2015年12月15日火曜日

すわっぷ⇔すわっぷ

 改めて読み返してみて、やっぱり面白いなあ。最初読んだ時は、このところ流行している女子同士のキス。かくしてジャンルとして確立したか! なんて感慨深くさえあったのです。けれど、アニメにもなった『桜Trick』、こちらは女の子同士の恋愛、みたいな要素が最前面にあったわけですけれど、今日とりあげる『すわっぷ⇔すわっぷ』はもうひとつ要素を加えて、入れ替わりものとして、コメディとしてのテイストを強めに押し出しているんですね。

友達の少なかった女の子、一之瀬春子の生活が、ひょんなことから知り合うこととなった二階堂夏子との交流を経て、すっかり変わってしまう。春子のね、ちょっと内気で引っ込み思案で不器用で、と思ったら、けっこう物言いはっきりしてるし、それになんだか女の子のあんなこんな好きだしで、とらえどころのない、そういうべき女の子ですよね。でも、友達がいなかった。ちょっと憧れていた。そんな春子が、夏子との入れ替わり、あるいは彼女との出会いをきっかけとして、どんどんとその世界を広げていく。その高揚、気持ちがねはっきりと見えにくい子なんですけどね、目には光が灯ってないし、でもそんな春子の様子、はたから見てもわかるくらいに高揚している、嬉しそうで、楽しそうで、もうね、よかったねえ春子。そう思わないではおられない。ええ、この漫画には、ひとつ、不器用な女の子の友達づくり、人間関係の広がりが魅力的に描かれているのですね。

そして夏子も同じなのかも知れない。彼女の場合は、人間関係を広げるというよりも、春子という子を知り、キスを通して入れ替わりをする、その便利さのためか、あるいは慣れてしまったキスの果てに、ちょっと春子が特別な感じになっちゃってたりする? するよね? してないなんていわせない。そうした気持ちの揺れ動き。これまで友達にいなかったタイプの子とのつきあいが、夏子にもいろいろと働きかけて、変わっていくところがある。というか、戸惑いながらも入れ替わりを最大限に活用し、そして春子の奇行に振り回される。振り回し、振り回される。時に見せる春子の素直で純粋な側面にほだされる。そんな夏子の様子を通じて浮かびあがる、夏子本人と、そして春子の愛らしさ。タイプの違う子らの友情ものとしての読み方もできようというものなんですね。

入れ替わりは、きっかけとして、ギミックとして働きはするけれど、この漫画の魅力の本質としては、主として機能していない。やっぱりメインは、春子、夏子、ふたりの関係、その急激に近しくなって、余人の立ち入る隙もない、そんなふたりの世界ができあがっていく様にこそあるのだろうなと。少なくとも、意外や純情夏子さんは、春子のこと特別ですしね。面白がって、他の誰かとも、入れ替わりできるか試してキスして、みたいな展開もあってよさそうなのに、一途にそれを許さないですものね。ええ、特別なふたり、特別な関係のできあがっていく、そうしたのが主であって、入れ替わりはその主なるものをもりたてるための仕掛けなのであります。

ところで、春子さん、胸が小さい小さいといわれてますけど、そんなことないですよね? 水着回、見てみなさいよ。小さいだなんていわせない。

  • とめきち『すわっぷ⇔すわっぷ』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2015年。
  • 以下続刊

2015年12月14日月曜日

ゆるキャン△

 出てましたね、単行本。『ゆるキャン△』、これ、とっても面白い。作者、あfろって人の漫画は、『月曜日の空飛ぶオレンジ。』とか『シロクマと不明局』とか読んできたんですけど、そのどちらもそこはかとなく意味わからんみたいなぶっとんだところがあって、それこそが見どころであるのですけど、ものすごい振り回されるみたいなところと、なるほどちゃんと筋を追っていけばわかる、しっかり構成されている、そう思わされるところが混在して、その翻弄されるように読むのが面白かったんですが、今やってる『ゆるキャン△』は随分とその感触が違います。表現も四コマからコマ割り漫画に変わって、より一層にぶっとんだもの見せてくれるのかな? そう思いながら読みはじめた第1話、おお、なんだこれ、すごい! なにこれ! すごい! ええ、ほんと、すごいんですよ。

タイトルにいうゆるキャン、ゆるいひとりキャンプなんですけど、女子高生のお嬢さんが、ひとり、冬の富士山麓のキャンプ場にて、寒さに震えながらキャンプを楽しむ、そういった第1話。驚きましたね。ぶっとんだ表現とかないの。かわりに、描かれた自然の雄大さ、その表現のでっかさ、大きさ、うわーっと広がりをもって目の前に世界が! みたいなインパクト、ほんと、これ、素敵、なんていいの! もうね、一発で好きになった。ほんと、これ、読むべきだと思う。キャンプとか苦手? うん、大丈夫、私も寒い日なんて外には出ない。でも、このキャンプに楽しみを見出す女子たち、彼女らの感じている楽しさ、面白さはしっかり伝わってくるものがあるよ。素晴しい。最高だと思う。もう夢中になって読んでる。

楽しく読んで身につくキャンプの知識。第1話とかだったら、火をおこして云々とかね。あとキャンプ料理とか、テント、寝袋、その他キャンプ場の約束ごととか、そういうのが妙に淡々と描かれるんですけどね、なんでだろう、この説明読んでるだけで面白いの、なんでなんだろう。わくわくするの。火なんておこさないのに。コッヘルで調理とかしないのに。寝袋で寝ることも、テントに潜り込んで寝ることもないっていうのに、ただただそうした説明が面白くって、そして彼女ら、とりわけ主人公、でいいんだろうか、リンのテンション低めに、けれどキャンプを楽しんでいるその風情がすごく情緒感じさせてくれて、詩的、素敵、すごくいい。

ざっくりとした筆致で、かと思えば結構な緻密さでもって描かれた背景、情景が、作風によくマッチして、これもまた魅力となっています。今どきの漫画なのにね、普通に当たり前にスマートフォンとか出てくる漫画なのにね、不思議と感じさせるノスタルジー。絵のタッチの感じさせるあたたかみ、それは密度高いハイビジョンのそれでなく、どこかフィルムの描写思い出させるような、情感に訴えるような味わい持って広がって、それがゆえに、今の、現在の彼女らのエピソードを、まるで自分も昔に経験してきたかのような、そんな不思議な印象ともなって読ませることになっているのだと、思ったり思わなかったりするのですね。

しかし、ほんと、『ゆるキャン△』面白い。リンとなでしこ初顔合わせのシーンとか久しぶりに見ましたけど、そうだ、そうだった、こんなだった! そう思いながらも、面白くっておかしくて、もうたまらんインパクト。ゆったりとした時間、自然に身をゆだねる感覚と一緒に、人と人の出会って面白い、そういう感触もまたいい味わいとなっております。とりあえず、リン、なでしこ出会いのくだりは絶品なので、是非広く読まれてほしい。そして、あのおかしみにニヤニヤして欲しい、なんて思うのでした。

  • あfろ『ゆるキャン△』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2015年。
  • 以下続刊

2015年12月13日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年1月号

『まんがタイムジャンボ』2016年1月号、昨日の続きです。

『でっかいんちょ』、ハイスペックにして万能と思われていた育のまさかの弱点。いや、すでに語られていたように思うのだけど、数学が苦手。なんと4点。他の科目と平均したらなんとか、とかいってますけど、平均点で成績がつくわけじゃないからなあ。数学が赤点なのはまぬがれない。まあ、中学生だから大丈夫なのかな。それで相見に教えてもらうことにする。手厳しい相見なんだけれど、育にはちょうどいい感じですね。でもって、なんかいい雰囲気に、なった? なってないよね? でも、育にはかなり効いてるみたいで、と思ったら、相見も同様か。結構な恋愛状況、押し出されてますよね。

『おやすみモーニング』、このごろよく眠れないんです、って、それ生活の不規則のせいじゃないかな? 杉野エリカ、夜勤明け。それでばぁちゃん食堂に相談して、いいですねえ、そば茶。店主さん、かつての研究いかして、いろいろと作ってくれる。その料理の数々は、自律神経整えるとか催眠効果とか、いろいろいわれはあるみたいなんだけど、でも手のかかったおいしくあたたかいご飯。それがなによりですよね。なるほど、しあわせホルモンと睡眠ホルモンがワンセット。心落ち着けて、気持ちやわらいだら、自然と眠くなるよなあ。実際の効果ともかく、しあわせ、ほんと大切ですね。

『あかり先生の言うとーり!』は、将来の夢を聞きますよ。それで子供たちも将来の夢、もろもろ書いてくれるんですけど、智聡のシビアな悩み! 弁護士、ああ、そういいますね。医者もそうらしいですね。で、政治家とか、かしこすぎる子供も大変だなあ。あかり先生のいたいけさといいましょうか、今回も実によく発揮されていて、子供のころヒーローと結婚したかった。その気持ちいまだにどこか残ってるみたいで、ああ、ヒーロー、今も好きなんだ。熱血のレッド、リーダーシップ感じさせる男性が好みなのでしょうか? 面白かったなあ。けど、こうやっていろいろばたばたしながらも、子供は子供で具体的な進路のこと話し合ったりしてるし、そして先生は自分の職業の本分に立ち返るしで、コミカルなだけじゃなく結構まじめ。そういうところのバランス、いいって思いますよ。

『ペンタブと戦車』、タイムスリップして1939年の前線にやってきてしまった青年里見。彼と戦車兵たちとの交流ものなんですけど、最初、これ、どういう風に転がっていくものかな、みたいに思うところもあったんですが、なんだろう、なんだか面白い、けっこういけそうな予感がしてきていますよ。武田大尉ですよね。里見の持っていた戦車擬人化にすっかりはまってしまって、敵戦車が擬人化されて、それ見てしまったら、惚れてしまった撃てなくなってしまう。なんという純情! そして89式中戦車人形にいれあげて、祝言を挙げられるのか!? 真面目な顔してなにをおっしゃってるのか。そしてさらにチューしようとしてたり、ほんと、この大尉の言動、これがかなり効いていますよ。うん、大尉、いいですよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第1号(2016年1月号)

2015年12月12日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年1月号

『まんがタイムジャンボ』2016年1月号、表紙は『レーカン!』天海さんが、着物に割烹着を着ましてね、手にはぐーんとのばしたお餅。新年のあいさつが餅に書かれてるのが、なんかおかしいですね。『終活女子高生』律も、晴着でお雑煮食べてるところ。『でっかいんちょ』育はエプロン、三角巾で、やっぱりお雑煮食べてます。『けいさつのおにーさん』穂苅くん、手塚さんもお雑煮、焼き餅。今回の表紙のテーマ、餅なんですね。

『終活女子高生』、具体的に終活がどういうものであるか見える。そんな回でした。律にだまされて、沙羅がやってきたのは終活カフェ。お年寄りが集まって、終活にいそしむ。そんな中、律も溶け込んでて、溶け込んでて? ともあれ、一緒に終活してるんですね。そこで知りあったみよっちさんが最後に亡くなる。それがあんまりに唐突で、ああ、この漫画、終活というの、具体的に死を描くんだ。ちょっと驚かされて、火葬から、お墓から、そしていつも飄々としてる律の涙から。ああ、律の終活、これ、どういう結末を迎えるのだろう。本当にこの子、死ぬのかな。なんて思っちゃいましたね。

『ナデシコ!』は、いつになくミス小盛がアクティブです。期待の新人小田木に頼りないといわれてショック受けるんですね。それでいろいろ試そう、見た目からでも変えよう、チャレンジして、いや、ミス小盛はそのままがいいと思うんだけどなあ。というか、この漫画のメインの女子で、まともというか、普通といえるのってミス小盛だけじゃんよ。自信持ちなよ、ねえ。料理教室に通ってる。そこで好きになった人がいる。なるほど、それでイメチェン。皆で押し掛けるのもすごいけど、エミが見事にミス小盛の恋に引導わたしてくれて、っていうか、エミはなんも悪くないよね。そして小田木の居酒屋予約、大活躍。しかし、心底楽しそうだ、ミス小田木。

『タヒチガール』、最終回でした。ああ、前回から時間がぐーんとたって、タイヒチアンダンスの全国大会当日。皆にも後輩ができた。ひとりひとりが抱えていた問題、それも少しずつ改善されて、ああ、ミャーのコンプレックス、背の高さに対するそれ、乗り越えたんですね。それで日舞も再開したんだ。で、ルカが皆のアイドルみたいになってる。慣れたか、腹くくったか。マハナ、この子の謎があかされたんですね。そうかあ、マハナ、この子、太陽だったのか。神に捧げる踊り、タヒチアンダンスが太陽や月にいろいろな感情を教えてくれた。それがついに人のかたちをとったのがマハナであり、その姉であるアヴェエなのかあ。アヴェエを連れたマイの姉、麻緒。直接は会うことなくまた去っていって、マイも姉に気付いていながらも、会わずとも大丈夫そうで、伝えたいことはダンスで全部伝えた。ああ、ここにこの漫画の、オリタヒチの肝を置いてきたんですね。

『パパは上腕二頭筋』、ゲストです。皆からモテる可愛い娘を見守るパパの話です。って、パパ、ものすごい筋肉、ものすごいがたいで、ハートのフリフリエプロンなんだ。って、これ、裸エプロン? あ、下はスパッツはいてるのか。いや、これ、影じゃないよね? 父ひとり娘ひとり。娘はもう高校生で、こんなパパが恥ずかしい。って、そりゃそうだよな。恋もしたい、けどそんなのパパが許さない。娘が現在懸想してるのが隣に越してきた美大生なのだけれど、この美大生はパパの筋肉に夢中。悲しい三角関係ですね。パパの見た目のインパクト、それを全力で押し出してきている。そんな感じでありますね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第1号(2016年1月号)

2015年12月11日金曜日

『まんがタイムきらら』2016年1月号

『まんがタイムきらら』2016年1月号、昨日の続きです。

しゅばりえーる』、ついに女子騎士たちの面目躍如ですね。さらわれたフリジア様。オルレアンの乙女も敵の手に渡って、ふたたび戦争がはじまる。黒幕が枢機卿、などなど、いろいろ状況が明かされていって、と、そこに飛び込んでくるのが女子騎士たちなんですね。これは、さすがにリアル志向とはいえないんだけど、鮮やか元気な剣劇活劇ですよね。皆それぞれに見せ場があって、そしてコミカルな場面もあって、さらにはまさかのラブロマンス!? フリジア様はジャスマのことが大好きで、そのジャスマの心はセリーゼに向かってるんだから、むくわれないっすね、フリジア様! そしてセリーゼも活躍。これ、次回最終回、ほんと、これこそ最後の見せ場、大勝負でありますね。

『君の瞳に首ったけ!』、いいですね。断われない女、堂々坂めぐり。クラスの友達にぬいぐるみ作るの頼まれて、得意かと思ったら、作ったことさえないのか。小野寺じゃないけど、ほんと、断われよ。なんで引き受けちゃうんだよ。そんなめぐりが中庭で知り合った女の子。なんか目の下にクマがある? ちょっと陰気そうで、袖のあまったカーディガンが可愛い。そんな子なんですけど、おお、裁縫の達人! 自作のぬいぐるみも見せてくれて、それ、めぐりが褒めてくれて、すっかりほだされちゃった。黒葛エイミ。保健室登校してるのか。可愛いなあ。面白い人物増えたなあ。ええ、楽しみになりますよね。

『放課後☆Jasmine』、春音さん、眼鏡だ! コンタクト落としちゃったんだ! 眼鏡だ! そう思ってたら、顧客の漫研山上さんに気付かれてしまった。ひょっとして堕天使姫花さんですか!? って、誰それ! あまりに心あたりありそうな春音の様子に、美奈子もみちるもすっかりあらぬ想像してしまって、闇の人格……。これをきっかけに、元オタクであること、カムアウトする気になったんですね。でも受け入れてもらえてよかったじゃん。うんうん、よかったよかった。で、脱オタクする気になったきっかけ、イメチェンして明るくなりたかったっていってる春音の言葉に、その割に近寄りがたかったという反応が返ってきてるのがおかしくって、でも、ほんと、結果オーライ、これまでよりももっと近しくなれそう。嬉しそうにしてる春音もなによりでありました。ところで、焦ってるところの春音、その目のグルグルしてるの、いい感じでした。闇の人格、感じます。

My Private D☆Vはアカコッコであります。♀心と♂心が共存していますよ、ということで、♂心では腰のS字ラインや前から見えるおしりなどなど、♀心はというと民族衣装やフリル、レース、そして着物を求めるというんですね。いや、けどほんと、これ、イラスト、素晴しい。♂心優先の絵も、ミニのチャイナ服、可愛さに華やかさ感じさせるイラストに仕上がっていまして、そしてチロル風衣装? ショートヘアにふわふわロングと、タイプ違いでそのよさ引き立ててくれたかと思えば、着物に黒髪、これまた素敵なお嬢さんです! ああ、♀心が発揮されてる方、強烈に好みでありますよ。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第1号(2016年1月号)

2015年12月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2016年1月号

『まんがタイムきらら』2016年1月号、昨日の続きです。

『ひなまるすまいる』、いいですね。うらら様、シュークリームのおかわりを御所望です。って、足りなくなったの、ひなが横から食べてたからか。驚きのメイドですよ。給仕のついでに食べちゃうとか、普通なら失格だけど、この城では大丈夫なのか。いい職場だな。それで、ひなとうらら、ふたりで厨房に向かう、その様子がすでに面白く、そして厨房で出会ったのが楠木千恵。料理のスペシャリストで総料理長の料理の主に味見役、って、つまりは味見役なのね? 皿洗いも得意って、なるほど、千恵さん、修行中? でも、そんな駆け出しみたいなポジションながら、あまったシュークリーム全部食べちゃえるとか、うん、いい職場です。けど、この人、目分量でてきぱきシュークリーム作れちゃうくらいには料理うまいんですね。シュークリームとか、ちゃんとしないと、そうそううまく膨らまない。と、この人、千恵さん、ずっと相手にしていたちびっ子がうらら様と知らされて、一気にうろたえてみたり、うららもうららで人見知り思い出したかのようにうろたえてみたり、けどふたり、すぐにも打ち解けそうな感じがしますよね。そして千恵、夜中にお菓子のデリバリー。やべえ。しかし、いい職場だなあ。

『オリーブ! — Believe, “Olieve”?』は、怖いテレビ番組を見てしまったので、ひとりでいるのが怖い。それでみんなのいるところいるところ、具体的にはみづきの家に集まるんですね。先生が調子にのってくれたおかげで、急遽パーティになりました。たくさんのご馳走、そしてお泊まり、と、ここでさっきの怖いテレビが思い出されて、シャンプーしてる時に閉じた目、それを開けられない! って、ああ、ああ、あったあった。お風呂での会話は、魔法の進路相談? みたいのがあったり、そしてスズの特性の再確認あったりなど、このスズの特性っていうのは、今後にも関わってくるのかな? 最後には、なんだかゆったりとした時間過ごして、こういうの、この漫画ではちょくちょくありますけど、いいですよね。なんでもないことに、なんともいえないよさがあります。

『サクランボッチ』、これは面白かったです。弁当を忘れた、キャンパスコンビニに挑戦だ! って、それはいいんだけど、財布には小銭しか入ってないのにレジで気付くとかね、もうキャンセルするしかないんだけど、小雪、かわいそうにすっかりあわてちゃって、とここで助けに入るのが百合先輩。お、いいじゃん、と思ったら、財布の中にはユーロだけ。すげえ! そんな展開、予想もしないよ! 一発で全部持っていかれた気がする。で、ここで助けに入るのが花陽先輩、だけど、いきなり小銭ばらまいて、しかも35円! 駄目じゃん、ってところで助けに入ったのがヒロイン桜。と思ったら、財布ないのか。さらっとキャンセルして帰っちゃうのか。もう、ほんと、最初からこうしときゃよかったんだろうけどさ、次々4人がキャンセルしていくシュールなラスト。ここにいたるまでの展開、積み上げも実に面白かったです。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第1号(2016年1月号)

2015年12月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2016年1月号

『まんがタイムきらら』2016年1月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』、ゆずこと唯のふたり、雪のちらつく中、ふたりでの帰り道? ゆずこがですね、唯に暖かい缶ココアをね、ほいっと頬に押し当てるみたいにして渡している、その表情、笑顔がですね、とてもいいんですね。ふたりともにカーディガン、ゆずこはピンク、唯はブラウン。マフラーもゆずこはカーディガンに揃えたのかピンク、唯はチェックの紺色と、その色合い、それぞれふたりによく似合っています。しかし、ちょっと驚いた唯の表情。熱っ! ってところでしょうか。驚かせて、そして喜ばせる、ゆずこ、してやったりですよね。いいイラストです。

三者三葉』、びっくりしましたよ。あなどっていた? いや、警戒しすぎていたといったほうがいいかも知れない。いえね、このところ、ずっと進級進級って匂わせていたでしょう。今月だって、もうすぐ2年生って辻小芽が心配している。三者三葉メインメンバーはというと、葉子様、バイト三昧。あ、新ユニフォーム、かっこいいですね。ヒラヒラ葉山ちゃんも可愛いからいいじゃん。そして私服双葉も魅力的。で、ここでもやっぱり進級進級って話になって、ああー、これってやっぱり、ここまで盛り上げたからには、いざ新学期となったら、なんでかやっぱり一年生! え!? どういうこと!? ってやつですか!? ですよね!? ええーっ、違ったー! ほんとに進級しちゃったよ。かくして、三者三葉メンバー、クラスがわかれちゃって、ああ、小芽ちゃん、出番が増えそうで嬉しいです!

箱入りドロップス』、いったん、陽一、雫組からはなれまして、桂木、相ノ木組でありますよ。もうそろそろ、具体的な進路が見えてくる、そんな時期において、どうもどうやら出遅れてしまっている桂木であります。テストの点数悪かった。平均以下。大学進学はおぼろげに思ってはいたけど、具体的には考えてなくて、さてみんなはと聞いてみれば、結構具体的にいろいろ考えてるとわかって、桂木さんダウンです。相ノ木、成績よかったんですね。いい大学狙うらしい。それで、桂木、一緒の大学いきたかったのに、無理になっちゃった。落ち込んで、それでもってちょっと可愛いところ見せて、それでやる気になっちゃうのが相ノ木なのか。ほんと、今回は桂木の駄目なところ、沢山沢山描かれて、まあそれが相ノ木にはいいらしいから、かまわないっちゃあかまわないんだろうけど、でもそんな桂木もやる気見せちゃうんですね。愛ですか? 愛ですね。ほんと、ほのぼの初々しいカップル。なんでしょうね、なんなんでしょうね。

『神様とクインテット』、今回も美少女四コマ誌とは思えぬ絵面満載でありますね。コマを溢れて流れ落ちるよだれにはじまり、さらには口から漏れる呪詛の声。トーコに彼氏疑惑なんだそうですが、まあ、彼氏とかはないわなあ。バイト? なんか用事? そうしたところかななんて思って読んでたら、むしろりんがヤバい。呪詛の声にGPS監視に、そして剥き出しの殺意。行間を読めという表現がありますけど、この漫画こそはコマ間を見るべき漫画であるなあ。そう思わせる展開の、まさしくコマ間の威力、ビジュアルの力にもっていかれた感じでいっぱいです。

チェリーブロッサム!』、三葉が帰っちゃいました。ああ、お見合いをするっていってましたね。けど、これって結局すぐに帰ってくるってやつだよな、とか思ってたら、はやい、あまりにもはやいよ、今回エピソードの最後あたりと思ってたのに、1ページもたないんだ! 大倉山先輩の件、妹沙咲野もちゃんと先輩に面と向かって、思うところを伝えた。大倉山先輩も沙咲野にしっかりと応じた。と、このあたりまではよかったんです。きっと、ひーちゃんあたりでなにかあるのかな。そう思わせるフリがあって、さあ、どうなる。と思ったら、ああ、清火さんが仕掛けてきましたね。身動きのとれない火文先輩。その様子をうかがいにいった、大咲は通されて、ゆうは囚われの身となってしまう! って、すごいな、無茶するな。娘の夫に大咲を、ということなのでしょうけれど、はたしてこのことについて、娘火文はどこまで知っているのか。また最後の、すっかりやつれた火文の姿! ある程度は波乱を予測したけれど、すっかり予想を上回られてしまい、ほんと、これ、どうなるのだろう。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第1号(2016年1月号)

2015年12月8日火曜日

『まんがタイム』2016年1月号

『まんがタイム』2016年1月号、昨日の続きです。

はこいり良品』、単身赴任中の母から届いた荷物。いらない本がはいってるっていうんですが、開けてみるとどう見ても関係ないものばかりだっていうんですね。しかし、これが面白かった。本にまつわる小物が、関連品がセットになってて、好きな人にはたまらんセットかも知れません。ほら、好きなキャラクターが使ってるのと同じもの、買っちゃう人とかいるじゃないですか。そういう感じ。しかし、これが売れないっていうのがおかしくて、まあ、そうだろうなあ。本だけじゃなく、いろいろものがどばっと増えちゃうわけだから。と、そこに届いた単身赴任中の父からの荷物。おお、この中身見るだけで、ふたりの性格、その違いなどうかがえますね。文学賞受賞作家全作品セット。別ペンネームはともかく、単行本未収録作品掲載誌はでかいな! 一瞬で売れた。うん、そうだろうと思う。こんなん揃えようと思ったら大変やもん。

『ボンジュール!仲居さん』、いいですね。今日はサラの誕生日。っていうんですが、当日になって気がついて、康弘、朋香のふたり、なんとか祝いたいって思うんだけど、仕事が忙しくて、なんともできない。今回の見どころは、嬉しさ隠そうと一生懸命気合いいれてるサラと、それから宮原さんとサラの内緒に内心穏かでない康弘、でありましょうか。フランスでは、誕生日のパーティは本人が準備する。って、へー、そうなんだ。なんか、そんなの聞いたことあるような気がするけど、全然知らんかった。それで、サラ、ケーキや料理、準備して、皆を招く、それが嬉しくて、楽しみでしかたなかったんですね。しかし、この旅館、アットホームでいいですよね。サラと朋香、ふたりの関係がすごくいいって思いますよ。

『女神さまと呼ばないで!』、神奈の休日、なにをしてるのかと聞いてみれば、ものすごく忙しく過ごしていて、ああ、これが普通になってるんだな。もう、ほんと、完璧超人といわれる所以でありますね。涼がですね、自分の家に呼びまして、だらだらした休日の過ごし方をレクチャーします。なにもしないことに我慢できない神奈が、お手伝いしようかと立とうとするところを、涼がとめる。そんな涼を怒るお母さん。面白いなあ。しかし、神奈と涼のふたりの違い、ああ、これが育ちの差なのかい? 自分もこういうの、なんか絶望的に実感させられたことあったよ! そしてなにもしないことのよさを知った神奈。自宅でもさっそく実践してみて、ああ、お父さん、お母さんも賛成してくれて、いつも忙しそうな娘のこと心配していたんですね。でも、テレビばっか見てないで宿題しなさい! っていうの、宿題はもうやったわっていうのね、やっぱり神奈さん、しっかりしてますね。

『マコトの愛の見つけかた!』、これいいですね。大戸くんが忘年会幹事に選ばれました。仕事に幹事にと、頑張ってはいるんですが、いっぱいいっぱいで全然うまくいかないっていうの、ああ、大変そうだなあ。中桐さん、いいですよね。優しくアドバイスしてるつもりが、プレッシャーと勘違いされてる。ほかにもいろいろ裏目に出ていて、素直にその言動の向こうにある本心が伝えられたらなあ、とは思うのだけれど、それができないから中桐さんなのだと思います。けど、ちゃんと仕事の負荷、軽減しようとしてくれたり、いい上司ですよね。丸投げとかじゃないんですよ! 小石川さんの観察眼、そして偏見、とても面白くて、この人、結果的に中桐さんのファンみたいになってますよね。今回よかったと思ったのは、忘年会幹事としての仕事に、これまで仕事で学んできたことを応用して乗り切っていく、そうした描写のあったところですよね。そして幹事、うまくいったようで、中桐さん、よかったよかったと思うんですが、その後ろで胸焼けおこしてる小石川さんが最高でした。

『ちょっと舞って!ふわこさん』、終わっちゃうのかあ。読んでいましてね、ああ、いい話だなって思ったんです。ずっとふわこのことを心配しているあゆむ。そんなあゆむの胸のうち、ふわこがどこかいっちゃうんじゃないかって、そんな不安があって、ずっと一緒にいたいんだなあ。そんな彼女の不安やら、ふわふわといい加減に見せて、意外やしっかりもので、あゆむのこともすごくよく理解しているふわこの大人びた表情に、ああ、このふたりの関係の、互いに相手を思いやり、大切にして、そして必要としている。どっちかがどっちかを助けてばかりいるんじゃないってことを、ちゃんとお互いでわかっていて、重荷にするでなく、気後れするでもなく、一緒に、それぞれのペースをちょっとずつ相手にあわせながら、おんなじ歩調で進んでいるんだ。そんなエピソード、とても美しくて、ああ、いい話だなあ、そう思って読んでいたら、これで最終回なのか。残念。好きな漫画でした。ほんと、ふわこもあゆむも、今回は出なかったけど鬼塚くんも、みなやさしくて、いい人たちでした。

  • 『まんがタイム』第36巻第1号(2016年1月号)

2015年12月7日月曜日

『まんがタイム』2016年1月号

『まんがタイム』2016年1月号、発売されました。表紙の情景、もうすっかりお正月ですね。『おとぼけ課長』はガラガラの福引で、お、どうやらいい賞をひいたみたいですよ。『まりあ17』まりあは弁財天の衣装着て、なんだかちょっとロックな感じで琵琶を弾いています。『さわらせてっ!あみかさん』あみかさんは、大きな小判持って頭にはネコミミ。招き猫なんですね。シモダアサミの新作告知カット、『大家さんは思春期!』のカットもございますよ。

『おひとり食堂』、なんでこんなに気にいってるのか、わかった気がします。誠一郎、ひみつのヒーローなんですよ。普段は食堂の店主に身をやつし、しかしいったんステージにあがれば、その正体はライブハウスを沸かせるミュージシャン。この意外性。今回は犬を連れたお客さんいらっしゃって、犬がいたら駄目ですよね。2階でお預かりできますよ。それで2階にあがったお客さんが、誠一郎のギターを見付けて、ファンと思ってしまうんですね。ペットと飼い主は似る、そういった話も展開しながら、翌日のライブでそのお客さんと再会! お店ではじっと見つめていたこのお嬢さんが、誠一郎相手だと直視できなーいって、ほんと、おかしかった。今回はせいちゃんだけでなく、誠一郎ファンにも見どころいっぱいでした。

『あしながおねえさん』、兄妹4人で暮らす一家に突然やってきた女性、遠い親戚らしいんですが、兄ちゃんがすっかり警戒しちゃって、ずっと長男として、兄妹たちの母がわりとして、頑張ってきた自分のポジションが奪われてしまう! 少年、健気ですよね。一生懸命やってたからこそ、そこに他人が入ることが受け入れられない。手伝いなんていらない。助けてなんてもらうもんか。そこで意固地になってしまうところが、まだ子供ということなのかも知れませんけど、まあ、これは父さんもちょっと悪いかな。けど、この少年、航がこの女性、ちかさんに亡き母の面影をちょっと見ましてね、こうしたところからちょっとずつうちとけて、いつか相棒みたいになっていくのかな? 急がずじっくり読みたいタイプの漫画ですね。

鉄仮面のイブキさん』、おお、喜多くん、風邪ですよ。偶然、偶然。今、私もどうも風邪ひいてるようで、とてもつらい。でも、喜多くんに負けずに頑張りますよ。喜多くんの奇行が目立つんですが、これは高熱のせいだと思いたい。伊吹さんに会いたい一心で、フラフラのていで学校にいこうとしてみたり、伊吹さんはじめ友人たちがお見舞いにきてくれたら、はしゃいでトランプでもしようとか、ねえ、おとなしく寝ていたまえ。今回は驚きの、といっていいんでしょうか。喜多くん、一歩前進ですよ。寝付こうとする喜多くんの額に手をあてる伊吹さんを見てですよ、すごく優しい表情、と口にする。ああ、熱に浮かされたか!? 伊吹さんも嬉しそうな顔ですって!? 相楽さん、相手は病人だ! 自重するんだ! 結局翌日、覚えてなくって元の黙阿弥なんですけれど、それでも喜多くんの恋に、ちょっとの明るい兆しが見えましたね。ほんと、最終回かと思って焦りました。

『前を向いてみよちゃん!』、ゲストなのかな。新婚の小野寺みよ子さんは、農家のヨメになりました。畑仕事を手伝うから、動きやすい格好をと、それで選んだのが野球のユニフォームなんですね。なるほど、小野寺になったのが嬉しい。素朴な喜びに癒される、そんな漫画でありますね。夫、学さんは学校の先生なのかな? 野球部のカントクなのだそう。それで実家は農家だからと、義母と義姉、ふたりについて畑仕事を頑張ります。まだまだ全然うまくいかないみよ子さんと、比べものすごい手練を見せる姉。おお、姉さん、素敵です。学が家に帰ってきてから、ただいまを5回やり直してるとかね、そうしたらついにカレーが出てきましたよ。ほんと、ほのぼの夫婦。楽しい夫婦です。

  • 『まんがタイム』第36巻第1号(2016年1月号)

2015年12月6日日曜日

まちカドまぞく

 『まちカドまぞく』、これ、とても素晴しい。細かなネタの積み重ね、それが生み出す展開の妙。キャラクターの愛らしさ、憎めなさ、そうしたものも実に見事で、気がつけば、ヒロイン、吉田優子、いやさ、シャドウミストレス優子にすっかり心とらわれてしまっている始末。これは魔族として目覚めた彼女の力あってのことでありましょうか? いや、それはない。むしろ、彼女の優しさ、いたいけさに、自然と応援したくなってしまう。そうした気持ちあってのことでありましょう。そう、優子、すごくいい子なんです。敵対する魔法少女、千代田桃との激しい死闘の果てに彼女が掴むものとはいったいなんであろうか。ええ、彼女のゆくすえ、見届けねばなるまい、そうした気持ちにさせられるっていうんですよ!

しかし、だいたいからしておかしいですよね。名前が優子。優しい子。これね、お母さんもお母さんで、魔族の末裔だなんだってわかってるくせにさ、長女の名前は優子。次女はというと良子。どう考えたって、いい子に育ちますようにっていう願いがこめられてますよね!

しかもこの優子が、名前のとおりにといったらよいのでしょうか、とにもかくにもいい子に育ちまして、いや、けどちょっと優秀って感じにはならなかったみたいなんですけど、魔族として目覚めて以来、光の一族とやらに施された封印とやらを解かんと努力する。街の魔法少女に挑んでは負け、時にはほどこしを受けたり、特訓うけたりと、なんだろうなあ、このふたりの感じ。戦うべき敵、なんだろうとは思うんですけど、全然そんな敵対するみたいな感じにはならなくて、優子、いやさシャミ子は桃のこと敵視してはいるんだけど、全然相手にされてないし、ところどころに性格のよさ、育ちのよさみたいなもの見え隠れするシャミ子ですよ、ほだされるし、まるめこまれるし、そして時には手助けさえしてしまう。桃は桃で、シャミ子のこと、なんだか大切にしている感じさえある。戦いたくないんだな。でもって、それ、多分、桃の過去になんか関係あるんだ……。

その、いろいろある。シャミ子にもある。桃にもある。おそらくはシャミ子のご先祖、シャミ先にも、その父母にもあったりするんだと思う。まだ全然わからないよ。だから気になる。だけど、彼女らがこの先、酷いことになったりせずに、だんだんにその仲を深めて、魔法少女だ魔族だと、そうした因縁を超えた先にあるなにかを見出してくれると嬉しいなあ。ほんと、そんな気持ちにさせられるあたたかみがあるんです。

そもそもからして、私がこの漫画のこと好きになる要素っていうのはたくさんあった。そう思うんですね。ご町内ウォーズといいますか、敵もね、味方もね、おんなじご町内にいましてね、普段の近所づきあいがあったり、それで戦う時もそんなに酷いことにもならなくって、そういう関係性が大好きなんです。『まちカドまぞく』は、そのタイトルもいうように、そのご町内感に溢れていて、もしかしたらこの先には大変なこともあるのかも知れないけれど、きっと酷いことにはならないだろう。そんな信頼感があるといいますか、ほんと、シャミ子のいうとおり、みんなが仲良くなりますように。誰もがしあわせになって、なんのうれいもなく、素敵なハッピーエンドをむかえてほしい。そんな気持ちにさせられるんですね。

いやもう、それもこれも、シャミ子の、桃の、それからみんなの、あまりにいい子で、いい人で、素敵だからですよ。ほんと、素敵な漫画なんです。

  • 伊藤いづも『まちカドまぞく』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2015年。
  • 以下続刊

2015年12月5日土曜日

『まんがタウン』2016年1月号

『まんがタウン』2016年1月号、昨日の続きです。

『恋するヤンキーガール』、なんと、ナギくん、焼きそばパンをかつあげされそうになってます。といっても、お弁当との交換。しかも相手はアヤメちゃん。おお、ラブワイフ弁当かい? と思ったら、そうか、お婆ちゃんの弁当目当てでござったか。って、おい、おかずが液状化ですよ。って、よくこの弁当箱でそのおかず無事持ってこれたな! なるほど、アヤメちゃん、ナギのために弁当作ったか。肉じゃがらしい。一晩煮込んだらしい。ナギの感想、味は美味しいというのは、はたして本心かいなか。いや、おいしくないんだろうなあ。お婆ちゃんの料理をナギが学ぶ。その過程で、いつか来たる日、未来のふたりの関係に踏み込んで、おお、いずれは結婚!? みたいな話になって照れるふたりがもうねおかしかったです。すっかりナギくん、アヤメちゃんの彼氏ですね。

押しかけ時姫』は、姫、はしご車を見て攻城兵器と思う。ああー、そりゃまあ、そうだろうなあ。堀があろうと塀があろうと、高い高い天守閣であろうと、楽々攻められますよね。さて、本編は海斗の父母が出掛けます。おや、名古屋ってことは、ここ、中部地方なの? と思ったら、なるほど飛行機使われますか。それで、姫と海斗がふたりきり。炊事にやる気見せる姫がナイスでしたよね。なるほど、薪の用意から。って、よくあったな、その薪。いつもより凛々しく見える海斗に頬染める姫も愛らしく、そして夜、次の間にて海斗を控えさせる。こうしてずっと一緒にいてくれることが嬉しそうで、ほんと、姫、海斗のこと好きなんだなあ。でも、まあ、一晩だけなんですけどね。

『ポジティブ先輩ネガティブ先輩』、まつりがついにスマートフォンデビューです。保護シートのくだり、おかしかったなあ。自分も気泡はいったりほこりはいったりと、うまく貼れない口なんですけど、結笑の納得するまでチャレンジしてる、あの絵面見て、ああー、そこまでやらなくっていいかも。なんて思えたのでした。けど、ゆりあがいうみたいに愛着わくとか、それはちょっとないなあ。ラインに見える交友関係とかおかしかったですね。企業系アカウントばっかり、って、いいじゃないか! レシート記録アプリの本末転倒とか面白く、そしてゆりあの課金額。ああー、そうとうなのか。ポジティブなのはいいけど、こういうところでどんどんいっちゃうのは怖いなあ。自分も気をつけよう。上司へのアカウントバレを防止するくだりはおかしかった。うん、わかる。こういう時はポジティブもネガティブも関係なく、気があうんですね。そして最後の向き不向き。ああ、その使い方はさすがにあれだと思う。そう遠くなく壊れそうな気がしますよ。

『あいたま』はダイエット話。蓮とはみちゃんの心が繋がる! 太ったのか。というか、あいの扱いが酷い! 人類外になろうというのか。ともあれ、先生と呼ばれて悪い気のしない蓮がおかしくて、はりきってはりきって、でも芋に敗北。さらにケーキ食べ放題に敗北。そして銭湯で出会う人類外の脅威! 最終的には、糸子の言葉にはげまされて、ダイエットに成功。なんだよ、すがすがしい話なんじゃないか! って思ったら、最後の樹里! もうね! もうね!

  • 『まんがタウン』第17巻第1号(2016年1月号)

2015年12月4日金曜日

『まんがタウン』2016年1月号

『まんがタウン』2016年1月号、発売されました。表紙は『新クレヨンしんちゃん』をメインに、今月から始まる『野原ひろし昼メシの流儀』のカットもございます。他には『夢からさめても』、『ままごと少女と人造人間』、『鎌倉ものがたり』の連載陣、主人公がずらり並んでいます。

『野原ひろし昼メシの流儀』は、野原ひろし、しんちゃんの父ちゃんですね、彼が営業、外回りの最中、昼食をとりに寄る店の話であります。これ、最近の飯漫画ブーム、それを受けての新規展開といったところみたいです。妻みさえと喧嘩したせいで朝ご飯抜きだった。その空きっ腹を埋めるべく、カツ丼を出す店を探す。候補はふたつ、チェーン店と地元のそば屋。はたしてどちらを選ぶべきなのか。その見極めようとするひろしの真剣み。また店に入ってからも、メニューを見る、注文する、そして食べる、その都度その都度のモノローグ。人気の漫画を彷彿とさせる、そうしたところは拭えないのですが、それでもきっちり落ちをつけるところなどは、この漫画の独自性かも知れないって思いました。

『70's愛ライフ』は、ついに子供ができました。というので、これもまた新展開なのかな!? と思ったら、生まれた子供の育つのがはやいんですね。70年代の話だったのが、80年代に、さらには90年代に入っていき、その駆け足に、ああ、この漫画、これで最終回なのだな。駆け足ながらも、自分も知っていた、経験したことがつらつらと語られる、それは面白くって、ああ、懐かしい。それは、これまでにも感じたものでしたけれど、自分の経験したものとなるとなおさらですよね。また年をへるごとに花子も太朗も年をとっていって、ああ、こうしたことにちょっとした切なさも覚えたのですね。そした最後のページでは、息子健太の結婚式を間近にする二人。ああ、すっかり老いてしまわれた。けれど、その表情などは描かれず、かわりに昔の写真、若かりし頃のふたりが描かれて、これこそが私たちのこれまで親しんできたふたりです。ああ、なんだろう、切なくもあり、しみじみとした感慨もあり、それはそれだけこの漫画が好きだったからなんだなあって思います。しかしそれにしても9年かあ。ずいぶん続いていた連載だったんですね。

『漂流系女子高生』は、3日がたちました。って、連載1回ごとに1日なのか。水と食料の心配が出てきました。というんですが、この子ら危ないなあ。森の中に入っていって、そこで見付けた滝。湖なのかな、川なのかな、いきなり直接飲んでるんですけど、駄目だよ、お腹壊すよ? へたしたら赤痢とかになるよ? 驚きの全裸展開。まさみがダイナミックに披露してくれるんですけど、すごいな、全然エロくないよ。色気とか皆無だよな。ありがたみとか全然だよ。さてさて、この遭難に対する疑惑とか出てきましたよ。ホテルの寝間着を着ていたはずが、島で目覚めた時には制服に着替えていた。誰がなんの目的で3人をここに運んだのか? どうも水はある、食べ物もバナナの木があった。どうにもなにか謎がありそうで、というか、これ、観察されてたりするんじゃなくって? ということは、さっきの全裸展開、まずかったんじゃなくて? なんて思ったんですね。いや、どうなりますか、ですね。

『かりあげクン』、ほんと、これという新しいネタも入れてくるその姿勢などとてもいい。あの美術展での壁ドンね、壁ドンを使ったネタはそれはもうたくさん見てきましたけど、こういうのはもう本当にはじめてで、すごいなこの発想。感心するばかりでした。「すべりどめ」なんかも、つばつけて書類をめくることへの嫌悪が描かれて、わかる、わかるわ、そう思ってたら、そこにすかさずはやりのネタを盛り込んできて、そこでまた若い人からの嫌悪が描かれて、ほんと、この2段3段でくるの、ほんとやられました。そして「窓辺」のナンセンスさ。はじがつめたくてきもちいい。そのせりふにそのポーズもおかしいんですけど、機嫌害してる社長と課長、のぞきとまちがわれてるぞ、すわれよ! ナンセンスですよ。それですごくおかしくって、なんだろうなあ、すごいですよ。

  • 『まんがタウン』第17巻第1号(2016年1月号)

2015年12月3日木曜日

『まんがホーム』2016年1月号

『まんがホーム』2016年1月号、昨日の続きです。

天国のススメ!』呪われた絵が登場ですよ。なんかね、魅入られてしまうらしいんですけどね、女性の絵、それがとりわけ草間に関しては激烈に作用して、ああ、この人、特別に感受性が高い? あれ、そういうわけではなかったよね? などなど思いながら、あまりに情熱的な草間の様子にもうぐいぐい引っ張られる、そんな思いでありましたよ。さてその絵画、女性の絵だっていうんですけど、前衛? なんかすごく微妙な感じで、あんまりに前衛だなんだといわれてきたこと、絵自身が傷ついてしまってて、そしてここで絵の願いがわかる。ああ、草間よう、その情熱でもってこの絵を救ったのだなあ。満足して成仏する絵。草間には記憶は残っていないのだけど、果たされなかった約束に、理由も知らず心が痛む。そんな彼の様子に、確かに呪いだったかも知れない、そんな気持ちの動きだったのだけど、恋は恋だったのかも知れないなあ、なんて思わされたのですね。

『うちの秘書さま』、はじめ様、スキーにいきたい模様です。滑れないけどチャレンジしよう。そういうのだけど、七瀬は乗り気ではない。そんな七瀬を口説くメイドの甘言。おお、素晴しい。やっぱり勧誘は相手の特性見てあわせていくのが基本ですよね。そしてスキー場にて。おお、メイド連の衣装、シックで素敵。はじめ様のためになにかしよう、そうした気持ちもよくあらわれて、まずはかまくら作ってスタッフに注意される。次いではじめの雪像作って、はじめにやめてとお願いされる。この好意が暴走してるのがね、おかしいんですね。七瀬は七瀬で、ぼっちゃんといい感じになりそうかと思わせてならない。でもって、はじめに危機あらば、一気に能力開放させるっていうね、おお、七瀬は七瀬ではじめのこと大事にしてますよね。そして温泉。ああ、メイド連、無茶なことおっしゃる。翌日のはじめ様のだらしなさも、これぞはじめ様! といった感じでよかったです。

『マチ姉さんの妄想アワー』。おお、クニ姉さんのアンティークドレス。よく似合ってるといっていいのかい? 素敵じゃないですか。さて、今回の昔話。人魚の泡になるよっていうやつ、すげえ。嫌がらせとしては中々ですけどって、死んで嫌がらせっていうのも肝が座ってますな! というか、この発想にしびれます。「裸の王様」も素晴しくて、あの目の輝き! うおー、やべえ! もうしびれまくりでした。泉の女神も面白く、見たくねえよ…、っていうのがね、ほんと、しみじみとつらさ伝わってきて、泣けるなあ! シンデレラふたりの姉の本音もいかす。ああ、ほんと面白い。天才を感じますね。

『歌詠みもみじ』も面白い。川柳の出来、その面白さが駄目を押す、そうしたところもいいんだけど、クリスマスとケーキ売りのバイトをめぐるもろもろ、その展開もおかしくって、面白くって、場慣れした勤労少女も面白ければ、厨房の修羅場云々なども、うまくキャラクターの特性押し出してみたり、あるいははたまた現実的な要素、ぽいっとうまく放り込んでみたり、でそれらがただキャラクター性や現実を導入するだけでなく、面白さや展開の下支えになってるというのが見事だったと思ったのでした。先生がね、もみじとわあわあやっちゃって、怒られるところなんかも素晴しくって、けどこの先生、めちゃくちゃ愛らしいですよね。ああ冬至やな、輝く笑顔だったと思います。最後の落ちは予想されたものではあったのですけれど、それは工夫が足りないとかいうのではなく、むしろその予想、定番をあえて受けたと思わせるところあって、なんでかって、ちゃんと面白く収められているっていうんですからね。ほんと、よかった。頭から最後まで、ようく練られた、そんな感がありました。

  • 『まんがホーム』第30巻第1号(2016年1月号)

2015年12月2日水曜日

『まんがホーム』2016年1月号

『まんがホーム』2016年1月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、クリスマスの夜ですね。枕元に靴下を置いて、サンタクロースのくるのを待とうとしている、そんならいかの表情、なにかわくわくさせるものあってよいですね。そして他には『孔明のヨメ。』、月英さんがサンタクロース衣装。『ようこそ!オーロラ百貨店』えにちゃんもクリスマスの装束でありますよ。『つれない教師の落とし方』のカットもございます。

『孔明のヨメ。』、劉備の周辺について語られておりますね。夜を徹して、といった勢いで仕事に取り組もうとするいつもの男連中。そんな彼らの話題は劉備について。これまでどのようにしてきたのかが語られたりね、おお、黄巾の乱ですね。また呂布なんかもちょいと出まして、おお、なるほど、この時点ではもう呂布退場した後なのかあ。今回は、今後の重要人物となる劉備、この人の紹介に徹するのかな、と思ったら、蔡夫人、その弟とともに策謀をめぐらせるというんですね。いやしかし、この策謀がいかなる結果をもたそうというのか。ほんと、ろくなことにならない、そんな予感がしますよね。ああ、歴史が動いてしまいます。

『よろずや男子』、新作であります。ストーカーの被害にあっているサトミと、そんなサトミのことを心配するヨーコ。女子ふたりの話なのかな? そう思って読んでいたところ、おや、なんだかちょっと違うようですよ。昔いろいろあって、男性への不信があるサトミ。そんな彼女がストーカーに狙われて……。それでこのヨーコさん、おや、なにかあやしくない? なんか不穏なこといってますね? もしかしたらストーカーに情報与えている? いやむしろストーカーはこの人なのか? など思わせて、ああ、サトミの祖母の依頼を受けて、サトミのことを見守っていたのか。夜間専門便利屋。しかもこの人男性という、この展開、見せ方もさすがというほかない、そんな感想ですよ。途中のサスペンス、あれは実に効いてました。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、エアコンが故障というので、パトラちゃん、ものすごく落ち込んでしまってて、どうするんだこの暑さ! って、すっかり姫様は堕落してしまわれたのでありますね……。というか、それだけ日本の夏が厳しいのか。でもって、暑さのせいで思考もおかしくなって、脱ぐとかいいだす。さすがのれあも止めますね。でもって扇風機、羽のないやつね、持ってきてくれて、そいつを怖れるパトラちゃんが面白いなあ。というか、それを使ってパトラちゃんにカステラ食べたかどうか尋問するお姉ちゃんが素敵です。ビニールプール、そして流し素麺セット。ほんと、夏の風物詩なのかどうなのか、わからないのだけど、ゆったりした時間の流れと、パトラちゃんの好奇心。そういうのがおかしくて、面白くて、いいですよね。

『敗者復活戦!』は、月穂サマの年越し。ちょっと孤独を感じていらっしゃる模様。ああ、孤独は集団の中にある。それはわかる。自分は酒を飲むとそうした気分がどんどん膨らんで、わいわいという宴会の騒々しさの中、ひとり孤独に苛まれるんですよね。それがつらいので、大人数の飲み会は嫌いです。と、そんな月穂サマ、ひとり家にひきこもるようにしていたんですが、お婆さんが雑煮を差し入れてくれたりね、餅を買いにいった先でニーナ、夕記のふたりと出会ったりね。月穂の思い出していた過去のこと、生い立ちの切なさがね、ニーナ、夕記の明るさ、素直さ、そして思いやりに溶けていくようじゃありませんか。お守りね、ニーナはなんだかそこつものなんですけどさ、それでも月穂サマにはよかったんだなあ。

  • 『まんがホーム』第30巻第1号(2016年1月号)

2015年12月1日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年1月号、昨日の続きです。

『ジューンフレンド』、いい感じです。よかったら今日私の家に来ませんか? 溢れ出る、友達感覚のギャップ。まだ知り合って、友達になって二日目というのにお家にお招きされて、ついていけないのがはるという子なんですね。しかし、茫然とするほどなのか。さらには叫んじゃうほどなのか。家事を教えるという約束。料理は非常に問題ありだけど、掃除には自信があるっぽい。それで確かに掃除はゆきとどいているんだけど、なるほどなあ、最低限の家具こそが掃除を楽にする。これ、本当に実感しますよ。自分の場合、物がとにかく多すぎるんです。全然、掃除がゆきとどかん。お嬢様育ちのゆずき嬢。トレイで飲み物運ぶとか、いろいろ不慣れなんだけど、頑張っている。そこに、ゆずきを守らんと過剰に防衛する女の子登場。長岡なこ。ゆずきのサポートが仕事。なにをやっても褒める。割れた皿さえ褒める。ああー、それではるが必要だったわけだ。はるとなこ、ふたりいずれ対決する日がきそうな気がしますね。しますか? いや、しないかも知れない。ともあれ、面白い人物登場で、期待度も上がりますね。

『ばーどすとらいく!』、今回は文化祭。まさかのクロ=ゥ来襲。って、仕事なのか。ステージでライブなのか。すっかりアイドルなのだなあ。でも、それであとりの姉、あの危なそうな教師あいさに捕まって、というか、クロ=ゥは彼女のことようわかってないんだから、さらには加えて知られちゃまずい秘密を共有してるんだから、救い出してあげようよ! まあ、当座の問題としてステージに出てこない方がずっと重要なんですけどね。責任を感じるクル。なるほど、彼女をステージにあげるための状況づくりでありましたか。カラオケだけど、見事に観客を魅了して、ここで加わるクロ=ゥとふたりして盛り上げていく。この展開は、なんだかすごく楽しくて、まさにお祭り、そういった感触ありました。でもって総統。ほんと、この人、いいなあ。お父さん成分ってありますけど、ほんとそんな感じ。クルが可愛くてしかたないんだって伝わってきますよね。

『へんてこバスと飴玉くるり』、月光号、レース仕様ってのもおかしかったんですけど、さらにこいつジェットエンジン積んでるのか。すごいな、オーバースペックすぎるよね。でも、それでコースアウトって駄目じゃん! さて、ミミとアオイの因縁、かつての約束それがはっきりしましてね、ミミが勝ったら妹ビー玉ちゃんをいただく。じゃあ負けたら? ほう、アオイのお嫁さんになるっていうんだ! って、これ、ミミにしては勝っても負けても利益なんじゃなくって? でもってミミの家の資産目当てでどんどん結婚話が進む。って、これ、本当に結婚するのかい? ミミはその気ですよね。でもって、ミミの父上は娘を取り戻さんと勝負挑んだりして、もう、これ、どうなったというのか。おそらくは現状維持でありましょうけど、展開していっても面白いですよね。アオイ、逃げる気満々みたいですけど。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第1号(2016年1月号)