昨日の続きです。
『まんがタイムきららフォワード』2025年5月号、『ネコかぶりアンコール!』
シンデレラにはじまりシンデレラに終わる。この物語のテーマは、音子と劇シンデレラの関係にあったと感じさせられた構成。ええ、見事に終わりに向かってみせたクライマックス回でした。
シンデレラは、いわば人を偽り別人を演じる物語。灰かぶりと呼ばれる娘が、絢爛なドレスに身を包み王子に見初められる。それは、本当はがさつで乱暴な音子が学校では理想の女子を演じている、そうした構造をまま引き写していて、だからこそこの物語はシンデレラにはじまりシンデレラで閉じる必要があったのでしょう。
再演シンデレラは最初のシンデレラとはちょっと違っていました。最初から音子の地を露にしていく。これはすでに音子のためのシンデレラが持つギミックを皆が知っているためか。でもそれ以上に、部長からのメッセージがあった。音子は音子のありのままお姫様になっていい、それを伝えようとしている。また、これまで音子が演じてきたなかで気づいてきたこと、どんな一面も本当のその人であるということを、あたらめて音子が確認していく過程、そのしめくくりでもあったのでしょう。
最後にね、舞台を終えた素の音子と中学時代の友人が話す場面。うかつにも地を出してしまってるところを珊瑚、杏に見られてしまって、でもそれでもこの子は受け入れられていくということが示唆されました。どんな側面も音子の本当。劇を通して、それが学校にも浸透していく。いずれは音子も、どんな自分をも認めることに繋がっていくのだろうなあ、と思わせてくれる描写でありました。
『オールドヨコハマラジオアワー』
ついに回避なったオルヨコ最終回。今夜もルールーは元気なトークを皆に届けて、ファンは喜ぶ、しかしミサキはまだ受け入れられずにいるのか! 母はすっかりルールーファンだというのに、ミサキよ、つらい過程であるな。でもこの先にルールーの未来があるとわかっているから耐えられる。そうです、どんな側面も本当のルールー。いずれ認め、受け入れられる日もくるってものですよ。
なぎさの周辺にもちょっとした変化がありますよ。ハラスちゃんから、オルヨコのスタッフにならないかとのお誘い。ルールーたっての抜擢だというのですが、一リスナーとして楽しみたいからと断るなぎさです。あきらめないというオルヨコサイドの熱意にいつか折れる日がくるのですかね? わからないけど、なぎさに関しては一途に一ファンであり続けそうな予感がします。
そしてもうひとつの変化です。次の日曜にオルヨコ最高委員会をやりましょう。なぎさの家にはミサキもその母もやってきて、ああ、まさにこれまでの集大成。あらためてなぎさに友人にはなれないというミサキですが、なぎさのことは認め感謝している。同志としての繋がりがここに成立しているのですね。
さらにもうひとつの変化! いやね、なんかありそうだなって思ってたんですよ。なぎさの手による愛情たっぷりシュウマイ。あ、なんかみんなでタイムリープしたりしそう!? と思ったら、姉ちゃんかーっ! いやもうほんと、なぎさの愛があかねを異なる世界線へといざない、そしてあかねが出会うなぎさやいかなるなぎさであるのでしょう!
シュウマイ食べてタイムリープという突拍子もない漫画でした。その突拍子なさを最後までしっかり大切にする、そんなラストになんだかおかしみのわきあがるもの感じたのでした。
- 『まんがタイムきららフォワード』第19巻第5号(2025年5月号)
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