2017年12月29日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年2月号

『まんがタイムオリジナル』2018年2月号、一昨日の続きです。

『北斎のむすめ。』。ハラハラしながら待ちましたよ。はたして今回は江戸の大火なのか。いや、違いました。今回は高尾の身請け話です。千両で身請けといって吉原の仲間内でも話題になってるわけですが、しかしそれを羨ましく思わない妓もあって、そこでまさか高尾と対立があるなんて予想外でした。高尾がこんなにも見透されてしまってるとか、また挑発するようなこというとか、やっぱりこれは高尾にしても少し平常心を失っているのでしょうか。そして、おお、お栄が登場だ。しかも画工葛飾応為としてやってきて、そうか、葛飾一門のひとりとして仕事でやってきたんだ。ここで、高尾、自分に問うんですね。あの妓は惚れた男を、栄は絵を、千両という金よりも価値あるものとしている。対し自分は? ああ、これ、高尾、身請けに迷いなど出たりするの? しかし、吉原炎上ってのありましたよね。これっていつでしたっけ。この時代でしたっけ? なんかやっぱりハラハラするんですよね。

『スズちゃんでしょ!』。スズちゃん、足に本落として、腫れあがらせてしまいましたよ。いろいろあたふたしながらも、すぐに平常に落ち着くというの、まあ大人の暮らしってこんな感じですよね。仕事にもちゃんと出て、そこでのやりとりもなかなかに面白い。紹介されたお医者がね、今まさにいってきたところとか、だったらそういったらいいのに、なんかタイミング逃がしていえなくなってしまったりね、こういうところなんか、大人の気遣いというか、しがらみというか、ほんと、そういう微妙な感じ、すごくよく出てると思うんですね。連絡くれれば駆けつけるっていってもらっても、お風呂場でコケた時に? って、ほんと、この間の悪さもおかしくて、こういうのがこの漫画の味だよなあって思わされましたよ。でもってあのラスト。スズちゃんの引きこもってるうちに風邪が大流行してるとかね、足痛めてよかったのかどうなのかって、こういう塞翁が馬みたいなのも面白いです。

『ねこにまたたび恋ばなし』。これ、面白いなあ。新キャラ登場ですよ。お正月、猫の仲間にお年玉をあげるといって、カリカリ持って出掛けた先で、カリカリ食べる人間に遭遇するんですね。いったいなにもの!? これ、ねこまたの先輩なんだ。姉弟子のうどん! 今はスノーホワイトって名乗ってるんだ。でも、ぱるは一貫してうどんって呼び続けていて、りりこにもうどん、うどんって伝えるんだけど、まさかこれが目の前にいる巫女さんとは思わない。説明が足らんよね。でも、その足らんところがぱるなんだろうなあ。ぱるに、進化? して人間に近づくことをすすめるうどん。それ聞いたぱるは、大きくなるべきなのか、りりこに相談したりしてね、これ、ぱるの目指してるのがうどん、いやさスノーホワイトだってわからないと、そりゃ今のままでっていいますよね。この、やっぱりいろいろ足らんところ。それがぱるのよさなのかもなあ。ちゃんとしたら、なんかつまらんかもですね。

『コスプレ先生の絵画教室』。画廊の瀬尾さんから、ななみさんに仕事の依頼があったの、おお、作品展やった甲斐がありましたね。ななみの絵を欲しいという人がいる。それで、まなをモデルに新作をというんですが、その依頼者が誰かっていうのがまず驚きで、瀬尾の妹。小学生なのかな? そんな子が絵を欲しがるの? って思ったら、これ、投資目的なんだ! 二重の意味でびっくりでしたよ。しかし、きっと高く売れるもん。キラキラした目でそういう妹さんね、そうかあ、ななみのこと、そんなに評価してるんだ! って、みんな思うよね。うちのギャラリーで独占販売してがっぽりっていうの聞いても、それもななみの才能を買ってるんだって思いましたよね。違うんだ! これ、まなに買い戻させるつもりなんだ。ほんと、この子、ちょっとした人でなしですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第2号(2018年2月号)

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