2021年1月9日土曜日

『まんがタイムきらら』2021年2月号

 『まんがタイムきらら』2021年2月号、発売されました。表紙は『奥さまは新妻ちゃん』。三姉妹から新年のお慶びを、ということで、姉妹3人で牛柄の服を着まして、ご挨拶、ご挨拶? でありますよ。しかし、新妻ちゃん、首にカウベルまでつけて、本格的なのかな? でもこれアクセサリーとしてアクセントついていいですよね。着ている服も、セーターだったりパーカーだったり、あとなんだこれは、それぞれに見当ったのになってるのがいいですよね。コスプレっぽいけどコスプレではない? 角はないけど尻尾はある。そんなちょっと攻めた格好での登場です。

今月は新作ゲストが2本です。

『えるくえすと! ~勇者エルヴィーラは現実世界に転移しました~』

JRPG的世界に転生/転移するのが一段落して、こんどは向こうからくるようになったようですよ。ちらほらと見るようになったこの展開。それだけに、おのおのの見せ方、押し出してくるポイントが注目されるように思います。

舞台はゲームショップなんですね。店長から頼まれて買い取った中古ソフトの動作確認していたところ、ディスクもパッケージも真っ黒な謎のソフトから飛び出してきたのが勇者エルヴィーラ。まさか名前をつけるところから始まるとは思わなかった。これ、ましろが適当に「ああああ」とかいれてたら、勇者ああああが転移してくることになってたのか。すんでで助かったんだな、エルヴィーラ。

こちらの世界にやってきて、勝手もわからず、しかもレベルは1からスタート。あまりのショックに打ちひしがれてる様子に、セーブデータが消えた時のアレだって共感されてるの、地味に面白かったですよ。ゲーム的世界観を引っぱってきてる、それゆえのネタでありますね。

こちらの世界で、ゲームショップのレジを手伝って、これでレベルもひとつあがりました。なるほど、ちゃんとレベルあがるんだ! というわけでエルヴィーラ、エルの最終目標、レベルをあげて再度覚えた転移魔法を使って帰還するというのもこれで決定。現時点での長期目標と、レベル上げのために店を手伝う、この世界で頑張るという短期目標の提示されるところ、これ、大変よかった。大枠があるとそれだけで安定する。レベルアップのための活動に幅持たせてもきちんと戻れるルートがあるってことですから、逆に読者としては、どんだけエルの世界が広がっていくのだろうって楽しみにも思えます。

『マイナス300万円から始める鑑定生活』

さ、三百万の壺をそんなとこにぞんざいに置いておくんじゃない! と思ったものの、いや、これは三百万の借金を負わせることで星崎ほのかをこの店に縛り付けるのが目的だったのでは!? お、おのれ店主、香山かなみ、狡猾にして残忍なヤツだっ! と思ったら、そういうわけでもなかったのかな? むしろ、この事故的な展開で、というかまんま事故か、取り乱すほのかに対し新たな喜びを覚えはじめてますよね、店主。うん、しかし、この三百万の壺のいろいろ、本当に事故なのか? ほのかをハメるべく罠をそこかしこに仕掛けていたとかではないのか? うん、それくらい信用おけないのがかなみって人、そんな印象をのっけから積み重ねてきてましたよね。

香山かなみ、骨董屋店主にして高校1年生。同い年で同じ学校に通う星崎ほのかに異様な執着を見せる危ない人。ストーカーまがいの身辺調査して、でもそれを隠せないという性格。危なさをオープンにしてくれているだけマシかも知れませんね。普通の人の顔、常識的な態度でもって接して、けれど実は……、みたいなのが本当の本当に危ない。そういう意味では、危険度はそこまで高くなさそう。自分の挙動も願望も、すべて明らかにしてノー距離でほのかに迫ってくる。だって、なんでバイトの面接で座るの向かいじゃなく隣りなんだ。

過剰? 過激? な見せ方してくるこの漫画。ホラーとかスリラーとかではないっての、この見せ方からもうかがわせてくれる。百合的展開にもなりそうにない。ない? けどこうして弱味ができてしまったほのかの今後、かなみの元でいろいろ骨董や鑑定について学ぶことになったわけですが、本当にそれだけですむのだろうか。いやすまんよね? といったところからのスタート。ほんと、ほのかの明日はどうなるんでしょうな。

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