2011年6月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2011年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2011年8月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』から、メリー、勇魚のふたりですね。お祭りの風景? ふたりともに浴衣着ていて、しっとり勇魚さんに対して、やっぱりなんかおきゃんなメリーさん。ああ、メリーさん可愛いな。メリーさんは手にチョコバナナ、勇魚さんは夢魔柄うちわ持っていて、で、あの袋に入ってるのはリアルてるてるこけしか。なんともいえんキャラクターです。

『トランジスタティーセット — 電気街路図』。もしかして終わっちまうんじゃないか、そんな気にさえさせたこれまでの展開、一段落がつきましたね。みどりの父親に、商店街に人を呼び込むといっちゃったすずたち。で、メイドがおしえる電子工作教室などなど催しもの企画して、人をいっぱい呼び込んで、ほんと、こんな光景見たことない! しかし、これだけ人を呼び込めた理由というもの、じーさんたちの力が大きかったというの、それがしみじみ語られる、すずの内心ですよね、あれがとてもよかった。そして、みどりの父の顛末、わお、驚いた。これはデウス・エクス・マーキナの一バリエーションでありますよ。けど、みどりの父に関してはこれでよかったのかも知れません。この商店街の賑やかし、そしてすずたちの気持ちに兆すもの、それさえ描かれたならもう充分。あっさり、すぱっと解決する、それがむしろテーマをくっきりさせて、よかったといえましょう。

夢喰いメリー』は前回とは打って変わって、おだやかな日常に回帰した、そんな雰囲気。メリーと勇魚と夢路と、三人の買い物帰りの状況。ドーナツを食べて喜ぶメリーは可愛くて、またグリッチョカップのために本気を出した夢路をいさめる勇魚、このふたりの様子も微笑ましくて、このなんでもない日々の情景が、すごく効果的であるというのですね。夢魔との戦いとの落差のすごさ。なんでもないこと、ただ皆がいて、日々を安らいで過ごすこと、そのしあわせがしんしんと伝わるがようなのですね。

で、これがどうも大きく意味ある回らしいのですね。勇魚と夢路の思い出。ジャングルジムからの落下事故。助けた夢路。けれどその記憶がないという、そこにどうもメリーがからんでくるのは確実で、もしかしたらこの一件がメリーの器を必要とせずに現に顕現している、そのきっかけに? など、いろいろ思わされてしまうんですね。

『ハナヤマタ』は、オサゲさん、なるがよっぽどハナのアプローチ苦手にしてるんだってことわかる話で、いや、ちょっとあの追いかけっこは楽しかったです。ハナのね、えらいことオサゲさんのこと気にいってるっていうのがわかる、そんな表情、描写の数々、それがほんとによかった。けれど、いずれなるはハナの熱意に負けて、YOSAKOIやることになるのだろう。そう思っていたのですが、今回を見るかぎり、その日がくるのはまだ遠く、その前になにかひとつの山が描かれそう、そんな感じであります。そしてなるのモノローグ。変わりたいという気持ちはある。けれど変わらないことに安心する。そうした気持ちの描かれように、なにか自分の思ってきたことが重なるように感じて、なんか目が離せない、そんな風になりそうな感じです。

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