2023年9月24日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年11月号、一昨日の続きです。

『球詠』

ヨミの球を受けているキャッチャー詩織。組んでみてどんな感触かと珠姫から聞かれてヨミが答えるには、なんか引っかかる感じがする。配球はほぼ珠姫と同じ。なのに違うと感じる。その違和感の正体はなんなのか。

詩織、状況をよく見て、珠姫ならどうするか、ヨミにどの球を投げさせるか。いろいろ考えて、わりと当たってはいるんですけど、ヨミの強烈に曲がる変化球を受けきれず体で止めるなど、かなり無理しているように見える。なのに、それでももの足りなく感じている詩織。やはりヨミの真価は球姫じゃないと引き出せないってことなんかな? ともかく、詩織、もやもやとした気持ちを抱えているのは確かで、それはヨミの球にもの足りなさ感じているから? そして、くそやろーを意識しすぎているがため!?

今回はこれとなにか判明するまでには至らなかったのですが、エピソード終盤に連続して打たてれしまい、ヨミの球を初見で!? 動揺が走る。この状況、いったいどういう局面に踏み入れようとしているのか。ここに、詩織の抱えているもの、見えてきそうでありますね。

『スローループ』

まっさか、こんな落ちになろうとは思わなかった!

ついにマグロを釣り上げた小春! 釣果はなかなか! 今夜の食事は、小春たちの釣り上げたマグロづくしとあいなって、この誇らしさ! 寿司だ! 刺身だ! カルパッチョだ! 小春たちのテーブルには、トビウオの刺身の追加もあって、おお、大将! この小春との心の交流よ!

いやあ、まさに充実の修学旅行。ずっとギクシャクしていたひよりとの関係も、釣果がためか、旅先の魔法か、ふたり落ち着いて話しあって、小春からの謝罪、言葉にはしないもののひよりからの感謝、そうした気持ちのゆきかい、もとどおり、いや最初以上にその仲は深まって……。

と思うに決まってるじゃないですか! なのに、まさかここで小春さん、恋先生、いやさ恋お姉ちゃんに嫉妬! かくして姉離れしてもらう宣言飛び出して、いやああ、まあったくこんな展開予想しなかったよ!

ほんと、最後の最後にがーんとやられて、最高でした。

『ネコかぶりアンコール!』

牧奈に弱みを見抜かれた音子。その秘密を守るためには、演劇部に入らなければならない。なんて話に持っていかれた音子だけど、考えてみればどうも釈然としない。もうちょっと考えさせてもらおうと思いきや、もはや状況がそれを許さなかった!?

学校に着いて即問われるは昨日の惨状。先輩相手に怒鳴り散らしていたのはなぜかと問われて、しまった、まずいぞ、見られてた!? 牧奈参上、演劇の稽古だったとごまかしてくれたはいいけれど、どんどん既成事実を積み上げられてしまう音子。まずい、まずいぞ、演劇部に入っていることが前提となってしまった。

さらに牧奈にいわれるままについていけば、そこでも再び目撃者情報。ごまかしはしたものの、目撃者がどれだけいたかは判然とせず、いちいち否定してまわるなんて不可能。

しかしそれを可能にする策がある! と、もう完全に牧奈のペースに引き込まれてしまっていて、これはもう音子、観念するしかないのか……。

いやもう、完全に牧奈が上手でした。でもこれで一度舞台に乗ってしまえば、もう後には退けない一本道だよ!? って、いやそういうことはないか。でもたとえそうでも、牧奈の策にがんじがらめにされてしまって、音子に逃げ場はもうないのではと思わずにはおられない事態です。もうしばらくは音子のじたばたが見られるかも知れないけれど、いずれはおとなしく状況を受け入れざるを得なくなりそうですね。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

故郷の植物、ヨーラメの花が佐渡に由来するものだったと知ったロゼ。すっかり気落ちしてしまって、もう二度と戻ることはないと思っていた故郷との繋がり。それを示唆する情報を得るごとに曇る気持ち。けれどそれを紗菜には秘密にしていて……、でもちゃんと紗菜はわかってくれていたんですね。

なにか無理してるんじゃないか。そう思って問い掛けてくれた紗菜。その親身になって心配してくれている様子に、かつて交わした約束を思い出してトビシマカンゾウがロゼの世界にもあったと話してくれたんですね。ヨーラメの花と呼ばれていた。そのヨーラメという響きに聞き覚えがあるという紗菜。そして以前からロゼの箸づかいや正座について不思議だったと続けて、そこからロゼと自分たちとの世界にかつて交流があったと推察し、それを素敵なことといってくれたんですね。

佐渡とエトワールの繋がりにネガティブな感情を抱いていたロゼでしたが、自分とロゼの出会いも必然だったんだという紗菜の言葉が、ロゼの気持ちを軽くしてくれた。同じ情報でも、状況自体はなにも変わっていなくても、受け取りかたひとつでこんなにも印象が違ってくる。すっかり表情も和らいだロゼの様子には一安心でした。ここからさらに佐渡とエトワールの縁を知ることになるのかも知れないけれど、紗菜がいてくれたらきっとロゼは大丈夫だろう。そう思えた一件でありました。

0 件のコメント: