたいな感じですよね。アシベがゴマちゃん運ぶときに腰を痛めてしまっていたりとかね、これ、本編でもそういうのあったのかな? って思ったけど、本編は小学2年生。この事故は小学5年生のとき、ということは、この漫画独自の設定と考えていいのでしょうか。なんだか独特のタッチの絵柄、ネパール帰りのヒーリングってとこ、あの動きの描写とかなんか面白い。スガオのかつての思い出のネパールの情景とかね、チットちゃんの献身とか、なんともいえない味わいありますね。情の深さ、感情の強さ、思いつめるでもなく、ただただスガオの回復を望んで身を削るようにして寄り添う。そうした気持ち、この子、チットちゃんだけでなく、他の皆にも少なからずありそうに思わせるエピソードでした。

  • 『まんがタウン』第19巻第5号(2018年5月号)

2018年4月4日水曜日

人類滅亡 - LIFE AFTER PEOPLE -

 最近はこれを見ています。『人類滅亡 - LIFE AFTER PEOPLE -』。人類がこの地上から去ったあと、人類の作り出したもの、文明はどのようになるのか。そうした興味は誰しもあるんじゃないかと思います。最近、人類の文明が終焉を迎えた後の世界を描いたフィクションに好評はくするものがいくつも出ています。ポストアポカリプスというんですってね。人類が長い時間をかけて築きあげてきたものが、脆く崩れさる。それは文明であり、都市であり、社会のモラルやルールでもあり、そうした異常な状況において、残された人間はいかに生きるのか。と、ここまで書いておいてなんですが、『LIFE AFTER PEOPLE』はちょっと趣向が違います。なんといっても、人類はもういないんですね。社会もモラルもへちまもなく、人っ子ひとりいなくなった世界にて人類の築いたものはいかに消えさるのかに焦点をあてたプログラムであります。

ようこそ地球へ。人口はゼロ。

毎回のプログラム開始時にアナウンスされるキャッチフレーズなんですが、結構かっこよくって気にいっているんですよ。オリジナルは Welcome to Earth. Population Zero. なんですね。直訳なんだ。こういう短いフレーズで、はっと見るものの心をつかむの、本当、うまいと思いますよ。

番組は、人類がいなくなってから一日たった世界はどうなっているか。一週間ならどうなっているか。といった具合に、時間、日数を少しずつ進めていきながら、いかに人の痕跡が失われているかを説明していきます。それは例えば巨大なビルディングで、家畜など人の文化が作り出した生き物で、とりわけ印象的なのは人が永続を夢見て作り上げたモニュメント。もう、毎回これでもかと人の営為の痕跡が消失していく様がプレゼンテーションされるのであります。

各回ごとにテーマが決められていて、例えば第1回は「残された死体」。死体? そんなの、すぐに腐敗して崩れさって終わりじゃないのん? 見る前まではそう思っていたのですが、いやいや、そんなもんじゃありませんでした。死体といっても特別な死体です。ミイラや、あと特別に防腐処理のほどこされた指導者たちの遺体。これらもある意味、永続を求めた末のモニュメントといえるのだと思うのですが、これらが、まあ、どんどん朽ちる様を見せてくれます。けれど、ただ消え去る過程ばかりを語るのではなく、もしかしたらなんらかのかたちで残るかも知れないという可能性、化石になるとかね? そこまで言及してくれるから面白い。

テーマごとに描写されるタイムスパンは違ってくるのですが、都市や建築物となると、もうかなり遠い未来まで視野にいれてくれるんですね。それこそ100万年みたいな先の可能性まで検討して、けれどそれでわかるのは、よほど特別なものでないかぎり人類の痕跡は残らない。まず、跡形もなく消え去るものだということです。そして同時に、我々が堅牢と思っているもの、都市でも建物でも、それらは実際にはかなり脆くて、思っていたよりもはやく機能を喪失、壊れていくものだと思い知らされます。

この番組、廃墟ファンにもおすすめなんですよ。毎回、都市や建物がどのように崩壊していくか、その実例を紹介してくれるんです。第1回は日本の長崎でした。ほら、軍艦島ですよ。人の手が入らなくなった建物は、このように壊れていくのだという実例ですね。なぜ人がその地を去ることになったのかは毎回違うのですが、産業構造が変わって鉱山が閉鎖されたからとか、あるいは環境破壊とか、いろいろ。海辺の町、砂漠の町といったように、シチュエーションもいろいろ。立地、環境が変われば、ウィークポイント、壊れ方も違ってくる。潮風に晒されて金属やコンクリートがぼろぼろに崩れるケースがあれば、凶悪な外来植物に覆い尽くされ、壊されていくということもある。そのバリエーションよ! 実に刺激的でありますよ。

人の作ったものはこんなにもはやく壊れていく。それこそ、都市を維持しているシステムの喪失が、都市を一気に破壊の方向に向かわせる様など見せられると、揺るぎも危なげもなく存在し続けそうにさえ思える都市の脆弱さを思わずにはおられません。あるいは、都市にしても、町にしても、多かれ少なかれ自然なありかたに逆らって無理矢理成立させているものなのだと、改めて実感させられるのですね。排水し続けないとすぐさま水に漬かってしまうとか、水の供給が断たれると砂漠に戻ってしまうとか、そうした例が示されるたびに、想像以上に街というものは人為的なのだと、メンテナンスを怠れば簡単に機能不全に陥るのだと、都市や社会を維持するコストの高さ、要求される労力を思うとともに、日頃当たり前に思っているものはちっとも当たり前なんかではないのだよと、諭されているようにも感じるのでありました。

2018年4月3日火曜日

『まんがホーム』2018年5月号

『まんがホーム』2018年5月号、昨日の続きです。

『広島さん、友達になってください』。キミちゃんの広島に順応していく様。今回は方言ダジャレっていうんですが、キミちゃんのツボるポイント、難しいなあ! 陽気な広島の県民性。そういった矢先に、日陰広島人を自認する霞晴子を投入してくる。なるほど、父広島人、母は東京出身。言葉は母寄りなんですね。かくして、自分を半端者だといってみたり、他にもいろいろネガティブなこといっててね、いや、紅たちのいうように、これ遠回しの自慢? いや、そんなまわりくどいことする子じゃないっぽいですよね。でも、なんかいろいろ屈折した子です、霞さん。うん、すごく好み。半端者、自分のことそう卑下しながらも、広島が好きな気持ちはよくよく伝わってくるし、それに不器用なのかエキセントリックなのか、その不思議なコミュニケーション。面白かった、よかったです。そして最後、キミちゃん、タミちゃんのわからなかった広島ことば。いらうって通じないかー! ここで過剰に心配してしまうキミちゃんの様子も面白かったです。

『マツ係長は女ヲタ』。今回は慰安旅行の話題です。タケ専務がね、皆のよろこぶ旅行先を決めるよう、皆に通知して消えたのですが、それでもう皆の好みがちっともまとまらない。それを、マツ係長が島根がいいんじゃないかと、島根なら皆の要望、うまく応えられるって、見事なプレゼン披露してくれたんですね。だけど、なぜかヲタ顔。これ、自分の表情、わかってるから、皆に背を向けてるんだ。さすがだな、マツ係長。さて、なぜ島根か。可能性はふたつですよね。その時期に島根でカラワンのイベントがある。もうひとつは、しろたんの出身地。後者でした! 説明の途中で突然歌いだすマツ係長、最高でした。そしてウメ君、これは心の叫び? 最近土日は上司に連れ回されてるっていうの、でもこれ、好きとかどうとか、恋とかどうとか、まるで関係なくて、ヲタ活動だものな! 今回、ウメ君の本音を聞いて、自分の提案を引っ込めたマツ係長。この人、こうやって自重できるの、これいいよなあ。で、それでウメ君、がっかりしたんだ! そうか、そんなにカラワンに、しろたんに入れ込んでるんだ、ウメ君! って、違うよね!? でも、マツ係長との旅行が実現します。これでなにかが進展したりはしないんだろうなあ。

『マチ姉さんの妄想アワー』。最終回かあ。けれど内容はいつものとおりですよ。通常営業という意味でいつもどおり。また、いつもどおりキレキレの内容。しょっぱなから最後まで、本当に面白かったです。「やさしい世界」、最高でしたよ。マニアだからこそわかるマニアのツボみたいなネタで、この理解者と出会えた喜びにうちふるえる男性、その姿よ、最高でしたね。他のも面白くって、ほんと終わるのが惜しいですよ。赤ずきんの「無茶ぶる孫」、これもね、すごい。そして最後の昔話は白雪姫のお妃がつとめて、この人、いいキャラだったよなあ。自分のこと善人じゃないっていってるけど、なんのなんの、人間味ある憎めないアイツって感じでしたよ。妄想アワーはこれにて終了。ハズレのない、素晴しい漫画でした。

『うちの秘書さま』。サービス回だ……。自宅の風呂が故障したというので、七瀬提案で銭湯にいきますよ。無理矢理連れていかれる庭師の田中さんとか、そしてやたらゴージャスはじめの荷物とか、のっけから面白かったんですが、騒いで子供から諭されるはじめとか、気の効いたネタ多くて、いい感じ。七瀬の失礼な言動もいい感じ。でもって、銭湯だから、お風呂だから、裸だからといっても、特段いやらしかったりしないのも好感触。といいながら、メイドの彼女、髪が濡れてストレートになるとこんなにも雰囲気が変わる! いつもとは違う場所で、いつもとは違う雰囲気、様子を見せてくれた今回、なんだかいろいろと嬉しく思えるものですね。そしてはじめは結構ないつもどおり。ああー、男湯にひとり、誰も助けてくれないとこうなっちゃうか。これ、銭湯に慣れてないっていうのもあるんだろうなあ。そういう時はまずは番台に相談するんですよ。

  • 『まんがホーム』第32巻第5号(2018年5月号)

2018年4月2日月曜日

『まんがホーム』2018年5月号

『まんがホーム』2018年5月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがメイン。髪をちょっといじってる? おしゃれが気になる季節なのでしょうか。春、ちょっとした気持ちの変化などあるのかも知れませんね。そして、新連載4作品、他誌から移籍してきたタイトルが、どーんと4点、告知カットを並べています。『シロクマはシェーカーを振れません』、『広島さん、友達になってください』、『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』、そして『ふみのさんちの大黒柱』。ホームでも人気になるといいですね。

『スナックあけみでしかられて』。面白かった。桜の季節、休日に桜まつりがあるというんですが、そこに出店する屋台、病欠したお店の代役で、あけみママの店も出るっていうんですね。桜色のシャンパンをふるまうお店ですよ。あけみさんも、いつになく素敵なドレス着てましてね、うわ、なんだ、すごいな。ほんと、まったくもって印象違ってきましたよ。でも、このドレスの顛末、裏を知ると面白いですね。カラオケ大会に飛び入り参加できないかなって考えた上での、ステージ衣装(予定)だったんだ。屋台が繁盛してカラオケどころじゃなくなったからいいけど、ほんと、あぶないところだったんですね。お店を切り盛りしてる人だからこそでしょうか、繁盛するとテンションあがる。さらに、もっと売れる可能性があるとなると、品揃え、増やしていこうっていうのね。このとめどない商いの探究心、これがなによりよかったですよ。

『孔明のヨメ。』。徐庶の周辺がいろいろきな臭くて、ああ、悲しい出来事がおこりそうな予感がする……。曹仁の軍を退けられた。それはよいのだけど、これまでとあまりに違った戦い方に、郭嘉の手のものが徐庶の周辺に探りをいれていて、ああ、徐庶、偽名使ってるもんな。あまりに情報少ないから、素性探るのも困難なのか。でも、バレてしまった。襄陽に帰って、実家に顔を出したところをしっかり見られて、それが弱点かと悟られて……、ああ、徐母よ……。この先を読み進めるのが怖いですね。さて、今回描かれた徐庶と孔明の対話。ここに孔明の非凡な才が示されて、徐庶もできる男だけれど、孔明はさらに深く読んでくるのだと実感させられます。そしてその深い読みは曹操のもとにいる郭嘉も同様と見せつけて、いやもう、不穏な予感しかしない。これからどんどんつらい話、増えていくのかなあ。

『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』。移籍してきましたね。簡単に人物紹介しながら、高瀬たちの様子、描いてみせて、雨の日、うねる癖毛、可愛いもの好きの駒井先輩に、見た目こそ怖いけれど実はチャーミングな課長などなど。人となり、知らせるだけでもしっかり面白かったです。そして仕事のこと。雨の日に、売れ残り物件の契約をまとめてきた野見山チーフ。まだこの後も内見があるっていうんですが、雨の日に内見、雨なのに、じゃないんですね。雨だからこそという着眼点。なるほど、これは納得でした。不動産の仕事のノウハウってだけじゃなく、家や部屋を借りる、買う側にも役立つ知識でしたよ。高瀬も、今回はすぐ成績に結び付いたりはしなかったけれど、後に続きそうでよかったですね。

『おんなのおしろ』。なるほど、猫は飼うことにして、あの男は無事リリースでありますか。でも、七海の好みは猫よりもむしろ犬だった。それでもちゃんと飼おうと、必要なもの揃えていこうというくだり。なんとも苦笑させられるようなやりとりあったりしましてね、おかしかった。病院にもつれていくんですが、猫の名前を聞かれて、咄嗟に思い付いたのがノラ。人形の家のヒロインと一緒だ、というのはいいとして、これ、今後もノラでいくんでしょうか。猫に必要なもの、相談している相手、友人かと思ってたら、例の男の姉でもあるんですね。ゆえに辛辣。そうか、あの男との関係を断っても、姉との付き合いは続くんですね。なんか面白い。けど、こうしてあの男とのつながり、まったく完全に切れてないというところに、今後、またなにか関係の修復されたりしそうな可能性などうかがわせられますね。

  • 『まんがホーム』第32巻第5号(2018年5月号)

2018年4月1日日曜日

弟の夫

 先日、NHKでドラマになったのを、遅ればせながら見ました。『弟の夫』。漫画が原作で、その冒頭は読んでいたのですが、いやあ駄目ですね、いつでも読めると思ってしまうと、ついつい後回し、積んでしまうのは悪い癖です。結末はドラマで知ることとなってしまったわけですが、どうなるんだろうと思っていたドラマ、丁寧に作られていて大変よかった。把瑠都の演技も、自然で、人情味溢れていて、相撲取りとは仮の姿だったのか……!? マイクの雰囲気、よくよく体現なさっていたなあと、あらゆる方面に感心しきりのドラマでした。

このドラマ、BSだけでやっていたんですけど、なんでなんだろう。総合でやってくれたらいいのに。もっと多くの人に見てほしい、そう思えるドラマだったんですね。

タイトルに違和感を感じる人もいるんじゃないかと思います。弟の夫。普通 — 、弟には夫はいない、そう思ってしまいがちですよね。つまり、これは弟がゲイであるということ。かつてそのカムアウトを受けて、以降どう弟と接していいかわからなくなってしまった兄が、カナダからやってきた弟の夫と交流を深めることで、自分自身に向きあっていく、そうしたストーリーといえばいいのでしょうか。言葉にすれば簡単なのだけど、それをこうまで真摯に描いてみせたことがとてつもない。知らず共感を覚えて、弟の夫マイクが、兄弥一が、そして弥一の娘夏菜が、親しい友人であるかのように感じられる。だから、それだけに、マイクに向けられる偏見が描かれた時には、なんて酷いんだと憤慨する気持ちがふつふつと沸いておさまらない。けれど、そうした偏見に、劇中でこっぴどくやり返して溜飲さげたりすることはないんですね。ただただ、自分自身の心情を、思うところを語るばかり。声高にはならない。それだけに、胸に静かに言葉も感情も通ってくるのかも知れません。

この物語でなにが悲しいかといえば、もう弟が亡くなっているってことでしょう。この物語は、弟が亡くならなければ始まらなかった。あるいは、こうした展開もなかったのだろうと思われて、だからなおさら兄の気持ちが思うほどにつらい。

死者との対話は、つねに後悔がともにあるのだろうか。ああすればよかった、こうもすればよかった、あるいは、なぜあんなことしてしまったのだろう。今、あの時の失敗を悔いたとしても、もう取り返しはつかなくって、弥一よう、やっと弟のことを理解できたというのになあ。弟も兄との関係がギクシャクしてしまっていたこと、悔いていた。もっとこうしておけばよかったのかもと弟も思っていた。けれどそれを今知ったとしても、もうどうにもならんのです。時間さえ許せばきっとわかりあえただろう兄と弟が、その機会を持たないままに別れねばならなかったというのは大きな大きな不幸で、ずっと凍っていた感情が溶けたかのように涙を流す弥一の姿に、もう胸をしめつけられる思いがした。たまらんドラマでした。

それだけに弥一とマイク、夏菜がたどりついたところ。離れていても家族だという、その言葉に救われる思いがしたのでした。ええ、弥一にとって弟もそうだというのが、彼の気持ちの整理がついたように思えて、かたく蓋のとじられていた弥一の心も開かれたのだろうなと思わされて、人はこうして悲しみに折り合いをつけながら、その心に大切なものを同居させていくのかも知れない。また私にも、いつかそういう日がくるのかも知れない。なんてことを思いながら、なら私は後悔する前にわかりあう努力をしなければいけないのだろうな、などと考えたりもしたのでした。

  • 田亀源五郎『弟の夫』第1巻 (アクションコミックス) 双葉社,2015年。
  • 田亀源五郎『弟の夫』第2巻 (アクションコミックス) 双葉社,2016年。
  • 田亀源五郎『弟の夫』第3巻 (アクションコミックス) 双葉社,2016年。
  • 田亀源五郎『弟の夫』第4巻 (アクションコミックス) 双葉社,2017年。