2006年12月15日金曜日

Quartett!

  落ち着きません! というのは、実は明日久しぶりに人前で演奏するからなんですが、ええとステージです。仕事というほど大層なもんじゃない、アマチュア枠みたいなもんではあるのですが、ええと、舞台には私一人、相棒はギター一本。昔、サックスを吹いていたときなんかは別にこんな落ち着かないなんてことなかったんだけどなあ。やっぱり経験の量というのは馬鹿にできないです。サックスは十年吹いて、短大とはいえ専攻もして、どういうときにどういうトラブルが起こったらどうごまかしてしまうかというくらいのことは普通に飲み込んでいたんですが、やっぱりギターはまだ苦手にしている模様です。だって、まだLv. 1 ギタリストだものなあ。

と、こんなこと書くために『Quartett!』を引き合いに出したわけじゃありません。いや、確かにコンクールを目前とした状況におけるフィル君たちの描写、あの高ぶりみたいなものはわかるなあ、なんて思ったりもしたのは事実なんですよ。けど、今回は違います。今日はコンピュータで読む漫画についてです。

先日、まんがタイムきららWebというドキドキ★ビジュアルなWebサイトがオープンしたのですよ。ここでの売りはなにかというと、やっぱりここでしか読むことのできない連載であると思うのです。Flashで作られた動く四コマ『うぃずりず』(しかしFlash作ってるのが作者とは恐れ入りました)を筆頭に、『だめ×スパイラル』、『Webクリ!』、そして『みちかアクセス!』とそうそうたる顔ぶれ。諸君私は『みちかアクセス!』が好きだ! というのは置いておいて、いや、楽しみに読んだのですよ。

でも、正直コンピュータのディスプレイで読むには少々つらかったのです。なにがつらいかというと、やはり漫画のフォーマットでしょう。紙媒体で読まれることを前提とする縦型のフォーマット。拡大するも、拡大範囲が全面までには広がらないという仕様がつらかった。一コマを読んで左にスクロールさせ、次のコマを読むには右にスクロール後に下にスクロール。読みにくかった。Webという媒体で読ませるのなら、ページ単位でひらくのではなく、コマ単位でひらかせて欲しかった。クリックごとに次のコマに進むというようなやり方でないと読みにくい。結局これらのWeb連載は単行本として出版されるか、あるいは本編単行本に一緒にまとめられるか、そういう展開なんだろうなと思います。だったら最初っから紙で出そうよ。ディスプレイ上で読むことの不便が想定されていないような連載、Webで展開するのは勘弁してくださいよ。

その点、『30girl』はわかっていると思う。1クリックで四コマ読ませる、四コマの連なりで読ませていく。最適なウィンドウサイズ、四コマ目が見えず、ドキドキしながらスクロール。で、どうなるの!? とクリックしたら新たな展開! これはうまいやりかたです。反面、紙媒体では余白が多かったりしてあれなんですが、けど決して読みにくいとは感じない。そう。紙とWebとふたつの環境を対象に展開しようというのなら、融通きくほうを不便なほうに合わせなくっちゃあ駄目なんです。ってことですよ。

もし紙媒体をまったく意に介さないというのなら、『Quartett!』にひとつの解答を求めることができるのではないかと思っています。フローティング・フレーム・ディレクター(略称FFD)の強みです。画面一枚にコマを展開していく。そこにはもう紙の足枷はありません。コンピュータディスプレイの規格にそったアスペクト比、動的に表示されるコマ、吹き出し。時にはアニメーションも加えられますが、それはあくまでも漫画としての形式を逸脱しない範囲にとどまって、漫画という表現をコンピュータ上に実現するならやっぱりこうなるんじゃないかという説得力を持っています。

私はFFDを用いて作られたものは『Quartett!』しか知りませんが、もしかしたら後のものになればなるほど、そのできはよくなっているかも知れない。いや、きっとよくなっていることでしょう。そういう予感がするから、Littlewitchにはちょっと興味津々で、完全にはけちまう前に『白詰草話』も買っとくべきかと迷っています。つうか、サントラも欲しいな。ああ、危ない危ない。

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