2025年5月30日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2025年7月号

 『まんがタイムオリジナル』2025年7月号、先日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』

工房に現れた謎の女性は、大きくなった代表! ならぬ、代表こるりの姉、宙飛。世界を股にかける彫刻家。すごい経歴と半藤が驚くような人で、けれど代表はそんな姉のこと、苦手に思っている模様です。

ぐいぐいくるスタイルが苦手ということもあるようだけど、問題はもっと根深そう。姉に勝てなかったという意識がある? ファインアートの現場で活躍する姉に対し、自分はドロップアウトした身。なにか負い目のある、そんな態度が半藤には我慢できなかったんだ!

代表は諦めたんじゃなく、フィギュアの世界を選んだ。ここから半藤、怒涛のマシンガントーク。言葉を尽くし代表を、その作品を褒め続ける。すばらしい。熱い愛、あまりの熱さに桐山姉妹も半藤本人も赤面する。そして斉藤、はぐに誘われてフィギュアづくりを体験する宙飛。知らぬ世界のおもしろさに没頭して、そして妹の仕事の価値を知るにいたるという流れ。

ああ、彫刻にフィギュアに、それぞれ違いはあるかもしれないし、序列なんかをうんぬんされることかもしれないけれど、作っている人にとってはどちらもおもしろく、魅力あるものなのだと、ここに姉妹の和解のなるところ。たいへんよかった。そしてこの和解に大きな役割を演じた半藤。いやもう、たいした男であります。

『どうにも不器用な夫婦でして。』

ヨシアキとマコトの出会いは見合い。あまりに自分の生活に頓着しないヨシアキを心配した編集者が、この人ならと編集長のツテからマコトを引き合わせたんですね。

わりと強引なセッティングながら、なんだか悪くなさそうな雰囲気です。ヨシアキはこざっぱりとして、対しマコトは元気よく、挨拶なんぞかわしてそして後はふたりでごゆっくり。見合いの定番の流れとなるんですね。

でもここからがマコトの時間。最近小説にハマっています。先生の本がおもしろかったです。自分の感じたよさをヨシアキ本人に語るくだりはとてもいい雰囲気で、と思ったら、念願のサインに舞い上がって帰っていっちゃった!

ほんと、驚きの展開に、さすがに断られたと気落ちするヨシアキ。で、見合いであることを忘れていたと舞い戻ってきたマコトと本音も本音の話をかわして、お互いの人となりを理解していく。まさに今、夫婦としてふたりがやっているすりあわせ、相互理解は、この見合いの席にはじまっていたのですね。

急がず、ゆっくり時間をかけて相手を知っていくふたりの話。その第一歩が、まさに自分の欠点に悩む人を前にして、即断はやめよう、長い目で見て、理解し受け入れていこう。その心づかいがあたたかい、実にこのふたりらしいと思える出会いに、ああこういう関係はよいなあと思うばかりでありました。

『うちこもり妻はコスプレ配信者』

バイトすると決めたいぶき。駿の同僚の紹介で、妹が働いているという職場を紹介してもらうことになりました。場所だけ知らされ、明日から。妹についても明日いけばわかる。なんとも乱暴な流れで働くことになったのですね。

いきなりの展開にあわあわしているいぶきですが、そらそうなる。突然の仕事発生、詳細不明で知らない人たちのなかに放り込まれるわけでしょう? いぶきでなくとも不安になるってものですよ。でも大丈夫、問題ありません。その同僚の妹さん、こないだいぶきも参加した企業案件でご一緒した松下亜子さん! まさかの再会に混乱しまくるふたりなんですが、それでも相性よさそうですよね、この子たち。案の定といっていいものか、ここからもいい感じにコミュニケーションとって、だんだん打ち解けていきそうな雰囲気。実に期待させるふたりなのです。

亜子との仲も、職場の雰囲気、仕事内容も、いぶきにとって向いていたっぽい。継続すると決めての帰宅。さらなる経験値の獲得に、いぶきの成長も見込めそう。というか、普通に新職場でいぶきの経験すること、その様子など、楽しみになっているのです。

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